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2. 現れる登場人物達
取り引きとオズの秘密
しおりを挟む『えー、3年Eクラスオズワルド・チャールトン君、至急生徒会室にお越しください。』
という訳で、放送で呼び出された為、オズは今廊下を歩いている。あの放送の声はグレイグだった。それもそのはず、グレイグはスカイリルーフ学園中等部生徒会長になったのである。
因みにヒューバートはグレイグと同等くらいの成績なので副会長にどうかと誘われていたが、「オズが選んだ委員会について入りたいから。」という理由で断ったらしい。グレイグは呆れていたし残念そうにもしていたが、どこか面白そうに笑っていた。
(ヒューもぶれないよな~。)
それはさておき、今回オズはどうして生徒会長に呼び出されたのか。心当たりはある。あの留学生、ランベルトの事だ。
あの後Eクラスで正式に紹介されたランベルトは、周囲の人間にも国にとって大切な人物だと認識された。皆んなチャンスがあれば彼に近づきたい、仲良くなりたいと積極的に話しかけ、彼に無礼な態度を取るだなんて考えられない。
そんな中、オズはランベルトをちょくちょく避けたり、遠回しにペアや移動教室の誘いを断ったりしている。
(だって、ヒューからの視線が痛いからさ‥‥。)
何と今ランベルトはオズの前の席で、授業中も結構な頻度で振り返って話しかけてくるのだが、その度に少し後ろから注がれるヒューバートの圧が重い。ヒューもランベルトを邪険に扱えない理由は良く分かっているので口には出さないものの、物凄く何か言いたげな目を向けてくる。
ところがランベルトは妙にオズを気に入っていて、彼ならヒューの視線に気が付いているだろうに、気にせずたくさん話しかけてくる。
(それでちょーっと避けてるだけだし、何も呼び出されるほどじゃないだろ。)
と思いつつ、生徒会室に着いたので木の扉をノックする。中から「入れ。」とグレイグの声がした。オズは扉を開けて、「失礼します。」と礼をする。
(何気にグレイグとちゃんと話をするのは初めてだ。)
グレイグからしたらオズは、友達の好きな人というポジションだ。オズは小説を読んでいるのでグレイグの情報を少し待っているけれど、グレイグはオズのことなど余り知らないと思われる。
生徒会室は長机がいくつか並んでおり、グレイグは部屋の一番奥にある大きな机の前に立っていた。オズを見ると、にっと口の端を上げる。今日も今日とて馬鹿かっこいい。
「わざわざ呼び出してすまないな。」
「大丈夫です。ランベルトの事ですよね?」
「ああ、話が早くて助かる。」
きっとクラスの誰かが、オズがランベルトに冷たいとチクったに違いない。
「君はランベルトを遠回しに避けているそうだな。大方、ヒューのせいかとは思うが。」
「バレてるんだね‥‥。」
この分だと、ヒューはグレイグの前でもオズの話をしているのかもしれない。
「君はランベルトに気に入られている様だし、もう少し彼と積極的に関わって欲しいんだ。ランベルトは国にとって大切な相手だし、彼と更に仲良くなって貰えると心強い。」
「やっぱり、そうだよね。でも‥‥。」
(ヒューを悲しませたくはないしな。)
なかなか良い反応をしないオズに、少し待ってからグレイグは新しい提案をした。
「では、これは借り一つとしよう。いつか必ず、君に借りを返すと約束する。」
グレイグは真っ直ぐにオズを見て言った。その言葉を聞いたオズは、それは良い、と考える。
(グレイグに貸しを作っておけるのはデカい。彼は生徒会長だし、多少の無茶は出来る立場だ。)
オズは勢いよく頷いた。
「了解です!ランベルトとめっちゃ仲良くなります!」
「切り返しが凄いな‥‥。くくっ‥‥!」
オズの元気な返事に、グレイグは静かに笑い出す。目元に皺が寄って、可愛らしい笑顔だった。彼の笑った顔は貴重である。
「君とは一度、話をしてみたいと思っていたんだ。一年の時の体育祭を覚えているか?」
「ええ、勿論!グレイグは流石なもんだったよね。見事な一位で!」
グレイグはくすくすと笑う。当時の光景を思い出すかの様に、彼の視線は宙を彷徨った。
「ああ、俺は一位を取った。嫌味に聞こえてしまうかもしれないが、これまで人生で一番以外を取ったことがなかったんだ。俺は負け知らずだった。あの日までは。」
オズはその言葉に首を傾げる。あの試合でも彼は圧倒的な一番だった。ヒューは銀賞を取れたけれどそれは前の二人が失格になったからであるし、グレイグの金賞はケチのつけようがない。
しかし不思議そうにするオズを、グレイグは眩しいものを見る様な目で見つめる。
「ふっ‥‥あいつが君を抱えて空から降って来た時点で、もう会場の盛り上がりが違っていたな。」
そうだっただろうか。オズは降って来た側なので、よくわからなかった。
「俺は一番で、勝ったはずだった。なのに、君たちが俺よりもずっと嬉しそうに、楽しそうに笑っているから‥‥。」
グレイグはとびきりの笑顔を見せた。
「全く勝った気がしなかったんだ。」
確かに言われてみれば、オズが乗った天秤が傾いた瞬間の会場の湧き方は異常な程だった。そして何より、オズとヒューバートはその瞬間が楽しかった。
「君たちは、誰よりもあの大会を楽しんでいた。試合に勝って勝負に負けるとはこの事かと思ったぞ。」
まさかグレイグにそうな風に思って貰えていたとは、思いもしなかった。半ば呆然とするオズに、グレイグは片手を差し出す。
「まあ兎に角、ヒューには悪いがランベルトをよろしく頼む。」
オズはその手を取って、ぶんぶんと振った。
(まさかグレイグと握手をする日が来るとは!)
と勝手に盛り上がっていたのである。
「はい!」
取り引きは成立した。
ヒューには、グレイグに呼び出されてランベルトともっと仲良くなる様に言われたと伝える。ヒューは絶妙な顔をしていたが、「グレイグが言うなら‥‥。」と渋々認めてくれた。何だかんだあの二人も仲が良いのだ。
「オズ、段差があるよ、気を付けて。」
「あ、ありがとう‥‥。」
ランベルトはオズをエスコートする様に、肩にさりげなく腕を回す。心配の声を掛けてくれたので腕を退けるのも忍びなく、取り敢えずオズは礼を言う。
今は、ランベルトと二人で学園の中にある森付近の草刈りをしているのだ。何故そんなことをしているのかと言うと、二人が美化委員だからである。
そうあの日‥‥ヒューはランベルトに委員会じゃんけんで負けてしまった。それでオズの相方はランベルトになったのだ。
(ランベルトとも結構打ち解けて来たよなー。)
あれからオズの方からも積極的に話しかける様になったので、何となく距離も縮まった。縮まり過ぎな気もするけれど。
オズは草刈機のスイッチを入れる。途端にけたたましい音を立てながら動き出し、ランベルトも彼の草刈機を稼働させた。
暫くそうして森付近の草を刈る。学園の敷地内とは言っても、一応森との境目にはフェンスがあるのだ。
フェンスを辿る様に歩きながら草を切っていると、ある時、少し遠くのフェンス近くで何かが蠢くのが見えた。
オズは声を上げる。
「何だ?あれ‥‥。」
「森の動物が迷い込んでしまったのかな。森に返してあげよう。」
ランベルトの一言で、二人はその蠢く何かに向かって走り出す。
「これは‥‥っ!」
「酷い‥‥。」
そこで動いていたのはうさぎだった。太めの縄でぎちぎちに縛られて、苦しそうに暴れている。うさぎは息が上がっていて、その何かを訴える様な赤い瞳が少し怖くもあった。
「誰が、こんな事‥‥。」
オズが呟くと、ランベルトはすぐさま杖を取り出す。
この学校の制服は腰に魔法の杖を入れる用の細いケースが掛けられており、その上にローブを羽織っている感じだ。
ランベルトは軽い詠唱をすると、発動の言葉を発する。
「〝切断〟!」
縄を切ってしまおうと思っての魔法だった。しかし、その魔術はなんの攻も成さなかった。魔術はランベルトに跳ね返り、彼はギリギリのところでバリアを張る。
(この状況でバリアが間に合うのは凄いな‥!流石ランベルトだ。)
オズは感心する。
「一体、どうして‥‥。」
ランベルトは彼自身の手を見下ろし、呆然と呟いた。オズはうさぎの元に身を寄せ、その縄をよく観察する。
「これ、強力な呪いが掛かってる。よく見ると縄の結び目がないから、これは呪いそのものなんだ。だから〝切断〟じゃ切れなかった。」
結び目がない。つまりこれはただの縄ではなく、人の手で結ばれたものではないと言うことだ。ただの縄なら〝切断〟で切れる。
「恐らく、これはかなり高度な呪いだ。〝切断〟が弾かれたと言うことは、少なくともそれ以上の強さだと思う。」
オズは自身の腰から杖を抜き、縄に向けた。
「退がってて。」
静かに、ランベルトに命じる。彼はいつもと違う様子のオズに驚きつつ、そっと後ろに退がった。
オズは頭の中で過去に読み漁った魔術書をぺらぺらとめくり、目当てのページを探す。
(これだ。)
見つけた魔術の省略詠唱を軽く唱えたのち、オズは発動の言葉を発した。
「〝解析〟」
その瞬間、ブワッとうさぎの周りに魔法陣が五つ出現した。魔法陣は青っぽい光を発し、陣の中で様々な文字が蠢き回っている。
こうなればもうこっちのものだ。
オズはもう一度、先程とは違う魔術の省略詠唱をし、発動の言葉を発する。
「〝解除〟」
その瞬間、複雑に文字が蠢いていた魔法陣が強力な光を発して消え、うさぎを拘束していた縄は弾け飛んだ。
うさぎは縄が解けると、直ぐにぴょんぴょん走り去ってしまう。
「あっ、うさぎー!怪我とか‥‥あれだけ走れるなら大丈夫か。」
怪我が心配だったが、どうやらそれは大丈夫そうだ。オズはふぅ、と一息付き、杖をケースに戻す。それからランベルトの方を振り返った。
「全く、酷いことをするよな。一体誰の仕業なのか‥‥。」
「今の、魔術、」
オズの言葉を遮る様にランベルトが言った。彼は、信じられないと言う様に目を見開いてオズを凝視している。
「今の魔術は二つとも、とても高度な魔術だ。潜在魔力が高くないとそう簡単に使えない。しかも、あんなに短い詠唱で‥‥。」
そこでオズは、ランベルトの言わんとしていることが分かった。
オズの瞳は偽りのダークグリーン。この濃い瞳を持っていると、オズは明らかに低魔力保持者に見える。しかしオズは本当なら高い魔力を持ち、彼の本来の瞳の色はかなり色素が薄いオパールグリーンだ。オズは、自身の魔力の強さを隠している。
低魔力保持者には、今の魔術は使えるはずがなかった。いや、物凄く長い詠唱をして準備を厳重に整えれば使える可能性もあるが、こんな風に咄嗟にはとても使えない。なのに、オズはいとも簡単に二つもの難解な術を発動させたのだ。ランベルトからすれば可笑しな話である。
「君は、高魔力保持者なのか?いや、そうでないとおかしい。しかし、そうだとしたら、その瞳は‥‥。」
ランベルトは疑問をぶつける様に吐き出していく。一方はオズは、この先の展開を考えて背中に冷や汗が流れる。
ランベルトは一歩、二歩とオズに近づき、オズの頬に手を添えた。
「その瞳は、本物ではないのか‥‥?」
オズの秘密は暴かれてしまった。
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