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第5章 治癒の少女化魔物と破滅欲求の根源
234 敵からの依頼
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何者か問うた俺に対し、夜の来訪者は微笑みを湛えたまま答えずにいる。
そんな彼女を前にして――。
「主様、お気をつけ下さいませ」
「レンリ。もう少し危機感を持ちなさい」
いつの間にか影の中から出てきていたアスカとラハさんが、それぞれ声色に最大限の警戒を滲ませながら俺達に注意を促した。
真・複合発露 を励起させている辺り、その本気具合が分かる。
並の少女化魔物なら、人間サイズに留めていながらも抑え切ることのできない二人の威圧感を前に即座に屈してしまうだろう。
……しかし、二人の警戒が正しいことを示すように、眼前の少女はそんな強烈な圧力と厳しい視線を受けて尚、微かな笑みを浮かべて余裕綽々の様子だ。
その表情と、これまで目にした少女化魔物の平均から逸脱した体格、非常に包容力を感じさせるシルエットに騙されてはいけない。
俺が救世の転生者だと知っていることも含め、侮らず用心すべきだ。
「ラハ、一体どうしたと言うのですか?」
そうしたラハさんの態度に、レンリは戸惑うように問う。
主従関係と言うよりも協力関係と言った方が正しい真性少女契約であるが故に自尊心が高いままのラハさん。
その彼女が、弛緩した空気を纏う少女を前に極限まで緊張感を高めている。
そんな姿に驚くのは当然のことだ。実際、俺も内心驚いた。
しかし、ラハさんからの忠告を受けて、しっかりと身構えて真・複合発露を発動させている辺りはさすがと言うべきだろう。
勿論、俺達も抜かりはない。イリュファ達は即座に影の中に避難している。
緊急時の対処はバッチリだ。
「ラハ?」
そんな中、焦れたように繰り返し尋ねるレンリ。
それにラハさんが答える前に、眼前の少女が口を開く。
「お二人共―、初めましてー、懐かしいですねー」
警戒を顕にするアスカとラハに対し、弛緩した雰囲気に相応しい間延びした声で相反する内容を続けて口にする少女。
旧知の友を見るような視線をアスカとラハに向けているところを見るに、どちらかと言えば後者の方が事実に即しているように感じられるが……。
「アスカ、知り合いか?」
「……よく知ってはおりまする。初対面でありまするが」
俺の問いかけに、この不可思議な少女と同じようなことを言い出すアスカ。
どうやらラハさんも同じようだ。
「ラハ、どういうことですか?」
それを察し、視線を少女から外さないようにしながら三度レンリが問いかける。
対して、今度こそラハさんが彼女の質問に答えた。
「感覚で分かるのです。彼女がワタクシ達と同等の存在であることが。正に彼女と同等の存在であるが故に」
「それは、つまり――」
その意味するところを察し、レンリ共々改めて少女の全身をくまなく見る。
イレギュラーなそのふくよかな体つきは、どこか母なる存在を思わせるもの。
いわゆるグレートマザー。地母神。
たとえそれそのものではなくとも、地を司るという属性を持つならば。
かの存在が人の形を取れば、その姿はこうなるに違いない。
そうした人々の思念が、彼女の少女化魔物としての形状をそう定めたのだろう。
「改めましてー、ベヒモスの少女化魔物のムートと申しますー」
そして彼女は俺達が正体に気づいたのを見計らったかのように、のんびりしたその口調のまま自らが何者かを明らかにした。
ジスの少女化魔物たるアスカ。
リヴァイアサンの少女化魔物たるラハさん。
この二人に並ぶ三大特異思念集積体が一体ベヒモスの少女化魔物。
即ちムートと名乗ったこの少女は……。
「お、お前っ!」
一瞬遅れて彼女に付随する情報を思い出し、俺は強い敵意と共に威嚇するように真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉によって発生している雷光を激しくさせた。
ベヒモスの少女化魔物は、以前辛酸をなめさせられた人間至上主義組織スプレマシーの代表、テネシス・コンヴェルトに与する者。
アコさんが複合発露〈命歌残響〉により、ドッペルゲンガーの少女化魔物としての力でその能力を模倣していた怪盗ルエットから得た情報でそうだと分かっている。
ならば、即座に氷漬けにして特別収容施設に送るべきだ。
そう考え、俺が〈万有凍結・封緘〉を発動させようとした正にその瞬間――。
「私を攻撃するとー、後悔することになりますよー。今日はー、貴方と争いに来た訳ではありませんのでー」
「…………どういうことだ?」
相変わらず間延びした話し方ながら意味深なことを言い出したムートに、直前の直前で攻撃をとめて真意を問う。
「私に危害が加わればー、どこかで誰かが石にされてしまうのですー」
「人質の、つもりか」
「貴方にはー、これが一番効果的かとー」
低く感情を押し殺すように告げた俺を前に、微笑みを浮かべたまま応じたムートの声色は嘲るでもなく、どこか称賛しているかのようだった。
もっとも。その方がむしろ馬鹿にしているように聞こえなくもないが。
とにもかくにも、彼女の言葉自体に間違いはない。
救世の転生者たる者、人質を無視して戦うことはできない。
煮え滾るような怒りが更に湧き上がるが、今は何とか抑え込んで口を開く。
非道な真似をする相手を捕らえるにしても、まず人質の安全を確保してからだ。
「争いに来た訳じゃないなら、何の用だ。俺達を嗤いにでも来たのか?」
「いえいえー、少し頼みがあって来たのですー」
俺の問いかけに滲む隠し切れない怒気をものともせず、ムートは微笑みを浮かべたまま軽い口調で否定してから答える。
「頼み、だと? お前達が、俺にか?」
「はいー」
ようやく本題に入れるとでも言うように嬉しそうに頷くムート。
崩れない余裕の表情にイラっと来るが、現状、話を聞かない訳にはいかない。
どこかの誰かが石化されてしまう引金となる条件は彼女を攻撃することと聞いているが、間接的に脅されているようなものだ。
話を聞かねば、どうなるか分からない、と。
「実はですねー。この近くにある人間至上主義組織の施設にとある少女化魔物が捕らえられているのをー、助け出して欲しいのですー」
「とある少女化魔物?」
「はいー。人魚の少女化魔物ですー。その少女化魔物はー、複合発露が――」
間延びした話し方に耐えながら最後まで聞いた話を纏めると。
どうやら人魚の少女化魔物は複合発露の力により、その肉を食した者に健康と若返りの効果を与えることができるらしい。
それに目をつけた人間至上主義者達が、彼女を監禁して若返りの妙薬を作り出そうとしているとのことだ。その方法はお察しだ。ふざけている。
今すぐにでも駆け出して、解放してやりたいところだが……。
「どうして、スプレマシーの長であるはずのテネシスが、自らの組織の邪魔をするような真似をするんだ?」
「人間至上主義組織もー、一枚岩ではないのですよー。私達にとってー、彼らの研究は害悪にしかならないのですー」
「害悪?」
初めて微妙に変化したムートの声色に、少し驚きながら問い返す。
それに対する返答はなかったが、先程までの余裕ある態度とは異なり、どことなく彼女もまた怒りの感情を抱いているように感じる。
罠かと思ったが、あるいは全て本当のことしか話していないのかもしれない。
「何故、テネシス自身がやらない」
「長には柵が多いのですよー」
組織に派閥のようなものがあるとして、微妙な立ち位置の相手なのだろう。
何にせよ。それこそ罠であろうとなかろうと、少女化魔物を捕らえて非道な真似をしている者達が近くにいると聞けば、行動せざるを得ない。
人外ロリコンとして、そのような者達を許すことはできない。
眼前の少女やテネシスの依頼と考えると少し癪だが、是非もないことだ。
「どうですー? やってくれますかー?」
「……ああ」
嫌々という風を装いながら応じると、ムートは安堵したように息を吐く。
「やはり私が来てよかったのですー。テネシスだったら出会いがしらに凍らされていたはずですからー」
それは間違いない。
だが、それはそれとして暗に少女化魔物に甘いと言われたようで、俺は思わず露骨に表情を歪めてしまった。
決して短所とは思わないが、敵対している者に知られて面白いものではない。
まして、そこを突いて彼女を寄越してこられたとあっては。
「ではー、段取りを教えますねー」
微妙な顔をしたままの俺を余所に、ムートは人魚の少女化魔物解放までの手順の説明を一通り行う。
それから彼女は「また会いましょー」と最後まで間延びした声で告げ……。
俺達に無防備な背中を向けながら、浜辺を去っていったのだった。
そんな彼女を前にして――。
「主様、お気をつけ下さいませ」
「レンリ。もう少し危機感を持ちなさい」
いつの間にか影の中から出てきていたアスカとラハさんが、それぞれ声色に最大限の警戒を滲ませながら俺達に注意を促した。
真・複合発露 を励起させている辺り、その本気具合が分かる。
並の少女化魔物なら、人間サイズに留めていながらも抑え切ることのできない二人の威圧感を前に即座に屈してしまうだろう。
……しかし、二人の警戒が正しいことを示すように、眼前の少女はそんな強烈な圧力と厳しい視線を受けて尚、微かな笑みを浮かべて余裕綽々の様子だ。
その表情と、これまで目にした少女化魔物の平均から逸脱した体格、非常に包容力を感じさせるシルエットに騙されてはいけない。
俺が救世の転生者だと知っていることも含め、侮らず用心すべきだ。
「ラハ、一体どうしたと言うのですか?」
そうしたラハさんの態度に、レンリは戸惑うように問う。
主従関係と言うよりも協力関係と言った方が正しい真性少女契約であるが故に自尊心が高いままのラハさん。
その彼女が、弛緩した空気を纏う少女を前に極限まで緊張感を高めている。
そんな姿に驚くのは当然のことだ。実際、俺も内心驚いた。
しかし、ラハさんからの忠告を受けて、しっかりと身構えて真・複合発露を発動させている辺りはさすがと言うべきだろう。
勿論、俺達も抜かりはない。イリュファ達は即座に影の中に避難している。
緊急時の対処はバッチリだ。
「ラハ?」
そんな中、焦れたように繰り返し尋ねるレンリ。
それにラハさんが答える前に、眼前の少女が口を開く。
「お二人共―、初めましてー、懐かしいですねー」
警戒を顕にするアスカとラハに対し、弛緩した雰囲気に相応しい間延びした声で相反する内容を続けて口にする少女。
旧知の友を見るような視線をアスカとラハに向けているところを見るに、どちらかと言えば後者の方が事実に即しているように感じられるが……。
「アスカ、知り合いか?」
「……よく知ってはおりまする。初対面でありまするが」
俺の問いかけに、この不可思議な少女と同じようなことを言い出すアスカ。
どうやらラハさんも同じようだ。
「ラハ、どういうことですか?」
それを察し、視線を少女から外さないようにしながら三度レンリが問いかける。
対して、今度こそラハさんが彼女の質問に答えた。
「感覚で分かるのです。彼女がワタクシ達と同等の存在であることが。正に彼女と同等の存在であるが故に」
「それは、つまり――」
その意味するところを察し、レンリ共々改めて少女の全身をくまなく見る。
イレギュラーなそのふくよかな体つきは、どこか母なる存在を思わせるもの。
いわゆるグレートマザー。地母神。
たとえそれそのものではなくとも、地を司るという属性を持つならば。
かの存在が人の形を取れば、その姿はこうなるに違いない。
そうした人々の思念が、彼女の少女化魔物としての形状をそう定めたのだろう。
「改めましてー、ベヒモスの少女化魔物のムートと申しますー」
そして彼女は俺達が正体に気づいたのを見計らったかのように、のんびりしたその口調のまま自らが何者かを明らかにした。
ジスの少女化魔物たるアスカ。
リヴァイアサンの少女化魔物たるラハさん。
この二人に並ぶ三大特異思念集積体が一体ベヒモスの少女化魔物。
即ちムートと名乗ったこの少女は……。
「お、お前っ!」
一瞬遅れて彼女に付随する情報を思い出し、俺は強い敵意と共に威嚇するように真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉によって発生している雷光を激しくさせた。
ベヒモスの少女化魔物は、以前辛酸をなめさせられた人間至上主義組織スプレマシーの代表、テネシス・コンヴェルトに与する者。
アコさんが複合発露〈命歌残響〉により、ドッペルゲンガーの少女化魔物としての力でその能力を模倣していた怪盗ルエットから得た情報でそうだと分かっている。
ならば、即座に氷漬けにして特別収容施設に送るべきだ。
そう考え、俺が〈万有凍結・封緘〉を発動させようとした正にその瞬間――。
「私を攻撃するとー、後悔することになりますよー。今日はー、貴方と争いに来た訳ではありませんのでー」
「…………どういうことだ?」
相変わらず間延びした話し方ながら意味深なことを言い出したムートに、直前の直前で攻撃をとめて真意を問う。
「私に危害が加わればー、どこかで誰かが石にされてしまうのですー」
「人質の、つもりか」
「貴方にはー、これが一番効果的かとー」
低く感情を押し殺すように告げた俺を前に、微笑みを浮かべたまま応じたムートの声色は嘲るでもなく、どこか称賛しているかのようだった。
もっとも。その方がむしろ馬鹿にしているように聞こえなくもないが。
とにもかくにも、彼女の言葉自体に間違いはない。
救世の転生者たる者、人質を無視して戦うことはできない。
煮え滾るような怒りが更に湧き上がるが、今は何とか抑え込んで口を開く。
非道な真似をする相手を捕らえるにしても、まず人質の安全を確保してからだ。
「争いに来た訳じゃないなら、何の用だ。俺達を嗤いにでも来たのか?」
「いえいえー、少し頼みがあって来たのですー」
俺の問いかけに滲む隠し切れない怒気をものともせず、ムートは微笑みを浮かべたまま軽い口調で否定してから答える。
「頼み、だと? お前達が、俺にか?」
「はいー」
ようやく本題に入れるとでも言うように嬉しそうに頷くムート。
崩れない余裕の表情にイラっと来るが、現状、話を聞かない訳にはいかない。
どこかの誰かが石化されてしまう引金となる条件は彼女を攻撃することと聞いているが、間接的に脅されているようなものだ。
話を聞かねば、どうなるか分からない、と。
「実はですねー。この近くにある人間至上主義組織の施設にとある少女化魔物が捕らえられているのをー、助け出して欲しいのですー」
「とある少女化魔物?」
「はいー。人魚の少女化魔物ですー。その少女化魔物はー、複合発露が――」
間延びした話し方に耐えながら最後まで聞いた話を纏めると。
どうやら人魚の少女化魔物は複合発露の力により、その肉を食した者に健康と若返りの効果を与えることができるらしい。
それに目をつけた人間至上主義者達が、彼女を監禁して若返りの妙薬を作り出そうとしているとのことだ。その方法はお察しだ。ふざけている。
今すぐにでも駆け出して、解放してやりたいところだが……。
「どうして、スプレマシーの長であるはずのテネシスが、自らの組織の邪魔をするような真似をするんだ?」
「人間至上主義組織もー、一枚岩ではないのですよー。私達にとってー、彼らの研究は害悪にしかならないのですー」
「害悪?」
初めて微妙に変化したムートの声色に、少し驚きながら問い返す。
それに対する返答はなかったが、先程までの余裕ある態度とは異なり、どことなく彼女もまた怒りの感情を抱いているように感じる。
罠かと思ったが、あるいは全て本当のことしか話していないのかもしれない。
「何故、テネシス自身がやらない」
「長には柵が多いのですよー」
組織に派閥のようなものがあるとして、微妙な立ち位置の相手なのだろう。
何にせよ。それこそ罠であろうとなかろうと、少女化魔物を捕らえて非道な真似をしている者達が近くにいると聞けば、行動せざるを得ない。
人外ロリコンとして、そのような者達を許すことはできない。
眼前の少女やテネシスの依頼と考えると少し癪だが、是非もないことだ。
「どうですー? やってくれますかー?」
「……ああ」
嫌々という風を装いながら応じると、ムートは安堵したように息を吐く。
「やはり私が来てよかったのですー。テネシスだったら出会いがしらに凍らされていたはずですからー」
それは間違いない。
だが、それはそれとして暗に少女化魔物に甘いと言われたようで、俺は思わず露骨に表情を歪めてしまった。
決して短所とは思わないが、敵対している者に知られて面白いものではない。
まして、そこを突いて彼女を寄越してこられたとあっては。
「ではー、段取りを教えますねー」
微妙な顔をしたままの俺を余所に、ムートは人魚の少女化魔物解放までの手順の説明を一通り行う。
それから彼女は「また会いましょー」と最後まで間延びした声で告げ……。
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