317 / 396
第6章 終末を告げる音と最後のピース
282 王城襲撃開始
しおりを挟む
来た時とは逆に、リクウィス宮殿の中庭の一つに面したベランダから飛び立った俺は、一先ず北へ向かって海岸まで出てから海沿いに西へと進んだ。
目指すはフレギウス王国の王都バーンデイト。
そこは元の世界で言うところのオランダのアムステルダムに位置するため、帝都ヴァルナークに比べると遥かに地形から当たりをつけ易い。
ファイーリア城にしても、質実剛健なリクウィス宮殿とは対照的に自己顕示欲が極めて強い外観であるらしく、ある程度まで近づけば一目瞭然という話。
なので、帝都ヴァルナークを訪れた時のように目指すべきマーカーを特に用意していなくても、迷わずに辿り着くことは十分に可能だろう。
そんな、経路はハッキリとした道行のさ中。
「ふんふんふーん」
俺の腕の中で、緊迫感の欠片もなく鼻歌を歌っている少女が一人。
これから一国家の本拠地を襲撃しようとしている者とは思えない呑気な様相だ。
いや、まあ、当然のことながら。無駄に緊張感を高めたからと言って、それで必ず上手くいくようになるとは限らないけれども。
「レンリちゃん、機嫌よさそうだね」
と、サユキが影の中から、俺にお姫様抱っこの形で抱きかかえられた状態で何とも締まりのない顔をしているレンリへと言葉を投げかける。
「はい。旦那様と寝所を共にできましたから」
対するレンリは否定することも誤魔化すこともせず、照れたように答えた。
「そう言えばレンリちゃん。イサクと同じ布団で寝たことはなかったっけ?」
「ええ。結局、合宿の時も男女別でしたし、眠り病の時も別のベッドでした。寮も少しぐらいなら抜け出せますが、いくら何でも朝帰りは難しいですからね」
サユキの問いかけに答えながら、レンリは少しだけ不満そうに唇を尖らせる。
それでも、そういった場面場面では常識をかなぐり捨てて強行したりはしない辺り、俺が眉をひそめないラインを彼女は弁えているとも言える。
しかし昨夜は、部屋からなるべく出ないようにすべきというレンリの主張に俺も納得したし、ベッドは一つしかないしで、彼女と一緒に寝ることになったのだ。
一応、最初は床で寝ると言ったのだが……。
この絶好の機会だけは逃さないとばかりに、レンリが「旦那様が床で寝るなら私も床で寝ます」と頑なに譲らなかったので折れる以外になかった。
まあ、勿論、第二次性徴前のこの体で一線を超えるつもりは更々ないので、本当にただ単に一緒に寝て抱き枕にされただけだが。
「たまにはこれぐらいの役得があってもバチは当たらないでしょう」
そんなことでそうも喜んでくれる辺り、彼女の想いの強さと確かさを感じて取ることができるが……出発からの経過時間的にもう少しで目的地だ。
そろそろ意識を切り替えて貰うとしよう。
彼女はそのお気楽なノリでも何の問題もないのかもしれないが、俺は精神的には小市民なので一定程度緊張感がないと大ポカをする確率が高くなるからな。
「レンリ、時間は大丈夫か?」
「あ、はい。問題ありません。誤差の範囲です」
俺の問いかけに対し、レンリは懐中時計とコンパスを確認しながら答える。
最短距離を〈裂雲雷鳥・不羈〉で進めば僅か数分だが、今回は北からの迂回。
更にはレンリを抱きかかえていて速度は抑え気味だし、余り陸に近いところで雷光を撒き散らしていては奇襲も何もない。
なので、陸地に近づいたら〈支天神鳥・煌翼〉のみとしなければならない。
加えて、余裕を持ち過ぎてフレギウス王国の領空をふらふらしていては補足されてしまう可能性もあるからと割とギリギリの出発でもあった。
それに、マーカーがなくてもいいとは言っても、下手に遠回りして時間的な帳尻を合わせようとすると地形からの判断がつかなくなって迷いかねないからな。
「……後、三分というところですね」
しかし、レンリが地図上で正確に計算してくれていたのと、気が抜けているようでしっかり運航管理はしてくれていたので、予定通り無駄なく到着できそうだ。
「けど、こっから先は大分大雑把なんだよな」
「それは仕方がないことです。クピドの金の矢の正確な位置が分からない以上は」
嘆息気味に言った俺に、彼女は若干フォローするように返す。
ファイーリア城に侵入してからは、二手に分かれることになっている。
レンリの役目は派手に暴れて警備の目を釘づけにすること。
対照的に俺はそんな彼女の陰に地味に隠れて、クピドの金の矢捜索のために城内を隈なく探索しなければならない。
とりあえずは氷の粒子や風を広域に展開して怪しいところを探していく形になるだろうが、行き当たりばったり感が否めないのが正直なところだ。
まあ、現フレギウス王国国王ジーグは不在なので、客観的に見て俺とレンリが脅威に思うような危険な相手はそういないはずだが……。
「不安なのは、クピドの金の矢がそもそも王城になかったり、転移の複合発露でどこかに持ち出されてしまったりしないかだな」
「私が表立って暴れ回れば、アクエリアル帝国の破れかぶれの反撃だと思うでしょうから、少なくとも後者のような事態になる可能性は低いかと」
まあ、今回のこちらの目的がクピドの金の矢だとフレギウス王国側が予測するのは、あちらはあちらで情報がなさ過ぎて難しいだろうからな。
アコさんがいればホウゲツ内のスパイなどは即座に見破れるし、アクエリアル帝国側でも王城襲撃に関してはレンリと父親ぐらいしか知らないという話だし。
襲撃を受けて真っ先にそれを隠すという思考に至ることはないと見ていい。
「少女化魔物の再利用や国の体質など総合的に考えて前者もないと思いますが、いずれにせよ、万が一の場合は手頃な人間を捕らえて吐かせればいいでしょう」
「……そうだな」
余り手荒なことはしたくないが、少女化魔物達にああも惨い真似をしている相手だ。強めの尋問ぐらいならば、多少は構わないだろう。
俺は正義の味方ではなく、単なる人外ロリコンに過ぎないのだから。
「まあ、私はフレギウス王国を落とすつもりで行きますので、たとえ見つからなくても国に管理されている限りは見つけ出せます。別の組織が動いている場合でも手がかりぐらいは得られるでしょう。無駄足にはなりません」
「ああ、うん。それはいいけど……余り無茶はするなよ?」
クピドの金の矢については最悪でもレンリの言う通り何かしら進展があるはずだが、別の部分でやる気があり過ぎる彼女は少し心配だ。
アクエリアル帝国が不利な現状を均衡状態まで持っていくことで二国間の戦争による被害を拡大させ、人口を調整しようと言う一部(?)ホウゲツの思惑。
その中でレンリは、逆にフレギウス王国を一気に叩いてアクエリアル帝国勝利で戦争を早期終結させようという腹積もりらしい。
その果てに、次代の救世を立ち行かなくし、現行の方法に重大な瑕疵があることを浮き彫りにして問題を多くに知らしめるために。
救世の転生者に依らない救世を第一の目的に据えている彼女だ。
らしいと言えばらしい試みではある。
それだけにやり過ぎて何か別の問題を生じさせなければいいが……。
「はい。この場では無茶はしません。やれる限りのことをやるのみです」
まあ、彼女がそう言うのなら信じよう。
そう結論していると、丁度襲撃開始予定の時刻が近づいたようで――。
「見えてきました。あれがファイーリア城です」
視線で示された目的地を、僅かな星明りと身体強化による暗視で確認する。
見れば分かると教わった通り、権力を誇示するかのように金色の割合が多い絢爛豪華な外観だが、形状自体は如何にもヨーロッパ的なお城という雰囲気。
夜だからいい塩梅になっているが、昼に見たら趣味が悪いと感じそうだ。
……観光に来た訳ではないのだから、見た目の印象なんてどうでもいいか。
もう懐中時計が指定の時間を指し示している。
「さて、じゃあ、始めようか。レンリ」
「はい、旦那様。行って参ります」
「…………気をつけてな」
「はい!」
そして、俺の呼びかけに嬉しそうに返事をしたレンリが、眼下のファイーリア城へと真正面から突っ込んでいく。
その裏で俺は、音を立てないように人の気配のない窓から侵入し、複合発露の副産物である探知を駆使しながら王城の廊下を進み出したのだった。
目指すはフレギウス王国の王都バーンデイト。
そこは元の世界で言うところのオランダのアムステルダムに位置するため、帝都ヴァルナークに比べると遥かに地形から当たりをつけ易い。
ファイーリア城にしても、質実剛健なリクウィス宮殿とは対照的に自己顕示欲が極めて強い外観であるらしく、ある程度まで近づけば一目瞭然という話。
なので、帝都ヴァルナークを訪れた時のように目指すべきマーカーを特に用意していなくても、迷わずに辿り着くことは十分に可能だろう。
そんな、経路はハッキリとした道行のさ中。
「ふんふんふーん」
俺の腕の中で、緊迫感の欠片もなく鼻歌を歌っている少女が一人。
これから一国家の本拠地を襲撃しようとしている者とは思えない呑気な様相だ。
いや、まあ、当然のことながら。無駄に緊張感を高めたからと言って、それで必ず上手くいくようになるとは限らないけれども。
「レンリちゃん、機嫌よさそうだね」
と、サユキが影の中から、俺にお姫様抱っこの形で抱きかかえられた状態で何とも締まりのない顔をしているレンリへと言葉を投げかける。
「はい。旦那様と寝所を共にできましたから」
対するレンリは否定することも誤魔化すこともせず、照れたように答えた。
「そう言えばレンリちゃん。イサクと同じ布団で寝たことはなかったっけ?」
「ええ。結局、合宿の時も男女別でしたし、眠り病の時も別のベッドでした。寮も少しぐらいなら抜け出せますが、いくら何でも朝帰りは難しいですからね」
サユキの問いかけに答えながら、レンリは少しだけ不満そうに唇を尖らせる。
それでも、そういった場面場面では常識をかなぐり捨てて強行したりはしない辺り、俺が眉をひそめないラインを彼女は弁えているとも言える。
しかし昨夜は、部屋からなるべく出ないようにすべきというレンリの主張に俺も納得したし、ベッドは一つしかないしで、彼女と一緒に寝ることになったのだ。
一応、最初は床で寝ると言ったのだが……。
この絶好の機会だけは逃さないとばかりに、レンリが「旦那様が床で寝るなら私も床で寝ます」と頑なに譲らなかったので折れる以外になかった。
まあ、勿論、第二次性徴前のこの体で一線を超えるつもりは更々ないので、本当にただ単に一緒に寝て抱き枕にされただけだが。
「たまにはこれぐらいの役得があってもバチは当たらないでしょう」
そんなことでそうも喜んでくれる辺り、彼女の想いの強さと確かさを感じて取ることができるが……出発からの経過時間的にもう少しで目的地だ。
そろそろ意識を切り替えて貰うとしよう。
彼女はそのお気楽なノリでも何の問題もないのかもしれないが、俺は精神的には小市民なので一定程度緊張感がないと大ポカをする確率が高くなるからな。
「レンリ、時間は大丈夫か?」
「あ、はい。問題ありません。誤差の範囲です」
俺の問いかけに対し、レンリは懐中時計とコンパスを確認しながら答える。
最短距離を〈裂雲雷鳥・不羈〉で進めば僅か数分だが、今回は北からの迂回。
更にはレンリを抱きかかえていて速度は抑え気味だし、余り陸に近いところで雷光を撒き散らしていては奇襲も何もない。
なので、陸地に近づいたら〈支天神鳥・煌翼〉のみとしなければならない。
加えて、余裕を持ち過ぎてフレギウス王国の領空をふらふらしていては補足されてしまう可能性もあるからと割とギリギリの出発でもあった。
それに、マーカーがなくてもいいとは言っても、下手に遠回りして時間的な帳尻を合わせようとすると地形からの判断がつかなくなって迷いかねないからな。
「……後、三分というところですね」
しかし、レンリが地図上で正確に計算してくれていたのと、気が抜けているようでしっかり運航管理はしてくれていたので、予定通り無駄なく到着できそうだ。
「けど、こっから先は大分大雑把なんだよな」
「それは仕方がないことです。クピドの金の矢の正確な位置が分からない以上は」
嘆息気味に言った俺に、彼女は若干フォローするように返す。
ファイーリア城に侵入してからは、二手に分かれることになっている。
レンリの役目は派手に暴れて警備の目を釘づけにすること。
対照的に俺はそんな彼女の陰に地味に隠れて、クピドの金の矢捜索のために城内を隈なく探索しなければならない。
とりあえずは氷の粒子や風を広域に展開して怪しいところを探していく形になるだろうが、行き当たりばったり感が否めないのが正直なところだ。
まあ、現フレギウス王国国王ジーグは不在なので、客観的に見て俺とレンリが脅威に思うような危険な相手はそういないはずだが……。
「不安なのは、クピドの金の矢がそもそも王城になかったり、転移の複合発露でどこかに持ち出されてしまったりしないかだな」
「私が表立って暴れ回れば、アクエリアル帝国の破れかぶれの反撃だと思うでしょうから、少なくとも後者のような事態になる可能性は低いかと」
まあ、今回のこちらの目的がクピドの金の矢だとフレギウス王国側が予測するのは、あちらはあちらで情報がなさ過ぎて難しいだろうからな。
アコさんがいればホウゲツ内のスパイなどは即座に見破れるし、アクエリアル帝国側でも王城襲撃に関してはレンリと父親ぐらいしか知らないという話だし。
襲撃を受けて真っ先にそれを隠すという思考に至ることはないと見ていい。
「少女化魔物の再利用や国の体質など総合的に考えて前者もないと思いますが、いずれにせよ、万が一の場合は手頃な人間を捕らえて吐かせればいいでしょう」
「……そうだな」
余り手荒なことはしたくないが、少女化魔物達にああも惨い真似をしている相手だ。強めの尋問ぐらいならば、多少は構わないだろう。
俺は正義の味方ではなく、単なる人外ロリコンに過ぎないのだから。
「まあ、私はフレギウス王国を落とすつもりで行きますので、たとえ見つからなくても国に管理されている限りは見つけ出せます。別の組織が動いている場合でも手がかりぐらいは得られるでしょう。無駄足にはなりません」
「ああ、うん。それはいいけど……余り無茶はするなよ?」
クピドの金の矢については最悪でもレンリの言う通り何かしら進展があるはずだが、別の部分でやる気があり過ぎる彼女は少し心配だ。
アクエリアル帝国が不利な現状を均衡状態まで持っていくことで二国間の戦争による被害を拡大させ、人口を調整しようと言う一部(?)ホウゲツの思惑。
その中でレンリは、逆にフレギウス王国を一気に叩いてアクエリアル帝国勝利で戦争を早期終結させようという腹積もりらしい。
その果てに、次代の救世を立ち行かなくし、現行の方法に重大な瑕疵があることを浮き彫りにして問題を多くに知らしめるために。
救世の転生者に依らない救世を第一の目的に据えている彼女だ。
らしいと言えばらしい試みではある。
それだけにやり過ぎて何か別の問題を生じさせなければいいが……。
「はい。この場では無茶はしません。やれる限りのことをやるのみです」
まあ、彼女がそう言うのなら信じよう。
そう結論していると、丁度襲撃開始予定の時刻が近づいたようで――。
「見えてきました。あれがファイーリア城です」
視線で示された目的地を、僅かな星明りと身体強化による暗視で確認する。
見れば分かると教わった通り、権力を誇示するかのように金色の割合が多い絢爛豪華な外観だが、形状自体は如何にもヨーロッパ的なお城という雰囲気。
夜だからいい塩梅になっているが、昼に見たら趣味が悪いと感じそうだ。
……観光に来た訳ではないのだから、見た目の印象なんてどうでもいいか。
もう懐中時計が指定の時間を指し示している。
「さて、じゃあ、始めようか。レンリ」
「はい、旦那様。行って参ります」
「…………気をつけてな」
「はい!」
そして、俺の呼びかけに嬉しそうに返事をしたレンリが、眼下のファイーリア城へと真正面から突っ込んでいく。
その裏で俺は、音を立てないように人の気配のない窓から侵入し、複合発露の副産物である探知を駆使しながら王城の廊下を進み出したのだった。
0
お気に入りに追加
273
あなたにおすすめの小説
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
国家魔術師をリストラされた俺。かわいい少女と共同生活をする事になった件。寝るとき、毎日抱きついてくるわけだが
静内燕
ファンタジー
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。寝……れない
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。
居場所を追い出された二人の、不器用な恋物語──
Aランクの国家魔術師であった男、ガルドは国の財政難を理由に国家魔術師を首になった。
その後も一人で冒険者として暮らしていると、とある雨の日にボロボロの奴隷少女を見つける。
一度家に泊めて、奴隷商人に突っ返そうとするも「こいつの居場所なんてない」と言われ、見捨てるわけにもいかず一緒に生活することとなる羽目に──。
17歳という年齢ながらスタイルだけは一人前に良い彼女は「お礼に私の身体、あげます」と尽くそうとするも、ガルドは理性を総動員し彼女の誘惑を断ち切り、共同生活を行う。
そんな二人が共に尽くしあい、理解し合って恋に落ちていく──。
街自体が衰退の兆しを見せる中での、居場所を失った二人の恋愛物語。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
女神に同情されて異世界へと飛ばされたアラフォーおっさん、特S級モンスター相手に無双した結果、実力がバレて世界に見つかってしまう
サイダーボウイ
ファンタジー
「ちょっと冬馬君。このプレゼン資料ぜんぜんダメ。一から作り直してくれない?」
万年ヒラ社員の冬馬弦人(39歳)は、今日も上司にこき使われていた。
地方の中堅大学を卒業後、都内の中小家電メーカーに就職。
これまで文句も言わず、コツコツと地道に勤め上げてきた。
彼女なしの独身に平凡な年収。
これといって自慢できるものはなにひとつないが、当の本人はあまり気にしていない。
2匹の猫と穏やかに暮らし、仕事終わりに缶ビールが1本飲めれば、それだけで幸せだったのだが・・・。
「おめでとう♪ たった今、あなたには異世界へ旅立つ権利が生まれたわ」
誕生日を迎えた夜。
突如、目の前に現れた女神によって、弦人の人生は大きく変わることになる。
「40歳まで童貞だったなんて・・・これまで惨めで辛かったでしょ? でももう大丈夫! これからは異世界で楽しく遊んで暮らせるんだから♪」
女神に同情される形で異世界へと旅立つことになった弦人。
しかし、降り立って彼はすぐに気づく。
女神のとんでもないしくじりによって、ハードモードから異世界生活をスタートさせなければならないという現実に。
これは、これまで日の目を見なかったアラフォーおっさんが、異世界で無双しながら成り上がり、その実力がバレて世界に見つかってしまうという人生逆転の物語である。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
召喚アラサー女~ 自由に生きています!
マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。
牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子
信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。
初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった
***
異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います
かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる