星空に導かれて~仲間を連れてほのぼの暮らします

Miiya

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森で出会った新たな仲間編

第32話 木に寄り添う少女

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クエストを受けてない今日は、森に来た。先日仲間にしたアルラウネのランの能力を発揮させるため採集に来てる。あと、昨日クエストに行ってなかったミニスライム達を連れてきた。別に来なくていいよとは言ったのだが、行きたいとすごいせがんできたので連れてきた。たしかに遊んでる。鬼ごっこみたいなことをしたり、草を勝手に食べてる。
 
 「なんか良さげな薬草とかある?」
 「そうね、昨日お風呂というのに入れてた粉、あれの効能をあげるものならあるわね。」
ランはひょいと草を渡す。
 「これ、入浴剤として使えたんだ。」

昨日畑にいたミニスライム達がいなくなったのが不審に思い、付いて行ったら俺がスライム達とお風呂に入るところを見たらしい。「バカ!」て言って慌てて出てったけどよく分からんかった。そこで入浴剤をみつけて成分を調べたらしい。

 「あれ、どうした?新しい動物の肉かな?」
ミニスライムが寄ってきて褒めてほしたげにぴょんぴょん俺の足元で跳ねる。
 「よくやったな。こんなに早く集める必要ないのにな。」
ミニスライムが集める理由は主人であるフミヤにたくさん食べて欲しいのと、褒められたいという二つの理由から精力的に活動しているが、フミヤは常に働きすぎかと気にかけてる。しかしミニスライムは楽しいから止まらない上に、ワイバーンを平気で倒すほどの能力を持っているため、常人の働きでは疲れが全く出ないのだ。

褒めると、森の中へ入って行った。遊びに行くのかな?しばらくすると、危険信号がくる。あいつらはここのボスも平気で狩るから、多分ランの時みたいだろう。

 「何があった!?」
そこには女の子が倒れていた。
 「この子に何かあったかわかる?」
発見したミニスライム達に聞いてみるが、申し訳ないとしょんぼりとする。

 「いや、気にしなくていいよ。それより状態が危ないな。」
出血がかなりひどい。木にもたれかかってるが、完全に力尽きている。顔色がだいぶ悪い。
 「主~待ってよー……って!ヴァンパイアじゃん。
しかもかなり危ないね」
 「治せるか?」
 「もちろん!『スーパーヒール』」
すると、傷口がみるみる閉じていく。
 「ここにいても危ないでしょうし、移動しないといけないですね。」
 「ああ、一旦俺の家まで運ぼう。」
少女をおんぶする。一旦リュックをしまって、双子には少しミニスライム達と行動してもらう。

そして、家に帰ってきた。いつもと違う様子にミニスライム達が驚く。寝室まで行ってベットで寝かせる。あと、洗浄の魔石を使って、血とかの汚れを取る。 
 「大丈夫でしょうか。」
 「分からんが、ひとまず時間を置くしかないか。」

-----------------------------------------------
少女side

はぁはぁ、もう追いかけないで。私を襲わないで!
あれから何日経ったかな。もう感覚がなくなってきてる。血も流れて意識が薄れてきた。もう死ぬのかな私。

 「…………はっ!!」
起き上がると、ベッドに寝てた。ここはどこだろう。見たところ普通の家の部屋だ。すると、ノックの音が聞こえる。
 「おーい、もう起きてるかな?あっ、起きたね、よかった。」

男の人が入ってくる。怖い。

 「あ、俺は別に何もしないよ。安心してほしい。」
(うーん困ったな。さっき悪夢にうなされてたし、見たところどっかから必死で逃げてきたようだ。警戒されるとこちらも何もできないな。)

男の人が立ち止まって何か考えてる。すると足元にいたスライムが1匹寄ってくる。
 「キャ!」
 「ビィーービィ。」
可愛い。柔らかくて、すごいすべすべしてる。少しひんやりしているけど、なんか心があったまる。

 「あ、ニース!ん?なるほど。その子はニースって言うんだ。」
フミヤがなるべく優しく声をかけるがまだ少し警戒してる。その様子を見たニースが腕を伸ばして少女の頭を撫でて、「この方は素晴らしいです。決して危害は加えないです。」と少女を安心させるようになだめる。少女は心が落ち着いたのか一つ深呼吸をしてフミヤに話しかける。

 「あ、うん。ふー。すいません。先程から警戒して。助けてくれたのに。」
 「いやいいんだよ。体は大丈夫かな?あと、これを食べなさい。元気になるよ。」
 「これは?」
少しとろみがある汁、中には穀物が入ってる。

 「これはお粥って言う病人によく出される料理なんだ。」

 「ん、美味しい。」
 「よかった。どんどん食べてね。」

本当に美味しい。私は何日食べてなかったんだろう。あったかい。気づくと皿は空になっていた。

 「うん、それだけ食べれたらよくなってきてるね。ところで、何があったの?」
 「あ、それは、えっと….」

敬意を話そうと思い出そうとするけど、思い出そうとするとあの悪夢が思い出されてくる。

 「え、と、、、、あ、あーーー」
 「大丈夫か、落ち着け!!」
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