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 第三章 殺人事件について

事実は大概しょうもない

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2月2日

今日は、快晴。
今日の事情聴取は簡単に終わりました。
そして、事情聴取の後は、由香さんとデートでした。
「由香さん仕事は?」
と聞くと。
「有給休暇を取ったよ。
 お金貰えて猫さんとデートできるんだよー。
 有給って素晴らしきシステムだよね!」
とケラケラと笑いました。
「うわー
 公務員なのにー」
「公務員でも、遊ぶ時は遊ばないと……
 潜入捜査って違法だから、その間給料でないのよー?
 今日くらい、猫さんと遊んでもバチはあたりませーん」
由香さんは、そう言うと俺にあかんべーをしました。
「でも、電車でGOGOでの収入って結構良かったんじゃないの?」
「う~~ん
 私、そんなに優等生じゃなかったからそんなに稼げてないよ……
 それでよく怒られていたからさ……」
「そうなんだ……」
「前にも言ったけど、その時よく庇ってくれたのが、はるかさんだった……」
「そっか……
 はるかさんは、昔からそうだったんだ……」
「そうだよ
 私、大好きだった」
「……ところで、なんの潜入捜査だったの?」
「麻薬捜査だよ。
 それに、Haruさんが関係しているってタレこみがあったからね。
 でも、Haruさんはそれに関与してなかったんだー
 それでね、調べて行くウチに、麻薬のタレこみ情報を流したのが杉山 太郎ってことがわかったの!
 そして、Haruさんを杉山が殺したこともね……
 杉山が、Haruさんと付き合っているところまではすぐに分かったんだけど……
 そこから先の捜査が進まなくてね。
 でも、はるかさん宛に書かれたHaruさんの遺書が、見つかったんだ……
 そこには、杉山の子供を妊娠していること、何度も杉山に殺されそうに何度もなっていることなどが書かれていてそれで、急展開!
ある公安委員会の人が動いて杉山の身辺を調べたら、杉山は警官を逃げるように辞めちゃったの!」
「でも、どうして刑事部に?
 ってか、そんなにすぐに転属出来るものなの?」
「刑事課に転属願いを出したのは、私の家族を殺した人を見つけるためだったんだー。
 ずっと前から届け出だしていたから、すぐって訳じゃないんだよ。」
「そうだったんだ……」
「ごめんね。
 猫さんを容疑者の1人としてマークしていたことを警察代表として謝るよ、本当にごめんなさい!」
由香さんは、深々く頭を下げた。
「気にしなくていいよ。
 ほら、頭を上げて」
由香さんは、頭を下げたまま言葉を続けました。
「実はね、はるかさんは私が警察だってこと気づいていたの!」
「え?」
「猫さんが容疑者にされた時に、はるかさんが私に言ったの。
 『猫さんは人を殺せるような人じゃないよ』って……」
「そっかぁ……」
「これからも、傍に居ていいかな?」
由香さんは、切ない声で言いました。
「え?」
「今までみたいな、捜査とか関係なしにさ……
 ダメ……かな?」
由香さんは、小さく震えていました。
「うん
 これからも、一緒に遊びたいな。
 だから、これからも一緒にいよう!」
「ありがとう!
 猫さん、大好き!」
そう言って、由香さんはやっと顔を上げてくれました。
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