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はじまり
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仕立屋が手のひらをリュドラーの鼻先に持ってくる。むせるほど強い花の香りに、リュドラーは息を詰めた。これを深く嗅いではいけないと、本能が危険を知らせる。仕立屋は手をかたむけて、トロリとした液体をリュドラーの胸に垂らした。
すかさず従僕がリュドラーのシャツを引き裂く。あらわになった胸筋を、ゆったりと液体が這い落ちる。
その光景に、トゥヒムは喉の奥に激しい渇きを覚えた。無意識に手を動かして自らを慰めるトゥヒムの息が鼻から漏れる。その音色に、サヒサは好色な吐息を漏らした。
流れ落ちる液体を、従僕の指が拾って胸乳に広げる。胸先の尖りに塗りこめられて、リュドラーはうめいた。従僕がきつく尖りをひねる。
「っ、は、ぁあ――ッ!」
ぬるつく液体で従僕の指が滑り、痛みはすこしも感じなかった。ふしだらな刺激だけがリュドラーに与えられる。指の腹で執拗に押しつぶされて、リュドラーはさらに息を乱した。陰茎から次々に先走りがあふれ出る。仕立屋の手がリュドラーの下肢に伸びて、先走りをすくった。
「ふは、あっ、あ……」
ゾクゾクと背骨を震わせて、リュドラーは高い声を上げた。自分の声の甘さに驚くリュドラーの尻に、仕立屋の手が触れる。しっとりと甘い香りの液体を含んだ手袋の感触に、リュドラーは嫌な予感を覚えた。
「……っ、く」
これからなされる行為を予測し、ふたたび奥歯を噛みしめたリュドラーに、無表情だった仕立屋がかすかに笑う。液体をたっぷりと手袋に含ませた仕立屋は、指先でリュドラーの秘孔をくすぐった。予想通りの行為に、リュドラーは下腹に力を込めて不快感を抑え込む。それに気づいた従僕が、乳首への刺激を強くした。
「は、あぅ」
声を放ったリュドラーの秘孔に、仕立屋が指を入れた。グニグニと内壁を探られ、リュドラーは吐き気に見舞われた。しかしそれは胸への愛撫ですぐに散らされる。丹念にいじくられる乳首は赤味を強くし、ポロリと落ちてしまいそうなほど卑猥に熟れた。
「ふぁ、あっ、ん……、ぅう」
そんなちいさな箇所への刺激が、全身をわななかせるほどの快楽を生み出すとは思いもよらなかった。リュドラーは尻の奥を探られる不快感より、胸の刺激に苛まれて声を抑えきれなくなっていた。
切れ切れに漏れるリュドラーの嬌声に、壁の向こうでトゥヒムが興奮を強くする。
(……ああ、リュドラー)
自分のせいで屈辱的な扱いをされているリュドラーを見て、興奮するなどありえない。そんな背徳感が、トゥヒムの欲望をさらに高めた。熱のこもった視線で、リュドラーを見据えながら己をしごく。
トゥヒムのものとは知らずに視線を受け止めるリュドラーは、羞恥に快楽を掻き立てられた。自由を奪われ屈辱的な行為を強いられている自分を、興奮の目でながめている誰かがいる。
「は、ぅ……、く、ぅう」
うめくリュドラーの内壁を探っていた指が、クンッとある一点を引っ?いた。
「ひっ、ぃい」
雷に打たれたような激しい悦楽がリュドラーを襲う。その反応を見た仕立屋は、執拗にその箇所を刺激した。
「あっ、あはぁ、あっ、ああ……、あっ、あ、ひぅうっ」
声を抑える余裕をなくしたリュドラーは、艶やかな声で淫靡に啼いた。陰茎が喜びに震え、快楽の蜜をしたたらせる。身をよじると手首の戒めがギシギシときしんだ。
「は……、っあ、ああっ、あ……、ぅ、ぅううっ」
首を振りながら嬌声を上げるリュドラーの姿に、トゥヒムの興奮が最高潮に達する。息を荒らげ夢中になって自慰をしていたトゥヒムは、ちいさくはかない悲鳴を上げて絶頂を迎えた。
「あっ……」
ブルッと震えたトゥヒムの視界で、リュドラーの身も大きく震えた。
「はっ、あ、あぁああ――」
全身をこわばらせたリュドラーの陰茎から、欲の蜜が吹きあがる。数度の痙攣ですべてを吐き出したリュドラーがうなだれると、仕立屋は秘孔から指を抜き、手袋を外してカバンにしまった。
「それでは、これで」
従僕に声をかけた仕立屋は、覗き穴に向かって頭を下げると部屋を出た。
残されたリュドラーはうつむいたまま、胸を荒く上下させて扉が開き、閉まる音を聞いた。抱えられていた脚が、手すりにかかるように開かれて下ろされる。濡れた陰茎の先がシャツの裾からチラリと頭を覗かせた。破かれたシャツの胸元から、胸筋がこぼれるように見えている。花の香りの液体――香油に濡れた肌は、艶やかに陽光を反射していた。ツンと尖った乳首がちいさく震えている。
トゥヒムは魂を吸い取られたような顔で、快楽の余韻に包まれながら、打ちひしがれているリュドラーを見つめていた。サヒサは呆然としているトゥヒムの口から詰め込んだハンカチを取り出すと、音もなく部屋を出ていく。
「……リュドラー」
かすれた声でつぶやいたトゥヒムは、下唇を噛んで瞳を潤ませた。悔恨と欲求がトゥヒムの胸に渦巻いている。
リュドラーは歯を食いしばり、羞恥と屈辱に耐えていた。直接の刺激を与えられずに射精させられた。尻の孔までいじられて、快楽の声を放ってしまった。
(これが、性奴隷の仕事だ――)
そう自分をなだめようとしても、これまでの人生で培ってきた騎士としてのプライドが納得をしない。
欲の開放に震える体の奥で、リュドラーは淫辱に耐えていた。
扉の開く音がしても、リュドラーは顔を上げなかった。
「いい表情だったよ」
サヒサがゆっくりとリュドラーに近づき、うつむいている彼の目の前にハンカチを差し出す。
「視線には気づいていただろう。これは、君を見つめていた人物が、君の姿に興奮をした証だ」
サヒサはそっと、トゥヒムの唾液で濡れたハンカチでリュドラーの股間を包んだ。
壁の向こうでながめていたトゥヒムは、ゾワリと薄暗い喜びに包まれた。
それが誰のものであるのか知らないリュドラーは、恥辱に顔をゆがめる。
「夕方には衣装ができる。それまでは、ここでおとなしく過ごしていてくれたまえ」
サヒサが従僕に目配せをする。従僕の手がリュドラーの乳首に触れた。
「っふ」
快楽の余韻を残した体が、理性に反して反応を示す。従僕はそのままリュドラーの乳首をこねた。
「んっ、ぅ……」
「すこしでも素直に反応できるように、その体を慣らしておくことだ。腕を縛られ不自由だろうが、じきに慣れる」
そう言い置いたサヒサは、トゥヒムのいる部屋へ戻った。トゥヒムは覗き穴からリュドラーをながめ続けている。
「トゥヒム」
サヒサに肩を叩かれたトゥヒムは、ビクリと驚き振り向いた。
「わ、私は……」
「いかにすばらしい行為なのか、わかってもらえてうれしいよ」
サヒサのほほえみに、トゥヒムは真っ赤になった。
体躯のいい従僕が現れてトゥヒムを抱き上げる。
「さあ、部屋を移ろう」
「リュドラーは……」
覗き穴に顔を向けたトゥヒムに、サヒサが片側の口の端を持ち上げた。
「もっと、ながめていたいかね?」
トゥヒムは口をつぐんだ。クックッと喉を震わせたサヒサが、覗き穴を布で隠す。
「甘美に開いた肌の余韻を、しっかりと彼に覚えさせなければならないからな。衣装ができるまでは、淡い刺激にさらしておくよ」
「……つらくは、ないだろうか」
「彼が選んだ道だ。――君のためにね」
グッとトゥヒムがこぶしを握る。
