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第43話 グロウッド
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トーシンとアリシアの2人は人樹の森の最奥へと進んでいくと、円形上にひらけており、太陽の光が差し込んでいる場所へと出る。周りは木々に囲まれており、その中央にはおそらくグロウッドであろう、根の脚と太い枝の腕を持った1本の大木のようなモンスターがいた。
「あれが、グロウッドか?」
そうトーシンがアリシアに問いかけると、「あぁ。」とアリシアは頷く。
「さてと、行くか!」
そのアリシアの言葉を合図に2人は同時に駆け出す。
グロウッドも臨戦態勢へと入り、迫り来る2人を叩き潰すべく右腕を高く上げる。
それを見たトーシンは右腕の動きを警戒しいつでもガードをできるよう準備する。
そしてついに高く上げられた右腕は振り下ろされた。
だが、当然その攻撃は警戒していたトーシンによりしっかりとガードされる。
一方、アリシアはトーシンがガードの姿勢に入っているのを視界の端で確認し、トーシンなら必ずガードをすると信じさらにグロウッドとの距離を詰める。
案の定、グロウッドの攻撃はトーシンにガードをされ、その隙にアリシアはグロウッドの懐へと到達し連打を加える。
それを煩わしく思ったグロウッドは標的をアリシアに絞り、今度は左腕を巨大な槍のように変形させアリシアを突き刺す準備をする。
グロウッドのその行動にアリシアは気づいていた。
しかも、その巨槍の先端は今にもアリシアへと向かおうとしている。
だが、アリシアは何故か連打をやめない。
グロウッドの左腕の巨槍がアリシアに向けて勢いよく動き出した。
その瞬間。
「アリシア!!」
そのトーシンの言葉を合図にアリシアはすぐさま左へずれる。
そして、先程までアリシアがいた場所にトーシンが入り込む。
トーシンは巨槍をガードする構えをする。
だが、今回は先程のように受け止めるのではなく、巨槍を受け流せるように盾の角度と力加減を調整する。
見事グロウッドの巨槍は受け流され、標的のいない地面へと深く突き刺さる。
そして、アリシアはその間にグロウッドの左側へと回り込み根の脚をひたすら殴り続け、さらにそこにトーシンも加わる。
グロウッドは必死に腕を抜こうとするが中々抜くことが出来ずにおり、右腕で攻撃しようにもちょうどトーシン達は地面に突き刺さった左腕で死角になっている場所にいるため攻撃出来ずにいる。無論、左腕を抜くのを諦め身体の向きを変えてやれば、右腕の攻撃は当たるようになるのだが左腕を抜くのに集中しすぎてその事に気づいていないのである。
トーシン達に攻撃され続けている間、グロウッドは何度か苦し紛れに脚で振り払うような動作をするが、そんな苦し紛れの攻撃はトーシン達に易々と避けられてしまう。
その後、グロウッドは少しの間攻撃され続けるも、必死に左腕を抜こうとし続けた結果何とか左腕を抜くのについに成功する。
「チッ、ボーナスタイム終了か…。」
「トーシン、こっからはアイツの攻撃動作をしっかり見とけよ。そうすればアイツの攻撃は簡単に避けれる!」
アリシアがそう告げると、トーシンはOKと返事を返す。
「あれが、グロウッドか?」
そうトーシンがアリシアに問いかけると、「あぁ。」とアリシアは頷く。
「さてと、行くか!」
そのアリシアの言葉を合図に2人は同時に駆け出す。
グロウッドも臨戦態勢へと入り、迫り来る2人を叩き潰すべく右腕を高く上げる。
それを見たトーシンは右腕の動きを警戒しいつでもガードをできるよう準備する。
そしてついに高く上げられた右腕は振り下ろされた。
だが、当然その攻撃は警戒していたトーシンによりしっかりとガードされる。
一方、アリシアはトーシンがガードの姿勢に入っているのを視界の端で確認し、トーシンなら必ずガードをすると信じさらにグロウッドとの距離を詰める。
案の定、グロウッドの攻撃はトーシンにガードをされ、その隙にアリシアはグロウッドの懐へと到達し連打を加える。
それを煩わしく思ったグロウッドは標的をアリシアに絞り、今度は左腕を巨大な槍のように変形させアリシアを突き刺す準備をする。
グロウッドのその行動にアリシアは気づいていた。
しかも、その巨槍の先端は今にもアリシアへと向かおうとしている。
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グロウッドの左腕の巨槍がアリシアに向けて勢いよく動き出した。
その瞬間。
「アリシア!!」
そのトーシンの言葉を合図にアリシアはすぐさま左へずれる。
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トーシンは巨槍をガードする構えをする。
だが、今回は先程のように受け止めるのではなく、巨槍を受け流せるように盾の角度と力加減を調整する。
見事グロウッドの巨槍は受け流され、標的のいない地面へと深く突き刺さる。
そして、アリシアはその間にグロウッドの左側へと回り込み根の脚をひたすら殴り続け、さらにそこにトーシンも加わる。
グロウッドは必死に腕を抜こうとするが中々抜くことが出来ずにおり、右腕で攻撃しようにもちょうどトーシン達は地面に突き刺さった左腕で死角になっている場所にいるため攻撃出来ずにいる。無論、左腕を抜くのを諦め身体の向きを変えてやれば、右腕の攻撃は当たるようになるのだが左腕を抜くのに集中しすぎてその事に気づいていないのである。
トーシン達に攻撃され続けている間、グロウッドは何度か苦し紛れに脚で振り払うような動作をするが、そんな苦し紛れの攻撃はトーシン達に易々と避けられてしまう。
その後、グロウッドは少しの間攻撃され続けるも、必死に左腕を抜こうとし続けた結果何とか左腕を抜くのについに成功する。
「チッ、ボーナスタイム終了か…。」
「トーシン、こっからはアイツの攻撃動作をしっかり見とけよ。そうすればアイツの攻撃は簡単に避けれる!」
アリシアがそう告げると、トーシンはOKと返事を返す。
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