上 下
45 / 65

パジャン島 復讐編 六

しおりを挟む
 キィィィィンと刃同士が反発した音が鳴り響き攻撃が弾かれた…確かに首を切ったはず…いやそれよりもあの攻撃を防いだのか?「ユリさん?君は一体?」そんな俺の質問に対し「それで?どうして殺したんですか?」


 脳裏にあの時の記憶が蘇る彼女を切ったという記憶それにあの感触がまだ手に残り続けている…「もうそれ以上思い出させるな」目の前にいる彼女が目障りに思えた早く始末しなければもっと深く聞いて来る


 再び刀を振るしかし弾かれる「ちっ」何だ?この違和感まるであの時の…更に攻撃を重ねるが難なく防がれるそして気付いた今誰と戦っているのかを「まさかお前が生きていたとはな…仲月」「仲月?一体誰の事でしょうか?」


「隠す必要無いだろ?一つ聞いておきたいんだが?お前何をした?あの後この目でお前の焼死体を見たんだぞ?」「答えてやっても良いがそしたらこちら側の質問にも答えてくれよ?」


「あぁ良いだろう」「簡単な事だ俺の仲間に蘇生が出来る奴がいるただそれだけだ」そうなるとあの二人の内のどちらかが奴の言っている人物なのだろう「それで?何で二人を殺したか」


「そうかあのキキョウと言う女も死んだのか確かにあの傷では助かる見込みは少なかったが…そうか」「あの日俺は彼女に自分の気持ちを伝えたその結果が今の状況だ」「…正直俺には今のお前はただの負け犬にしか見えないな」


「あ?」「そりゃそうだろ?巧人が来る前に一体どれ程時間があった?もっと早く言えば良かったんじゃねーかってな」「…あの時も同じような事を言われたな「もう友達としか」クソ嫌な事思い出させやがって」


「さて、話はこの辺にして始めようか」「あぁそうだなお前という人間が大体分かったからもうどうでも良いや」何故だあの時よりも俺は緊張してしまっている一度は勝ったはずなのに何故だ?


 一瞬で距離を詰められ互いの刃がぶつかる「勝負の最中に余計な事は考えない方が良いぞ」刃が重いだがそれを跳ね除け一瞬の隙が生まれそれを逃す事無くとらえたはずだったがこれもいとも簡単にかわす


 そんな攻防を続け数回刃が身体をかすめた…ここに来て俺は奴に遊ばれているのだと気付く「仲月…貴様それ程の実力がありながら何故?あの時負けた?」


「…」俺の応答に奴は答えなかった「そうか…なら本気を出してやるよ」「はぁ…アイツ何でこんな奴にそんな良い刀を渡したんだか」「お前ホントいい性格してるな」「褒め言葉どうもありがとう」


 あの試合中には見せた事のない技俺が編み出した剣技を…気を集中させ力を籠めそして放った「…一つだけ言い忘れてた事がある…お前のその技は既に前の世界で存在する技なんだよ」


 奴からの一瞬の斬撃かわす余地も無かったその時悔しいが奴の容姿も相まって思ってしまった…美しい…自分では気づかなかったが俺の愛は歪んだ愛だったのかも知れない薄れゆく意識の中俺は言葉を振り絞り「さぁっさんしぃん」そう彼女の名を呼んだ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

処理中です...