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シルドルク9

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 拠点で本当は待っていようと思ったけど実は私と晴ちゃんと闘技場で隠れていたそして聞いた「錦戸玲那の両親は俺が殺した」この時私は一体どんな顔をしていたのだろう

「れっ玲那…どっどうしたの?」近くにいた晴ちゃんが怯えていたそうだった晴ちゃんには聞こえないんだったここから行ったら拠点に居なかったってバレちゃうな良し上からなら大丈夫だよね?

 私は笑顔を作り「ごめん晴ちゃん私ちょっと行って来るからここで待ってて」「ま待ってれい…な」

行ってしまった…あの笑顔明らかに不自然だった僕は結局助けて貰っただけで何も出来ないのか…「じゃあな」

その言葉が聞こえた時仲月の方向を見た「そ…んな」仲月の首が切断され頭が宙に舞い転がったそれを見た時その場から動けなくなっていた―

 空中に移動したその時脳内に声が聞こえた(こんにちはマスター)(誰ですか?あなた?)女性の声だった(私はあなたのスキルの≪ナビゲーター≫です)(スキルって喋るんですか?)

(まあ私は特別な部類ですから)(そうなんですね)(あともう一つ≪各種邪眼≫も獲得しました)(物騒ですね)

(それより間もなく地上に着地します着地の準備を)(分かりました)ドンッ無事着地に成功した
 砂埃が無くなった時私はそれを目にした(…あれは即死ですね)(…)(マスター?)

(ねえ?私は一体どうしたら良いの?)(そうですねマスターのスキルならそこの彼生き返りますよ条件は満たしているので)(そうなら良かった)

「おぉ錦戸今まで何処に行っていたのだ?」「あなただったんですね?」「…」「何で?私の両親は何かしたんですか?」「…」「もう良いです」

(どうしますか?マスター一番手っ取り早いのは…って聞いて無いなこれ)今仲月さんを蘇生させるのは危険だ取り敢えず目の前にいるコイツをどうするか

「おい!錦戸何かして見ろコイツがどうなっても良いのか?」晴ちゃんがゲルムの側近フラーテルに捕まって人質になっていた

「ちょっ放して」「黙ってろ」「痛っ」マスター…仕方ないかスキル不動の邪眼対象をアイツに絞って発動

 身体が動かないどういう事だ「錦戸お前何をした!?」(マスター今の内に)(…ありがとう)私は即座にフラーテルの背後を取り蹴りを加えた「グハッ」

強烈な痛みが自分を襲う更に吹き飛ばされたため壁に激突した時の痛みを覚悟しなければならいと思ったが「大丈夫か」「ありがとう」

アイツが受け止めてくれた「大丈夫?晴ちゃん」「うん…ごめん」「晴ちゃんが謝る必要は無いよ」

 さて二対一だが…「行けそうか?」「あぁ」やるしかないか「これを使え」「それだと」「お前の方が魔力があるだろ?俺が隙を作るその瞬間にやれ」「…分かった」(さっきはありがと)

(いえ私が出来る事をしたまでです)(ここからは少し私だけで戦わせて)(承知いたしました)剣はその場に置いた取り敢えず距離を詰める前の世界ではこんな動き出来る訳が無いと思ってたでも今は出来るそしてゲルムに右の拳を叩き込む

 さて錦戸はどう来るか奴と戦った事は一度も無いが動きは素人同然どうにかするし…か距離を詰めて来たさっきよりも動きが速かった更に拳が飛んでくる「!?」

俺はそれを受け流したまともに受ける何て事はしない一瞬隙が出来たので拳を叩き込むそれを錦戸は避けた「どうした?お前はこんな程度か?」
 
今のに反応出来るって事はゲルムこいつ今まで実力を隠してたのか?危なかった咄嗟に思考加速と身体強化を使ってどうにかしたがさてアイツは透明化のスキルを使って狙ってくれてるな

「お前も家族の所に送ってやるよ」「…」突如背後に殺気を感じた強制的に振り返るしか無かった誰も背後にいなかったつまり魔法か?

しかも無詠唱…自身のバフとなる魔法であれば詠唱無しでも使う事は練習を積み重ねれば出来るが…やはりふざけているなコイツ

 拳がこちらに来る恐らくまともに食らえば死ぬだろうだがな俺は自ら攻撃を受けに行った「なっ」

EXスキル≪死の受け入れ≫:自身が死亡する攻撃を自ら受けに行った際その攻撃を無効かする攻撃の威力により使用回数が制限される本日の残り回数が上限に達しました

 一撃で上限まで行きやがったチャンスは一度だけか「今だやれ」透明化を解除したフラーテルがムラスイで錦戸に攻撃する「!?」「余り無茶するなよ」形状を変化させる一点に魔力を集中させ貫通力を高めたが…

 キィィィン「人間から鳴る音じゃねーだろ?」分かっていた恐らく無理だという事をそしてフラーテルに攻撃が向かう「させるかよ」

俺は攻撃をガードしに行った腕に自分のすべての魔力を集中させ受け身を集中させた…二人共吹き飛ばされ壁に激突した「あーこれは無理だな」

両腕が完全に使い物にならなくなったフラーテルはクッション代わりになったせいか気絶していた二人共もう戦える状態じゃ無かった

 錦戸がこちらに近づいて来る意識を保つのが限界だった「…」「コイツは見逃してくれないか?」そう言って俺は気絶した再び目が覚める事は無いと思っていたが何故か

目が覚めた?…両腕が治っていた「何でまだ生きてるんだ?」「錦戸が生かしただけだろ?」「お前生き返ったのか?」そこにはこの手で首をはねたはずの仲月がいた
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