「君も、彼のために勉学に励むことだ」
サヒサが扉に手をかける。トゥヒムは隠された覗き穴に顔を向けて、苦しげに顔をゆがめた。
壁の向こうでは、リュドラーが胸乳に与えられる淡い刺激に蹂躙されている。
すかさず従僕がリュドラーのシャツを引き裂く。あらわになった胸筋を、ゆったりと液体が這い落ちる。
その光景に、トゥヒムは喉の奥に激しい渇きを覚えた。無意識に手を動かして自らを慰めるトゥヒムの息が鼻から漏れる。その音色に、サヒサは好色な吐息を漏らした。
流れ落ちる液体を、従僕の指が拾って胸乳に広げる。胸先の尖りに塗りこめられて、リュドラーはうめいた。従僕がきつく尖りをひねる。
「っ、は、ぁあ――ッ!」
ぬるつく液体で従僕の指が滑り、痛みはすこしも感じなかった。ふしだらな刺激だけがリュドラーに与えられる。指の腹で執拗に押しつぶされて、リュドラーはさらに息を乱した。陰茎から次々に先走りがあふれ出る。仕立屋の手がリュドラーの下肢に伸びて、先走りをすくった。
「ふは、あっ、あ……」
ゾクゾクと背骨を震わせて、リュドラーは高い声を上げた。自分の声の甘さに驚くリュドラーの尻に、仕立屋の手が触れる。しっとりと甘い香りの液体を含んだ手袋の感触に、リュドラーは嫌な予感を覚えた。
「……っ、く」
これからなされる行為を予測し、ふたたび奥歯を噛みしめたリュドラーに、無表情だった仕立屋がかすかに笑う。液体をたっぷりと手袋に含ませた仕立屋は、指先でリュドラーの秘孔をくすぐった。予想通りの行為に、リュドラーは下腹に力を込めて不快感を抑え込む。それに気づいた従僕が、乳首への刺激を強くした。
「は、あぅ」
声を放ったリュドラーの秘孔に、仕立屋が指を入れた。グニグニと内壁を探られ、リュドラーは吐き気に見舞われた。しかしそれは胸への愛撫ですぐに散らされる。丹念にいじくられる乳首は赤味を強くし、ポロリと落ちてしまいそうなほど卑猥に熟れた。
「ふぁ、あっ、ん……、ぅう」
そんなちいさな箇所への刺激が、全身をわななかせるほどの快楽を生み出すとは思いもよらなかった。リュドラーは尻の奥を探られる不快感より、胸の刺激に苛まれて声を抑えきれなくなっていた。
切れ切れに漏れるリュドラーの嬌声に、壁の向こうでトゥヒムが興奮を強くする。
(……ああ、リュドラー)
自分のせいで屈辱的な扱いをされているリュドラーを見て、興奮するなどありえない。そんな背徳感が、トゥヒムの欲望をさらに高めた。熱のこもった視線で、リュドラーを見据えながら己をしごく。
トゥヒムのものとは知らずに視線を受け止めるリュドラーは、羞恥に快楽を掻き立てられた。自由を奪われ屈辱的な行為を強いられている自分を、興奮の目でながめている誰かがいる。
「は、ぅ……、く、ぅう」
うめくリュドラーの内壁を探っていた指が、クンッとある一点を引っ?いた。
「ひっ、ぃい」
雷に打たれたような激しい悦楽がリュドラーを襲う。その反応を見た仕立屋は、執拗にその箇所を刺激した。
「あっ、あはぁ、あっ、ああ……、あっ、あ、ひぅうっ」
声を抑える余裕をなくしたリュドラーは、艶やかな声で淫靡に啼いた。陰茎が喜びに震え、快楽の蜜をしたたらせる。身をよじると手首の戒めがギシギシときしんだ。
「は……、っあ、ああっ、あ……、ぅ、ぅううっ」
首を振りながら嬌声を上げるリュドラーの姿に、トゥヒムの興奮が最高潮に達する。息を荒らげ夢中になって自慰をしていたトゥヒムは、ちいさくはかない悲鳴を上げて絶頂を迎えた。
「あっ……」
ブルッと震えたトゥヒムの視界で、リュドラーの身も大きく震えた。
「はっ、あ、あぁああ――」
全身をこわばらせたリュドラーの陰茎から、欲の蜜が吹きあがる。数度の痙攣ですべてを吐き出したリュドラーがうなだれると、仕立屋は秘孔から指を抜き、手袋を外してカバンにしまった。
「それでは、これで」
従僕に声をかけた仕立屋は、覗き穴に向かって頭を下げると部屋を出た。
残されたリュドラーはうつむいたまま、胸を荒く上下させて扉が開き、閉まる音を聞いた。抱えられていた脚が、手すりにかかるように開かれて下ろされる。濡れた陰茎の先がシャツの裾からチラリと頭を覗かせた。破かれたシャツの胸元から、胸筋がこぼれるように見えている。花の香りの液体――香油に濡れた肌は、艶やかに陽光を反射していた。ツンと尖った乳首がちいさく震えている。
トゥヒムは魂を吸い取られたような顔で、快楽の余韻に包まれながら、打ちひしがれているリュドラーを見つめていた。サヒサは呆然としているトゥヒムの口から詰め込んだハンカチを取り出すと、音もなく部屋を出ていく。
「……リュドラー」
かすれた声でつぶやいたトゥヒムは、下唇を噛んで瞳を潤ませた。悔恨と欲求がトゥヒムの胸に渦巻いている。
リュドラーは歯を食いしばり、羞恥と屈辱に耐えていた。直接の刺激を与えられずに射精させられた。尻の孔までいじられて、快楽の声を放ってしまった。
(これが、性奴隷の仕事だ――)
そう自分をなだめようとしても、これまでの人生で培ってきた騎士としてのプライドが納得をしない。
欲の開放に震える体の奥で、リュドラーは淫辱に耐えていた。
扉の開く音がしても、リュドラーは顔を上げなかった。
「いい表情だったよ」
サヒサがゆっくりとリュドラーに近づき、うつむいている彼の目の前にハンカチを差し出す。
「視線には気づいていただろう。これは、君を見つめていた人物が、君の姿に興奮をした証だ」
サヒサはそっと、トゥヒムの唾液で濡れたハンカチでリュドラーの股間を包んだ。
壁の向こうでながめていたトゥヒムは、ゾワリと薄暗い喜びに包まれた。
それが誰のものであるのか知らないリュドラーは、恥辱に顔をゆがめる。
「夕方には衣装ができる。それまでは、ここでおとなしく過ごしていてくれたまえ」
サヒサが従僕に目配せをする。従僕の手がリュドラーの乳首に触れた。
「っふ」
快楽の余韻を残した体が、理性に反して反応を示す。従僕はそのままリュドラーの乳首をこねた。
「んっ、ぅ……」
「すこしでも素直に反応できるように、その体を慣らしておくことだ。腕を縛られ不自由だろうが、じきに慣れる」
そう言い置いたサヒサは、トゥヒムのいる部屋へ戻った。トゥヒムは覗き穴からリュドラーをながめ続けている。
「トゥヒム」
サヒサに肩を叩かれたトゥヒムは、ビクリと驚き振り向いた。
「わ、私は……」
「いかにすばらしい行為なのか、わかってもらえてうれしいよ」
サヒサのほほえみに、トゥヒムは真っ赤になった。
体躯のいい従僕が現れてトゥヒムを抱き上げる。
「さあ、部屋を移ろう」
「リュドラーは……」
覗き穴に顔を向けたトゥヒムに、サヒサが片側の口の端を持ち上げた。
「もっと、ながめていたいかね?」
トゥヒムは口をつぐんだ。クックッと喉を震わせたサヒサが、覗き穴を布で隠す。
「甘美に開いた肌の余韻を、しっかりと彼に覚えさせなければならないからな。衣装ができるまでは、淡い刺激にさらしておくよ」
「……つらくは、ないだろうか」
「彼が選んだ道だ。――君のためにね」
グッとトゥヒムがこぶしを握る。
「君も、彼のために勉学に励むことだ」
サヒサが扉に手をかける。トゥヒムは隠された覗き穴に顔を向けて、苦しげに顔をゆがめた。
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