328 / 396
第6章 終末を告げる音と最後のピース
AR36 呼び声
しおりを挟む
「その刻限は、もはや目前まで迫っていた。勿論、それは彼女自身も与り知らぬことだったし、君が言葉を尽くして尚、彼女の心の奥底に長らく積み重なってしまっていた劣等感にも、無力感にも、何ら関係のないことだった。けれど――」
***
『帰る……帰らないと……』
どこからともなく聞こえてきた声。
その響きに、何故だか酷く懐かしさを感じる。
『もう一度……一つに戻るために……』
一体、誰の声なんだろう。
ぼんやりとした思考の中で疑問を抱く。
『早く……早く……ここは――』
しかし、それを合図としたように。
意識が急速に浮上し、疑問の答えを得られないまま私は目を覚ました。
「……あれ?」
そして、自分が小さなベッドに横たわっていることに気づく。
そのまま見知らぬ天井から少しだけ視線を動かし、私はここがどこか理解した。
天井までは注視していなかったので記憶になかったけれど、この簡素な壁紙と最小限のものしかない飾り気のなさは覚えがある。
アクエリアル帝国帝都ヴァルナークの中心に存在する厳つい要塞のような建物。
リクウィス宮殿と呼ばれていたそこの内部にある、レンリさんの部屋だ。
どうやら私は彼女のベッドに寝かされていたらしい。
そこまで認識してから、私は起き上がって改めて周囲を見回した。
すると――。
「うぅ、穴があったら入りたいです……」
「気にするな。あれはさすがに仕方がないさ」
椅子に座って顔を赤くしながら頭を抱えているレンリさんと、その隣で苦笑しながら彼女の肩に手を置いて慰めているご主人様の姿が目に映った。
「あ、あの……です……」
「ああ。リクルも、もう大丈夫か? 体におかしなところとかないか?」
おずおずと声をかけると、ご主人様が振り返って心配そうに問いかけてくる。
その口振りからして、私が目を覚ましたことに気づいていたようだ。
少し声を漏らしたり、身動きしてベッドも軋んでいたりしたし、当然か。
「えっと、おかしなところ、です?」
そんな彼の問いを受け、私はそう首を傾げながら言って自分の体を見下ろした。
そうしながら、どうして人様のベッドで眠っていたのか考える。
少しの時間の後、徐々に意識を失う前のことが脳裏に甦ってきて――。
「あっ」
やがて私は、喇叭のような音を聞いた直後、何か物凄く気持ちが沈み込んで自暴自棄になってしまい、その挙句に痴態を演じたことを完全に思い出した。
単なる第六位階に留まらない雲の上の戦いを前に、ご主人様の役にも立てずに眺めていることしかできない自分に絶望し、自ら命を絶とうとした無様な姿。
その短絡的な行動については〈響く音色は本性を暴き立てる〉の影響にせよ、心の奥底で押し殺してきた劣等感は間違いなく本物だ。
未だにそれに囚われていることを、思い切り暴かれてしまった。
「あうう……うぅ」
激しい羞恥心で急激に顔が熱くなり、目が潤んでまできてしまう。
だから私は、真っ赤になった上に涙目になって残念なことになっているだろう表情を隠そうと、素早くレンリさんの枕を手に取って頭を埋めながら呻いた。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。
……情けない。
「す、すみません、旦那様。私はお父様と今後について話し合ってきます!」
そうやって私が身悶えしている間に、レンリさんはそう早口で言って逃げるように部屋を出ていってしまった。
気持ちは分からなくもない。と言うか、むしろ深く共感できる。
可能なら、私もこの部屋から逃げ出したい。
そうしたところで、私には他に行き先なんてあるはずがないけれども。
「……今後について、か。一体どうなることやら」
若干嘆息しながらの呟きに枕から少しだけ顔を出すと、ご主人様はレンリさんが勢いよく出ていった扉へと複雑な視線を向けていた。
一先ずフレギウス王国とアクエリアル帝国の戦いは、これで終わるだろう。
喇叭の人形化魔物【終末を告げる音】は消滅したし、フレギウス王国の主要な戦力は、ご主人様が全て氷漬けにしてしまった。
まあ、それは反攻作戦のために戦力を最前線に投入し、〈灰燼新生・輪転〉に多くが巻き込まれたアクエリアル帝国側も似たようなものではあるけれども……。
それを差し引いても現状、アクエリアル帝国が圧倒的に有利な状態だ。
何せ首都たる王都バーンデイトは壊滅状態となり、ファイーリア城にいた要人達も尽く、ご主人様の管理下にあると言っても過言ではないのだから。
既にアチラの行政は機能していない訳で、戦争など続けていられないだろう。
加えて、禁忌の祈望之器クピドの金の矢の件もある。
少女化魔物に望まぬ真性少女契約を強いたことが白日の下に晒されれば、ホウゲツを始めとした諸外国もアクエリアル帝国側につく。
もはやフレギウス王国に逆転の目はない。まな板の鯉も同然だ。
勿論、そこから先どういった対処をするかは偉い人達の考え次第だろうし、私達が積極的に関与すべき話じゃないだろうけれども。
「リクル? 大丈夫か?」
そんな風に頭の中で現実逃避気味に状況を整理していると、こちらを振り返ったご主人様に心配そうに名前を呼ばれ、私は現実に引き戻されてしまった。
……いつまでも目と耳を塞いでばかりではいられない。
いずれにしても、まずはご主人様に迷惑をかけてしまったことを謝らないと。
「ごめんなさいです。足を引っ張ってしまいました、です……」
「いや、リクルが謝らなきゃいけないことなんてないさ。全部【終末を告げる音】のせいなんだから。あのレンリだってあんな風になってた訳だしな」
「ですが、です……」
確かに、元凶がかの人形化魔物なのは間違いない。
けれど、フェリトさんもサユキさんもアスカさんも、その滅尽・複合発露の影響を受けながらも、しっかりとご主人様の手助けをしていた。
イリュファさんも、苦しみに喘ぎながらも私の危機を伝えてくれた。
それもまた確かな事実だ。
そして、今回の戦いにおける私に関する事実は一つ。
ご主人様の役に立てなかったどころか、戦いの邪魔をしてしまった。
戦闘面で力になれなくなってしまったのなら、せめて足手纏いにだけはならないようにしないと。そう常々思っていたはずなのに。
「レンリの暴れっぷりなんか物凄かったぞ。それに比べれば、リクルは大人し過ぎたぐらいだ。そもそも、こんなところまで連れ回してる俺の責任もあるし」
私を責めることなく、尚も優しい言葉をかけてくれるご主人様。
けれど、それはそれで情けない事実でもある。
私が少しばかり暴走したところで、今のご主人様にとっては取るに足らない存在に過ぎないのだ。精々、煩わしい羽虫みたいなものだろう。
「……前にも言ったけど、リクルが最初に少女契約を結んでくれたからフェリトを助けることができて、そのおかげでサユキを救うことができたんだからな。引け目を感じる必要なんて一つもないんだ」
続くフォローに小さく頷きながら、しかし、若干視線を逸らして俯く。
ご主人様がそう言ってくれるからこそ、間違いなく本心からそう思ってくれているからこそ罪悪感が募ってしまう。
本当なら私のような弱い少女化魔物が傍にいるのは相応しくないのだ。
イリュファさんのように知識で役に立てる訳でもなし。
救世の転生者という重い使命を負ったこの人の邪魔をしない。
そんな最低限のことすらできなかった無力感は、これまでの比ではない。
「……まあ、今は休め。多分、アレの影響で精神が滅入ってるんだ」
「…………はい、です」
浮かない顔のままの私を労わるように告げたご主人様に応じ、どうしようもなく暗い気持ちになりながら逃げ込むように影の中に戻ろうとする。
正にその瞬間。
『ここは……私がいていい場所じゃない。元いた場所に早く帰らないと』
再び、目を覚ます直前に聞いた声が脳裏に響いた。
それは他の誰でもない、私自身の声のように聞こえた気がした。
***
「たとえ誰に知られずとも時は進み、その事実は彼女が認識したように声という形で示された。彼女はそれを自分自身の内なる声だと勘違いし……いや、まあ、厳密には勘違いと言い切れないかもしれないけれども、ともあれ、尚一層のこと自らを追い込んでしまう結果となった。だからこそ彼女は、抗おうという意思すら持つことなく、アレの導きを受け入れてしまったのだろうね」
***
『帰る……帰らないと……』
どこからともなく聞こえてきた声。
その響きに、何故だか酷く懐かしさを感じる。
『もう一度……一つに戻るために……』
一体、誰の声なんだろう。
ぼんやりとした思考の中で疑問を抱く。
『早く……早く……ここは――』
しかし、それを合図としたように。
意識が急速に浮上し、疑問の答えを得られないまま私は目を覚ました。
「……あれ?」
そして、自分が小さなベッドに横たわっていることに気づく。
そのまま見知らぬ天井から少しだけ視線を動かし、私はここがどこか理解した。
天井までは注視していなかったので記憶になかったけれど、この簡素な壁紙と最小限のものしかない飾り気のなさは覚えがある。
アクエリアル帝国帝都ヴァルナークの中心に存在する厳つい要塞のような建物。
リクウィス宮殿と呼ばれていたそこの内部にある、レンリさんの部屋だ。
どうやら私は彼女のベッドに寝かされていたらしい。
そこまで認識してから、私は起き上がって改めて周囲を見回した。
すると――。
「うぅ、穴があったら入りたいです……」
「気にするな。あれはさすがに仕方がないさ」
椅子に座って顔を赤くしながら頭を抱えているレンリさんと、その隣で苦笑しながら彼女の肩に手を置いて慰めているご主人様の姿が目に映った。
「あ、あの……です……」
「ああ。リクルも、もう大丈夫か? 体におかしなところとかないか?」
おずおずと声をかけると、ご主人様が振り返って心配そうに問いかけてくる。
その口振りからして、私が目を覚ましたことに気づいていたようだ。
少し声を漏らしたり、身動きしてベッドも軋んでいたりしたし、当然か。
「えっと、おかしなところ、です?」
そんな彼の問いを受け、私はそう首を傾げながら言って自分の体を見下ろした。
そうしながら、どうして人様のベッドで眠っていたのか考える。
少しの時間の後、徐々に意識を失う前のことが脳裏に甦ってきて――。
「あっ」
やがて私は、喇叭のような音を聞いた直後、何か物凄く気持ちが沈み込んで自暴自棄になってしまい、その挙句に痴態を演じたことを完全に思い出した。
単なる第六位階に留まらない雲の上の戦いを前に、ご主人様の役にも立てずに眺めていることしかできない自分に絶望し、自ら命を絶とうとした無様な姿。
その短絡的な行動については〈響く音色は本性を暴き立てる〉の影響にせよ、心の奥底で押し殺してきた劣等感は間違いなく本物だ。
未だにそれに囚われていることを、思い切り暴かれてしまった。
「あうう……うぅ」
激しい羞恥心で急激に顔が熱くなり、目が潤んでまできてしまう。
だから私は、真っ赤になった上に涙目になって残念なことになっているだろう表情を隠そうと、素早くレンリさんの枕を手に取って頭を埋めながら呻いた。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。
……情けない。
「す、すみません、旦那様。私はお父様と今後について話し合ってきます!」
そうやって私が身悶えしている間に、レンリさんはそう早口で言って逃げるように部屋を出ていってしまった。
気持ちは分からなくもない。と言うか、むしろ深く共感できる。
可能なら、私もこの部屋から逃げ出したい。
そうしたところで、私には他に行き先なんてあるはずがないけれども。
「……今後について、か。一体どうなることやら」
若干嘆息しながらの呟きに枕から少しだけ顔を出すと、ご主人様はレンリさんが勢いよく出ていった扉へと複雑な視線を向けていた。
一先ずフレギウス王国とアクエリアル帝国の戦いは、これで終わるだろう。
喇叭の人形化魔物【終末を告げる音】は消滅したし、フレギウス王国の主要な戦力は、ご主人様が全て氷漬けにしてしまった。
まあ、それは反攻作戦のために戦力を最前線に投入し、〈灰燼新生・輪転〉に多くが巻き込まれたアクエリアル帝国側も似たようなものではあるけれども……。
それを差し引いても現状、アクエリアル帝国が圧倒的に有利な状態だ。
何せ首都たる王都バーンデイトは壊滅状態となり、ファイーリア城にいた要人達も尽く、ご主人様の管理下にあると言っても過言ではないのだから。
既にアチラの行政は機能していない訳で、戦争など続けていられないだろう。
加えて、禁忌の祈望之器クピドの金の矢の件もある。
少女化魔物に望まぬ真性少女契約を強いたことが白日の下に晒されれば、ホウゲツを始めとした諸外国もアクエリアル帝国側につく。
もはやフレギウス王国に逆転の目はない。まな板の鯉も同然だ。
勿論、そこから先どういった対処をするかは偉い人達の考え次第だろうし、私達が積極的に関与すべき話じゃないだろうけれども。
「リクル? 大丈夫か?」
そんな風に頭の中で現実逃避気味に状況を整理していると、こちらを振り返ったご主人様に心配そうに名前を呼ばれ、私は現実に引き戻されてしまった。
……いつまでも目と耳を塞いでばかりではいられない。
いずれにしても、まずはご主人様に迷惑をかけてしまったことを謝らないと。
「ごめんなさいです。足を引っ張ってしまいました、です……」
「いや、リクルが謝らなきゃいけないことなんてないさ。全部【終末を告げる音】のせいなんだから。あのレンリだってあんな風になってた訳だしな」
「ですが、です……」
確かに、元凶がかの人形化魔物なのは間違いない。
けれど、フェリトさんもサユキさんもアスカさんも、その滅尽・複合発露の影響を受けながらも、しっかりとご主人様の手助けをしていた。
イリュファさんも、苦しみに喘ぎながらも私の危機を伝えてくれた。
それもまた確かな事実だ。
そして、今回の戦いにおける私に関する事実は一つ。
ご主人様の役に立てなかったどころか、戦いの邪魔をしてしまった。
戦闘面で力になれなくなってしまったのなら、せめて足手纏いにだけはならないようにしないと。そう常々思っていたはずなのに。
「レンリの暴れっぷりなんか物凄かったぞ。それに比べれば、リクルは大人し過ぎたぐらいだ。そもそも、こんなところまで連れ回してる俺の責任もあるし」
私を責めることなく、尚も優しい言葉をかけてくれるご主人様。
けれど、それはそれで情けない事実でもある。
私が少しばかり暴走したところで、今のご主人様にとっては取るに足らない存在に過ぎないのだ。精々、煩わしい羽虫みたいなものだろう。
「……前にも言ったけど、リクルが最初に少女契約を結んでくれたからフェリトを助けることができて、そのおかげでサユキを救うことができたんだからな。引け目を感じる必要なんて一つもないんだ」
続くフォローに小さく頷きながら、しかし、若干視線を逸らして俯く。
ご主人様がそう言ってくれるからこそ、間違いなく本心からそう思ってくれているからこそ罪悪感が募ってしまう。
本当なら私のような弱い少女化魔物が傍にいるのは相応しくないのだ。
イリュファさんのように知識で役に立てる訳でもなし。
救世の転生者という重い使命を負ったこの人の邪魔をしない。
そんな最低限のことすらできなかった無力感は、これまでの比ではない。
「……まあ、今は休め。多分、アレの影響で精神が滅入ってるんだ」
「…………はい、です」
浮かない顔のままの私を労わるように告げたご主人様に応じ、どうしようもなく暗い気持ちになりながら逃げ込むように影の中に戻ろうとする。
正にその瞬間。
『ここは……私がいていい場所じゃない。元いた場所に早く帰らないと』
再び、目を覚ます直前に聞いた声が脳裏に響いた。
それは他の誰でもない、私自身の声のように聞こえた気がした。
***
「たとえ誰に知られずとも時は進み、その事実は彼女が認識したように声という形で示された。彼女はそれを自分自身の内なる声だと勘違いし……いや、まあ、厳密には勘違いと言い切れないかもしれないけれども、ともあれ、尚一層のこと自らを追い込んでしまう結果となった。だからこそ彼女は、抗おうという意思すら持つことなく、アレの導きを受け入れてしまったのだろうね」
0
お気に入りに追加
273
あなたにおすすめの小説
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
国家魔術師をリストラされた俺。かわいい少女と共同生活をする事になった件。寝るとき、毎日抱きついてくるわけだが
静内燕
ファンタジー
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。寝……れない
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。
居場所を追い出された二人の、不器用な恋物語──
Aランクの国家魔術師であった男、ガルドは国の財政難を理由に国家魔術師を首になった。
その後も一人で冒険者として暮らしていると、とある雨の日にボロボロの奴隷少女を見つける。
一度家に泊めて、奴隷商人に突っ返そうとするも「こいつの居場所なんてない」と言われ、見捨てるわけにもいかず一緒に生活することとなる羽目に──。
17歳という年齢ながらスタイルだけは一人前に良い彼女は「お礼に私の身体、あげます」と尽くそうとするも、ガルドは理性を総動員し彼女の誘惑を断ち切り、共同生活を行う。
そんな二人が共に尽くしあい、理解し合って恋に落ちていく──。
街自体が衰退の兆しを見せる中での、居場所を失った二人の恋愛物語。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
女神に同情されて異世界へと飛ばされたアラフォーおっさん、特S級モンスター相手に無双した結果、実力がバレて世界に見つかってしまう
サイダーボウイ
ファンタジー
「ちょっと冬馬君。このプレゼン資料ぜんぜんダメ。一から作り直してくれない?」
万年ヒラ社員の冬馬弦人(39歳)は、今日も上司にこき使われていた。
地方の中堅大学を卒業後、都内の中小家電メーカーに就職。
これまで文句も言わず、コツコツと地道に勤め上げてきた。
彼女なしの独身に平凡な年収。
これといって自慢できるものはなにひとつないが、当の本人はあまり気にしていない。
2匹の猫と穏やかに暮らし、仕事終わりに缶ビールが1本飲めれば、それだけで幸せだったのだが・・・。
「おめでとう♪ たった今、あなたには異世界へ旅立つ権利が生まれたわ」
誕生日を迎えた夜。
突如、目の前に現れた女神によって、弦人の人生は大きく変わることになる。
「40歳まで童貞だったなんて・・・これまで惨めで辛かったでしょ? でももう大丈夫! これからは異世界で楽しく遊んで暮らせるんだから♪」
女神に同情される形で異世界へと旅立つことになった弦人。
しかし、降り立って彼はすぐに気づく。
女神のとんでもないしくじりによって、ハードモードから異世界生活をスタートさせなければならないという現実に。
これは、これまで日の目を見なかったアラフォーおっさんが、異世界で無双しながら成り上がり、その実力がバレて世界に見つかってしまうという人生逆転の物語である。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる