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ボンカスト編 第8話 公開処刑

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 処刑台ステージには兵士を椅子にしている、いかにも悪女ムーブをしている奴と恐らくこれから処刑される家族であろう三人が拘束された状態でいた「またあの化け物の犠牲者が増えてしまうのか」


「ちょっと!あなた!?聞こえたらどうするの?」「一体何人目なんだ?」「どうして?あんな奴がこの国の……」「……」周囲にいる奴らはステージには届かないくらいの小さな声で文句を言っていた


 うわ~あと数メートル前に行けば見えるんじゃね?その素晴らしき光景への第一歩を歩もうと強く足を上げ踏み出し首の角度を0~33.5度くらい上げた……「……」何とも言えないタイミングで兵士から立ち上がり腰に掛けてある剣を取りカツ…カツ……と足音が響く「……フィア様どうか我が子をお許し下さい」


 へ~フィアって名前か後でスニージアに聞いてみよ~「どうか!お許しください」父親らしき人物が頭を台に叩きつけ許しを得ようとしていたが気にも留める事無くカツ……カツ……と子供の元に足を運んでいた「もう二度と!!!今後一切フィア様に無礼を働かないよう躾ますので!!どうか!?」


 恐らくあの子供は父親のこんな必死な姿を一度も見た事無かったんのだろう「お父さん……ちっ血が……ぅううわぁぁぁ」その幼い少年は何も分かっていないんだろうな、だからこうやって感情に身を任せ泣きわめくんだろうな


 数秒間少年の感情溢れた泣き声が響く……あ~何でだろう……何か耳障りに聞こえるな~そう思った矢先少年の前に立ったフィア様が少年に一発平手打ちをかました……パッァン!!と清々しい音と共に見えにくかったが少年歯一本か二本飛んだな


 一瞬の出来事に再びこの少年が反応して泣く前に「今ので……の様な醜態を晒したらしたら……お前二度と泣けなくするぞ」フィル様は冷たい声で少年に言い放った


 フィア様の脅しが上手く効いたのかそれとも分からず驚いてやったのか知らないが少年は泣くことはせずただその場に俯いたもしかしたら下を向いておけば泣いていても良いとでも考えたのか?


「よしよし、聞き分けできて偉いじゃない」先程恐怖を与えていた人間は一体何処に行ったのか?そう思える程少年に対して優しい言葉を投げかけた「……もしかしたら親の教育が良かったのかしら?」


 一瞬視線を両親達に移しそれに対して便乗し「……日頃から礼儀を大切にするようにと言いかけています」「息子はフィア様に無礼を働いてしまいましたが今日の出来事を学習して二度と今日の様な行いをしないと思いますのでどうか息子を……」


 何とかこの場を回避する言葉を両親達はフィア様に投げかけていた「……それでは一つチャンスをあげましょう」「じゃあ君に二つ質問します良く考えて答える様に」


「あの二人の事は好きですか?」「…うん」「ではどちらの方がより好ましいですか?」「どっちも好きだけど……お母さんの方が僕は好きかな」さて、ここからどう発展していくのか「そうですかではお母様に別れの挨拶だけしておきなさい」「え?お別れ?」「それでは貴方にもう用は無いので」


 コツコツと少年の両親に向かって歩みを進め母親の前に立ち剣を構えた……良い構えだ何処で習ったんだろうな?「待って止めてよどうして?お母さんを……」「先程貴方のお母様はあなたは学習して二度と今日の様な行いをしないと言っていました」


「なので確実に学習できるようにあなたが最も大切にしているであろうモノを奪わせて頂きます」「いやだ!イヤだ!!いやだ!!!」「おい」「二度と悪い事はしないって約束するから」「おい!!」「あの時言った事もうお忘れですか?」


「……分かりました息子の罪は私が受けます」「ご理解が早くて助かります……そうですね?何か言っておくべき事などありますか?」「二人共私の分」「ダメだ!!」「……チッ」言葉を遮った父親の顔面をフィア様は蹴り地面に叩きつけた


「おっお前の命は一つだけじゃ無いだろ!!」「でも、私だってこんなの認めたくない!!でも仕方無いじゃない」「おい、その男を抑えて置け」「…はい」「クソがっ放せ」(仲月さん止めましょうか?)動こうとしていたので手を出し止めた(いや、今目立つのは良くない)フィア様は剣を母親の首に向けて振った「止めろおぉぉ!!!」


「……邪魔だ、そこをどけ……シャマリス」首ギリギリで刃が止められていた「どうかこの場は怒りを納めてくれませんか?」と突如現れフィア様にそう告げていた
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