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第2章 雄飛の青少年期編

183 ドラフト会議前日の夜

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 ドラフト会議を翌日に控えた夜のこと。

「はあ……これはまた……」

 家の居間でテレビを見ていた俺は、その内容に思わず呆れ気味に嘆息した。
 小さな画面には、例の特別番組のラストシーンが映し出されている。
 締めにアナウンサーが明日のドラフト会議への期待を熱く語っていた。
 それをあーちゃんと一緒に何とも白けた気持ちで見届けてから、俺はスマホを手に取ってSIGNのアプリを立ち上げた。
 そしてグループチャットに『本当に酷い番組だったな』とメッセージを送る。
 すると、少しだけ間を置いて。

 ――ピロピロン!

 隣でくっつくように座っていたあーちゃんのスマホと俺のスマホの両方からほぼ同時に通知音が鳴り、画面に美海ちゃんからの返事が表示された。

【浜中美海】
『全く、傷口に塩を塗り込まれた気分よ┐(´д`)┌』
【鈴木茜】
『ダメージが軽そうでよかった』
【浜中美海】
『いやいや、傷口に塩って言ってるじゃないの』
【鈴木茜】
『でも、顔文字なんか使ってるし』
『……もしかして空元気?』
『みなみー、こんな番組気にしない方がいい。元気出して』
(頭をヨシヨシと撫でる女の子のスタンプ)
【浜中美海】
『ありがと、茜』
『けど、まあ、大丈夫よ。あの試合の後で散々愚痴ったしね』
『クイズの答え合わせだってして、何が起きたのか理解もしたもの』
                     『あー、いや、それなんだけどさ』
【浜中美海】
(首を傾げる女の子のスタンプ)
                             『ええと、その』
                    『落ち着いて聞いて欲しいんだけど』
【浜中美海】
『な、何よ。勿体ぶって。怖いわね』
                  『多分これ。全面的に八百長試合っぽい』
                   『美海ちゃんと倉本さん以外の部分も』

 そこでちょっと長めに返信がとまる。
 どうやら美海ちゃんは、俺のメッセージを理解するのに大分手間取ったようだ。

 ――ピロピロン!

【浜中美海】
『え? どういうこと?』
【鈴木茜】
『しゅー君が言うには、プロ野球選手チーム側は明らかに手抜きしてたって』
                   『まあ、証拠がある訳じゃないけどな』
   『でも、タイトルホルダーがあれだけいて、あんな試合になるはずがない』

 証拠はないと書いたけれども、ほぼ間違いないと俺は思っていた。
 アマチュア選手チームのドラフト指名候補達には申し訳ないけれども、プロ野球選手チームの選手達とはステータスの格差が意外と大きかったからだ。
 元々この特別番組には上位指名確実な選手は出てこないことが多かったが、今年は輪をかけて小粒な選手が選出されていた。
 勿論、小粒とは言っても1部リーグの球団にリストアップされている以上、野球選手全体で言えば間違いなく上澄みなのだが……。
 ドラフト指名という意味では当落線上という評価が相応しい。
 具体的に言うと、会見を開く準備をしておきながら指名されなかった、みたいな見てて居た堪れない状況になる可能性が十分あるような選手達だ。
 それであの試合結果はさすがにあり得ない。
 試合そのものの勝敗はともかくとして、番組上の勝負は最終的にアマチュア選手チームが勝つように仕組まれていたとしか思えなかった。

【浜中美海】
『もしかして、それも私達の評価を下げるため? 相対的に』
              『まあ、それもあるっちゃあるんだろうけど……』
【浜中美海】
『あるんだろうけど?』
     『上位球団のドラフト戦略を引っ掻き回そうとしてるのかもしれない』
                  『さすがにこれは邪推だと思いたいけど』
【鈴木茜】
『この番組に出演してるのはプレーオフに進出できなかった球団の選手だから』
『今シーズン下位に甘んじた球団達が共謀して長期的な布石を打ってるのかも』

 CM中とかに俺が口にしたことをそのまま隣で入力するあーちゃん。
 勿論、大分妄想が入った話ではある。
 けど、当落線上にいる選手の評価を土壇場で上げることによって、既に一通り出揃っていた評価にノイズを作り出そうとしたんじゃないかとふと思ったのだ。

 まあ、いくら何でも真っ当なスカウトなら僅か1試合のプラス評価を鵜呑みにするようなことはないとは思うけど、間抜けは騙されるかもしれないからな。
 何も分かってないオーナーからの鶴の一声で順位が変わることもあり得る。
 そうなれば、競合球団を出し抜ける可能性が幾許かは上がるだろう。
 ついでに今一な選手を敵球団に送り込むこともできるかもしれない。
 メディアを使った盤外戦術って奴だな。
 誰々を何位で指名する、みたいな情報を事前に流すのとそう変わらないだろう。
 こんな規模でやらかすのは、この世界ならではのことだと思うけど。

【浜中美海】
『大人の世界は権謀術数に塗れてるのね……』
                  『いや、都市伝説程度に思っといてくれ』
                            『根拠はないから』
【浜中美海】
『でも、プロが手を抜く理由なんて、そうそうないでしょ』
『下手したら首脳陣からの評価だって下がるかもしれないのに』
『裏で賭博をしてて結果を操作した、とかよりは信じられる話だと思うわ』
                              『いや、まあ』
          『裏ではどうなってるか分からないから何とも言えないな』
     『けど、そこへ行くとウチは新興球団で今のところはまっさらだから』
                            『安心して欲しい』
【浜中美海】
『それは信じてるけど、色々と大丈夫なの?』
『あの番組のせいで編成の人達に何か言われてない?』
                             『大丈夫大丈夫』
                『何故打たれたのか、何故打てなかったのか』
                       『全部理屈をつけといたから』
          『ちょっと誇張した部分もあるけど、納得はして貰えたし』
【浜中美海】
『誇張はダメでしょ……』

 いや、そうは言っても倉本さんのパワー不足とかは事実だからな。
 こればっかりは否定できない。
 けど、それを助長する絡繰りがあったのもまた事実。
 なので、これ幸いと誤魔化すために話を盛った。
 それだけだ。

 そもそも彼女のパワー不足については、美海ちゃんと組ませるために守備優先でステータスを弄って【Swing Power】をカンストさせてないことが主な原因だ。
 改善の余地は十分にある。
 それでも【体格補正】のマイナスがあるので長距離打者並の打球速度は出ないだろうが、【軌道解析】を応用すればホームランだって打てるようになるはずだ。
 つまるところ――。

【鈴木茜】
『来年2人が活躍すれば真実になるから何の問題もない』

 そういうことだ。

【浜中美海】
『……ちょっとプレッシャーね』
【鈴木茜】
『みなみーには、わたしとしゅー君がついてるから何の心配もいらない』
【浜中美海】
『その自信に根拠はないんだろうけど……安心しちゃうから困るわ』

 脳裏にメッセージを入力しながら苦笑する美海ちゃんの姿が思い浮かぶ。
 あーちゃんも同じだったのか、俺達は微笑み合った。

 ドラフトの指名は彼女も含めて予定通り。
 その内容は突飛過ぎて間違いなく物議を醸すことになるだろう。
 けど、全て結果で黙らせることができる。
 俺はそう確信している。

【浜中美海】
『にしても、ボールやバットまで弄ってくるのは盲点だったわ』
              『まあ、うん。正直、俺もそこは想定外だったよ』
                        『バットの方は推測だけど』

 事前に意味深なことを言ったりもしたけど、実際は「ナックルはドーム球場だと不利だよな」とか「プロ相手だとまだ打てないだろうな」とか思ってただけだ。
 で、周防君には温度やら湿度やらを測ってきて貰うつもりで同行して貰ったんだけど、その彼が洞察力を発揮してスタッフの不審な動きに気づいたのだ。
 詳細を聞くと、どうやら美海ちゃんや倉本さんの時だけボールをわざわざ違う箱から出してきて使っていたらしい。
 そんなことまでするか? と信じられない思いだったけれども、実際に縫い目がいつもと違っていたという美海ちゃんの証言もある。
 なので、少なくともボールに小細工があったことは確定。

 加えて。
 帰ってきた倉本さんにヴェロシティマッチ・イグジットと同じ要領で打球速度を測って貰ったところ、明確に記録がよくなった。
 バットも番組が用意していたらしいので、普通の硬球と木製バットで計測した値との差の大きさを見て多分黒だろうと判断していた。

【浜中美海】
『低反発球。何年か前に問題になってたわよね?』
           『そうそう。明らかにホームランが出なくなったってな』
      『バットの方は逆に高反発のもので問題になったことがあったけど』
【浜中美海】
『反発力を高められるなら、逆に反発力を低くすることもできる訳よね……』

 逆にプロ側は高反発の圧縮バットやコルク入りバットを使ってた可能性もある。
 美海ちゃんが投げた時だけ。

【鈴木茜】
『つまり、あの成績は何の参考にもならないもの』
『みなみー達は実力で負けた訳じゃない』
【浜中美海】
『……うん』
『でも、まあ、未来のリードは改善点があるけどね』
                    『そこは、今回の唯一の収穫かもな』

