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第二十章 聖女の行進
かねのなるまち
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アサントホーエイの町にしばらく滞在することになった。
領主が、背後にある峡谷を封鎖したからだ。
「アサントホーエイの町は防衛施設を兼ねた町トヨ」
崖崩れがあったかのように閉ざされた街道を指して、エテーリウが教えてくれた。
敵が来れば帝都まで届くという魔法の鐘をならし、背後にある峡谷を封鎖する。
そうして、帝国の守りを盤石にする時間をかせぐのだそうだ。
「今回は、アンデッドの襲来による被害を防ぐためでしょう。帝都までひろげないために封鎖したようですね」
「一度封鎖したものは一月程度は復旧できないトヨ」
地中にも防衛施設は埋まっていると言われるとノームの力で道をつくるのも怖い。
あの向こうで、マヨネーズを食っているノームは、ああ見えてもやること派手だからな。
「まだまだ雪降りそうにないしさ、せっかくだから観光でもして時間潰そうよ」
ユテレシアとエテーリウの解説を聞いて、即座にミズキが出した結論。
それは観光。
特に異論はない。
せっかくの帝国旅行だ。楽しむことにしよう。
さて、このアサントホーエイの町。
この町は、小さな山脈をくりぬいたような立地にある鐘が目立つ町だ。
ビルを彷彿とさせる建物の上に、門の形やアーチ状の建築物があり、そこに鐘が吊されている。そのような作りで設置された、大小様々な大きさの鐘が至る所にあるのだ。
そんな町の一角にある大きな館。
領主から、提供があった館だ。
野球場サイズの巨大な庭付きの一戸建て。
明るい黄土色をした壁をした四角い建物で、アサントホーエイの町にある一般的な建物と同じ外見をしている。そして、例にもれずこの館にも鐘がある。
鐘の側には、ハンマーが置いてあり、これで叩いてならすそうだ。
オレ達は断ったが、希望すれば鐘つき奴隷という人が、定期的に綺麗な音色を鳴らしてくれるそうだ。
最初は宿を取ろうと思っていたが、かなり強引に、この館を進められてしまった。
「私の申し出を受けていただけなければ、私が領民に殺されてしまいます」
こんなことを言われ頭を下げられては、断りきれない。
使用人は断った。
門の側にある離れに住む館の管理人と、日々交代する門番以外は、誰も居ない。
気心しれた仲間だけでのんびりすごしたいのだ。
数日をこの町で過ごしてみると、いろいろな発見があった。
町の人々は鐘の音に従って動く。
いままで滞在した町の中で一番、時間に厳しい町だ。
あとは猿が目立つ。
山にすむ猿が、町に降りてくるそうだ。
「餌をやらないでください」
館の管理人に念を押されてしまった。
温厚でおっとりした夫婦だが、この管理人夫妻が唯一キツい物言いだったのが猿の話だった。
餌を一度やってしまうと、大挙して押し寄せてくるそうだ。
元の世界でも、似たような話を聞いたことあるなと思い了承する。
観光するにしても、今回は勝手が違った。
館から出るにも、事前に館の管理人に予定を組んでもらわないとならないのだ。
「なんか、この館が観光名所になってるぞ」
館の屋根から、望遠鏡で外を眺めていたサムソンが溜め息まじりに言う。
アサントホーエイを救った救世主であるノアを一目見たいと、館を訪れる人が後を絶たないのだ。
あれほど、派手に町を回ったのに関わらずだ。
というわけで、人に取り囲まれたりしないように、領主と一緒に馬車で町を回る。
そうなると領主のスケジュール調整が必要になってしまうということだ。
「自慢の町を案内するのは、苦にならないものですな」
領主直々のガイドというのは、最初はかなり気まずかったが、すぐになれてしまった。
慣れというのは恐ろしい。
観光は3台の馬車で回る。
先頭は、オレとノア、そして領主アーブーンスと助手。
残りの馬車にも、1人ずつ案内役がいる。
どこに行っても超VIP待遇だ。
「あれが始まりの鐘。皇帝の命により作られた魔法の鐘です」
「魔法の鐘……ですか?」
「えぇ。あの鐘の音は、帝都まで響くのです。いまや帝国の至る所にある鐘ですが、この町にもたらされたあの鐘こそが最初の1つなのですよ」
つづく領主の説明で、あの始まりの鐘があるからこそ、この町が鐘だらけになったということがわかった。
アサントホーエイの領民は、皆、あの鐘を誇りに思っているらしい。
だからこそ始まりの鐘は、この町と象徴となった。
そしてその見事な鐘にあやかろうと多くの職人がここに集まり、鐘だらけになったのだとか。
「鐘作りは、この町を象徴する産業でございます。よろしければ、案内しますが?」
「えぇ。是非に」
この会話の後、鐘作りの工房を見学した。
金属を溶かす行程は、危ないということで見せてもらえなかったが、それ以外は惜しみなく見せてもらった。
「みてみてリーダ。お口で吹いたら膨らんだよ」
小声だが、興奮を隠しきれないといった様子でノアがオレに言った。
それはガラス細工の行程だった。
よくテレビで見る、息を吹き込んでガラスを膨らませる。
その行程を見て、ノアは驚いたようだ。
「アサントホーエイにはガラスで作る小さな鐘もあります。魔法で増やす前の、純なるガラスで作る鐘は、帝国……ひいては世界でもここだけでしか手に入らぬでしょう」
魔法で増やすか。
この世界では、大抵の物を魔法で増やしているからな。
確かに、魔法が介在しない材料だけで作られた品物が高く売買されているのは見たことがある。
値段が何十倍も違うのに驚いたものだ。
オレにはどっちがどっちかわからないのでどうでもいいけど。
「私、ガラスの形が変わるのを初めて見ました」
「ははは。ノアサリーナ様に喜んで頂き、案内したかいがあったというものです。もし興味がおありなら、紹介状をしたためますので、ガラス畑を見るのもよろしかろう」
ガラス畑?
領主の言葉を聞いて、ノアがこちらをチラリと見た。
何も言わないが、ガラス畑を見てみたいというのがすぐにわかったので、軽く頷く。
「嬉しい申し出です。是非、見学させてくださいませ、アーブーンス様」
ノアが笑顔で領主の提案を承諾する。
この世界では、ガラスが畑で取れるのか。
ガラスを地面に埋めると、芽がでたりするのかな。
そんな場面を想像して笑ってしまう。
ガラス工房では、人数分のハンドベルをもらった。
職人がうやうやしくノアにハンドベルを渡すときに、小声で「ワッショイ」と言ったのが気に掛かる。
ひょっとして流行っているのか。
オレのやけくそでの思いつきが、妙な広まり方をしているのが不安になった。
領主が、背後にある峡谷を封鎖したからだ。
「アサントホーエイの町は防衛施設を兼ねた町トヨ」
崖崩れがあったかのように閉ざされた街道を指して、エテーリウが教えてくれた。
敵が来れば帝都まで届くという魔法の鐘をならし、背後にある峡谷を封鎖する。
そうして、帝国の守りを盤石にする時間をかせぐのだそうだ。
「今回は、アンデッドの襲来による被害を防ぐためでしょう。帝都までひろげないために封鎖したようですね」
「一度封鎖したものは一月程度は復旧できないトヨ」
地中にも防衛施設は埋まっていると言われるとノームの力で道をつくるのも怖い。
あの向こうで、マヨネーズを食っているノームは、ああ見えてもやること派手だからな。
「まだまだ雪降りそうにないしさ、せっかくだから観光でもして時間潰そうよ」
ユテレシアとエテーリウの解説を聞いて、即座にミズキが出した結論。
それは観光。
特に異論はない。
せっかくの帝国旅行だ。楽しむことにしよう。
さて、このアサントホーエイの町。
この町は、小さな山脈をくりぬいたような立地にある鐘が目立つ町だ。
ビルを彷彿とさせる建物の上に、門の形やアーチ状の建築物があり、そこに鐘が吊されている。そのような作りで設置された、大小様々な大きさの鐘が至る所にあるのだ。
そんな町の一角にある大きな館。
領主から、提供があった館だ。
野球場サイズの巨大な庭付きの一戸建て。
明るい黄土色をした壁をした四角い建物で、アサントホーエイの町にある一般的な建物と同じ外見をしている。そして、例にもれずこの館にも鐘がある。
鐘の側には、ハンマーが置いてあり、これで叩いてならすそうだ。
オレ達は断ったが、希望すれば鐘つき奴隷という人が、定期的に綺麗な音色を鳴らしてくれるそうだ。
最初は宿を取ろうと思っていたが、かなり強引に、この館を進められてしまった。
「私の申し出を受けていただけなければ、私が領民に殺されてしまいます」
こんなことを言われ頭を下げられては、断りきれない。
使用人は断った。
門の側にある離れに住む館の管理人と、日々交代する門番以外は、誰も居ない。
気心しれた仲間だけでのんびりすごしたいのだ。
数日をこの町で過ごしてみると、いろいろな発見があった。
町の人々は鐘の音に従って動く。
いままで滞在した町の中で一番、時間に厳しい町だ。
あとは猿が目立つ。
山にすむ猿が、町に降りてくるそうだ。
「餌をやらないでください」
館の管理人に念を押されてしまった。
温厚でおっとりした夫婦だが、この管理人夫妻が唯一キツい物言いだったのが猿の話だった。
餌を一度やってしまうと、大挙して押し寄せてくるそうだ。
元の世界でも、似たような話を聞いたことあるなと思い了承する。
観光するにしても、今回は勝手が違った。
館から出るにも、事前に館の管理人に予定を組んでもらわないとならないのだ。
「なんか、この館が観光名所になってるぞ」
館の屋根から、望遠鏡で外を眺めていたサムソンが溜め息まじりに言う。
アサントホーエイを救った救世主であるノアを一目見たいと、館を訪れる人が後を絶たないのだ。
あれほど、派手に町を回ったのに関わらずだ。
というわけで、人に取り囲まれたりしないように、領主と一緒に馬車で町を回る。
そうなると領主のスケジュール調整が必要になってしまうということだ。
「自慢の町を案内するのは、苦にならないものですな」
領主直々のガイドというのは、最初はかなり気まずかったが、すぐになれてしまった。
慣れというのは恐ろしい。
観光は3台の馬車で回る。
先頭は、オレとノア、そして領主アーブーンスと助手。
残りの馬車にも、1人ずつ案内役がいる。
どこに行っても超VIP待遇だ。
「あれが始まりの鐘。皇帝の命により作られた魔法の鐘です」
「魔法の鐘……ですか?」
「えぇ。あの鐘の音は、帝都まで響くのです。いまや帝国の至る所にある鐘ですが、この町にもたらされたあの鐘こそが最初の1つなのですよ」
つづく領主の説明で、あの始まりの鐘があるからこそ、この町が鐘だらけになったということがわかった。
アサントホーエイの領民は、皆、あの鐘を誇りに思っているらしい。
だからこそ始まりの鐘は、この町と象徴となった。
そしてその見事な鐘にあやかろうと多くの職人がここに集まり、鐘だらけになったのだとか。
「鐘作りは、この町を象徴する産業でございます。よろしければ、案内しますが?」
「えぇ。是非に」
この会話の後、鐘作りの工房を見学した。
金属を溶かす行程は、危ないということで見せてもらえなかったが、それ以外は惜しみなく見せてもらった。
「みてみてリーダ。お口で吹いたら膨らんだよ」
小声だが、興奮を隠しきれないといった様子でノアがオレに言った。
それはガラス細工の行程だった。
よくテレビで見る、息を吹き込んでガラスを膨らませる。
その行程を見て、ノアは驚いたようだ。
「アサントホーエイにはガラスで作る小さな鐘もあります。魔法で増やす前の、純なるガラスで作る鐘は、帝国……ひいては世界でもここだけでしか手に入らぬでしょう」
魔法で増やすか。
この世界では、大抵の物を魔法で増やしているからな。
確かに、魔法が介在しない材料だけで作られた品物が高く売買されているのは見たことがある。
値段が何十倍も違うのに驚いたものだ。
オレにはどっちがどっちかわからないのでどうでもいいけど。
「私、ガラスの形が変わるのを初めて見ました」
「ははは。ノアサリーナ様に喜んで頂き、案内したかいがあったというものです。もし興味がおありなら、紹介状をしたためますので、ガラス畑を見るのもよろしかろう」
ガラス畑?
領主の言葉を聞いて、ノアがこちらをチラリと見た。
何も言わないが、ガラス畑を見てみたいというのがすぐにわかったので、軽く頷く。
「嬉しい申し出です。是非、見学させてくださいませ、アーブーンス様」
ノアが笑顔で領主の提案を承諾する。
この世界では、ガラスが畑で取れるのか。
ガラスを地面に埋めると、芽がでたりするのかな。
そんな場面を想像して笑ってしまう。
ガラス工房では、人数分のハンドベルをもらった。
職人がうやうやしくノアにハンドベルを渡すときに、小声で「ワッショイ」と言ったのが気に掛かる。
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