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第2章 人間⇔少女化魔物
118 強行突破
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「何だか、目が痛くなりますね」
真・複合発露〈万有凍結・封緘〉の応用によって作り出された氷の巨人の中。
比較的緩やかに流れていく景色を横目で見ながら、アグリカさんが呟く。
外界の様子を把握できない鎧など欠陥品にも程があるため、氷はほぼ完全な無色透明となるように純度や形状を整えている。
冷気対策で抉り取った地面が残る真下以外、死角はない。
祈念魔法によって強化された視覚ならば、巨人の心臓辺りに位置していても、地上で宝石化している少女化魔物の顔立ちまで区別がつく。
「……ずっと眺めていると怖くなってくる気がします」
「アグリカさんはガルファンド島には?」
「行ったことはありません」
「成程。あそこもそうですが、これはこの世界で起こり得る終末。その光景の一つと言えますからね。怖さを感じるのは当然でしょう」
少女化魔物は人間が存在しなければ生まれ得ない。
故に、単純に他者の命を奪うような力では人類を滅ぼすことはできない。
人類が絶滅する前に、弱体化してしまうからだ。
しかし、サユキもそうだった訳だが、完全に行動を封じることができる類の複合発露を持つ場合、全人類の活動を停止させ得る可能性がある。
勿論、少女化魔物によって射程等々能力に差があるし、EX級に分類されるレベルだったとしても全て事前に防がれているからこそ現在の世界がある訳だが……。
サユキの時は二つの国を跨った広範囲が実際に凍結していた訳で、諸々の条件次第では現実に起こり得そうな感も少しある。
アグリカさんが恐れを抱くのも無理もないことだ。
「……さて、そろそろ射程範囲に入ります」
「は、はい」
宝石化した領域に突入し、建物や少女化魔物達を踏み潰したりしないように細心の注意を払いながら進むこと数分。
注意を促す俺の言葉に表情を引き締め直しながらも、さりとて硬くなり過ぎもしていない適度な緊張状態に入るアグリカさん。
俺も、いつ攻撃を受けてもいいように氷の巨人の状態に意識を集中する。
初期設定通り、氷の巨人の体表部分は今も尚、氷の生成と剥離を繰り返している。
いつでも攻撃を受ける用意と覚悟はできている。そして――。
「恐らく、後もう少し」
ロジュエさんの居場所を特定するために射出した氷が彼女の複合発露の干渉を受けたのはこの辺だったはず。そう考えながら呟いた正にその瞬間。
「あっ!?」
巨大な氷の鎧の表面が突如として宝石化し始め、それを認識したアグリカさんがハッとしたように声を上げて俺の方を振り返った。
完全にロジュエさんの暴走・複合発露の射程内に入ったようだ。
この領域では、人間大の物体なら〇.五秒。この氷の巨人にしても数秒で視界を遮られ、数十秒で正面のほとんどを、数分で全身を宝石に覆い尽くされてしまうだろう。
そうなれば巨大な棺桶も同然。
いずれは内部まで侵食されて、巨大な宝石の塊と化すだけだ。
何の対策もしなければ。
だが、当然ながら、相手の複合発露の性質を懇切丁寧に解説したにもかかわらず、そのまま無策で突っ込むなどという愚かな真似はしない。
心配そうに振り返ったアグリカさんに、自信を持って干渉を受けた部分を視線で示す。
そこでは今も尚、氷の表面が生成と剥離を繰り返しており……。
その過程で、干渉を受けて宝石化してしまった部分もまた剥がれ落ちていた。
アグリカさんが前を向いてそれを確認する間も宝石化による侵食は続き、その部分では絶え間なく剥離、氷の再生成、宝石化、剥離のプロセスが繰り返される。
「これ、そのために……」
氷の巨人に設定したそれの意味を理解し、感心したように呟くアグリカさん。
本当にいい反応をしてくれる。モチベーションが上がる。
ちなみに、剥がれ落ちた氷は即座に消滅しており、干渉によって宝石化した部分は薄皮のようなものであるため、地上にはひらひらと舞い降りるだけ。
地上の全ては完全に宝石化しており、十分な強度もある。
この対抗策によって誰かが被害を受けるようなことはない。
その辺りに抜かりはない。
「進みます」
別に歩みを止めていた訳ではないが、改めて宣言してロジュエさんの下を目指す。
宝石化をものともすることなく。着実に。
その間、当然ながら彼女も、いくら暴走しているとは言え、こうも攻撃を防がれていながら何も対策を取らずにいるということはない。
干渉を受ける位置が、頭部から足の先まであちこちに飛んでいる。
恐らく、この氷の巨人にどこか弱点となる部分がないか探っているのだろう。
視線の動きが手に取るように分かる。
「……後、五キロ」
焦ったように干渉位置の変化が激しくなる中、射程の半分程度まで接近する。
すると……。
「あれはっ!?」
どうやらロジュエさんは、宝石化は維持しながらも、それだけでは氷の巨人の進行をとめることすらできないと判断したようだ。
恐らくはアグリカさんの果樹園があるであろう場所。
そこから少し離れた空中に、数メートルはある巨大な宝石がいくつも発生していた。
解釈次第で相当応用が利く複合発露という能力。
目に映る空間それ自体を宝石化した、というような無茶な理屈を押し通し、岩石の如き宝石を生成したのだろう。
「アグリカさん、少し揺れます!」
こうなれば次に何が起こるかは明白。
俺がそう彼女に注意を促した次の瞬間、案の定、それぞれが三角錐型の衝撃波を形成しながら、この氷の巨人目がけて時間差で射出された。
軌道を見るに、このまま直進すれば命中することは容易に予測できる。
見たところ着弾まで二十秒弱猶予があるため、回避自体は不可能ではないが……。
「あれが当たったら、街の人達が!」
俺達が避けてしまったら、どれだけの被害が出てしまうか分からない。
第六位階同士がぶつかり合えば、イメージ力の優劣によって大小の違いはあれど少なからず互いにダメージが行く。
自分の複合発露の産物同士なら、純粋の強度や重量次第で結果が決まる。
巨大な岩石の如きそれが当たったら、宝石化していても少女サイズである少女化魔物など一溜まりもないだろう。
そうなってしまったらロジュエさんの罪が増えてしまう。
それも、取り返しがつかない罪が。
とは言え――。
「分かって、ます!!」
勿論、その辺りのことは予測済みだ。
俺はそれを前に氷の巨人を操作し、拳を構え、飛来する巨大な宝石を殴りつけた。
各々の威力が激突し、特大の衝突音となって周囲の全てを震わせる。
「きゃっ!?」
氷の巨人の全体にも伝わったその振動と巨体の大きな動作による揺れが合わさり、アグリカさんが体勢を崩しかけて悲鳴を上げる。
揺れると注意はしたが、ちょっと猶予が短過ぎたようだ。
「掴まって下さい!」
そんな彼女に、目線を前にしたまま手だけ差し出す。
その手を握られた感触を受け、意識を質量兵器染みた無数の宝石に集中する。
救世の転生者として前世に裏打ちされたイメージ力により、見た目は氷に過ぎずとも強度はこちらの方が上。一撃で宝石は粉々になる。
それでも相手も第六位階だけあって、ぶつかり合った部分から割れた氷の破片が飛び散る。が、意に介さず更に迫り来る宝石を全て殴って破壊する。
どうせ表面部分は生成と剥離を繰り返しているのだ。
少しぐらい削れたところで問題はない。
「もう、少し」
そのまま全て叩き落としながら、歩みを緩めずに進み続ける。
距離が縮まるにつれて宝石化の干渉力は一層強まり、また高速で射出された巨大宝石も威力の減衰がほぼなく氷の巨人に到達する。
難易度は急激に上がっていくが、それは織り込み済みだ。
構わず突き進む。
「アグリカさん」
「はい!」
やがて宝石と化してキラキラと輝く果樹が生い茂る広大な敷地が、身体強化を用いずともハッキリ認識できるまでになる。
ここまで来ると宝石の弾丸は機関銃のように俺達を襲う。
さすがに拳で全てを叩き落とすには、この体が巨大過ぎて難しい。
だが、果樹園ならば宝石を粉々に砕かずとも人的な被害はない。
氷の厚みを増し、この巨人の体そのもので受け止めて尚進む。
そして――。
「あ、あそこ!」
宝石化した果樹の内の一つ。その木陰に。
憤怒に彩られた凄まじい形相と共に氷の巨人を睨みつける一人の少女の姿があり……。
