俺はワガママ獣人のお婿さん!?

神居恭子

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男前に気に入られたようです

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日本と確実に異なる太陽が空に並ぶ。大小の2つの太陽が上りようやく夜明け直前まで続いた乱宴が終わった。太陽は異世界でも太陽は黄色く見えるもんだなと感心する。

先程まで続いた絡み合いのせいで、あんなに男前だったアレクウスは瞳はハートが浮かぶほど蕩け、ハーハーと息が荒い。
ムワッとした胸筋周り、俺が口に含んだせいで乳首達が艶かしく濡れてる。
尻たぶは激しく揉みしだき下半身をぶつけたせいか赤く色づいている。閉じきらない肉縁に泡立つ白濁が見え、ごぽっと粘度の高い精子がこぼれていく。
尾骨から生えている尾もどちらのモノともしれない露で濡れそぼっていた。太く長い尾先が筆のようだ。微かに揺れている尾は猫のリラックスしている時の仕草に似ている。

「はぁーーー」
スウ。息を吐ききり、勢いよく鼻で吸う。
しまった、まだ情事の痕の香りが濃厚すぎてクラクラする。
どんだけしたんだっけ。意識が戻って7回までしたのははっきり覚えてる、あの時まではアレクウスも余裕があったように見えた。
『まだ、まだッ♡』いや、俺の上に乗っかる太腿がぷるぷる震え出していたからそうでも無かったのか?俺も調子に乗って
『アレクのけつまんが具合が良くて…ずっと種付けできそう。』だなんて隠語で攻めたてた。
エロ漫画かよ!!落ち着く為に思い出してしまうと、逆に落ちつかない気持ちになってしまった。シーツは湿っていて寝心地は悪いが仕方なく横になり目を瞑った。


ーーーーー
それから少しして、アレクウスが起きる気配がした。

「ケホッ!タケル待ってろ、いま片付けさせる」

手を叩き人を呼んだあと、後孔からごぽりと白濁が出るのもお構いなしにバスローブを羽織り、隅にあるペアのソファに促され向かい合わせて座った。M字開脚で座り肉縁に手で蓋をして「ンンッ折角の子種が…」と残念そうに呟いた。
「お茶をどうぞ。アレクウス様、タケル様」
こちらも猫耳風の執事服を着た美青年が姿勢良く頭を下げる。良い香りのするお茶だ。ティーカップのおかげで俺は目線を外すことが出来た。


部屋に入ってきた使用人達が迅速にベッドシーツを変えるのを目にしながらお茶を口に含む。使用人は皆男性ばかりのようだが、ツノや獣耳が見えて今更ながら異世界にきた実感が湧いた。
入ってくる使用人は顔を赤くして、作業しながらコチラを盗み見ている。その表情から悪感情は読み取れないがなんだか恥ずかしい。
うるさかっただろうなぁ、片付けさせて申し訳ない。

アレクウスははしたなく開いていた足を組んで、俺を観察している。ちらっと目線を合わせるとその度、甘く微笑まれる。

「あ、あの昨日はすみません」
「?何がだ」
「実のせいとはいえ、あのあんな事して…」
「あんな事とは?」
「あんなって、あんなッ…」
「濃厚な子作りエッチをして申し訳ないって?」

言い方に恥ずかしくて顔が赤くなる。
「違っ、アレはレイプだった強姦だ。言い訳もない申し訳ないッ!」

「俺がお前のような弱そうな奴に与するとでも」
クククと笑い声がする。確かに俺より筋肉がついた強そうな男に俺がどうやって?
「で、でも」と言い募る俺の横に座り、頬に手をあて話が続く。

「森の中で良い匂いがして近づいていったら泣きながら扱いて自慰してるタケルを見つけてだな。泣き顔がブサイクで可哀想でなぁ、一度くらい良い思いさせてやろうと乗っかって」
「へ?」

「よほど飢えていたのか遠慮なく奥まで突っ込まれてネチネチ捏ねられて大量に熱いのを出されてな。
その具合が良くて連れて帰ってみたら、ずーっと俺様の尻穴を塞いで止まらなくてなぁ。
抜かずに何発出されたと思う?

意識が戻ったら戻ったでスケベなお前に俺様は大満足なわけだ。納得したか?」

近づいてきた顔に唇をちゅっと喰ままれる。
混乱して頷くと「よし」と抱きしめられる。


「片付けいたしました、湯浴みはどうされますか」
「あぁ、もらおう。タケルもいくぞ」
「いや、俺は歩いて……え、ちょっ」

タイミングよく執事服の美青年が尋ねてきた。アレクウスは俺を抱きしめたまま、浴場へ歩き出した。

ーーーーー

ザバァー。広い浴場につき色んなものを流す。アレクウスの周りには世話人がつくはずだったが俺が自分の分を断ったせいで2人きりで入る事になった。
必然的に俺が向かい合って座った彼の髪を洗い流している。
見たところ獣耳と尻尾以外は人間と変わらない作りのようだ。
猫だと思った耳はライオンの耳だった。そんな違い分かるかっての。尻尾は言われてみれば動物園でみた形と同じだ。

「あんだけして、キツくないか」
浴場へ向かう途中で敬語無しで話す約束を交わしたのでぎこちなく話しかける。
「あぁ、久しぶりに腰がダルイ、まだ熱が残ってる」
「す、すまん!」
「なに気にするな。これだけ交尾が出来れば種が居着くのも早かろう。しかし発情期の猿かと思ったが違ったんだな。そうだな、猿に俺様を抱くのは無理があったな」

自問自答で勝手に納得したところで手が俺の尻の割れ目、尾骨のあたりを確かめた。
この世界では尻尾がある獣人ばかりらしい。
そこで俺はやっと日本、違う世界から来たことを伝えた。

「そうか、タケルは迷い人だったか」
「迷い人って?」
「言葉の意味の通りだ。この世界に迷い込んだ者の事だな」
「それって珍しかったりするのか」
「生きたままなのは珍しいな」

ヒュッと血の気がひく。

「すまん怖がらせるつもりはなくてな。この世界に来る途中で駄目になるのも多くてだな。生きていても人が暮らせる場所でなかったり…」
「な、なるほど。……なぁ聞きたいんだけど迷い人てする事とかないのか?義務ていうやつ?俺そんな特技とかねえし」

ーーこれからどう過ごしていけばいいのかな。
下を向いた俺の顔はアレクウスには丸見えだった。一瞬、思案した素振りを見せて上目遣いで俺の陰茎に手を伸ばし軽く舐めた。

「別に何もしなくとも面倒みてやれるが…タケルにはコレがあるだろう?」
「んなッ!?何!」

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