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第五章 好きなものを、素直に大切にできるしあわせ

「ティファナの目にも、星がまたたいているな」

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 * * *

 夕食を終えて、別荘に泊まる友人たちと星空をしばらく観賞してから、城に戻ったティファナは心地よい疲れに包まれてベッドに潜った。呆れるほど途切れることなくおしゃべりをし、腹の底から笑い合えるお茶会は、社交界デビューをしてからはじめてだ。彼女たちの存在が、ランプの明かりのようにティファナの心をポッと照らしてくれている。

 その明るさの届かない場所が、サイラスを案じて揺れていた。彼はいま、なにをしているのだろう。いったい、王城ではどんなやり取りがなされているのか。王子であるサイラスに、わかりやすい嫌味を言ったりする人はいないだろうが、イヤな思いをしていないかと、友人たちとの時間が楽しかった分、心配が深くなった。

「サイラス」

 そっと名を呼んで目を閉じる。彼の笑顔やぬくもり、やさしいキスや甘い声を思い出しているうちに、友人たちとはしゃいだ疲れに包まれて、いつしか眠りに落ちていたティファナは、なにかの気配を感じて目を覚ました。

 ぼんやりとした寝起きの視界に、暗く沈んだ輪郭が浮かび上がる。眠りの世界から浮上する意識と視界が、それがなにかを認識した。

「え……サイ、ラス?」

 彼は王城にいるはずだ。それなのに、息がかかるほど近くでほほえんでいる。これは夢の続きなのかとまばたきすれば、サッと唇をうばわれた。

「起こしてしまったか」

「サイラス!」

 確信をして飛び起きれば、サイラスがゆっくりと身を起こす。呆然とながめていると彼の指が伸びてきて、いつくしむ動きで髪を梳かれた。

「どうして」

 疑問をこぼすと抱きしめられた。

「今朝、こうやって抱きしめた。それから、たまらなくなったんだ。ティファナ……王城で過ごしている間、ろくに会えなかった」

「それは、あなたにはやるべきことが、たくさんできてしまったから」

「そうだ。おなじ城の中にいるのに、会えない時間は辛かった。これから、婚儀の準備が整うまで、さらに会えなくなるのかと考えたら、こらえられなくなったのだ」

「まさか、それで馬車を走らせて戻ってきたの?」

「いや」

 頬を撫でられ、上向かされる。闇の中でも、サイラスの瞳はキラキラと明るかった。空色の瞳が、月明りのまぶしい夜空とおなじ藍色になっている。

「馬を飛ばしてきたんだ。明け方に、また戻る」

「明け方にって」

 王都までは、馬車で半日ほどの距離だ。騎乗で馬を急がせれば、それよりも早く到着できるとはいえ、いったい彼はいつ王都を出発し、いつごろ城に到着したのだろう。

「心配するな。朝食の席には間に合うように出る。それならば、誰にもとがめられまい?」

「慣れないことをしているのに、眠らなければ疲れてしまうわ」

「心配をしてくれるのか」

「当然でしょう?」

 やわらかなほほえみにグッと心をわしづかまれる。なぜ彼は、これほどおだやかな笑みを浮かべているのか。

「ティファナに会えぬことは、眠れぬよりもずっと辛い。だから、会いに来た。すこし、付き合ってくれないか」

 手を取られてベッドから抜け出し、そっと部屋を後にする。彼に導かれて闇に沈んだ廊下を進み、連れていかれたのは彼とはじめて結ばれた屋上の広場だった。

「わ、あ」

 さえぎるもののない星空は、どんな宝石よりもまばゆかった。今日は月の姿がない。星々はここぞとばかりに己の存在を主張していた。手を伸ばせば、いくらでも掴めそうなほどの満天の星に圧倒されて、頬が自然と持ち上がる。

「キレイ」

「ああ」

 腰を抱かれて、引き寄せられる。顎を掴まれて瞳をのぞかれた。

「ティファナの目にも、星がまたたいているな」

 甘く低められた声に、ゾクゾクと腰が震えた。心臓がドクドクと高鳴って、肌が粟立つ。

「サイラス……あなたの目にも、星があるわ」

 声がかすれてしまった。期待のせいだと、恥ずかしくなる。心の奥が熱くうねって、サイラスを求めていた。

「愛している」

 切ない響きの息を口内に注がれて目を閉じると、キスが深くなった。毛づくろいをするネコのように、丹念に口腔を舐られる。喉が詰まって、熱い息が鼻から漏れた。

「んっ、ふ……ぅ……ん、んっ」

 こんなところで、という意識は湧かなかった。いまは誰もが眠りの世界に旅立っている。ここでふたりが愛し合ったとしても、とがめる人はどこにもいない。

 抱き上げられて、東屋のような小屋に運ばれる。もちろん、移動の間も唇は重ねたままだ。イスに下ろされ、ネグリジェの裾に手を入れられる。ゆったりとしたリネンのネグリジェが乳房の上までたくし上げられ、そこに溜まった。サイラスの顔が離れて、小刻みに揺れる乳房に落ちる。色づきを舌先でくすぐられると、脚の間がざわめいた。

「ふっ、あ……んっ」

 チロチロと舐められて、キュウッと吸われると腰が浮いた。じわじわと胸の芯から全身に官能のさざ波が広がっていく。それは腹部の奥を刺激して、蜜壺をわななかせた。内ももを撫でられて脚を広げる。指が繊細な場所に届いた。そこはすでにしっとりと濡れていて、指が沈むのを待っている。

「もう、濡れているのか」

 ささやきに、羞恥と快感が体を駆け抜けた。

「俺を、求めてくれているのだな」

 言葉で返事をするのは恥ずかしいが、そうだと彼に示したい。唇を引き結び、膝を折ってさらに脚を開くと指が奥へと進んだ。入り口付近を指先で上下に擦られると、鼻にかかった甘えた声がとめどなく唇からあふれ出る。それに耳をかたむけるサイラスのまなざしは、怖いくらいにやさしかった。

「あっ、ああ……サイラス、あっ、ああ」

 しあわせすぎて泣けてくる、なんて知らなかった。涙があふれて止まらない。この人は無心に愛してくれている。大切に想ってくれている。どうしようもないほど、まっすぐに伝わってくる気持ちに魂が震えた。

「ティファナ、ティファナ」

 なぐさめの声と涙をぬぐう唇に、甘えた声で返事する。

「サイラス、んっ、ぁ……サイラス、ああ」

 彼の指をたっぷりと濡らすほど、ティファナの蜜壺は愛液を湧きたたせていた。指が動くたびに卑猥な水音が響いている。

「こんなに、太ももに垂れるほどに濡れて……ありがとう、ティファナ」

「どう、して?」

「俺を、それだけ求めてくれているのだろう?」

 キュンと胸を絞られて、彼の首にしがみつく。魂の奥底から、想いをほとばしらせた。

「愛しているわ! サイラス、だから、お願い……あなたで私を満たしてほしいの」

「俺も、ティファナに包まれたい」

 彼の膝に乗せられて、ゆっくりと腰を落とす。怒張した熱の先端が陰唇をかすめただけで、意識を失いそうになるほど気持ちがよかった。

「はっ、ぁ……ああ」

「ゆっくり、そのまま……そう、ああ……あたたかいな」

 恍惚としているサイラスの、上気した頬にキスをして慎重に脈打つ彼を呑み込んでいく。ググッと張り出しに隘路を広げられ、息が詰まった。緊張をほぐそうとしているのか、サイラスは片腕でティファナの腰を支えながら、もう片手で乳房を持ち上げ、先端に濃艶なキスをはじめた。上半身の快楽と下半身の悦楽が混ざり合い、ティファナは淫蕩の波にさらわれた。

 ズッズッと隘路が広げられていく。たっぷりと濡れそぼり、さらに蜜をあふれさせる秘所は隆起したサイラスを歓迎し、やわらかく抱きしめた。包まれたサイラスが脈打ち震えると、呼応した隘路がすがりつく。絞られた情熱は歓喜に震え、それを迎えた隘路は波打った。

 ただ繋がっているだけなのに、とてつもなく気持ちがよくて、ティファナは星空を仰いだ。火照った肌が小刻みに震えている。なにもかもが満ち足りている。それなのに、決定的ななにかが欠けていた。ちょうど、頭上に広がっている夜空に月の姿がないように。

「ティファナ」

 熱っぽく、苦しげな息に引き寄せられてうつむくと、キスをされた。眉間にシワを寄せてほほえむサイラスが、勇躍したがっている。うなずいてキスをすれば、頭の先まで突き抜けるほどの激しい衝撃に襲われた。

「あっ……は、ぁあっ、あっ、ああっ、ああああっ!」

 揺さぶられ、彼から転げ落ちてしまわないように、首にかじりつく。息をつめた彼の肌に汗がにじんでいた。荒々しい息遣いと熱に浮かされたうめき声に、心が愛おしさに締めつけられる。姿を消していた月がゆっくりと満ちていくように、ティファナのすべてがサイラスの熱に満たされていった。

「あっ、ああ、サイラス……ああっ、あ、ああ」

 自らも体を揺らし、彼を求める。するとサイラスの動きは、さらに激しさを増した。視界に映るなにもかもを認識できなくなったティファナは、サイラスの熱に呑まれて世界のすべてを奪われた。

「はっ、あ、あああ、あっ、あ、ああ――っ!」

 目の奥で閃光が走り、胎内が弾ける。そこにサイラスの情熱が注がれた。しっかりと抱き合いながら硬直し、痙攣をして嵐のような情欲が砕けた余韻に身を浸す。絹が肌を滑るように、なめらかに落ち着いていく愛欲の風を味わいながら、いつの間にか閉じていた目を開けて見つめ合い、キスを交わしてクスクスと笑った。

「はぁ、サイラス」

 瞳をとろかせて名を呼べば、返答のキスをされた。彼の膝から下ろされて、ハンカチで体を拭われた。恥ずかしいが、抵抗できるほどの力は残っていない。骨がすべて溶けてしまったのかと思うほど、ふわふわになっていた。

 ハンカチを畳んだ彼に横抱きにされて、耳朶を噛まれる。消え去っていない艶やかな余韻が、ポッと熱くなった。

「サイラス」

 淫らな気配を宿した声になってしまった。彼は微笑とともに唇で声を拾った。

「ティファナ」

 笑顔とは裏腹に、彼の声は沈んでいる。キョトンとして見れば、言いづらそうに視線を外された。いつも恥ずかしいくらい目をしっかりと合わせる彼にしては珍しい。

「どうしたの?」

「ティファナは、俺の妻となることを、承知してくれておるのだな」

「なにを、いまさら」

 あんなに情熱的に睦み合ったのに、疑われるなんて心外だ。

「ああ、いや、すまない。君の気持ちを疑っておるわけではないのだ。ティファナは俺を愛してくれている……それを、いま再確認したところだしな」

 はにかみながら言われて、真っ赤になった。否定はできないが、肯定するのも照れくさい。

「なにか、あったの?」

 そっと両手で頬を包むと、口元に笑みをただよわせたまま、まぶたを伏せられた。彼の目が見えないことが、こんなにも不安になるなんて知らなかった。ざわざわと不穏な風が心を乱す。雷雨の前兆みたいな気分だ。

「ねえ、サイラス。教えて? なにが、あったのか」

 しばらくして、サイラスは視線を落としたまま、ポツリと言った。

「たいしたことでは、ない」

「たいしたことがないのに、そんな顔をするわけがないでしょう」

 ピシャリと頬を軽く叩いて促すと、彼の口元の笑みが苦いものに変わった。

「爵位もなく、王位継承権もない俺の妻となる利点が、ティファナにはあるのかと思うたのだ」

「え?」

 ゆっくりと持ち上がった彼の瞳は、不安に揺れていた。息を呑んで、揺らめく瞳を見つめる。

「ワクスヒル家は名門だ。望めば兄上の妻ともなれる血筋であると言われた。俺と結ばれれば、王都に屋敷を持つことはかなわぬ。このヴィエホを拠点とし、華やかな社交界とは一線を画した生活をせねばならん。社交界デビューをしたばかりだというのに、そこから遠ざかることとなる」

「それが、どうしたっていうの?」

 ゆるゆるとかぶりを振って、物憂げな息を漏らしたサイラスは力なく頬を持ち上げた。

「俺は、知ってのとおり、貴族の礼節などには疎い。これから、ティファナはいらぬ苦労をするだろう。そのようなことを、ここ数日で実感をしたのだ。俺はまったく、世間知らずだったと恥じれば、にわかに不安に襲われてな。情けないと、呆れるか?」

「サイラス……いいえ、呆れるなんて、そんなことしないわ」

 彼の不安はすべて、こちらをおもんぱかってのことだ。自分自身についてではない。

「むろん、ティファナの気持ちは信じておる。だからこそ、怖くなったと言えばいいか? 強引にここで純潔を奪った。それと同時に、貴族の娘として、しかるべき相手との縁組という道も奪ってしまったのだと知ったのだ。俺は君が好きだ。幼いころより、その笑顔を愛おしいと思ってきた。再会できたときは、うれしかった。君がどういう状態であるのかを考えもせず、ただよろこんでしまった」

 ギリッと奥歯を噛みしめる彼の姿に、心の奥が熱くなる。懺悔するように想いを吐露する彼の言葉が、一言一句しみじみとティファナの心にしみ込んでいく。

「いかに俺が愚かで、無知であったのかを、この数日で思い知らされた。俺の想いばかりを押しつけて、ティファナのこれからを考えていないと気づかされた。いまさら、このようなことを言ってもどうしようもないとはわかっている。わかっているのだが、だからこそ怖くなったのだ」

 唇を噛む彼に吐息を吹きかけ、ティファナはおだやかに声をかけた。目の前の彼が、とても頼りなく、寄る辺のない子どもに見える。

「ねえ、サイラス。それって、私が大切だから、怖くなってしまったのよね。私が好きだから、私のことを考えて、そんな思いにとらわれてしまったのね」

 これから彼自身がするであろう苦労についての弱音は、わずかも漏れてこなかった。一途にこちらのことだけを心配してくれる真心が、とてもうれしい。そのために、苦しんでほしくなかった。

「それを言ったら、私だっておなじことだわ。財産を賭けてしまうような父親を持った、血筋だけはいい貧乏令嬢って言えばいいのかしら? 私は、ワクスヒル家の娘という以外に、なんにも持っていないのよ。お父様には強い発言権があると言われるかもしれないけれど、それは私の力ではないし、サイラスはそれを利用する気がないでしょう?」

「無論だ」

 キッパリと肯定されて、フフッと笑う。

「ここから王都までは、半日ほどで行き来できるわ。だから、私の友人たちは気軽に別荘に遊びに来てくれたの。あの別荘に来られなくなってから、とても退屈していたわ。あなたのことを、何度も思い出していたの。社交界デビューは、貴族の娘にとってはあこがれだった。だけど、夢見ていたほどいいものではないってわかったし、私はここでのんびりと、森を散歩したり湖で遊んだりするほうが楽しいわ」

「ティファナ。俺を気遣って、無理をしているのではないか?」

 ケラケラと少女のように笑いながら首を振る。

「私もあなたとおなじよ、サイラス。貴族のマナーはまだまだ勉強中なのよ。しっかり身についているわけではないの。お行儀よく、おとなしく振る舞うのは窮屈だし、ウワサ話に興じるのはつまらないわ。それよりも、気の置けない人たちと、心のままに過ごすほうがずっといいの」

 ニッコリとして、サイラスの鼻先にキスをする。

「私はしあわせよ、サイラス。あなたに奪われて、よかったと思っているわ。お父様がバカなことをする人でよかったって、感謝をしているくらいなの。だから、怖がらないで。いつものように、堂々と振る舞ってくれていいのよ。怖いといいながら、私をここに連れ出してしまうくらい、大胆なあなたでいいの」

「うっ、むぅ」

 渋面でうなった彼の眉間のシワを指で引き延ばし、額を重ねる。

「大好きよ、サイラス。私、とってもうれしいの。あなたの妻になれることが。あなたが王子様でよかったわ」

「なぜだ」

「だって私、あなたを庶民の子どもだと勘違いをしていたのよ。だから、ほんのり好きでいたけれど、結ばれることなんてないって思っていたの。大切な、楽しい思い出。だけどひさしぶりに別荘に来て、再会して、初恋の続きを短い間だけ、夢見て終わると思っていたのに、終わらない夢になったんですもの」

「ティファナ」

 感激に声を震わせるサイラスの瞳から、憂いが消えている。それがとてもうれしくて、ティファナはおどけて肩をすくめた。

「あなたと結婚をすれば、おてんばな少女のままでいられるわ。それに、お父様のことを聞いて、ステキなリボンやドレスを手に入れられなくなるって思ったけれど、サイラスは私にそういうものをプレゼントしてくれるでしょう?」

「もちろんだ、ティファナ。君にぴったりのリボンもドレスも用意する。社交場に出るにふさわしい装飾品も、手に入れよう」

「あなたの妻にふさわしいもの?」

「そうだ。王族のひとりとして、王城で開かれる催しに誇りを持って臨めるものを」

 サイラスの声に力が戻った。抱き上げられて、クルクルと回される。

「きゃっ、サイラス……目が回るわ」

 子どものように無邪気にはしゃぎ、大人のキスで想いを重ねる。

「それと、もうひとつ欲しいものがあるの」

「なんでも、望むままに言ってくれ」

「森や湖で遊んでも平気なドレスとブーツがいるわ。あなたと過ごす毎日は、きっとそういう恰好がふさわしいでしょうから」

「ああ、ティファナ」

 感激のうめきを漏らしたサイラスに、ティファナは想いのすべてを込めた視線で「愛しているわ」とささやいた。
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