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 第三章 殺人事件について

海王シャークス

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「どうなっているんだ」
 アラニールが我輩を睨む。どうやらまだ疑っているらしい。
 「我輩もわからん」
 「嘘こけ、お前の仕業だろ」
 まあ、海王シャークスは我輩の部下だしそう思われてもしかたない。
 「ねえ、シャークスって貴方を狙っていたんだよね、それってどうして?」ノエルが問う
 「まあ、暇だからな」
 「暇?」アラニールが首を傾げる。
 「今まで疑問だが、俺の親父は漁師でいつも海を祭っていたが海の竜と海王はどんなすみわけになっているんだ?」
 海竜アクアブルーミゼットは基本、精霊王ドボルザークの欠片である。
「まあ、お前達が見ている地上の海と深海の違いだな、シャークスは光の届かない深海を統べる魔族だ。だが基本、光も届かないところで引きこもりすぎて、妄想したり謀略を練ったりするのが好きでな、それに飽き足らず、試したりするんだ、まあ、ほとんどが我輩の暗殺だがな」
 まあ、あいつの陰謀に本気で相手ができるのは我輩くらいである。
 狂王マーズに比べて世界を滅ぼそうとしない分だけかわいげはある奴だ。
「暗殺って…」
「我輩を滅ぼすことのできる魔法を研究したり、武器を作ったり、一度は女神をそそのかして戦争を引き起こそうとしたり、色々やったな」
 えっ?
 アラニールとノエルが同時に声をあげた。
「ま、まさか、一万年前に起こった、女神イデア魔王サガの聖魔大戦って…」
「聖魔大戦って呼ぶほどじゃない、あれはただの喧嘩だ。」
 女神イデアに対して、我輩が他の美人女神を神にしたてようと画策しているという情報を海王シャークスが流した結果起こった喧嘩で、誤解を解くのに千年もかかったぞ。
「あれで地形が変わったって聞いたけど」
 そうだな、だんだん話し合いするのもめんどくさくなってお互い攻撃魔法を打ち合ったこともあったな、それで山が四つほど消滅しっけ…
「まあ、お互い若かったからな」
「「若かったじゃない!」」
 アラニールとノエルが同時に叫んだ。

 「ねえ、仮に人に憑りついて移動できたとしても、魔王を殺せるとは思えないわ」
 黙ってきていた、エリザベスが問う。
 「それよ、いくらあいつが仮に体を乗りうつったとして、我輩の体に入れるわけでもないし、入ったところで乗っ取れるわけがないのだ、なぜそんな意味のないことをしている?」
 体の乗っ取りは魂の問題がある、いくらなんでも我輩との差がわからないわけではなかろうに…
「単なる嫌がらせだったりして、」
 エリザベスが笑う。

 

 まさか、我輩愕然とする。


 狙いは


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