264 / 830
第十四章 異質なるモノ、人心を惑わす
だいおうさまのししゃ
しおりを挟む
「無事ですよ。私達も、そしてサエンティさんも」
駆けつけたラッレノーに報告する。
「よかった。本当によかった。サエンティには後で私の方から叱っておきます。よく言い聞かせておきます。本当に何と言ってお詫びすればいいのか……」
ラッレノーがまくし立てるように謝る。なぜ謝られるのかわからない。
「サエンティ殿は、あの巨獣に対して看破の魔法を使ったでござるよ」
不思議がるオレ達に、ハロルドが説明する。
「看破で?」
「そうでござる。獣は人の視線に敏感でござる。看破の魔法による魔力のこもった視線であればなおさらのことでござるよ」
なるほど。それでハロルドはやめろと言ったのか。
「へぇ。看破ってそんな弊害もあるんスね」
「はい。前々から言い聞かせておいたのですが」
「でも、それほど警告を受けておきながら、なぜ見たんでしょうね?」
「おそらくサエンティ殿は最近看破を使えるようになったのござろう」
ハロルドが顎に手をやりながら言葉を続ける。
「看破の魔法を覚えたての頃は、色んなものを看破で見るでござるよ。それが楽しくて楽しくて、ついつい自分が見たものを大人に報告したり、初めて見る表記に驚いたりと……」
ハロルドが昔を懐かしむように空を見上げて呟く。
言われてみれば、魔法が使えるようになって、看破でいろいろな物を見るのは楽しかった。最近は慣れてしまい、あまり使うことがなくなったが。
そっか。
そこで、ふっと気がつく。笑みがこぼれる。
「いえいえ。ラッレノーさん。結果的には全部よかったんです。私達は誰も気にしてませんよ」
「そうですか」
ずっと気になっていたことだ。最初にノアを見た時に、サエンティとパエンティの2人が驚き、後ずさった理由だ。
最初は呪い子だと知って恐怖による反応だと思った。だが、すぐ後には海亀の背に乗り込み、ノアが近くにいるにも関わらず走り回って遊んでいた。
その後も特にノアに嫌悪感を示すことなく、普通に接している。
最初の反応と矛盾する、その後の態度。
それはただ単純に看破で初めて見る表示に驚いていたということだ。
ノアは嫌われている訳ではなかった。それが分かっただけで収穫だ。
「ところで。このティラノ……いや大口のお肉って美味しいんですか?」
「肉食の巨獣は、あまり焼き肉に向かないのです」
「そうなんですか。残念です」
「燻製にして食べる分には悪くはないのですが、どうしても肉が固くて……スープの具などにはちょうどいいですよ」
さてと、とりあえずはこいつを解体して、燻製にしてもらおうかな。
それが終わったら……面倒くさいけれども、あっちに行くか。
遠くに見えるエルフ馬を見やる。
「珍獣に抱きつくのか……2時間」
黄昏の者を呼び出す為の魔法陣を広げながら、ぼやく。
あの訳の分からないウサギに抱きつく大仕事が待っている。
解体はサクッと終わらせよう。
「それは何を?」
ラッレノーが興味深そうに質問してくる。
「魔法で解体するのですよ。肉や皮なんかをバラバラに」
そう言ってすぐにスライフを呼び出す。
「今日は見物人が多いのだな」
いつも通りだ。フワフワと浮いた黄昏の者。
「黄昏の者!」
「お前達、どういうつもりだ?」
背後から野太い叱責の声がする。さらに続く物音から、剣を抜いているようだ。
忘れてた、後のいかつい3人組。
なんだろう、こいつら?
ラッレノーと一緒に来たので敵ではないだろうけれど。
呼び出されたスライフを見て3人の男は口々に警戒の声を上げる。
「静かにせんか! リーダの命令をこやつは聞く。危険ではない」
ハロルドが3人に向かって声を上げる。
「もしかして、其方、ハロルド?」
「見ての通りでござる。今は訳あって、この者達に同行しているでござるよ。まぁ、グダグダ言わずにリーダに任せておけば良い」
ハロルドはそういうと彼らから目を離し、オレをみた。
そういえばハロルドは南方出身だと言っていた。本当に有名人なのだなと思う。
「ふぅむ。今度はこの巨獣か」
「そうそう、いつもどおりちゃっちゃと頼むよ」
「これほどの大物。お前、対価として何を望む?」
あっ。そっか。いつも質問とかしてたんだよな。巨獣にばかり気を取られて、全然考えていなかった。
どうしようかなと考えていると、サムソンが近寄ってきた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
スライフに向かって声をかける。
「こいつの言葉に従っていいのか?」
「問題ないよ」
サムソンが何か質問したいなら、任せよう。オレにはさしあたって頼みたいことがない。
「何が知りたい?」
「ノイタイエルの作り方が載ってる魔道書。そのありかが知りたいんだが」
サムソンの質問は魔道書のありかを知りたいということだった。
確かに前もそんなこと言っていたな。
「ノイタイエル……はて、聞いたことはあるが……」
スライフが即答しないのは珍しい。確かに難しい案件なのかもしれない。
「飛行島のコアに……」
「了解した」
それだけ言うとすぐに合点がいった調子で頷いた。
グイとサムソンのすぐ側まで近づき言葉を続ける。
「しばし時間が必要になる」
「難しいんだな」
「そうだ。だが、どうしたものか」
「どう?」
「一旦、吾が輩は姿を消す必要がある」
「そっか。いつごろ戻ってくるんだ?」
「いいのか?」
「なんのこと?」
「我が輩を信用するというのか?」
「そうだね。信用はしてる」
スライフは魔法陣に置かれた名刺……触媒を手に取り、オレに返す。
「準備ができたら、それを光らせる。光ったならば、吾が輩を呼び出せ」
そういうとティラノサウルスの周りを飛び回りながら、解体していく。あの巨体だ。思った以上に時間がかかっていた。
しばらく後、解体が終わると、ティラノサウルスの内臓を口に入れた。
自分の体の何倍もある大きさにお腹を膨らませて、仰向けに寝転がったままスライフは消えていった。
「頼んどいてなんだが、どれくらい時間がかかるんだろうな」
サムソンが小さく呟くようにオレに質問する。
「難しそうだったな。でも、他に手がかりないし、気長に待つしかないだろうな」
後に残されたのは、皮と頭の頭蓋骨。それと綺麗に切り分けられた肉だ。
あのティラノサウルスの巨体だけあって、残された肉も大量だった。肉の一塊は、使いやすいサイズに切り分けられている。
相変わらず仕事に関してマメだなと思う。だが、ちょっと風情がなかった。せっかくの巨獣の肉だ。大きなブロックに分けてくれてもよかったなと思う。
「た……黄昏の者に解体をさせたのか」
「どうやって、あの暴れ狂う黄昏の者を手懐けたのか……」
後の3人組は口々に絞り出すように声をだしていた。
「慈悲深い大王様に、加えて慈悲を願う身をお許し下さい」
そんななか、ラッレノーが3人組へと近づき恭しく頭を下げた。
「なんだ」
「この大口、巨獣でございますが……」
「全て言わずとも良い。わかっている。大王様はこう仰った。我らが遊牧民の力と善意を見せ、恩に報いるように」
「故に、この大口は、巨獣を狩ったことにならぬ」
「ありがとうございます。慈悲深き大王様の使者たちよ」
再度、ラッレノーは頭を下げる。後にいる彼の家族もだ。
この人達が大王様の使者か。なんだか、すっごく強そうだな。
鹿のように枝分かれした角の生えた大きな馬に乗った3人の男達。
皆立派な髭を蓄えていて、ラッレノー達と同じような服装に身を包んでいる。
だが、その色は深い紫。腰には巨大な剣を構えていて、いかにも強そうだ。
「強そうだな」
「うむ。まあまあ強いでござるよ」
オレの感想に、ハロルドは、なんて事も無いように言う。
さらにハロルドは言葉を続ける。
「そうでござるな。例えるなら、一人一人が大体イアメス殿と同じぐらいは強いでござるな」
そのコメントに驚く。
「えっ? イアメスってそんなに強いの?」
そう思ったのオレだけではないようだ。サムソンも驚いている。
「うむ。イアメス殿のは強いでござるよ。だからこそ拙者は、彼が金獅子ではないかと確信できるでござる」
意外だ。あいつが、そんなに強かったとは。
というか、そう言われるとこの後の3人組が急にしょぼく感じるから不思議だ。
外見って大事だな。
駆けつけたラッレノーに報告する。
「よかった。本当によかった。サエンティには後で私の方から叱っておきます。よく言い聞かせておきます。本当に何と言ってお詫びすればいいのか……」
ラッレノーがまくし立てるように謝る。なぜ謝られるのかわからない。
「サエンティ殿は、あの巨獣に対して看破の魔法を使ったでござるよ」
不思議がるオレ達に、ハロルドが説明する。
「看破で?」
「そうでござる。獣は人の視線に敏感でござる。看破の魔法による魔力のこもった視線であればなおさらのことでござるよ」
なるほど。それでハロルドはやめろと言ったのか。
「へぇ。看破ってそんな弊害もあるんスね」
「はい。前々から言い聞かせておいたのですが」
「でも、それほど警告を受けておきながら、なぜ見たんでしょうね?」
「おそらくサエンティ殿は最近看破を使えるようになったのござろう」
ハロルドが顎に手をやりながら言葉を続ける。
「看破の魔法を覚えたての頃は、色んなものを看破で見るでござるよ。それが楽しくて楽しくて、ついつい自分が見たものを大人に報告したり、初めて見る表記に驚いたりと……」
ハロルドが昔を懐かしむように空を見上げて呟く。
言われてみれば、魔法が使えるようになって、看破でいろいろな物を見るのは楽しかった。最近は慣れてしまい、あまり使うことがなくなったが。
そっか。
そこで、ふっと気がつく。笑みがこぼれる。
「いえいえ。ラッレノーさん。結果的には全部よかったんです。私達は誰も気にしてませんよ」
「そうですか」
ずっと気になっていたことだ。最初にノアを見た時に、サエンティとパエンティの2人が驚き、後ずさった理由だ。
最初は呪い子だと知って恐怖による反応だと思った。だが、すぐ後には海亀の背に乗り込み、ノアが近くにいるにも関わらず走り回って遊んでいた。
その後も特にノアに嫌悪感を示すことなく、普通に接している。
最初の反応と矛盾する、その後の態度。
それはただ単純に看破で初めて見る表示に驚いていたということだ。
ノアは嫌われている訳ではなかった。それが分かっただけで収穫だ。
「ところで。このティラノ……いや大口のお肉って美味しいんですか?」
「肉食の巨獣は、あまり焼き肉に向かないのです」
「そうなんですか。残念です」
「燻製にして食べる分には悪くはないのですが、どうしても肉が固くて……スープの具などにはちょうどいいですよ」
さてと、とりあえずはこいつを解体して、燻製にしてもらおうかな。
それが終わったら……面倒くさいけれども、あっちに行くか。
遠くに見えるエルフ馬を見やる。
「珍獣に抱きつくのか……2時間」
黄昏の者を呼び出す為の魔法陣を広げながら、ぼやく。
あの訳の分からないウサギに抱きつく大仕事が待っている。
解体はサクッと終わらせよう。
「それは何を?」
ラッレノーが興味深そうに質問してくる。
「魔法で解体するのですよ。肉や皮なんかをバラバラに」
そう言ってすぐにスライフを呼び出す。
「今日は見物人が多いのだな」
いつも通りだ。フワフワと浮いた黄昏の者。
「黄昏の者!」
「お前達、どういうつもりだ?」
背後から野太い叱責の声がする。さらに続く物音から、剣を抜いているようだ。
忘れてた、後のいかつい3人組。
なんだろう、こいつら?
ラッレノーと一緒に来たので敵ではないだろうけれど。
呼び出されたスライフを見て3人の男は口々に警戒の声を上げる。
「静かにせんか! リーダの命令をこやつは聞く。危険ではない」
ハロルドが3人に向かって声を上げる。
「もしかして、其方、ハロルド?」
「見ての通りでござる。今は訳あって、この者達に同行しているでござるよ。まぁ、グダグダ言わずにリーダに任せておけば良い」
ハロルドはそういうと彼らから目を離し、オレをみた。
そういえばハロルドは南方出身だと言っていた。本当に有名人なのだなと思う。
「ふぅむ。今度はこの巨獣か」
「そうそう、いつもどおりちゃっちゃと頼むよ」
「これほどの大物。お前、対価として何を望む?」
あっ。そっか。いつも質問とかしてたんだよな。巨獣にばかり気を取られて、全然考えていなかった。
どうしようかなと考えていると、サムソンが近寄ってきた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
スライフに向かって声をかける。
「こいつの言葉に従っていいのか?」
「問題ないよ」
サムソンが何か質問したいなら、任せよう。オレにはさしあたって頼みたいことがない。
「何が知りたい?」
「ノイタイエルの作り方が載ってる魔道書。そのありかが知りたいんだが」
サムソンの質問は魔道書のありかを知りたいということだった。
確かに前もそんなこと言っていたな。
「ノイタイエル……はて、聞いたことはあるが……」
スライフが即答しないのは珍しい。確かに難しい案件なのかもしれない。
「飛行島のコアに……」
「了解した」
それだけ言うとすぐに合点がいった調子で頷いた。
グイとサムソンのすぐ側まで近づき言葉を続ける。
「しばし時間が必要になる」
「難しいんだな」
「そうだ。だが、どうしたものか」
「どう?」
「一旦、吾が輩は姿を消す必要がある」
「そっか。いつごろ戻ってくるんだ?」
「いいのか?」
「なんのこと?」
「我が輩を信用するというのか?」
「そうだね。信用はしてる」
スライフは魔法陣に置かれた名刺……触媒を手に取り、オレに返す。
「準備ができたら、それを光らせる。光ったならば、吾が輩を呼び出せ」
そういうとティラノサウルスの周りを飛び回りながら、解体していく。あの巨体だ。思った以上に時間がかかっていた。
しばらく後、解体が終わると、ティラノサウルスの内臓を口に入れた。
自分の体の何倍もある大きさにお腹を膨らませて、仰向けに寝転がったままスライフは消えていった。
「頼んどいてなんだが、どれくらい時間がかかるんだろうな」
サムソンが小さく呟くようにオレに質問する。
「難しそうだったな。でも、他に手がかりないし、気長に待つしかないだろうな」
後に残されたのは、皮と頭の頭蓋骨。それと綺麗に切り分けられた肉だ。
あのティラノサウルスの巨体だけあって、残された肉も大量だった。肉の一塊は、使いやすいサイズに切り分けられている。
相変わらず仕事に関してマメだなと思う。だが、ちょっと風情がなかった。せっかくの巨獣の肉だ。大きなブロックに分けてくれてもよかったなと思う。
「た……黄昏の者に解体をさせたのか」
「どうやって、あの暴れ狂う黄昏の者を手懐けたのか……」
後の3人組は口々に絞り出すように声をだしていた。
「慈悲深い大王様に、加えて慈悲を願う身をお許し下さい」
そんななか、ラッレノーが3人組へと近づき恭しく頭を下げた。
「なんだ」
「この大口、巨獣でございますが……」
「全て言わずとも良い。わかっている。大王様はこう仰った。我らが遊牧民の力と善意を見せ、恩に報いるように」
「故に、この大口は、巨獣を狩ったことにならぬ」
「ありがとうございます。慈悲深き大王様の使者たちよ」
再度、ラッレノーは頭を下げる。後にいる彼の家族もだ。
この人達が大王様の使者か。なんだか、すっごく強そうだな。
鹿のように枝分かれした角の生えた大きな馬に乗った3人の男達。
皆立派な髭を蓄えていて、ラッレノー達と同じような服装に身を包んでいる。
だが、その色は深い紫。腰には巨大な剣を構えていて、いかにも強そうだ。
「強そうだな」
「うむ。まあまあ強いでござるよ」
オレの感想に、ハロルドは、なんて事も無いように言う。
さらにハロルドは言葉を続ける。
「そうでござるな。例えるなら、一人一人が大体イアメス殿と同じぐらいは強いでござるな」
そのコメントに驚く。
「えっ? イアメスってそんなに強いの?」
そう思ったのオレだけではないようだ。サムソンも驚いている。
「うむ。イアメス殿のは強いでござるよ。だからこそ拙者は、彼が金獅子ではないかと確信できるでござる」
意外だ。あいつが、そんなに強かったとは。
というか、そう言われるとこの後の3人組が急にしょぼく感じるから不思議だ。
外見って大事だな。
0
お気に入りに追加
246
あなたにおすすめの小説

転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる