ガラスの世代

日本人とアメリカ人

おれは若い時から
アメリカの
音楽や
映画が大好きで
それと同時に
英語もずっと
独学で
勉強してきたが
英語や
アメリカに対する
理解が
深まるに連れ
日本と
アメリカの
文化も
イデオロギーも
かなり
隔たりがある
ということが
次第に
分かってきた

クリスマスといった
宗教行事にしても
ゴスペルといった
教会音楽にしても
アメリカ人は
キリスト教の
宗教観を
きちんと持った上で
クリスマスを
祝ったり
ゴスペルを
歌ったり
するが
日本人は
そうじゃない

アメリカ人が
日本人の
信仰心のない
クリスマスや
ゴスペルに
戸惑いを
覚えると
よく言われる

日本人にとって
クリスマスは
楽しくて
ロマンチックな
ただのイベントだし
ゴスペルは
ただのアートか
ファッションぐらいの
感覚でしかない

それが良いか
悪いかは
別として
アメリカ人と
日本人というのは
それぐらい
文化も
イデオロギーも
宗教観も
隔たりがある

それでもおれは
アメリカのことが
好きだし
文化の違いも
分かったし
双方の
理解が
深まったという
意味では
おれがアメリカ人として
ではなく
日本人として
生まれて
むしろ
良かったと
今では
そう思っている