星空に導かれて~仲間を連れてほのぼの暮らします

Miiya

文字の大きさ
上 下
36 / 40
森で出会った新たな仲間編

第34話 鉱石の使い道とその後

しおりを挟む
ひとまず、アダマンタイトとミスリル魔鉱石は少しもらおうかな。あとのやつは多分自分たちで何かしら作るのに使うんだろう。

 「ありがとうな。引き続き頼むぞ!」
ミニスライム達は俺の声に合わせて、一斉に腕を上げた。可愛いなー本当に。

 「レーミ、ちょっと来て!」
俺が呼ぶと、「何があった~?」という感じでポヨンポヨンと跳ねながらこっちへくる。

 「このアダマンタイト鉱石っていうの加工できる?」
レーミが少し考える。鉱石をペタペタ触ったり鉱石を細かく見たりする。すると、納得したようなしぐさを見せ、俺の元に駆け寄って「できるよー、何に加工するの?」と聞いてくるように腕を伸ばす。
 「ある武器を作って欲しいんだ。」

俺が作ってもらう武器は『刀』だ。俺のスキルの武器生成ヴァースだと、この世界にあるのだけしか作れなかった。前に銃とかどうかと思ったが無理だった。というわけで一から作ろうとゆうことで頼んだ。

 「こんな形だけどできるかな。」
レーミに刀と入れる鞘を描いて見せたところ悩んでいる。するとぴょんぴょんと飛び跳ね、保管部屋の方へ行く。
 「あれ、どうした?」

レーミについていくと、レーミがゴムの木を取り込んだ。そして、またさっきの部屋に飛び跳ねて戻ってさっき俺が描いた絵を見て何かを吐き出す。

 「これは、刀のレプリカか?これで細かく見ていくのか?」
俺が問いかけると肯定するようにぴょんと跳ねる。そのあとレプリカの周りを飛び跳ねたり、持ち上げてみたり、腕を伸ばして考えてるような仕草をする。たぶんアダマンタイト鉱石の割合とかを考えているんだろう。まあ、うちのスライム達は基本賢いからな。本当に不思議だ。

5分後、うーんとずっと悩んでたレーミが、アダマンタイト鉱石を食べて、体を縦横無尽に動かす。そして、完成したのか体の形を変えて吐き出す。

 「おーー!これは紛れもなく刀だ。」
俺の元に出された刀。これはまさしく名刀のように見える。そして作り出したレーミは誇らしげにこっちに寄ってくる。

 「よくやったなー。ありがとうなレーミ。」
俺はレーミを抱き上げ、撫でまくる。レーミも抵抗することなく、むしろ体を委ねもっとやってくれという感じだ。そして俺は10分撫でまくった。するとレーミはすごいツヤツヤになっていた。俺が下ろして、レーミが満足したのかすごい飛び跳ねる。 いつもより高く飛び跳ねている。

 「おにいちゃん!」
後ろからパジャマ姿のリーナがこっちへ走ってくる。
 「あのね、さっきあのお風呂?っていのから出た時、着替えどうしようかなって考えてたら、ニースちゃんが近くに寄ってきて、体がから着替えを出してくれたの。不思議だよね!」
 「あーそうだな。さすがニーズだよな。」

たしかに後ろからぴょんぴょんと楽しげに飛び跳ねて来る。俺の今持ってる着替えも8割がニース特製だ。ファッションに興味があるのか、服を作るときにすごい俺の周りを跳び回って考える。だからか、リーナのパジャマ姿がかなり可愛い。

 「それじゃあ俺も風呂入ってくるから、先にベットで寝てなよ。」
 「うん!ありがとう。」
いい子だ。うちのスライム達に特に軽視することもないし、俺の家にもすでに馴染んできてる。

今日もお風呂にはいる。最近はランが新しく作った入浴剤を使っているが、これがすごいいいんだ。日本の温泉ぐらい効能がある。
 「この薬草入れたら、香りもいいし、筋肉も柔らかくするから、寝起きもなかなかいいわよ。あと、こっちを入れると魔力の流れがスムーズになるようになるわよ。」とすごい監修してくれる。このおかげで最近は体が軽い。褒めると「別にそんなこと気にしなくてもいいわよ。」となんかツンとしているんだよなー。ツンデレというやつだなこれは。

さっき刀を作ってくれたレーミや他のミニスライム達も一緒に入ってる。レーミはゆったりとくつろいでいるが、ほかのミニスライムはバシャバシャと潜ったり、泳いだりもしてる。プールとかあったら楽しいかな?スライム達に体を洗ってあげるか迷ったが、そういえばスライムは基本吸収してるからあまり埃とかついていないんだよな。まぁでも1匹1匹の丁寧に撫でるんだけどさ。

風呂から上がって着替えて、寝室にいくと、リーナとプルムが2人揃って寝ている。プルムはいつも寝るときはスライム形態に戻って帽子で寝てるが、今日はリーナのために一緒に寝てるんだなと思う。俺はどうしようかなと思ってたらミニスライム達が「ついてきて。」というふうに腕を動かす。

連れてかれたのはミニスライム達の部屋だ。思ったより綺麗だ。おもちゃとかあったけどちゃんと片付けられてる。ジャングルジムの中の木もしっかり管理してる。そう俺が感心してると、ミニスライム達が集まって形を変えていく。そして布団になった。
 「ここで寝ればいいのか?」

そう聞くとミニスライム達が腕を伸ばして俺はを包みこむ。思ったより気持ちいい。ふかふかというよりからすべすべで、しっとりして沈む感じがいい。

起きるとすごい気持ちが良かった。そして起き上がると、布団状態だったミニスライム達がいつものボール型に戻ってぴょんぴょんと跳ねる。
 「ありがとうな、気持ちよかったぞ。」と言って、ミニスライム達を撫でていく。

そしてキッチンへ行って、朝ごはんをつくる。今日はパンケーキだ。生地のタネを作って混ぜていく。そして焼いていると、リーナがプルム(スライム形態)を抱き上げて降りてくる。
 「おにいちゃんおはよう。いい匂い。」
 「ああ、もう少しでできるから待っててな。」

どんどん焼いていく。隣ではプルムが人間状態に戻って蜂蜜とバターを用意している。あとのミニスライム達がいつものように皿を持って待機している。量は大体半分でいいらしい。切ってどんどん皿に乗せていく。

「んー!?美味しい~」
リーナが食べて喜んでいるようだ。ちなみにこれは今日が初めてということで、ミニスライム達も喜んでぴょんぴょん跳んでいる。

 「今日はリーナのためにこの街を案内しようか。」
 「うん!頼むねおにいちゃん。」

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

処理中です...