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パジャン島 復讐編 九
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――わっちには名前など無くただの人を殺すための道具として生まれて来たこれまでで一体何人殺したのかは正直覚えていない…そしていつの間にかチームの長になっていた戦闘能力に関して右に出る者はいなくなった
そんなわっちを危険に感じた上の奴らが始末しに来たわっちが鍛えて来た者にも命を狙われた…成長している部下達に少しだけ喜びを感じた―
「はぁはぁ」何とか船に忍込み息をひそめ到着したここが何処なのかも分からない…もう身体が上手く動かない出血が多い
…あの子達は自分達を守るためにわっちを殺そうとしていただけ…だから特に恨んでは無かったでも少し悲しかった
人影がこちらに近づいて来た逃げる力はもう残されていなかったどうせ死ぬなら強く生きて死んでやる自分に触れようとした手を爪で切り裂いた…はずだった…ただそいつの手が少し切れただけだった
もうこんな力しか無いのか…あぁ…意識が薄れて行くもし来世があるのならば平穏な生活をしてみたいそんな事を思い意識を失った
……目を覚ました時恐らくあの時わっちに近づいて来た男がこちらを覗いて「おっ!目が覚めた……良かった~」っと胸を撫でおろして男はそう呟いた
「体調は大丈夫そうか?」「……」「まあ、返事は無いか」この姿でも話す事は出来るが下手にこちらの情報を言えば何かしてくるかも知れないと思い沈黙を続けた
「うーん…何て呼べば良いんだ?見た事無い動物だし…そもそも誰かが飼っているかも知れないのに勝手に名前つけても良いのか?」体力が回復したら隙を見て逃げるか?それとも…
「よし!君の名前はキキョウにしよう」わっちにはどうやらキキョウという名前が付けられたようだ「ちなみに俺は石神巧人って言うんだ」
そうにこやかに彼…タクトさんは言った…この時無意識に瞳から涙が出ていたのだろう「えっ??涙?傷が痛むの?それとも空腹?ヤバイどうしよう」
原因は分かっているこれまで与えられてこなかった物を受け取ったからだ…名前…優しさ……だからこそ傷を見て胸が締め付けられるような痛みを感じた
この恩は必ず返そう…そう自分に誓ったそれから数日経ちわっちの身体は回復していったその日は久しぶりに外に出たタクトは外で座り景色を眺めていたので近くにより座った
「キキョウもう怪我治ったのか?再生能力高いな……キキョウ少し俺の話をしよう」何故タクトがこんな所に住んでいるのか気になっていた私は少し興味があった「……で今に至ってるって訳なんだハハッ」
これまで散々殺してきたが初めて自分の意志で誰かを殺してやるという考えが浮かんだ…背後から少し甘い香りがする「たくと~」一人の女の声が聞こえて来た
「山梔子」サンシン?コイツが?この時殺しても良かったが今でもここに来ているって事はコイツにも罪悪感があるのだろうと勝手に思っていた
「その子は?ここら辺では見た事無いね」「ちょっと怪我してたから保護したんだ」「そうなんだ名前は?」「キキョウ」「よろしくねキキョウ」
サンシンと言う女とタクトが仲良く喋る姿を見た時殺意とは別の感情が沸き上がった……これは一体何なのだろうか?
一週間程経ったある日わっちの元部下達がここまで来た再びあの殺し合いをする事になるかと思ったがどうやら争うつもりは無いらしい「リーダー…裏切ってしまいすみませんでした」
「どうやらアイツ等は共倒れを望んでいたようですだから…その謝罪をしたくて」「……」「再び私達を信じる何て出来るとは思っていませんだから」一人が武器を出し「やれ」
腕に向かって刃が振り降ろされる…「…リーダー何故止めたんですか?」「ただ勿体ないと思っただけ」私の目的のためにも人手が欲しい所だったからありがたかった
「失った信用を再び取り戻す事は難しい事だ正直まだ少しお前達を疑っている所はある」「リーダー…」「それとリーダーでは無く私の事はキキョウと呼べ」「分かりました…キキョウ様」
その後わっちはタクトさんの元を離れ店を開いた…この国を内側から壊すために
そんなわっちを危険に感じた上の奴らが始末しに来たわっちが鍛えて来た者にも命を狙われた…成長している部下達に少しだけ喜びを感じた―
「はぁはぁ」何とか船に忍込み息をひそめ到着したここが何処なのかも分からない…もう身体が上手く動かない出血が多い
…あの子達は自分達を守るためにわっちを殺そうとしていただけ…だから特に恨んでは無かったでも少し悲しかった
人影がこちらに近づいて来た逃げる力はもう残されていなかったどうせ死ぬなら強く生きて死んでやる自分に触れようとした手を爪で切り裂いた…はずだった…ただそいつの手が少し切れただけだった
もうこんな力しか無いのか…あぁ…意識が薄れて行くもし来世があるのならば平穏な生活をしてみたいそんな事を思い意識を失った
……目を覚ました時恐らくあの時わっちに近づいて来た男がこちらを覗いて「おっ!目が覚めた……良かった~」っと胸を撫でおろして男はそう呟いた
「体調は大丈夫そうか?」「……」「まあ、返事は無いか」この姿でも話す事は出来るが下手にこちらの情報を言えば何かしてくるかも知れないと思い沈黙を続けた
「うーん…何て呼べば良いんだ?見た事無い動物だし…そもそも誰かが飼っているかも知れないのに勝手に名前つけても良いのか?」体力が回復したら隙を見て逃げるか?それとも…
「よし!君の名前はキキョウにしよう」わっちにはどうやらキキョウという名前が付けられたようだ「ちなみに俺は石神巧人って言うんだ」
そうにこやかに彼…タクトさんは言った…この時無意識に瞳から涙が出ていたのだろう「えっ??涙?傷が痛むの?それとも空腹?ヤバイどうしよう」
原因は分かっているこれまで与えられてこなかった物を受け取ったからだ…名前…優しさ……だからこそ傷を見て胸が締め付けられるような痛みを感じた
この恩は必ず返そう…そう自分に誓ったそれから数日経ちわっちの身体は回復していったその日は久しぶりに外に出たタクトは外で座り景色を眺めていたので近くにより座った
「キキョウもう怪我治ったのか?再生能力高いな……キキョウ少し俺の話をしよう」何故タクトがこんな所に住んでいるのか気になっていた私は少し興味があった「……で今に至ってるって訳なんだハハッ」
これまで散々殺してきたが初めて自分の意志で誰かを殺してやるという考えが浮かんだ…背後から少し甘い香りがする「たくと~」一人の女の声が聞こえて来た
「山梔子」サンシン?コイツが?この時殺しても良かったが今でもここに来ているって事はコイツにも罪悪感があるのだろうと勝手に思っていた
「その子は?ここら辺では見た事無いね」「ちょっと怪我してたから保護したんだ」「そうなんだ名前は?」「キキョウ」「よろしくねキキョウ」
サンシンと言う女とタクトが仲良く喋る姿を見た時殺意とは別の感情が沸き上がった……これは一体何なのだろうか?
一週間程経ったある日わっちの元部下達がここまで来た再びあの殺し合いをする事になるかと思ったがどうやら争うつもりは無いらしい「リーダー…裏切ってしまいすみませんでした」
「どうやらアイツ等は共倒れを望んでいたようですだから…その謝罪をしたくて」「……」「再び私達を信じる何て出来るとは思っていませんだから」一人が武器を出し「やれ」
腕に向かって刃が振り降ろされる…「…リーダー何故止めたんですか?」「ただ勿体ないと思っただけ」私の目的のためにも人手が欲しい所だったからありがたかった
「失った信用を再び取り戻す事は難しい事だ正直まだ少しお前達を疑っている所はある」「リーダー…」「それとリーダーでは無く私の事はキキョウと呼べ」「分かりました…キキョウ様」
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