上 下
226 / 396
第4章 前兆と空の旅路

204 外出規制解除

しおりを挟む
 人形化魔物ピグマリオンへの備えとして外出に条件がついてから、おおよそ一週間。
 元々嘱託補導員としての仕事以外、プライベートでは基本的に遠出などしていなかったからか、俺は意外と不自由なく過ごしていた。
 一度、弟達と外食しに出かけるために、ルトアさんにいざと言う時の連絡係をお願いした時は本当に申し訳なかったけれども。
 使命に備えるために、時間が空けば鍛錬また鍛錬だったからな。

 そんな中、トリリス様達からは妙に学園外での気晴らしを勧められていたが……。
 一昨日辺りから、両親が(セト達と鉢合わせすることがないように)尋ねてくることもあって、十分いい気分転換になっていた。
 今は両親と一緒に訓練施設にいて、父さんとの手合わせを終えたところだ。

「うーむ。イサクも更に腕を上げたのう」
「仕事の合間を縫って、しっかりと鍛錬していたようだな」
「そりゃね。暴走した少女化魔物ロリータは油断できないし」

 久し振りに相手をして貰ったが、純粋に技を競うために身体強化のレベルは同等に設定しているため、技量も経験も勝る父さんにはまだまだ敵わない。
 と言うか、父さん自身も未だに成長の途中のようで、以前よりも技が冴えている。
 この世界では肉体の全盛期が元の世界とは比べものにならないぐらいに長いので十分あり得る話だが、それでも既に高いレベルにあった状態からと考えると流石だ。
 一層、敬愛の念が深まる。
 たとえ複合発露エクスコンプレックスありでも、互いの構成的に未だ確実に勝てるとは言いがたいしな。
 と言うか、相変わらず開始条件次第では完封されてもおかしくはない。

「イサクには、補導員という仕事が合っているんだろうな」
「……そうじゃな」

 父さんの言葉を受け、複雑そうな微妙な表情を浮かべる母さん。
 適正があろうとなかろうと、危険な職業であることに変わりはない。
 母親として心配する気持ちはまた別というものだろう。

「しかし、イサクも今自ら口にしたが、決して油断はしてはならぬぞ。相性次第では大番狂わせも十分あり得るのが、複合発露による戦いじゃからな」
「うん。勿論」

 当然、そんなことは重々承知の上ではあるけれども、俺を案じる母さんからの言葉だ。
 改めて胸にしっかりと刻み込んでおこう。
 どれだけ強くなろうと基本は大事だ。

「うむ。いい子じゃ」

 俺の頭をくしゃっと撫でて言いながら、母さんは慈しむように笑いかけてくる。
 それを父さんは微笑ましげに見守っていた。
 そんな両親にくすぐったさを感じつつも、されるがまま親の愛情を堪能する。
 素直に受け入れるのもまた、一つの親孝行というものだ。
 前世では思春期には中々実行することができなかったし、若くして命を落としてしまったため、その通り行動できた回数もほんの僅かばかりのものだったけれども。

「む」

 と、今現在俺達が使用している第一訓練室に誰かが入ろうとしている気配を感じ、同じくそれを察知した母さんが俺方離れてそちらを見る。
 それから一瞬遅れて扉が開き、入ってきたのは――。

「イサク君!」

 補導員事務局受付のルトアさんだった。
 彼女は笑顔で俺の名を口にすると、パタパタとこちらに駆け寄ってきた。

「ルトアさん、どうしたんですか?」
「はい。えっと……」

 俺の問いに、彼女はチラッと父さんと母さんに視線を向けてから口を開いた。

「トリリス様から学園長室に来て欲しいとのことです」
「あ、そうですか。分かりました」

 両親を意識して具体的な部分を告げないようにしたとするなら、とわざわざ推し量らなくとも、俺もとい救世の転生者に話があるのだろうことは明らかだ。
 彼女に頷き、両親に振り返る。

「じゃあ、父さん、母さん。トリリス様のところに行ってくるから」
「待つのじゃ、イサク。妾達も一緒に行く」
「ええ?」

 対して、何故だか鼻息荒く言う母さんに、困惑気味の声と共に視線で理由を問う。

「またぞろ厄介事でも押しつけようと言うのじゃろう。余りイサクにばかり負担を強いるなと妾が文句を言ってやろう」

 それに答えるように、母さんは腕を組んで理は我にありとばかりに堂々と答えた。
 確かに救世の転生者としての仕事を差っ引いても、嘱託補導員になって半年も経っていない人間がやるような仕事とは思えない面倒な内容が結構あったのは事実ではある。
 が、そこまで行くとモンスターペアレントに足を突っ込んでしまうのではなかろうか。
 ……いや、まあ、母さんは少女化だけれども。
 そんな益体もないことを含め、どうやってこの母親を鎮めようかと考えていると――。

「あ、ファイム様とジャスター様にはヒメ様から指名緊急依頼が出ています! 補導員事務局の方にすぐ向かって頂きたいのですが……」
「む、ヒメ様がか」

 都合よくと言うべきか、仕事の依頼、それも奉献の巫女たるヒメ様からの特別な依頼が入ったようで母さんは幾分か冷静になったように真面目な表情に切り替えた。

「承知した。が、ルトアよ。妾のことは母と呼ぶように言ったじゃろう」

 かと思えば、きりっとした顔のままそんなことを言い出す母さん。
 そこは譲れない部分なのかもしれない。

「いえ、あの、仕事中ですので。公私混同はいけません!」
「その割には、イサクのことはイサク様ではなくイサク君と呼んでおるではないか」
「う、そ、それは……その……」
「ふむ。どうやらルトアは妾の娘としての自覚がまだまだ足りないと見える。ヒメ様の指名緊急依頼が終わったら、少し教育をしてやる必要がありそうじゃな」
 ニヤリと悪い笑顔を浮かべながら、母さんはルトアさんにじりじりと迫る。

「ひ、ひえっ、ゆ、許して下さい! お母さん!」

 その軽い脅しを含む言動に怯え、ルトアさんは即座に屈する。
 ちょっと申し訳なくも思うが、俺と真性少女契約ロリータコントラクトを結んだということは母さん達とも長い長いつき合いになるということだ。
 後でフォローを入れておくにしても、こればかりは慣れて貰うしかない。
 母さんも娘にちょっかいをかけたいだけで、決して憎らしく思っている訳ではないし。

「分かればいいのじゃ」

 ともあれ、そんなルトアさんの反応に満足したように母さんは大きく頷き、それから俺を振り返って言葉を続ける。

「さて、イサクよ。妾達も補導員事務局に向かうが……余り度が過ぎた要求だったならば一先ず保留して妾達に相談するのじゃぞ」
「うん。分かった」

 心配性な母さんに若干苦笑しながら応じ、一緒に訓練施設から出たところで両親やルトアさんと別れて早速学園長室を目指す。
 いつもの道順を辿り、いつもの流れで部屋に入り……。

「もしかして、また人形化魔物ですか?」
「その通りだが、そうではないのだゾ」

 挨拶を終えて用件を尋ねた俺に返ってきたのは、謎かけ染みた答え。
 一体何が言いたいのか、と首を傾げていると、大きな机の脇に立つディームさんがトリリス様の代わりに口を開いた。

「今後しばらく、人形化魔物はジャスターやシニッドに対応して貰うのです……」
「え? ですが――」

 強化された人形化魔物相手には救世の転生者以外では攻撃力が足りずに倒すことができないからこそ、俺にお鉢が回ってきたのではなかったか。

祈望之器ディザイアードの複製改良を応用した新しい技術が確立したおかげでナ。奴らでも人形化魔物を討つに足る力を生み出すことができるようになったのだゾ」
「新しい技術、ですか?」

 そんな。急に。
 いや、技術的なブレークスルーは積み重ねの上に発生することもあれば、小さなきっかけ一つである日急激に起こり得るものでもあるけれども。
 しかし、まあ、ディームさんが頷くところを見るに、嘘ということはないだろう。

「それってどんな……」
「これだゾ」

 俺の問いを待っていたかのようにトリリス様が机の天板に乗せたのは、何やら布のようなものがリムに巻かれた小型のクロスボウと禍々しい色合いの矢だった。
 よくよく見ると、矢羽がクロスボウに巻かれた布を加工したようなものになっている。

「ええと、何の祈望之器の複製改良品なんですか?」
「このクロスボウもどきはガーンディーヴァ。そこに巻かれた布はメギンギョルズ。そして、矢はフラガラッハの複製改良品だゾ。この矢羽にもメギンギョルズを使っているナ」

 それぞれ聞いたことがある名前だ。
 ガーンディーヴァとフラガラッハは、いつだったかレンリが見たいと言っていたもの。
 メギンギョルズはセトが目をつけていたもので、現在行方不明と聞いていたが……。
 どうやら秘密裏に少女祭祀国家ホウゲツが回収していたらしい。

「巻きつけた対象の効果を大幅に強化する布、メギンギョルズ。如何なる矢も本体と同位階に引き上げた上で強化し、必中の概念をつけ加える弓、ガーンディーヴァ。目標を追尾し、射抜いた対象に破滅の呪いを植えつける剣、フラガラッハ」

 一気に三つの祈望之器の効果を説明し、一息ついてからトリリス様は言葉を続ける。

「それらの複製改良品に、本体のみならず効果対象諸共自壊する特性をつけることによって一度限りだが、オリジナルを遥かに越える威力を発揮できるようになっているのだゾ」

 更に彼女は「そもそもにして一回使い切りだから特にデメリットもない優れた複製改良の方法だゾ」と最後につけ加えて締め括った。
 一度だけ第六位階オリジナルと同等の力を出せる代わりに、一度使用すれば砕け散る複製改良品。
 その特性に合致した、と言うよりも、合致し過ぎと言った方がいいぐらいの手法だ。
 確かに、そこまで強化を重ねれば人形化魔物を倒し得る攻撃力を生み出せるだろう。
 しかし――。

「これって割と危険な技術では」
「確かに、威力が強過ぎるからナ。しかし、心配はいらないゾ。今回のような事態に特別に貸与されるのみで厳重に管理するつもりだからナ」

 まあ、人形化魔物相手なら使わずに倒すのは無理だろうし、一度でも使えば効果を完全に失う以上は、内部の者が横流しでもしない限り流出の心配はない。
 製作もアマラさんのところだろうし……。
 五百年、救世を優先して活動してきたヒメ様達が他国の人間相手にこれを使用することなどあるはずもなし、社会が混乱するようなことはなさそう、か。

「ジャスターやシニッドレベルの少女征服者ロリコンなら、これを活用して人形化魔物を倒すことは十二分に可能なのです……」

 それはそうだろう。
 父さん達でさえ強化された人形化魔物を倒すことができないとされた理由は、偏に攻撃力不足に他ならないのだから。
 たった一撃に過ぎなくとも、可能性があれば、どうとでもする。
 それが真の強者というものだ。
 更には必中、追尾機能まであるのなら、もはや鬼に金棒と言って過言ではない。

「そう言う訳でナ。イサクはまた以前の通り、気軽に外出していいのだゾ」
「なのです。たまには旅行とかに行ってみるのはどうなのです……?」
「はあ……いえ、それは……」

 何故だか、これが本題とばかりに強く勧めてくる二人。
 一応、ホウゲツ学園近辺に張りつく必要がなくなったのは事実だとは思うけれども。
 それにしたって、どうしてここまで。
 時間があるなら鍛錬に励めと言う立場ではないのだろうか。
 そう思いながら微妙な反応をしていると、トリリス様は呆れ気味に軽く嘆息した。

「では、イサクには別の仕事を頼みたいのだゾ」

 それから彼女は、仕方がないとでも言いたげな表情で切り出し――。

「実は二つ程、問題があってナ。イサクには、そちらをどうにかして欲しいのだゾ」

 かと思えば、割と真面目な口調でそう告げたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性奴隷を飼ったのに

お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。 異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。 異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。 自分の領地では奴隷は禁止していた。 奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。 そして1人の奴隷少女と出会った。 彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。 彼女は幼いエルフだった。 それに魔力が使えないように処理されていた。 そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。 でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。 俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。 孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。 エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。 ※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。 ※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

国家魔術師をリストラされた俺。かわいい少女と共同生活をする事になった件。寝るとき、毎日抱きついてくるわけだが 

静内燕
ファンタジー
かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。寝……れない かわいい少女が、寝るとき毎日抱きついてくる。 居場所を追い出された二人の、不器用な恋物語── Aランクの国家魔術師であった男、ガルドは国の財政難を理由に国家魔術師を首になった。 その後も一人で冒険者として暮らしていると、とある雨の日にボロボロの奴隷少女を見つける。 一度家に泊めて、奴隷商人に突っ返そうとするも「こいつの居場所なんてない」と言われ、見捨てるわけにもいかず一緒に生活することとなる羽目に──。 17歳という年齢ながらスタイルだけは一人前に良い彼女は「お礼に私の身体、あげます」と尽くそうとするも、ガルドは理性を総動員し彼女の誘惑を断ち切り、共同生活を行う。 そんな二人が共に尽くしあい、理解し合って恋に落ちていく──。 街自体が衰退の兆しを見せる中での、居場所を失った二人の恋愛物語。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります

古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。 一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。 一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。 どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。 ※他サイト様でも掲載しております。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

女神に同情されて異世界へと飛ばされたアラフォーおっさん、特S級モンスター相手に無双した結果、実力がバレて世界に見つかってしまう

サイダーボウイ
ファンタジー
「ちょっと冬馬君。このプレゼン資料ぜんぜんダメ。一から作り直してくれない?」 万年ヒラ社員の冬馬弦人(39歳)は、今日も上司にこき使われていた。 地方の中堅大学を卒業後、都内の中小家電メーカーに就職。 これまで文句も言わず、コツコツと地道に勤め上げてきた。 彼女なしの独身に平凡な年収。 これといって自慢できるものはなにひとつないが、当の本人はあまり気にしていない。 2匹の猫と穏やかに暮らし、仕事終わりに缶ビールが1本飲めれば、それだけで幸せだったのだが・・・。 「おめでとう♪ たった今、あなたには異世界へ旅立つ権利が生まれたわ」 誕生日を迎えた夜。 突如、目の前に現れた女神によって、弦人の人生は大きく変わることになる。 「40歳まで童貞だったなんて・・・これまで惨めで辛かったでしょ? でももう大丈夫! これからは異世界で楽しく遊んで暮らせるんだから♪」 女神に同情される形で異世界へと旅立つことになった弦人。 しかし、降り立って彼はすぐに気づく。 女神のとんでもないしくじりによって、ハードモードから異世界生活をスタートさせなければならないという現実に。 これは、これまで日の目を見なかったアラフォーおっさんが、異世界で無双しながら成り上がり、その実力がバレて世界に見つかってしまうという人生逆転の物語である。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...