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第3章 日本プロ野球1部リーグ編

205 壮行試合テレビ観戦

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 春季キャンプも後半戦に入り、今シーズンのチームの形も大方見えてきた。
 ただ、まあ、それについては特筆すべきことはない。
 俺達5人を核として、残るポジションに去年のレギュラーを割り振る。
 それだけのこと。
 今季の支配下登録選手が定まった段階で既に構想していた通りの形でしかない。

 夜遊びカルテット呼ばわりされた4人については今年も似た立場になるだろう。
 控えの控え。投手なら敗戦処理。
 その扱いは彼らのモチベーションを更に奪って悪循環を生んでしまうかもしれないが、プロ野球選手というものはあくまでも個人事業主。
 部活動という名のある種の教育の場でもなし、そこはもう自己責任だ。
 彼らにとってこれ以上の環境はなかったはずだしな。
 皆、いい大人。有効活用するも無駄にするも全て自分次第。
 それ以上でもそれ以下でもない。
 自我が乏しい子供の頃に誘導されたあーちゃん達とは話が違うのだから。
 元アマチュアの選手が1部リーグのプロ野球選手に成り上がった。
 それだけで十分だろう。

 ちなみに。
 今回のスキャンダル(?)は本当にゴシップレベルの話だったため、日々の情報の濁流に飲み込まれて既に若干古いネタになってしまっている。

「……ネガティブな話題だから結構なことだけど、流行り廃りが激しいわね」
「世間ってのはそんなもんだよ」

 今回の件は、そもそも犯罪って訳でも人倫にもとる行為って訳でもないからな。
 単純に、そんなことをしてられるような立場なのか? って話でしかない。
 燃え盛って話題になり続けるぐらいの燃料はない。
 なので、世の中の関心はもう次の話題へと移ってしまっていた。

 直近の主要なトピックスはと言えば、当然ながら間近に控えたWBW本選。
 特に今は、その直前に行われる壮行試合の話題が盛んだ。
 そして数試合予定されているそれの中でも一際注目を浴びているのが、WBW日本代表対兵庫ブルーヴォルテックス、
 多くのSNSでトレンド1位となっていた。
 と言うのも――。

「磐城君、いきなり大役ね」

 昨年ドラフト1位で入団したばかりの新神童、磐城君がこの試合に先発登板することが兵庫ブルーヴォルテックス公式から発表されていたからだ。
 ちなみにトレンド2位は東京プレスギガンテス対WBW日本代表。
 こちらは大松君が先発登板することが正式に決まって話題になっているが、トレンド2位に留まっているのは単純にこちらの方が後に開催されるからだ。
 別に人気や期待の差ではない……はずだ。

「しかし、いきなりトッププロ相手に、大丈夫なんすかね」
「まあ、普段の実力を発揮できれば問題ないと思うよ」

 心配そうな倉本さんに軽い口調で答える。

 今は春季キャンプの本日の練習を終え、早目に夕食を取った後。
 ホテルのロビーに置かれた大型テレビの前に集まり、日本代表対兵庫ブルーヴォルテックスの試合が始まるのを待っているところだ。
 いつもの5人は近くに固まって待機中。
 周囲には村山マダーレッドサフフラワーズのチームメイトの姿もチラホラある。
 主に、中学生の頃に実施した合同練習で磐城君とも顔見知りになった面々だ。
 やはり彼らもこの壮行試合には興味があるようだ。

「俺としては、心配なのはむしろ磐城君よりも日本代表のメンタルの方だな。下手したらWBW本選開始前に再起不能になりかねない」
「秀治郎君が言うなら、本当にそうなりかねないんだろうけど……」

 隣の1人がけの椅子に座る美海ちゃんが、言いながら首を傾げる。
 微妙な反応だ。
 相手は曲がりなりにも1部リーグの全球団から選りすぐられた日本代表。
 さすがにそこまで圧倒的な結果になるとは思えずにいるようだ。
 彼女はまだ今の実力を1部リーグ相手に試すことができていない。
 それだけに、トッププロとの距離を測り切れていないのだろう。
 ……俺からすると、彼女ももう大概だと思うけどな。

 倉本さんと組んで挑めば、屋外球場ならナックルで普通に抑えられるはずだ。
 屋内球場だったら、まあ、後1つぐらい使える変化球が欲しいところ。
 特に、逆方向への変化球があるといい。
 という考えの下、美海ちゃんには春季キャンプで得た【経験ポイント】を消費して既にワンシームを習得させるだけさせている。
 シンカー気味に小さく曲がって芯を外す変化球だ。
 もうしばらく練習で試して自分の中のイメージや感覚とステータス上の能力とが齟齬なく一致すれば、試合でも十全に使いこなすことができるだろう。
 それがシーズン開幕までの彼女の新たな課題だ。
 同時に直球と横スラ、縦スラ、それからナックルとこの新球を組み合わせた効果的なリードを考えるのが倉本さんの課題でもある。

「……そろそろ始まる」

 と、あーちゃんが2人がけのソファに腰かけていた俺の隣で言った。
 その彼女は俺の腕を抱え込むようにしながら指を絡めて手を握っている。
 背もたれで隠れている部分なので後ろから見ると分かりにくいだろうが、悪戯するように指で俺の手の甲をスリスリしている。
 ただし、美海ちゃんからは丸見えで、それに気づいた彼女は呆れ顔。
 しかし、あーちゃんは別に変なことはしていないとばかりに真顔だ。
 そのまま片手で器用にスマホを弄ってもいる。
 チラッとその画面を見ると、別のアングルからこの壮行試合を見ることができるネット中継をいくつか開いて比較しているようだ。

『注目の壮行試合。WBW日本代表対兵庫ブルーヴォルテックス。試合開始です』

 スピーカーから聞こえてきた実況の声に、意識を彼女からテレビ画面に戻す。
 開催地は兵庫ブルーヴォルテックスの本拠地、神戸エメラルド球場。
 スタンドは観客で埋め尽くされている。満員御礼だ。
 先攻はWBW日本代表。兵庫ブルーヴォルテックスが後攻。
 つまり、早速磐城君のピッチングを見ることができる訳だ。

『WBW日本代表の先頭打者は東京ラクトアトミクスのリードオフマン、飯山鉄朗です。昨年は打率3割1分、32盗塁とキャリアハイの成績を残しています』

 バッターボックスに入った飯山選手。
 彼はゴールデングラブ賞も受賞したことのある走攻守揃った外野手だ。
 サードを守ることもできる。
 日本代表に相応しい選手だ。

 相対するマウンドには告知通り磐城君の姿がある。
 背番号は18。エースナンバー。
 前につけていた選手が快く譲ってくれたらしい。
 球団の期待が数字から見て取れる。
 スターティングオーダーを見ると尚更だ。

【先攻】WBW日本代表
1番 右翼手 飯山鉄朗  東京ラクトアトミクス
2番 遊撃手 登坂聖也  千葉オケアノスガルズ
3番 一塁手 黒井力皇  福岡アルジェントヴァルチャーズ
4番 DH  海峰永徳  埼玉セルヴァグレーツ
5番 三塁手 白露尊   神奈川ポーラースターズ
6番 中堅手 山 友義  兵庫ブルーヴォルテックス
7番 左翼手 畑口荘衛  兵庫ブルーヴォルテックス
8番 二塁手 田岡影秋  大阪トラストレオパルズ
9番 捕手  古茂中司  愛知ゴールデンオルカーズ
投手 野上浩樹 東京プレスギガンテス

【後攻】兵庫ブルーヴォルテックス
1番 右翼手 佐藤壱郎
2番 遊撃手 塩口誠
3番 中堅手 大橋智則
4番 投手  磐城巧
5番 三塁手 貝木禅
6番 一塁手 富士廉士
7番 左翼手 茶山村雲
8番 二塁手 小島幸助
9番 捕手  若田太陽

 兵庫ブルーヴォルテックスはDHを使わず、ルーキーで尚且つピッチャーである磐城君を4番に据えている。
 実力を鑑みると当然ではあるが、彼はあくまでも新人選手。
 試合の注目度を考えると、一時のパフォーマンスでそうするのはリスクが高い。
 春季キャンプという短い期間で首脳陣に実力を認めさせた証と言えるだろう。
 正にその磐城君は飯山選手を2球で相手を追い込む。
 そして、そのまま3球目もストライクゾーンに投じた。

 ――カツンッ!

『打った! サードへのボテボテのゴロ! 打ち取った当たり! しかし、飯山は俊足を飛ばし1塁を駆け抜ける! セーフ! 飯山、内野安打で出塁しました!』

 詰まったのが功を奏してのヒット。
 続く2番打者も同様で……。

 ――カンッ!

『打球はふらふらとセカンドの頭上を僅かに超えてセンター前ヒット! 飯山は一気に3塁まで進んでノーアウト1塁3塁! 日本代表、容赦がありません!』
「緊張してる?」
「いや、普通するでしょ……」

 呑気なあーちゃんの言葉に美海ちゃんが突っ込む。
 しかし、実際はスキルのおかげで過度な緊張状態にはなっていないはずだ。
 そこは原因ではない。

「内容的に見て、手も足も出ない感じではないっすよね? むしろ……」
「うん。これは単純に飛んだところが悪いだけだ。磐城君は基本的に打たせて取るピッチングだから、こういうことも起こり得る」
「でも、初回からピンチになっちゃったし、ここらでギアを上げてくるかな?」

 昇二の心配そうな問いかけに「だろうな」と頷く。
 ここは打たせて取るのではなく、三振を狙ってくるだろう。
 そして、その予想通りに。

『またも3球勝負! 161km/hのストレートがインコース高めに決まって3球三振! 磐城、まずはアウトを1つ取りました!」

 これで1アウト1塁3塁。
 次は日本代表の4番打者。
 ところどころで接点のある彼だ。

『ここで打席には今大会も4番としての起用が明言されている海峰永徳。日本一と名高いバッターに、神童と呼ばれたルーキーが挑みます』
「ふっ」
「あ、鼻で笑うなんて酷い人ね」
「実力だけで言うなら、挑戦するのはむしろ海峰選手の方だからな」

 点差が開いていない序盤の彼は尚のこと。
 スキルの呪縛のせいでポンコツと言っても過言ではない。
 実態を知っていれば、ピンチのように見えて全くピンチではない。

 ――カツンッ!

『低めの球を引っかけ、打球はセカンド真正面! 463のダブルプレーで3アウトチェンジ! 公式戦デビュー前のルーキーが初回のピンチを切り抜けました!』

 結果として、磐城君は無失点の立ち上がり。
 これで彼も勢いに乗ることができるだろう。

 思いっ切り初回のチャンスを潰した海峰選手については正直想定の通り。
 スキルのせいで比較的高い基本ステータスを全く発揮できていない。
 これは勝負が粗方決まるまで続く。
 しかもチーム全体へのデバフまでつくようになった。
 こんなだから日本代表に選ばれては困るのだ。
 そして、だからこそ。
 俺は磐城君と大松君と事前に連絡を取り、彼らにミッションを課していた。
 内容は単純。
 海峰選手を徹底的に抑え込むことだ。

 勿論、この2試合だけで全て済むとは思っていない。
 だが、楔は打ち込んでおきたい。
 100の言葉よりも1つの結果。
 俺の煽りなんかよりも余程確かな亀裂を作ることができるはず。
 ……そろそろ彼には一線から退いて貰いたいものだ。
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