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第4章 前兆と空の旅路
212 囮と決着
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巨鳥ジズの羽ばたきが生み出す乱気流。
その中を、真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉の力を以って強引に突き進む。
乱れに乱れた大気の中にも当たり判定のある細かい風の刃が飛び交っており、〈万有凍結・封緘〉によって生成した氷の装甲は常に維持していなければならない。
しかし、その攻撃は恐らく彼女の暴走・複合発露が直接的に発現したものではない。
ジズという名の魔物が持つ特性の一つ。
即ち、複合発露を発動している使用者の体に現れる、その少女化魔物の由来となった魔物の身体的特徴が有している能力によるものだ。
かつて暴走したフェリトが今回と近しい系統の特性を見せた時のように、本来それは複合発露と比較すると脆弱極まりない力に過ぎないはずだが、ジズは三大特異思念集積体。
通常の少女化魔物ならば弱々しいはずの力もまた第六位階の複合発露に匹敵する強度を持ち、それ故に俺の行動を妨げる足枷となっている訳だ。
「けど、そろそろ……」
循環共鳴による力の増幅量も、戦闘開始時点に比べれば大幅に増大している。
たとえ当初は張りぼてレベルでしかなかった氷の巨竜であっても、既に副次的な風の刃を全て防ぎ切るぐらいの強度を得ることができるレベルには至っている。
数百メートル級の氷塊一つに力を集約すれば、十分ダメージを与えられもするだろう。
もっとも、防御を捨てての攻撃全振りは危険極まりないし、牽制もなく氷の塊一つ飛ばしても察知されて命中まで至らず、ジズ最大の攻撃によって破壊されるのがオチだが。
何よりも警戒すべきは、あの超振動を帯びた風の帯。
可視であることも相まって、射線上の全てを破壊し尽くす光線の如き有様であり、現時点では氷の巨竜や氷塊は勿論、強度優先にした最小限の装甲をも砕くこと間違いない。
そうした状況において今更再び、ジズに匹敵する巨体であるが故に的が大きく、尚且つ若干機動性に劣る氷の巨竜を纏って戦うのは自ら不利になりに行くようなものだ。
小さな氷の鎧と共に、速さで挑んだ方が安定はするだろう。
それでも――。
「我流・循環共鳴・氷結巨竜!」
俺はジズの前に、正にその氷の巨竜の形を現した。
次の攻防で決着をつける。そのための一手として。
対してジズは、彼女からすると愚かとしか言いようがない選択をした俺に一瞬戸惑ったような素振りを見せながらも、即座に眼前に障害物を破壊せんと嘴を大きく開いた。
その一撃が放たれれば、当然ながら氷の巨竜など一溜まりもない。
「我流・循環共鳴・巨氷流星!」
だから、俺はその前に数発の氷塊をジズへと撃ち出した。氷の巨竜の強度を犠牲に。
本命の一撃への予備動作に入った、この一秒にも満たない合間。
一時的なものにせよ、乱気流と共に風の刃を撒き散らす羽ばたきはとまっている。
ならば、少なくとも数瞬の間は氷像に防御力など必要ない。
そんな俺を前にして。
彼女は自らへと迫り来る複数の氷塊の対応を完全に後回しにし、そのまま僅かな淀みもなく超振動と風の刃を内包した息吹を解き放った。
響き渡る超音波の甲高い音と共に、光線の如き可視の風の帯が空に描かれる。
その一撃は、容赦なく氷の巨竜を打ち砕き……。
そして、その中心部分を貫いていった。
巨大な像を形成していた氷は余波によって尽く粉砕され、海へと落ちていく。
その過程で、全て空の塵となって消え去っていった。
「終ワッタカ。後ハ……」
残る己に向かって慣性で飛来する氷塊に目をやることなく、翼を打ちつけていくジズ。
それによって一つ、二つと呆気なく巨大な氷の塊が破壊されていく。
これらの処理が終わったら、再びマナプレーンを追って撃墜しようと言うのだろう。
視線は既に、それが飛び去った方向へと向けられている。
しかし、四つ目にして最後の氷塊を、彼女が砕かんとした正にその瞬間。
「ム……?」
それの軌道が突如として変化して翼が空を切り、ジズは戸惑ったような声を上げた。
勝利を確信した瞬間こそが、最も油断する瞬間というもの。
直後、ジズが状況を認識するより早く。
翼の一撃を回避した氷塊は表面から一気に霧散していき……。
その中から真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉を行使した俺が飛び出した。
そのまま、雷の如き速度と軌道を以って巨鳥の頭頂部へと空間を翔けていく。
「これで、終わりだっ! ジズ!!」
最後に生成した氷の巨竜は、あくまでも囮。
移動することもできない単なる置物に過ぎない。
見た目が派手で非常に象徴的な形状を用いていたのは、今この瞬間のため。
俺が氷塊の方に入り込んで移動する際に、それを悟らせないためだった。
「何ッ!?」
その事実にジズが気づいた時には、俺は既に必殺の間合いの内側。
完全にマナプレーンの破壊に意識を移していた彼女が今から何かしら行動を起こそうとしても、もはや間に合いはしない。
チェックメイトだ。
「我流・循環共鳴・氷結巨腕!」
そして俺は、注ぐことのできる全ての力を込め、ジズの頭に見合った巨大さと強度を兼ね備えた氷の巨人の腕部を作り上げて振りかぶった腕に纏わせると――。
「はあああああっ!!」
彼女の顎を打ち抜くように氷の拳を振り抜いた。
その衝撃は空の果てまで響かんばかりの音を鳴らし、身体強化を施してあるはずの腕が圧し折れそうになる程の反動が俺の体を襲う。
だが、それだけに。
循環共鳴によって確かな強度を得た氷の拳は、その絶大な威力を無防備なジズの頭部に伝え、再生能力を上回って彼女の脳を激しく揺さ振り……。
「ガ、ア……」
その意識を、一片残らず刈り取った。
そう確信を得るが、直前のジズのように油断せずに気絶した彼女を見据える。
すると――。
「あ、落ちちゃいますです!!」
影の中から、リクルの若干慌てたような声が耳に届いた。
眼前の光景を目にし、俺と同様に彼女もまた決着がついたことを確信したのだろう。
それを受け、俺は落下する彼女の下側へと待ち構えるように翔け寄った。
そして、その小さく華奢な体を受け止める。
気を失ったことによって暴走・複合発露を解除された彼女はもはや巨大な鳥の形を保つことができなくなり、少女化魔物……少女と表すに相応しい姿となっていた。
「…………乱暴な補導でごめんな」
そんな幼い外見の存在を前に、思わず強い罪悪感を抱いて謝罪の言葉を口にする。
このような手段を取らざるを得なかったのは、偏に俺の力不足に他ならない。
もっともっと圧倒的に強かったなら、痛みを与えずに捕らえることもできたはずだ。
まさか三大特異思念集積体の暴走というものが、ここまで厄介だとは思わなかった。
「本当に、すまない」
「……いえ、貴方様が謝る必要はありませぬ」
「い、意識が戻ったのか!? もう?」
正にその彼女から反応が返ってきたことに驚く。
ジズの少女化魔物は、少女の顔に少女らしくない神妙な表情を浮かべ、一つの目的に囚われていた時とは異なる理性的な瞳を俺に向けていた。
「はい。貴方様に敗れた負け犬、否、負け鳥なれど、こと体の丈夫さについては一廉のものがありますれば」
それから彼女は俺の問いに慇懃に答える。
一瞬体が硬くなってしまったが、どうやら普通に話が通じる状態ではあるようだ。
それも先程までの苛烈な戦い具合からはかけ離れた、実に従順な様子だ。
とりあえず暴走状態とは程遠い姿に僅かに緊張を解き、一つ小さく息を吐く。
と同時に、彼女をお姫様抱っこしている自分を改めて意識して少し慌てる。
「おっと、ごめんな。いつまでも抱きかかえていて」
「構いませぬ。もはやワタシの身も心も、勝者である貴方様のものでありますれば」
「え、いや、そんな短絡的な――」
「空の覇者たるワタシが敗北した以上、この空を司るに足るは貴方様を置いて他にはありませぬ。それこそが自然界の掟というものにございます」
それから、彼女は体の力を抜いて俺に身を委ねたまま全く以って曇りのない目で俺を真っ直ぐに見詰め、そう大真面目に告げたのだった。
その中を、真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉の力を以って強引に突き進む。
乱れに乱れた大気の中にも当たり判定のある細かい風の刃が飛び交っており、〈万有凍結・封緘〉によって生成した氷の装甲は常に維持していなければならない。
しかし、その攻撃は恐らく彼女の暴走・複合発露が直接的に発現したものではない。
ジズという名の魔物が持つ特性の一つ。
即ち、複合発露を発動している使用者の体に現れる、その少女化魔物の由来となった魔物の身体的特徴が有している能力によるものだ。
かつて暴走したフェリトが今回と近しい系統の特性を見せた時のように、本来それは複合発露と比較すると脆弱極まりない力に過ぎないはずだが、ジズは三大特異思念集積体。
通常の少女化魔物ならば弱々しいはずの力もまた第六位階の複合発露に匹敵する強度を持ち、それ故に俺の行動を妨げる足枷となっている訳だ。
「けど、そろそろ……」
循環共鳴による力の増幅量も、戦闘開始時点に比べれば大幅に増大している。
たとえ当初は張りぼてレベルでしかなかった氷の巨竜であっても、既に副次的な風の刃を全て防ぎ切るぐらいの強度を得ることができるレベルには至っている。
数百メートル級の氷塊一つに力を集約すれば、十分ダメージを与えられもするだろう。
もっとも、防御を捨てての攻撃全振りは危険極まりないし、牽制もなく氷の塊一つ飛ばしても察知されて命中まで至らず、ジズ最大の攻撃によって破壊されるのがオチだが。
何よりも警戒すべきは、あの超振動を帯びた風の帯。
可視であることも相まって、射線上の全てを破壊し尽くす光線の如き有様であり、現時点では氷の巨竜や氷塊は勿論、強度優先にした最小限の装甲をも砕くこと間違いない。
そうした状況において今更再び、ジズに匹敵する巨体であるが故に的が大きく、尚且つ若干機動性に劣る氷の巨竜を纏って戦うのは自ら不利になりに行くようなものだ。
小さな氷の鎧と共に、速さで挑んだ方が安定はするだろう。
それでも――。
「我流・循環共鳴・氷結巨竜!」
俺はジズの前に、正にその氷の巨竜の形を現した。
次の攻防で決着をつける。そのための一手として。
対してジズは、彼女からすると愚かとしか言いようがない選択をした俺に一瞬戸惑ったような素振りを見せながらも、即座に眼前に障害物を破壊せんと嘴を大きく開いた。
その一撃が放たれれば、当然ながら氷の巨竜など一溜まりもない。
「我流・循環共鳴・巨氷流星!」
だから、俺はその前に数発の氷塊をジズへと撃ち出した。氷の巨竜の強度を犠牲に。
本命の一撃への予備動作に入った、この一秒にも満たない合間。
一時的なものにせよ、乱気流と共に風の刃を撒き散らす羽ばたきはとまっている。
ならば、少なくとも数瞬の間は氷像に防御力など必要ない。
そんな俺を前にして。
彼女は自らへと迫り来る複数の氷塊の対応を完全に後回しにし、そのまま僅かな淀みもなく超振動と風の刃を内包した息吹を解き放った。
響き渡る超音波の甲高い音と共に、光線の如き可視の風の帯が空に描かれる。
その一撃は、容赦なく氷の巨竜を打ち砕き……。
そして、その中心部分を貫いていった。
巨大な像を形成していた氷は余波によって尽く粉砕され、海へと落ちていく。
その過程で、全て空の塵となって消え去っていった。
「終ワッタカ。後ハ……」
残る己に向かって慣性で飛来する氷塊に目をやることなく、翼を打ちつけていくジズ。
それによって一つ、二つと呆気なく巨大な氷の塊が破壊されていく。
これらの処理が終わったら、再びマナプレーンを追って撃墜しようと言うのだろう。
視線は既に、それが飛び去った方向へと向けられている。
しかし、四つ目にして最後の氷塊を、彼女が砕かんとした正にその瞬間。
「ム……?」
それの軌道が突如として変化して翼が空を切り、ジズは戸惑ったような声を上げた。
勝利を確信した瞬間こそが、最も油断する瞬間というもの。
直後、ジズが状況を認識するより早く。
翼の一撃を回避した氷塊は表面から一気に霧散していき……。
その中から真・複合発露〈裂雲雷鳥・不羈〉を行使した俺が飛び出した。
そのまま、雷の如き速度と軌道を以って巨鳥の頭頂部へと空間を翔けていく。
「これで、終わりだっ! ジズ!!」
最後に生成した氷の巨竜は、あくまでも囮。
移動することもできない単なる置物に過ぎない。
見た目が派手で非常に象徴的な形状を用いていたのは、今この瞬間のため。
俺が氷塊の方に入り込んで移動する際に、それを悟らせないためだった。
「何ッ!?」
その事実にジズが気づいた時には、俺は既に必殺の間合いの内側。
完全にマナプレーンの破壊に意識を移していた彼女が今から何かしら行動を起こそうとしても、もはや間に合いはしない。
チェックメイトだ。
「我流・循環共鳴・氷結巨腕!」
そして俺は、注ぐことのできる全ての力を込め、ジズの頭に見合った巨大さと強度を兼ね備えた氷の巨人の腕部を作り上げて振りかぶった腕に纏わせると――。
「はあああああっ!!」
彼女の顎を打ち抜くように氷の拳を振り抜いた。
その衝撃は空の果てまで響かんばかりの音を鳴らし、身体強化を施してあるはずの腕が圧し折れそうになる程の反動が俺の体を襲う。
だが、それだけに。
循環共鳴によって確かな強度を得た氷の拳は、その絶大な威力を無防備なジズの頭部に伝え、再生能力を上回って彼女の脳を激しく揺さ振り……。
「ガ、ア……」
その意識を、一片残らず刈り取った。
そう確信を得るが、直前のジズのように油断せずに気絶した彼女を見据える。
すると――。
「あ、落ちちゃいますです!!」
影の中から、リクルの若干慌てたような声が耳に届いた。
眼前の光景を目にし、俺と同様に彼女もまた決着がついたことを確信したのだろう。
それを受け、俺は落下する彼女の下側へと待ち構えるように翔け寄った。
そして、その小さく華奢な体を受け止める。
気を失ったことによって暴走・複合発露を解除された彼女はもはや巨大な鳥の形を保つことができなくなり、少女化魔物……少女と表すに相応しい姿となっていた。
「…………乱暴な補導でごめんな」
そんな幼い外見の存在を前に、思わず強い罪悪感を抱いて謝罪の言葉を口にする。
このような手段を取らざるを得なかったのは、偏に俺の力不足に他ならない。
もっともっと圧倒的に強かったなら、痛みを与えずに捕らえることもできたはずだ。
まさか三大特異思念集積体の暴走というものが、ここまで厄介だとは思わなかった。
「本当に、すまない」
「……いえ、貴方様が謝る必要はありませぬ」
「い、意識が戻ったのか!? もう?」
正にその彼女から反応が返ってきたことに驚く。
ジズの少女化魔物は、少女の顔に少女らしくない神妙な表情を浮かべ、一つの目的に囚われていた時とは異なる理性的な瞳を俺に向けていた。
「はい。貴方様に敗れた負け犬、否、負け鳥なれど、こと体の丈夫さについては一廉のものがありますれば」
それから彼女は俺の問いに慇懃に答える。
一瞬体が硬くなってしまったが、どうやら普通に話が通じる状態ではあるようだ。
それも先程までの苛烈な戦い具合からはかけ離れた、実に従順な様子だ。
とりあえず暴走状態とは程遠い姿に僅かに緊張を解き、一つ小さく息を吐く。
と同時に、彼女をお姫様抱っこしている自分を改めて意識して少し慌てる。
「おっと、ごめんな。いつまでも抱きかかえていて」
「構いませぬ。もはやワタシの身も心も、勝者である貴方様のものでありますれば」
「え、いや、そんな短絡的な――」
「空の覇者たるワタシが敗北した以上、この空を司るに足るは貴方様を置いて他にはありませぬ。それこそが自然界の掟というものにございます」
それから、彼女は体の力を抜いて俺に身を委ねたまま全く以って曇りのない目で俺を真っ直ぐに見詰め、そう大真面目に告げたのだった。
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