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(ううっ、先輩。ものすごくエロい)

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 ゴクリと喉を鳴らして、成留は奏を凝視した。ムクムクと息子が大きくなっていく。飛び込んで奏にのしかかりたい衝動を必死でこらえ、目を凝らして耳を澄ませた。

(先輩、エロすぎ)

 それほど成留を興奮させているとは知らず、奏はひたすら己を犯していた。

(くそ、足りねぇ)

 指では熱量も長さも足りない。せめてバイブか、代表品として使えるものがあればいいが、そんなものは家にない。しいて言えば擂粉木だが、自分の尻に調理器具を使いたくはない。

「んぃ、ぁあううっ」

 自分の好きなスポットを指で探っても、思うほどの刺激は得られなかった。もどかしさと興奮のはざまでもだえる奏の肌が赤く染まり、うっすらと汗がにじむ。

「ぁは、あっ、あっ」

 無意識に体を揺すり、指よりも質量のあるものを求めてしまう。恐怖映像の恐ろしさからは逃れられたが、別の問題を引き起こしてしまった。やめときゃよかったと思っても、もう遅い。悦楽を思い出した体はどんどん高まり、物足りなさを募らせていく。

「ふ、ぅ、く……、ううんっ、あ、あ」

 震える体を持て余し、前を扱くが求めているものとは違う。やっぱりなにか突っ込める道具が欲しいと思いつつ自慰を続ける奏を、ガマンならなくなった成留はオナニーしながら見つめていた。

(ううっ、先輩。ものすごくエロい)

 息を殺して覗き見している成留は、網膜に奏の痴態を焼きつけようと目を見開いた。恋人同士なのに、なんで互いにひとりでしているんだと情けなくなりつつも、視線で奏を舐めまわす。

「あっ、ああ……、は、はぁう、ううんっ、あ、あ」

 もっと奥を突いてほしい。そう望む奏の脳裏に、興奮した成留の顔が浮かんだ。こちらがさりげなく仕掛けたものにいちいち反応して、キスやそれ以上を求めてくる成留は、いまの姿を見たら飛びかかってくるだろうか。

「んっ、成留……」

 切なく漏れた奏の声に、成留は息を止めた。聞き間違いかと、自慰の手を止めて耳をそばだてる。

「は、ぁ、成留、ぅう」

(せ、先輩)
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