93 / 161
93
しおりを挟む
「強いて言うなら、同居人かな。とにかく俺達はみんな等しく藤崎さんのペットなの。分かったか?」
俺の言葉を理解したのか、硝が黙って俯く。
俺はようやく静かになった硝に満足すると、布団を被り背中を向けた。
「海が俺のことを何とも思ってなくても、海は俺の特別だ。関係ないなんて言わないでよ」
しばらくして、硝がぽつりとそう言った。
俺は布団の中で聞こえないふりをした。
それから藤崎は俺のことになるとむきになる硝が面白いのか、しょっちゅう揶揄う様になった。
藤崎は硝に俺を抱く事は解禁したが、イキそうになると俺から離れるように命じた。そのせいで硝は結局自分の右手で欲望の処理をする羽目になったりもした。
硝があんまり分かりやすく憤るせいで、藤崎はそれから何度も同じことをした。
「なんか最近、海ばっかり構われてる気がする」
昼食に俺の作ったスパム握りをたいらげ、口元に米粒をつけながら星が言った。
「はあ?どうしたらそうなんだよ」
俺が口元についた米を取ってやり、自分の口に入れると、星は礼を言うどころかこちらを睨みつけてきた。
「だって藤崎さん、僕や月より硝や海の方ばっかり気にしているよ?ベッドの上でもそれ以外でも」
「あれは硝のことをからかって遊んでるだけだろ?」
「違うもん。昨日だってまるで見せつけるみたいに、海のこと何度も抱いてさ。おかげで僕達二人とも、藤崎さんに全然触ってもらえなかった」
星の嫉妬心が面倒で、俺は無言で首を振ると席を立った。
「ねえ、僕達、藤崎さんに飽きられちゃったんじゃない?捨てられちゃうのかなあ」
哀しそうな月の声が背中越しに聞こえた。
「そんなことさせない。絶対に」
星が固い声でそう言うのを聞きながら、俺は寝室の扉を閉めた。
俺の言葉を理解したのか、硝が黙って俯く。
俺はようやく静かになった硝に満足すると、布団を被り背中を向けた。
「海が俺のことを何とも思ってなくても、海は俺の特別だ。関係ないなんて言わないでよ」
しばらくして、硝がぽつりとそう言った。
俺は布団の中で聞こえないふりをした。
それから藤崎は俺のことになるとむきになる硝が面白いのか、しょっちゅう揶揄う様になった。
藤崎は硝に俺を抱く事は解禁したが、イキそうになると俺から離れるように命じた。そのせいで硝は結局自分の右手で欲望の処理をする羽目になったりもした。
硝があんまり分かりやすく憤るせいで、藤崎はそれから何度も同じことをした。
「なんか最近、海ばっかり構われてる気がする」
昼食に俺の作ったスパム握りをたいらげ、口元に米粒をつけながら星が言った。
「はあ?どうしたらそうなんだよ」
俺が口元についた米を取ってやり、自分の口に入れると、星は礼を言うどころかこちらを睨みつけてきた。
「だって藤崎さん、僕や月より硝や海の方ばっかり気にしているよ?ベッドの上でもそれ以外でも」
「あれは硝のことをからかって遊んでるだけだろ?」
「違うもん。昨日だってまるで見せつけるみたいに、海のこと何度も抱いてさ。おかげで僕達二人とも、藤崎さんに全然触ってもらえなかった」
星の嫉妬心が面倒で、俺は無言で首を振ると席を立った。
「ねえ、僕達、藤崎さんに飽きられちゃったんじゃない?捨てられちゃうのかなあ」
哀しそうな月の声が背中越しに聞こえた。
「そんなことさせない。絶対に」
星が固い声でそう言うのを聞きながら、俺は寝室の扉を閉めた。
0
お気に入りに追加
346
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる