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第26話 ヴェルプス②
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ヴェルプスが再度、爪での攻撃を仕掛ける。トーシンは、盾でその攻撃を受け流す。
「よし、今度はなんとか盾で防げた!このまま!」
攻撃を受け流したトーシンは、がら空きになったヴェルプスの背後を狙って剣を振り下ろす。
だが、トーシンの剣は空を切る。ヴェルプスに回避されたのだ。
「クソ!やっぱ、素早いな。」
(でも、攻撃力自体はキングコボルトに比べたら全然弱い。)
実際、ヴェルプスの攻撃力はキングコボルトの6~7割程度であろう。
(この攻撃力なら、盾で防ぎ続ければスキルのダメージと、ノックバックの隙を狙った攻撃で倒せる。)
トーシンは、勝利までの道筋を頭の中で組み立てる。
(けど、どうせならスキルの補助無しでも、あいつに1発攻撃を当てたいよな。)
「よし、決めた。お前との戦闘中に、必ずスキルの補助無しで攻撃を当ててやる!」
トーシンは、ヴェルプスにそう宣言する。
「ガルゥ。」
ヴェルプスはそう短く吠えると、トーシンに向かって走り出す。
そして、間合いに入ると噛みつき攻撃を仕掛けてくる。
「クッ!」
トーシンは、噛みつきを後ろに大きく飛んで避ける。
だが、そのトーシンの行動はヴェルプスに読まれていた。
ヴェルプスは、そのまま爪による攻撃に切り替え、トーシンに襲いかかる。
1発、2発、3発と連続で爪で攻撃し続ける。
(くそっ!)
爪による連続攻撃は、結果として5発目で終わる。攻撃が終わった後、ヴェルプスはすぐさま後ろに飛び、トーシンと距離をとる。
最初の1発目と2発目は、体勢が悪く盾で防げなかった。だが、残りの攻撃は盾で防ぐことに成功し、4発目の時にはカウンターシールドによるダメージのみが発生した。
(今の攻撃でわかったことがある。あいつの毒は、確率で発生するタイプだ。爪や、牙の攻撃を受けたからといって絶対に発生する訳じゃない。)
そう、トーシンはさっきの爪での攻撃を2発受けたにも関わらず毒になっていないのだ。
(けど、どうやってあいつにスキルの補助無しで攻撃を当てる?)
トーシンは、考える。ヴェルプスにスキルの補助無しで攻撃を当てる方法を。
(きっと、なにか攻撃を当てる隙があるはずだ。考えろ。)
トーシンが考えている間にも、ヴェルプスの攻撃は続く。
しかし、トーシンはヴェルプスの攻撃をなんとか盾で防いだり、避けたりする。
そして、ヴェルプスは攻撃が終わればすぐにトーシンと距離をとる。
(ちっ!厄介すぎだろ!攻撃したらすぐに距離を取りやがって!…待てよ?)
トーシンの頭の中にとある作戦が浮かぶ。
(そうだ、あいつは攻撃が終わればすぐに距離をとる。なら、その時を狙えばいけるはず。けど、今の俺のAGIじゃあ距離をとったのを見てからじゃ遅い。距離を取るタイミングを測るんだ。)
そう考え、トーシンはヴェルプスの攻撃を受け、距離を取るタイミングを測ることに専念する。
トーシンは、しばらくの間攻撃を受け続け、ある程度タイミングをつかむことができた。
そして、どういう時に、どの方向に距離を取るのかというのもわかってきていた。
(そろそろ、いけそうだな。)
トーシンの、準備が整う。
ヴェルプスは、爪による攻撃をトーシンに仕掛ける。
(来た!)
ヴェルプスの攻撃を盾で防ぐ。そして。
(今だ!!)
ヴェルプスが、距離を取るのと同タイミング、同方向にトーシンは距離を詰める。
そして、ヴェルプスが方向転換の効かない空中にいるタイミングでトーシンは剣を振る。
剣は、ヴェルプスの右前脚に直撃する。
「キャイン!!」
ヴェルプスが、ダメージを受けたことにより短く鳴く。
「よっしゃあ!当ててやったぞ!」
トーシンは、喜びの声を上げる。
「よし、今度はなんとか盾で防げた!このまま!」
攻撃を受け流したトーシンは、がら空きになったヴェルプスの背後を狙って剣を振り下ろす。
だが、トーシンの剣は空を切る。ヴェルプスに回避されたのだ。
「クソ!やっぱ、素早いな。」
(でも、攻撃力自体はキングコボルトに比べたら全然弱い。)
実際、ヴェルプスの攻撃力はキングコボルトの6~7割程度であろう。
(この攻撃力なら、盾で防ぎ続ければスキルのダメージと、ノックバックの隙を狙った攻撃で倒せる。)
トーシンは、勝利までの道筋を頭の中で組み立てる。
(けど、どうせならスキルの補助無しでも、あいつに1発攻撃を当てたいよな。)
「よし、決めた。お前との戦闘中に、必ずスキルの補助無しで攻撃を当ててやる!」
トーシンは、ヴェルプスにそう宣言する。
「ガルゥ。」
ヴェルプスはそう短く吠えると、トーシンに向かって走り出す。
そして、間合いに入ると噛みつき攻撃を仕掛けてくる。
「クッ!」
トーシンは、噛みつきを後ろに大きく飛んで避ける。
だが、そのトーシンの行動はヴェルプスに読まれていた。
ヴェルプスは、そのまま爪による攻撃に切り替え、トーシンに襲いかかる。
1発、2発、3発と連続で爪で攻撃し続ける。
(くそっ!)
爪による連続攻撃は、結果として5発目で終わる。攻撃が終わった後、ヴェルプスはすぐさま後ろに飛び、トーシンと距離をとる。
最初の1発目と2発目は、体勢が悪く盾で防げなかった。だが、残りの攻撃は盾で防ぐことに成功し、4発目の時にはカウンターシールドによるダメージのみが発生した。
(今の攻撃でわかったことがある。あいつの毒は、確率で発生するタイプだ。爪や、牙の攻撃を受けたからといって絶対に発生する訳じゃない。)
そう、トーシンはさっきの爪での攻撃を2発受けたにも関わらず毒になっていないのだ。
(けど、どうやってあいつにスキルの補助無しで攻撃を当てる?)
トーシンは、考える。ヴェルプスにスキルの補助無しで攻撃を当てる方法を。
(きっと、なにか攻撃を当てる隙があるはずだ。考えろ。)
トーシンが考えている間にも、ヴェルプスの攻撃は続く。
しかし、トーシンはヴェルプスの攻撃をなんとか盾で防いだり、避けたりする。
そして、ヴェルプスは攻撃が終わればすぐにトーシンと距離をとる。
(ちっ!厄介すぎだろ!攻撃したらすぐに距離を取りやがって!…待てよ?)
トーシンの頭の中にとある作戦が浮かぶ。
(そうだ、あいつは攻撃が終わればすぐに距離をとる。なら、その時を狙えばいけるはず。けど、今の俺のAGIじゃあ距離をとったのを見てからじゃ遅い。距離を取るタイミングを測るんだ。)
そう考え、トーシンはヴェルプスの攻撃を受け、距離を取るタイミングを測ることに専念する。
トーシンは、しばらくの間攻撃を受け続け、ある程度タイミングをつかむことができた。
そして、どういう時に、どの方向に距離を取るのかというのもわかってきていた。
(そろそろ、いけそうだな。)
トーシンの、準備が整う。
ヴェルプスは、爪による攻撃をトーシンに仕掛ける。
(来た!)
ヴェルプスの攻撃を盾で防ぐ。そして。
(今だ!!)
ヴェルプスが、距離を取るのと同タイミング、同方向にトーシンは距離を詰める。
そして、ヴェルプスが方向転換の効かない空中にいるタイミングでトーシンは剣を振る。
剣は、ヴェルプスの右前脚に直撃する。
「キャイン!!」
ヴェルプスが、ダメージを受けたことにより短く鳴く。
「よっしゃあ!当ててやったぞ!」
トーシンは、喜びの声を上げる。
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