「ロジュエ!!」
アグリカさんは身を乗り出すようにしながら、悲痛な声と共にその名を叫んだ。
真・複合発露〈万有凍結・封緘〉の応用によって作り出された氷の巨人の中。
比較的緩やかに流れていく景色を横目で見ながら、アグリカさんが呟く。
外界の様子を把握できない鎧など欠陥品にも程があるため、氷はほぼ完全な無色透明となるように純度や形状を整えている。
冷気対策で抉り取った地面が残る真下以外、死角はない。
祈念魔法によって強化された視覚ならば、巨人の心臓辺りに位置していても、地上で宝石化している少女化魔物の顔立ちまで区別がつく。
「……ずっと眺めていると怖くなってくる気がします」
「アグリカさんはガルファンド島には?」
「行ったことはありません」
「成程。あそこもそうですが、これはこの世界で起こり得る終末。その光景の一つと言えますからね。怖さを感じるのは当然でしょう」
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故に、単純に他者の命を奪うような力では人類を滅ぼすことはできない。
人類が絶滅する前に、弱体化してしまうからだ。
しかし、サユキもそうだった訳だが、完全に行動を封じることができる類の複合発露を持つ場合、全人類の活動を停止させ得る可能性がある。
勿論、少女化魔物によって射程等々能力に差があるし、EX級に分類されるレベルだったとしても全て事前に防がれているからこそ現在の世界がある訳だが……。
サユキの時は二つの国を跨った広範囲が実際に凍結していた訳で、諸々の条件次第では現実に起こり得そうな感も少しある。
アグリカさんが恐れを抱くのも無理もないことだ。
「……さて、そろそろ射程範囲に入ります」
「は、はい」
宝石化した領域に突入し、建物や少女化魔物達を踏み潰したりしないように細心の注意を払いながら進むこと数分。
注意を促す俺の言葉に表情を引き締め直しながらも、さりとて硬くなり過ぎもしていない適度な緊張状態に入るアグリカさん。
俺も、いつ攻撃を受けてもいいように氷の巨人の状態に意識を集中する。
初期設定通り、氷の巨人の体表部分は今も尚、氷の生成と剥離を繰り返している。
いつでも攻撃を受ける用意と覚悟はできている。そして――。
「恐らく、後もう少し」
ロジュエさんの居場所を特定するために射出した氷が彼女の複合発露の干渉を受けたのはこの辺だったはず。そう考えながら呟いた正にその瞬間。
「あっ!?」
巨大な氷の鎧の表面が突如として宝石化し始め、それを認識したアグリカさんがハッとしたように声を上げて俺の方を振り返った。
完全にロジュエさんの暴走・複合発露の射程内に入ったようだ。
この領域では、人間大の物体なら〇.五秒。この氷の巨人にしても数秒で視界を遮られ、数十秒で正面のほとんどを、数分で全身を宝石に覆い尽くされてしまうだろう。
そうなれば巨大な棺桶も同然。
いずれは内部まで侵食されて、巨大な宝石の塊と化すだけだ。
何の対策もしなければ。
だが、当然ながら、相手の複合発露の性質を懇切丁寧に解説したにもかかわらず、そのまま無策で突っ込むなどという愚かな真似はしない。
心配そうに振り返ったアグリカさんに、自信を持って干渉を受けた部分を視線で示す。
そこでは今も尚、氷の表面が生成と剥離を繰り返しており……。
その過程で、干渉を受けて宝石化してしまった部分もまた剥がれ落ちていた。
アグリカさんが前を向いてそれを確認する間も宝石化による侵食は続き、その部分では絶え間なく剥離、氷の再生成、宝石化、剥離のプロセスが繰り返される。
「これ、そのために……」
氷の巨人に設定したそれの意味を理解し、感心したように呟くアグリカさん。
本当にいい反応をしてくれる。モチベーションが上がる。
ちなみに、剥がれ落ちた氷は即座に消滅しており、干渉によって宝石化した部分は薄皮のようなものであるため、地上にはひらひらと舞い降りるだけ。
地上の全ては完全に宝石化しており、十分な強度もある。
この対抗策によって誰かが被害を受けるようなことはない。
その辺りに抜かりはない。
「進みます」
別に歩みを止めていた訳ではないが、改めて宣言してロジュエさんの下を目指す。
宝石化をものともすることなく。着実に。
その間、当然ながら彼女も、いくら暴走しているとは言え、こうも攻撃を防がれていながら何も対策を取らずにいるということはない。
干渉を受ける位置が、頭部から足の先まであちこちに飛んでいる。
恐らく、この氷の巨人にどこか弱点となる部分がないか探っているのだろう。
視線の動きが手に取るように分かる。
「……後、五キロ」
焦ったように干渉位置の変化が激しくなる中、射程の半分程度まで接近する。
すると……。
「あれはっ!?」
どうやらロジュエさんは、宝石化は維持しながらも、それだけでは氷の巨人の進行をとめることすらできないと判断したようだ。
恐らくはアグリカさんの果樹園があるであろう場所。
そこから少し離れた空中に、数メートルはある巨大な宝石がいくつも発生していた。
解釈次第で相当応用が利く複合発露という能力。
目に映る空間それ自体を宝石化した、というような無茶な理屈を押し通し、岩石の如き宝石を生成したのだろう。
「アグリカさん、少し揺れます!」
こうなれば次に何が起こるかは明白。
俺がそう彼女に注意を促した次の瞬間、案の定、それぞれが三角錐型の衝撃波を形成しながら、この氷の巨人目がけて時間差で射出された。
軌道を見るに、このまま直進すれば命中することは容易に予測できる。
見たところ着弾まで二十秒弱猶予があるため、回避自体は不可能ではないが……。
「あれが当たったら、街の人達が!」
俺達が避けてしまったら、どれだけの被害が出てしまうか分からない。
第六位階同士がぶつかり合えば、イメージ力の優劣によって大小の違いはあれど少なからず互いにダメージが行く。
自分の複合発露の産物同士なら、純粋の強度や重量次第で結果が決まる。
巨大な岩石の如きそれが当たったら、宝石化していても少女サイズである少女化魔物など一溜まりもないだろう。
そうなってしまったらロジュエさんの罪が増えてしまう。
それも、取り返しがつかない罪が。
とは言え――。
「分かって、ます!!」
勿論、その辺りのことは予測済みだ。
俺はそれを前に氷の巨人を操作し、拳を構え、飛来する巨大な宝石を殴りつけた。
各々の威力が激突し、特大の衝突音となって周囲の全てを震わせる。
「きゃっ!?」
氷の巨人の全体にも伝わったその振動と巨体の大きな動作による揺れが合わさり、アグリカさんが体勢を崩しかけて悲鳴を上げる。
揺れると注意はしたが、ちょっと猶予が短過ぎたようだ。
「掴まって下さい!」
そんな彼女に、目線を前にしたまま手だけ差し出す。
その手を握られた感触を受け、意識を質量兵器染みた無数の宝石に集中する。
救世の転生者として前世に裏打ちされたイメージ力により、見た目は氷に過ぎずとも強度はこちらの方が上。一撃で宝石は粉々になる。
それでも相手も第六位階だけあって、ぶつかり合った部分から割れた氷の破片が飛び散る。が、意に介さず更に迫り来る宝石を全て殴って破壊する。
どうせ表面部分は生成と剥離を繰り返しているのだ。
少しぐらい削れたところで問題はない。
「もう、少し」
そのまま全て叩き落としながら、歩みを緩めずに進み続ける。
距離が縮まるにつれて宝石化の干渉力は一層強まり、また高速で射出された巨大宝石も威力の減衰がほぼなく氷の巨人に到達する。
難易度は急激に上がっていくが、それは織り込み済みだ。
構わず突き進む。
「アグリカさん」
「はい!」
やがて宝石と化してキラキラと輝く果樹が生い茂る広大な敷地が、身体強化を用いずともハッキリ認識できるまでになる。
ここまで来ると宝石の弾丸は機関銃のように俺達を襲う。
さすがに拳で全てを叩き落とすには、この体が巨大過ぎて難しい。
だが、果樹園ならば宝石を粉々に砕かずとも人的な被害はない。
氷の厚みを増し、この巨人の体そのもので受け止めて尚進む。
そして――。
「あ、あそこ!」
宝石化した果樹の内の一つ。その木陰に。
憤怒に彩られた凄まじい形相と共に氷の巨人を睨みつける一人の少女の姿があり……。
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