 前々から倉本さんにはそういう傾向が見られたけれども。
 ナックルの軌道を事前に予測できる余り、彼女はあからさまに外角低めや内角低めに来るストライクゾーンいっぱいの球を多用していた。
 それでも本来のナックルなら、まだ相手に二択を突きつけられただろうが……。
 今回は悪条件が重なって変化が小さく、投げた時点でコースがバレバレだった。
 その上、ナックルは非常に球速が遅い。
 プロ野球1部リーグのバッターにとっては格好の餌食にしかならなかった。
 その結果があの釣瓶打ちという訳だ。

「けどなあ……」

 過去のデータから配球を読み、その上で相手のコンディションを加味してコースを瞬時に判断して狙い打ちにする。
 正直、何でこんなとこでだけ急にIQが高くなってんだと言いたい。
 それこそ同じ要領でWBWに向けて色々と戦略を練ればいいだろうに。
 人間、お遊びや悪巧みになると妙に思考が冴える。
 あるいは、そういうものなのかもしれない。

「しゅー君?」
「いや、何でもない」

 隣で首を傾げたあーちゃんにそう言い、再びスマホを操作する。

                             『何はともあれ』
          『美海ちゃんが今心配しなきゃいけないことは1つだけだ』
【浜中美海】
(両手で耳を抑えて聞こえない振りをするスタンプ)
【鈴木茜】
『みなみーの会見、楽しみにしてる』
【浜中美海】
『あー、もう」
『絶対、この特番の話題が出るじゃないの』
『どうすればいいのよ。全く』
【鈴木茜】
『うるさい黙れって言う』
【浜中美海】
『大炎上するわよ!』
                      『まあ、堂々としてればいいよ』
  『何を言われても美海ちゃんは指名された側で、選んだのは球団なんだから』
                      『で、そう働きかけたのは俺だ』
    『だから、もし指名のことでとやかく言われたら俺のせいにすればいい』
【浜中美海】
『……そうね』
『秀治郎君がどうしても私のことが欲しいって言ったことにしとくわ』
【鈴木茜】
『既婚者相手に語弊しかない』
(上の方にプンスカと文字の入っている怒った女の子のスタンプ)
【浜中美海】
『冗談よ』
『それよりも、熱々なお2人さん? 結婚式は挙げないの?』
『シーズンオフに挙げるとか言ってなかった?』
『招待状が届いてないんだけど?』
                      『あ、あー、いやあ。それがさ』
                        『式場の予約が取れなくて』
【鈴木茜】
『人気のある式場だと1年以上前から予約しないといけないみたい』
【浜中美海】
『え、そうなの?』

 前世では無縁だったから驚いてしまったけど、そういうものらしい。

       『11月に式を挙げようとしたからってのもあるんだろうけどな』
【鈴木茜】
『10月に次いで式場が盛況な時期なんだって』

 そんな予約が難しいタイミングで式を挙げようとしたのには勿論理由がある。
 2~3月はキャンプとオープン戦。
 4~10月はシーズン真っ只中。
 12月と1月は年末年始で色々と忙しい。
 残るは11月のみ、ということだ。

【浜中美海】
『1番は6月じゃないの?』
【鈴木茜】
『梅雨の日本でジューンブライドは流行らない』

 そもそも、それはヨーロッパ起源の風習だからな。
 日本では実際には10月や11月が人気らしい。
 後は4月とか5月。
 やはり気候が安定している時期の方がいいのだろう。

【浜中美海】
『ふーん。なら、来年になるってこと?』
【鈴木茜】
『調整中』
【浜中美海】
『???』
        『……まあ、その辺の話はドラフト会議が終わったらにしよう』
              『美海ちゃんは一先ず明日の会見に集中すること』
【浜中美海】
『もう。思い出させないでよ』
『意地悪ね』
                      『いやいや、大事なことだから』
【鈴木茜】
『みなみー、頑張れ。頑張れ、みなみー』
(応援する女の子のスタンプ)
【浜中美海】
『はいはい。ありがと、茜。頑張るわ』
『じゃあ、今日は早く寝るからこの辺で落ちるわ』
【鈴木茜】
『ん。お休み』
                          『お休み、美海ちゃん』
【浜中美海】
『うん。お休み、2人共』
(また明日と手を振る女の子のスタンプ)

「…………にしても、遂に明日は俺達の世代のドラフト会議、か」
「4年後も一応世代」
「いや、まあ、それはそうだけど」

 WBWで共にアメリカ代表に挑む仲間として現時点で想定している子らは、このタイミングで全員プロ入りする予定だ。
 これもまた1つの節目と言えるだろう。
 1歩1歩着実に勝負の時が近づいてきていることを改めて実感させられる。

「……今日は俺達も早く風呂に入って寝るか」
「ん。お義母さんがお風呂できてるって」

 今回のドラフト会議は間違いなく後にも先にもないものになる。
 明日からは当面、色々と騒がしくなるかもしれない。
 だから俺達も、それに備えて早めに休むことにした。
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