55 / 307
第1章幕間
050 3人の夢と女性選手事情
しおりを挟む
春休みのまた別の日。
今日も今日とて俺は鈴木家を訪れていた。
ここ3、4年は長期休みの間もクラブ活動チームの練習があり、さすがに朝から晩までお世話になる頻度は少なくなっていた。
しかし、小学校を卒業した今この時はそうした活動がない。
なので、1日中入り浸っているのがほとんどだった。
とは言っても暇という訳ではない。
日々【経験ポイント】稼ぎのために運動はしているし、進学先の中学校が進学校なので春休みの宿題が結構な量あったりする。
ただ、家でできるものは鈴木家でもできるからな。
今はあーちゃんと並んでリビングで宿題をしているところだ。
暁は加奈さんと散歩に行っている。
「あ、おじさん。こんにちは。お久し振りです」
丁度そこに明彦氏がやってきたので声をかける。
毎日のように来ていても、彼と話す機会は少ない。
当然ながら、学校が長期休業に入っても世間的には平日と休日がある。
一般的な社会人には春休みなんてものはない。
なので、明彦氏とまとまった時間話せるのは本来休日か祝日だけ。
今日は休日だ。
「ああ。おはよう、秀治郎」
若干疲れ気味の明彦氏。
会社役員だから家でも仕事をしているのかもしれない。
いや、おはようとか言ってるし、前日夜遅くまで仕事をしていて今起きたのか?
ともかく、気分転換になりそうな話題を考える。
「そう言えば、クラブチームは今どうですか?」
最近聞いてなかったな、とふと思い出して尋ねる。
便りがないのはよい便りと言うし、悪い状況にはなってないはずだ。
ただ、計画の重要なピースだから、少なくとも存続はしていて貰わないと困る。
「うーん、ボチボチだな」
「何ですか、それ」
煮え切らない返答に、俺は首を傾げて問いかけた。
「いや、選手の意欲も高いし、実績のあるコーチを招聘して間違いなくレベルアップはしてるんだ。勝てるようにもなってきてる。けどな……」
「けど?」
「いくらか勝ったところに、どデカい壁があるって言うか、な」
ふーむ。成程。
同じクラブチームには勝てるけど、企業チームには勝てないってとこか。
言うなれば、ちょっと強い小学校クラブ活動チームが1回戦2回戦では無双してたのに、リトルチームが出てきた途端一蹴されるのと似た感じだろう。
「どっかからいい選手を引き抜いてこられる訳じゃないなら、今はとにかく地道にやってくしかないですね」
「だよなあ」
有能な選手は自ずと強豪チームに行く。
飛び抜けていれば当然プロに。
そこまででなくとも、部費を払って野球をするクラブチームよりも、お金を貰って野球をやる企業チームに入るのがまず先。
至極当然の話だ。
平均すればクラブチームが戦力的に一段階以上落ちるのは間違いない。
待遇をノンプロに近づければ、よりよい選手が来てくれるかもしれないが……。
そこは経営的な話との兼ね合いが出てくるからな。
札束でビンタして選手を取ってこいなどと安易には言えない。
今いる選手への思い入れとかもあるかもしれないし。
「まあ、後6年の辛抱ですよ。俺とあーちゃんが強くしますから」
「秀治郎はともかく、茜もか?」
「3人で約束したでしょ?」
「それは、まあ、そうだけどな…………」
「おとーさん、酷い」
定位置からあーちゃんが不満げに口を出す。
「大会で活躍したのに」
「うーん……それはそうだけど、6年後となるとな」
まあ、一般論として女性は【体格補正】のマイナスが多くかかるからな。
小学生の内は男に交じって野球をやれても、大人になるにつれて厳しくなる。
それはこの世界でも同じだ。
とは言え――。
「俺はあーちゃんとWBWまで出るつもりだけど」
勿論、そこに至る道も全て彼女と一緒だ。
「ええっ!?」
軽く告げた俺の言葉に、明彦氏は驚きの声を上げる。
それは単純に、能力的なハードルが高いことに関してだ。
制度的な障害は、この世界には何一つとしてない。
規定上は女性選手でも男と一緒に甲子園に出場することができる。
性別による出場権の有無はない。
何故なら、この世界の野球選手は軍人に近い側面もあるからだ。
国益にかなうなら、実力さえあれば性別など関係ない。
ひたすら合理的な判断だ。
……とは言え。
残念ながら、甲子園以上の戦いの場に女性選手が進んだ例は歴史上ない。
地方大会に参加している例は山ほどあるが、どうしても勝ち抜けないのだ。
フィジカルトレーニングの理論が前世よりも発達している分、生物学的な差が如実に出てしまっているらしい。
特に高校辺りから。
強豪や名門なら、まずレギュラー争いには勝てない。
そのため、女性選手が出場できる=層が薄いという図式ができてしまう。
そこら辺は非常にシビアだ。
何せ、この世界だと僅か1勝の差で恐ろしく待遇が変わってくる。
実力以外の要素で起用すれば、監督は勿論選手まで徹底的に叩かれるだろう。
「そんなに驚くの、酷い」
「いや、何だ。……すまん」
傷ついたように言うあーちゃんだが、明彦氏の反応が一般的ではある。
ただ、俺が言い出したことで流れ弾がいったようなものだからフォローしよう。
「まあ、見てて下さい」
あーちゃんの肩を抱きながら口を開くと2人の視線がこちらに集まる。
「世間をアッと言わせて見せますから。あーちゃんと一緒に」
【成長タイプ:マニュアル】であれば、育て上げれば十分可能性がある。
あーちゃんは勿論だが、それこそ美海ちゃんもだ。
彼女達が話題を席巻する日も近い。
「…………秀治郎が言うと、何だか本当にそうなりそうだな」
言いながら苦笑気味に笑う明彦氏。
それも若干あーちゃんに失礼な気もするが……。
まあ、当の彼女は機嫌よさそうに俺にくっついているので構わないだろう。
「勿論! 3人の夢は、3人の夢のまま叶えますよ」
「ああ。楽しみにしてる」
「いやいや、おじさんも当事者でしょ?」
「……ああ、そうだったな。俺ももっと頑張るか」
少し気力が戻った様子の明彦氏。
もしかすると疲労の原因はクラブチームの閉塞感なのかもしれない。
うーん。
となると、今後はちょっとそっちにも目を向けた方がよさそうだな。
今日も今日とて俺は鈴木家を訪れていた。
ここ3、4年は長期休みの間もクラブ活動チームの練習があり、さすがに朝から晩までお世話になる頻度は少なくなっていた。
しかし、小学校を卒業した今この時はそうした活動がない。
なので、1日中入り浸っているのがほとんどだった。
とは言っても暇という訳ではない。
日々【経験ポイント】稼ぎのために運動はしているし、進学先の中学校が進学校なので春休みの宿題が結構な量あったりする。
ただ、家でできるものは鈴木家でもできるからな。
今はあーちゃんと並んでリビングで宿題をしているところだ。
暁は加奈さんと散歩に行っている。
「あ、おじさん。こんにちは。お久し振りです」
丁度そこに明彦氏がやってきたので声をかける。
毎日のように来ていても、彼と話す機会は少ない。
当然ながら、学校が長期休業に入っても世間的には平日と休日がある。
一般的な社会人には春休みなんてものはない。
なので、明彦氏とまとまった時間話せるのは本来休日か祝日だけ。
今日は休日だ。
「ああ。おはよう、秀治郎」
若干疲れ気味の明彦氏。
会社役員だから家でも仕事をしているのかもしれない。
いや、おはようとか言ってるし、前日夜遅くまで仕事をしていて今起きたのか?
ともかく、気分転換になりそうな話題を考える。
「そう言えば、クラブチームは今どうですか?」
最近聞いてなかったな、とふと思い出して尋ねる。
便りがないのはよい便りと言うし、悪い状況にはなってないはずだ。
ただ、計画の重要なピースだから、少なくとも存続はしていて貰わないと困る。
「うーん、ボチボチだな」
「何ですか、それ」
煮え切らない返答に、俺は首を傾げて問いかけた。
「いや、選手の意欲も高いし、実績のあるコーチを招聘して間違いなくレベルアップはしてるんだ。勝てるようにもなってきてる。けどな……」
「けど?」
「いくらか勝ったところに、どデカい壁があるって言うか、な」
ふーむ。成程。
同じクラブチームには勝てるけど、企業チームには勝てないってとこか。
言うなれば、ちょっと強い小学校クラブ活動チームが1回戦2回戦では無双してたのに、リトルチームが出てきた途端一蹴されるのと似た感じだろう。
「どっかからいい選手を引き抜いてこられる訳じゃないなら、今はとにかく地道にやってくしかないですね」
「だよなあ」
有能な選手は自ずと強豪チームに行く。
飛び抜けていれば当然プロに。
そこまででなくとも、部費を払って野球をするクラブチームよりも、お金を貰って野球をやる企業チームに入るのがまず先。
至極当然の話だ。
平均すればクラブチームが戦力的に一段階以上落ちるのは間違いない。
待遇をノンプロに近づければ、よりよい選手が来てくれるかもしれないが……。
そこは経営的な話との兼ね合いが出てくるからな。
札束でビンタして選手を取ってこいなどと安易には言えない。
今いる選手への思い入れとかもあるかもしれないし。
「まあ、後6年の辛抱ですよ。俺とあーちゃんが強くしますから」
「秀治郎はともかく、茜もか?」
「3人で約束したでしょ?」
「それは、まあ、そうだけどな…………」
「おとーさん、酷い」
定位置からあーちゃんが不満げに口を出す。
「大会で活躍したのに」
「うーん……それはそうだけど、6年後となるとな」
まあ、一般論として女性は【体格補正】のマイナスが多くかかるからな。
小学生の内は男に交じって野球をやれても、大人になるにつれて厳しくなる。
それはこの世界でも同じだ。
とは言え――。
「俺はあーちゃんとWBWまで出るつもりだけど」
勿論、そこに至る道も全て彼女と一緒だ。
「ええっ!?」
軽く告げた俺の言葉に、明彦氏は驚きの声を上げる。
それは単純に、能力的なハードルが高いことに関してだ。
制度的な障害は、この世界には何一つとしてない。
規定上は女性選手でも男と一緒に甲子園に出場することができる。
性別による出場権の有無はない。
何故なら、この世界の野球選手は軍人に近い側面もあるからだ。
国益にかなうなら、実力さえあれば性別など関係ない。
ひたすら合理的な判断だ。
……とは言え。
残念ながら、甲子園以上の戦いの場に女性選手が進んだ例は歴史上ない。
地方大会に参加している例は山ほどあるが、どうしても勝ち抜けないのだ。
フィジカルトレーニングの理論が前世よりも発達している分、生物学的な差が如実に出てしまっているらしい。
特に高校辺りから。
強豪や名門なら、まずレギュラー争いには勝てない。
そのため、女性選手が出場できる=層が薄いという図式ができてしまう。
そこら辺は非常にシビアだ。
何せ、この世界だと僅か1勝の差で恐ろしく待遇が変わってくる。
実力以外の要素で起用すれば、監督は勿論選手まで徹底的に叩かれるだろう。
「そんなに驚くの、酷い」
「いや、何だ。……すまん」
傷ついたように言うあーちゃんだが、明彦氏の反応が一般的ではある。
ただ、俺が言い出したことで流れ弾がいったようなものだからフォローしよう。
「まあ、見てて下さい」
あーちゃんの肩を抱きながら口を開くと2人の視線がこちらに集まる。
「世間をアッと言わせて見せますから。あーちゃんと一緒に」
【成長タイプ:マニュアル】であれば、育て上げれば十分可能性がある。
あーちゃんは勿論だが、それこそ美海ちゃんもだ。
彼女達が話題を席巻する日も近い。
「…………秀治郎が言うと、何だか本当にそうなりそうだな」
言いながら苦笑気味に笑う明彦氏。
それも若干あーちゃんに失礼な気もするが……。
まあ、当の彼女は機嫌よさそうに俺にくっついているので構わないだろう。
「勿論! 3人の夢は、3人の夢のまま叶えますよ」
「ああ。楽しみにしてる」
「いやいや、おじさんも当事者でしょ?」
「……ああ、そうだったな。俺ももっと頑張るか」
少し気力が戻った様子の明彦氏。
もしかすると疲労の原因はクラブチームの閉塞感なのかもしれない。
うーん。
となると、今後はちょっとそっちにも目を向けた方がよさそうだな。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
外れスキル「両替」が使えないとスラムに追い出された俺が、異世界召喚少女とボーイミーツガールして世界を広げながら強くなる話
あけちともあき
ファンタジー
「あたしの能力は運命の女。関わった者に世界を変えられる運命と宿命を授けるの」
能力者養成孤児院から、両替スキルはダメだと追い出され、スラム暮らしをする少年ウーサー。
冴えない彼の元に、異世界召喚された少女ミスティが現れる。
彼女は追っ手に追われており、彼女を助けたウーサーはミスティと行動をともにすることになる。
ミスティを巡って巻き起こる騒動、事件、戦争。
彼女は深く関わった人間に、世界の運命を変えるほどの力を与えると言われている能力者だったのだ。
それはそれとして、ウーサーとミスティの楽しい日常。
近づく心の距離と、スラムでは知れなかった世の中の姿と仕組み。
楽しい毎日の中、ミスティの助けを受けて成長を始めるウーサーの両替スキル。
やがて超絶強くなるが、今はミスティを守りながら、日々を楽しく過ごすことが最も大事なのだ。
いつか、運命も宿命もぶっ飛ばせるようになる。
そういう前向きな物語。
通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~
日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!
斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。
偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。
「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」
選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。
器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~
夢・風魔
ファンタジー
*タイトル少し変更しました。
全ての能力が平均的で、これと言って突出したところもない主人公。
適正職も見つからず、未だに見習いから職業を決められずにいる。
パーティーでは荷物持ち兼、交代要員。
全ての見習い職業の「初期スキル」を使えるがそれだけ。
ある日、新しく発見されたダンジョンにパーティーメンバーと潜るとモンスターハウスに遭遇してパーティー決壊の危機に。
パーティーリーダーの裏切りによって囮にされたロイドは、仲間たちにも見捨てられひとりダンジョン内を必死に逃げ惑う。
突然地面が陥没し、そこでロイドは『ステータスボード』を手に入れた。
ロイドのステータスはオール25。
彼にはユニークスキルが備わっていた。
ステータスが強制的に平均化される、ユニークスキルが……。
ステータスボードを手に入れてからロイドの人生は一変する。
LVUPで付与されるポイントを使ってステータスUP、スキル獲得。
不器用大富豪と蔑まれてきたロイドは、ひとりで前衛後衛支援の全てをこなす
最強の冒険者として称えられるようになる・・・かも?
【過度なざまぁはありませんが、結果的にはそうなる・・みたいな?】
3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜
I.G
ファンタジー
神様と名乗るおじいさんに転生させられること3521回。
レベル、ステータス、その他もろもろ
最強の力を身につけてきた服部隼人いう名の転生者がいた。
彼の役目は異世界の危機を救うこと。
異世界の危機を救っては、また別の異世界へと転生を繰り返す日々を送っていた。
彼はそんな人生で何よりも
人との別れの連続が辛かった。
だから彼は誰とも仲良くならないように、目立たない回復職で、ほそぼそと異世界を救おうと決意する。
しかし、彼は自分の強さを強すぎる
が故に、隠しきることができない。
そしてまた、この異世界でも、
服部隼人の強さが人々にばれていく
のだった。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる