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1章 The hierarchy of lust
Digital1.歪な卒業式
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俺の名はクロード・夜神。
家族はロシアの父と、日本人の母を持っている事でクラスから疎遠されているけど、元々人付き合いが苦手だから丁度よくて、最低限クラスメイトと話している。
今日は三年生達の卒業式だから体育館に向かう。
体育館に向かっている時に少し静かな声で話していた。
「聞いたか? またあいつ等、変な事してるぜ」
「あいつ等?」
「特殊野外活動部だよ」
特殊野外活動部と言っているが、そんな部活あったのか? 俺は少し聞き耳を立てて会話の続きを聞く。
「何だ、それ?」
「何でも、色々な願い事を請け負ったりしているけど怪しい事もしているらしいぜ」
「そうなのか?」
「アア、武器の製造や違法薬物などなんでも、あれってな」
「それ本当に学生なのか? なんか裏社会の住人に脅されているとか――」
「コラァ! お前たち呑気に話して無いで体育館に向かわんか!」
会話の途中で体育教師がやってくると大声で叫び、「やべっ!」と呟いて急いで進む。
俺も体育教師に気付かれないように体育館に向かう。
しかしなぜか聞いた事があるような感覚がしたけど気にせずそのまま体育館に向かって走る。
少し走って体育館に着くとまだ始めて無く、安心しながら自分の席に座る。
するとなぜか視界がぼやけてしまい目を擦る。しかし目を擦り終えると何事もなかったのようにいつもの景色になっていた。
疲れているのか? いやいくら疲れてもさすがに視界がおかしくなるなんてあるのか?
少し困っている時に隣から声を掛けられる。
「大丈夫、先生を呼ぼうか?」
声を掛けた青年は、俺と同い年に見える。
外見は美少年と言って良いくらい顔の作りが端正で、体格は普通で165センチくらいだろうか。女装したら女の子と間違えそうな程、女々しい。髪は黒のウルフカットで先っぽが銀色が混ざっている。
少し見ていたけど、声を掛けられた事を忘れて、早く答える。
「だ、大丈夫だ。それよりお前は?」
「俺? 俺の名前は八神イザナ、そっちは?」
「お、俺はクロード・夜神だ」
俺の名前を言うと、イザナが質問してくる。
「君がクロード君なの?」
「そ、そうだけど何か聞いて言えるのか?」
「確か、父親が外国人で不良や半グレを五千人くらい倒したとか、IQ500以上の天才って聞いたことあるけど?」
俺はそのことを聞いて大きくため息を吐き出す。
確かに俺の親父はロシアで生まれ育ったけど、後は全部噂だ。何だよ、不良や半グレを五千人倒したとかIQ500以上ってもはや人間卒業してるってレベルだろ!
本当は地域の近くで迷惑している暴走族を二つくらい気絶させたくらいだし、IQ100の上に努力しているのに何でこんな苦労しなくちゃいけないんだよ。
俺はイザナが言っている噂の本当を全て吐き出すと、イザナは呆れながら言う。
「いや、暴走族を二つくらい気絶させるとかIQ100は意外にもすごいよ」
「え、そうなのか? それが肥大化されるのは滅茶苦茶迷惑だけどな」
おかげさまで医者から胃薬を貰う事になって迷惑だ、けどすべて吐き出すと心が軽くなったように感じて感謝する。
「お前と話していると心が軽くなった。ありがとうな」
「どういたしまして。もうそろそろ始まるよ」
「そうだな」
俺はイザナに言われて教卓の方に向けると卒業式が始まる。
しばらく卒業式が進んで終盤になると、急に頭が痛くなり始める。
何だ!? いきなり頭痛が起きるなんてやっぱり体調が悪いのか。でも熱や苦しさは無いのに、ストレスはさっきイザナと話し合ってスッキリしたのに何で……。
頭痛の原因を考えていると、急に壁から爆発音が聞こえだして音の方に向くとそこには信じられないものがいた。
「何だよ、あれ……」
その姿は人と呼ぶべきか、体の形状が歪んでいて、目は赤く光り出している。
何だよ、あの怪物俺達を見ると奇声を上げて襲い掛かってくる。
「キシャァァァァァ!」
「へ?」
「おい、逃げ――」
俺は怪物の近くにいる生徒に叫ぶが、すでに遅く、怪物が生徒の首を刎ね飛ばしたと同時にこの場にいる人たちが一斉に叫び出す。
「ウワァァァ!?」
「キャアァァ!?」
生徒たちは急いで我が先にと逃げ出し、教師たちが怪物の方に向かって取り押さえようとする。
だが怪物は赤子の手を捻るかのように、教師たちを瞬殺して俺の方に向かってくる。
「ウワァァァ!」
俺は叫び声を上げて、目を閉じる。
しかしいくら経っても痛みやってこなくて、恐る恐る目を開けると怪物は倒れていた。
一体何が起きているか分からずにいるとイザナが手を差し伸べる。
「クロード君、大丈夫?」
「大丈夫ってそれよりも何だよ、あの怪物は俺達を殺そうとして――」
「しっ!」
俺はあの怪物について聞こうとする。
だが急にイザナが口を塞いで伏させる。
「むごっ!?」
いきなり口を塞ぐのに驚くが壊れた壁から、さっきと同じ怪物が三体ほど入ってきた。
まさか、怪物が入って来るの知っているからか!?
俺は息を殺して椅子の下に隠れる。怪物たちは一度周りを見る、するとどこかに歩き出した。
怪物たちがいなくなったの確認し終えたら、一気に疲れが来ているがイザナは俺を立たせると、扉の方に指さして叫ぶ。
「心の影が居ないうちに逃げるぞ!」
――
どうも、佐々牙嵯峨兎です。
というわけで新シリーズです、別のサイトでも作品を投稿しております。
もしよかったら高評価、感想、お気に入り登録お願いします!
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体育館に向かっている時に少し静かな声で話していた。
「聞いたか? またあいつ等、変な事してるぜ」
「あいつ等?」
「特殊野外活動部だよ」
特殊野外活動部と言っているが、そんな部活あったのか? 俺は少し聞き耳を立てて会話の続きを聞く。
「何だ、それ?」
「何でも、色々な願い事を請け負ったりしているけど怪しい事もしているらしいぜ」
「そうなのか?」
「アア、武器の製造や違法薬物などなんでも、あれってな」
「それ本当に学生なのか? なんか裏社会の住人に脅されているとか――」
「コラァ! お前たち呑気に話して無いで体育館に向かわんか!」
会話の途中で体育教師がやってくると大声で叫び、「やべっ!」と呟いて急いで進む。
俺も体育教師に気付かれないように体育館に向かう。
しかしなぜか聞いた事があるような感覚がしたけど気にせずそのまま体育館に向かって走る。
少し走って体育館に着くとまだ始めて無く、安心しながら自分の席に座る。
するとなぜか視界がぼやけてしまい目を擦る。しかし目を擦り終えると何事もなかったのようにいつもの景色になっていた。
疲れているのか? いやいくら疲れてもさすがに視界がおかしくなるなんてあるのか?
少し困っている時に隣から声を掛けられる。
「大丈夫、先生を呼ぼうか?」
声を掛けた青年は、俺と同い年に見える。
外見は美少年と言って良いくらい顔の作りが端正で、体格は普通で165センチくらいだろうか。女装したら女の子と間違えそうな程、女々しい。髪は黒のウルフカットで先っぽが銀色が混ざっている。
少し見ていたけど、声を掛けられた事を忘れて、早く答える。
「だ、大丈夫だ。それよりお前は?」
「俺? 俺の名前は八神イザナ、そっちは?」
「お、俺はクロード・夜神だ」
俺の名前を言うと、イザナが質問してくる。
「君がクロード君なの?」
「そ、そうだけど何か聞いて言えるのか?」
「確か、父親が外国人で不良や半グレを五千人くらい倒したとか、IQ500以上の天才って聞いたことあるけど?」
俺はそのことを聞いて大きくため息を吐き出す。
確かに俺の親父はロシアで生まれ育ったけど、後は全部噂だ。何だよ、不良や半グレを五千人倒したとかIQ500以上ってもはや人間卒業してるってレベルだろ!
本当は地域の近くで迷惑している暴走族を二つくらい気絶させたくらいだし、IQ100の上に努力しているのに何でこんな苦労しなくちゃいけないんだよ。
俺はイザナが言っている噂の本当を全て吐き出すと、イザナは呆れながら言う。
「いや、暴走族を二つくらい気絶させるとかIQ100は意外にもすごいよ」
「え、そうなのか? それが肥大化されるのは滅茶苦茶迷惑だけどな」
おかげさまで医者から胃薬を貰う事になって迷惑だ、けどすべて吐き出すと心が軽くなったように感じて感謝する。
「お前と話していると心が軽くなった。ありがとうな」
「どういたしまして。もうそろそろ始まるよ」
「そうだな」
俺はイザナに言われて教卓の方に向けると卒業式が始まる。
しばらく卒業式が進んで終盤になると、急に頭が痛くなり始める。
何だ!? いきなり頭痛が起きるなんてやっぱり体調が悪いのか。でも熱や苦しさは無いのに、ストレスはさっきイザナと話し合ってスッキリしたのに何で……。
頭痛の原因を考えていると、急に壁から爆発音が聞こえだして音の方に向くとそこには信じられないものがいた。
「何だよ、あれ……」
その姿は人と呼ぶべきか、体の形状が歪んでいて、目は赤く光り出している。
何だよ、あの怪物俺達を見ると奇声を上げて襲い掛かってくる。
「キシャァァァァァ!」
「へ?」
「おい、逃げ――」
俺は怪物の近くにいる生徒に叫ぶが、すでに遅く、怪物が生徒の首を刎ね飛ばしたと同時にこの場にいる人たちが一斉に叫び出す。
「ウワァァァ!?」
「キャアァァ!?」
生徒たちは急いで我が先にと逃げ出し、教師たちが怪物の方に向かって取り押さえようとする。
だが怪物は赤子の手を捻るかのように、教師たちを瞬殺して俺の方に向かってくる。
「ウワァァァ!」
俺は叫び声を上げて、目を閉じる。
しかしいくら経っても痛みやってこなくて、恐る恐る目を開けると怪物は倒れていた。
一体何が起きているか分からずにいるとイザナが手を差し伸べる。
「クロード君、大丈夫?」
「大丈夫ってそれよりも何だよ、あの怪物は俺達を殺そうとして――」
「しっ!」
俺はあの怪物について聞こうとする。
だが急にイザナが口を塞いで伏させる。
「むごっ!?」
いきなり口を塞ぐのに驚くが壊れた壁から、さっきと同じ怪物が三体ほど入ってきた。
まさか、怪物が入って来るの知っているからか!?
俺は息を殺して椅子の下に隠れる。怪物たちは一度周りを見る、するとどこかに歩き出した。
怪物たちがいなくなったの確認し終えたら、一気に疲れが来ているがイザナは俺を立たせると、扉の方に指さして叫ぶ。
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