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第二章 心霊現象について
浄霊師登場
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あれから10日間我輩とサチは掃除地獄に陥っていた。
呪いはおそらく霊的な妖魔を召喚し使役するタイプらしく、我輩がいるときには近寄ることもできず、発動しない。
そのため我輩はしばらくサチの家に寝泊りすることになった。
しかしいざ、カイシャへ出勤し戻ってくると見事に汚されている。
そのため朝は仕事、夜は掃除ときりのない戦いに明け暮れていた。
一度は我輩だけカイシャを休んで待ち構えるがまったくこない、有給を消費するだけだった。
まずい、こんなに地味な攻撃がこたえるとは思ってもみなかった。
サチだけでなく舞さえも疲れ果てていた。
このままだとまずい。
我輩自身はあまりダメージがないがサチと舞の精神的消耗が激しい。
このままだと一ヵ月後にある舞の将棋大会に大きな影響を及ぼしてしまう。
さすがに我輩も焦りだした。
「なんか良い霊媒師がいるみたいだよ」
さすがに見かねたのか、いつものように出勤した我輩たちにシモダが四角い紙を差し出した。
みると、ピンク色の長方形の紙に大きな文字で名前が書かれていた。
浄霊師 乃絵瑠 雷夢
「キラキラネームみたいね」
ポツリとサチがつぶやく
キラキラネームというものがどういうものかわからないが、どこかで見たことのある名前の気がした、名前のひびきが我輩の世界の人間に近い気がする、そしてこのロゴマークであるが
二つの杖の絵に二匹の竜が絡まり、中央には世界樹が描かれている。
これは我輩の世界の天使長を称える神殿を意味している。
「こいつに会おう」
我輩はサチにそう告げた。
●
ぶっうう
出会った瞬間、ノエルという長い黒髪の女性は飲みかけの水を噴出した。
ごふっ、ごふっと激しく咳き込みながら我輩を指差し
「えっ?えっ?えっぇぇぇええええええ」
細身の体型には似合わないすっきょんとんな大声を上げた。
まあ、気持ちはわからんでもない。
我輩はこのとき強く確信した、ノエルは我が世界の住人だ。
ノエルが落ち着くまで20分、状況を説明するのに10分、理解してもらうのに30分を要した。
「まあ、事情はわかりましたが…」
あからさまに疑っている視線で我輩をみている。
無理もない、ノエルからしてみれば、スライム退治の依頼を魔王がするようなものだ、信じろと言っても困るだろう。
「い、一応依頼は受けますけど…」
ノエルは長い髪の毛をいじりながら心底困ったように我輩をみている。
長い黒髪と細身の女性でニンゲンでは美人の部類であろう。
大きな眼は子猫を連想させた。
肌は白く、年は20歳くらいだろう
「あのカトウさんこの女性と知り合いですか?」
サチが我輩に尋ねる。
「いや、故郷が一緒なだけだ」
我輩うまくごまかす
「故郷ですか?すぐにわかるものなんすか?」サチは首を傾げていた。
「ああ、まあ変わった苗字ですから、は、は、はは」
ノエルは乾いた笑いがしばらく室内にこだましていた。
呪いはおそらく霊的な妖魔を召喚し使役するタイプらしく、我輩がいるときには近寄ることもできず、発動しない。
そのため我輩はしばらくサチの家に寝泊りすることになった。
しかしいざ、カイシャへ出勤し戻ってくると見事に汚されている。
そのため朝は仕事、夜は掃除ときりのない戦いに明け暮れていた。
一度は我輩だけカイシャを休んで待ち構えるがまったくこない、有給を消費するだけだった。
まずい、こんなに地味な攻撃がこたえるとは思ってもみなかった。
サチだけでなく舞さえも疲れ果てていた。
このままだとまずい。
我輩自身はあまりダメージがないがサチと舞の精神的消耗が激しい。
このままだと一ヵ月後にある舞の将棋大会に大きな影響を及ぼしてしまう。
さすがに我輩も焦りだした。
「なんか良い霊媒師がいるみたいだよ」
さすがに見かねたのか、いつものように出勤した我輩たちにシモダが四角い紙を差し出した。
みると、ピンク色の長方形の紙に大きな文字で名前が書かれていた。
浄霊師 乃絵瑠 雷夢
「キラキラネームみたいね」
ポツリとサチがつぶやく
キラキラネームというものがどういうものかわからないが、どこかで見たことのある名前の気がした、名前のひびきが我輩の世界の人間に近い気がする、そしてこのロゴマークであるが
二つの杖の絵に二匹の竜が絡まり、中央には世界樹が描かれている。
これは我輩の世界の天使長を称える神殿を意味している。
「こいつに会おう」
我輩はサチにそう告げた。
●
ぶっうう
出会った瞬間、ノエルという長い黒髪の女性は飲みかけの水を噴出した。
ごふっ、ごふっと激しく咳き込みながら我輩を指差し
「えっ?えっ?えっぇぇぇええええええ」
細身の体型には似合わないすっきょんとんな大声を上げた。
まあ、気持ちはわからんでもない。
我輩はこのとき強く確信した、ノエルは我が世界の住人だ。
ノエルが落ち着くまで20分、状況を説明するのに10分、理解してもらうのに30分を要した。
「まあ、事情はわかりましたが…」
あからさまに疑っている視線で我輩をみている。
無理もない、ノエルからしてみれば、スライム退治の依頼を魔王がするようなものだ、信じろと言っても困るだろう。
「い、一応依頼は受けますけど…」
ノエルは長い髪の毛をいじりながら心底困ったように我輩をみている。
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大きな眼は子猫を連想させた。
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サチが我輩に尋ねる。
「いや、故郷が一緒なだけだ」
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「故郷ですか?すぐにわかるものなんすか?」サチは首を傾げていた。
「ああ、まあ変わった苗字ですから、は、は、はは」
ノエルは乾いた笑いがしばらく室内にこだましていた。
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