星空に導かれて~仲間を連れてほのぼの暮らします

Miiya

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うちのスライム達編

第29話 快適すぎる

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自分の家での暮らしが始まってからは、なかなか有意義な生活を送れてると思う。まず朝早く起きて畑を手入れする。俺が起きて畑に行くと、ミニスライム達が何匹かついてきて、一緒に作業をする。桑やらなんやらを使って手入れをしていく。種をどうしようかなと思ってたが、ミニスライム達に種があるか聞いたら、ヒョイっと腕を伸ばしてきて、いくつか種を出してくれた。木を伐採してるときに見つけたらしい。

ミニスライム達は力強いので簡単に掘り起こすことができる。そして、水魔法が得意なミニスライムに頼んで地面を湿らす。これが毎朝の日課だ。あとはミニスライム達が勝手にやってくれてる。虫なんかの退治もする。

畑作業が終わると、キッチンの方へ行く。この辺りからプルムや双子も起きてくる。プルムは肩の上に乗っかり、双子は皿の用意をしてくれる。食べる人が多いので朝はスープが中心になってくる。そして野菜を盛り合わせて、そこに燻製肉をスライスしたのを乗せて完成だ。

作り終える頃にはみんなが皿を持ってもらいにくる。そしてそれを受け取ってどんどん入れてく。いつもいただきますと言うと、ミニスライム達は止まる。そして食べ始める頃にはまたはしゃいだりもする。仕事熱心だからあまり強くも言えないしな。

朝ごはんを食べて、王宮へ行ってルナを待ってギルドへ行ってクエストを受けに行く。この時はプルムと双子は常駐で、ミニスライムは5~10匹がともに行動する。この間はミニスライム達は外へ出て狩りに行ったり、野菜や薬草を取ってきたり、調合や加工などをする。毛皮の維持をしたりもする。モンスターも時々倒すようで、魔石もよく集まったりする。家の明かりは魔石に光魔法を入れたものをガラスの入れ物に入れて使ってる。一回入れると大体1週間ぐらいは光り続ける。

夕方ごろに家に戻る。家で作業をしているミニスライム達は俺が扉を開けると一斉にぴょんぴょん飛び跳ねる。そしてその様子を見て1匹1匹撫でていく。家の問題の一つに掃除というのがあるが、うちはスライムという森の掃除屋とも言われるモンスターがいるので関係がなかった。遊んでてものを倒すこともあるらしいがすぐに直してるのでえらいなと感心する。

夜ご飯を作ろうとすると、数匹のミニスライムが寄ってきて、肉を差し出す。「これは、新しい動物の肉か?」と聞くと、「そうだよ!」と言わんばかりにぴょんぴょん飛び跳ねる。こういう好奇心旺盛な部分は子どもだなー。

子どもといえば、ミニスライム達の空間はだいぶ人気があるそうだ。よく働くのではあるが、休憩中はよくスライダーが使われるらしい。それで近々新たな遊具を作ろうと計画を立てているらしい。

何より一番変わったのが、風呂だ。ジャパニーズカルチャーの代名詞と言っていいだろう。初めて入った時は感動した。浴場のような石造りの風呂はあまり入ったことが無かった。意外といいもんだと思った。スライム達はどうなのかなとすこし心配した。プルムや双子はすこし怪しく思ってたが、ミニスライム達はスライダーが水が流れてるため、躊躇なく入った。そしてすごい楽しんでるのを見て、プルム達も入った。風呂の再現は水魔法と火魔法の応用だ。ミニスライムは魔力制御もうまく、ちょうどいい湯加減になるのだ。俺とプルムは体を伸ばしてゆったりしてるが、双子やミニスライム達は遊んでいるようだ。これが銭湯だったら怒られるが、俺は特に気にしない。楽しい方がいいからな。中には泳いでたりする輩もいた。今度プール頼んでみようかな。

体を洗うのだが、最初の2日は石鹸がなかった。忘れていたのだが、この世界は風呂という文化がなかったのだ。そりゃ石鹸がないのもわかる。そこで、小物の生産が得意なニースと一緒に森へ行って、石鹸として使えるものがあるかなと探した。探してると、ニースは片っ端からどんどん食べてって、体の中で調合していった。そして、2時間かかって石鹸の成分の入った液体ができた。薬草を混ぜたものに自分の溶解液を混ぜて作ったらしい。これを専用の入れ物に入れて今は使っている。また、入浴剤もできた。これは漢方薬に似た効能の薬草を混ぜたもので、これは粉状になっている。

そして、風呂から上がったら朝ごはんの下ごしらえをして、色々チェックして寝る。これが基本的な一日の過ごし方だ。本当に快適になった。

この家ではある程度のルールを決めた。

1、みんな平等に扱うこと。これは仲間意識を高めることを目的とし、また平和な暮らしを築いてく為にも必要だ。

2、人を襲わない。これは主に狩りに行った際に、冒険者などを攻撃しないようにするということだ。

他にも、動物はともかく、モンスターは狩り過ぎない。ギルドのクエストが無くなるからね。あと仕事は常にローテーションでいく。クエスト組や畑組、狩りや採集などをグループで分けてる。もちろん得意分野で変わることはあるが、やはり優遇はきかないようにする。あと、1週間に1~2日は休みを入れる。この子達は疲れ知らずな上、楽しんで働いてくれてる。それでも常に仕事はさすが俺が見ててキツイので休息は取るようにしている。日本じゃあとりたくても、取れないのだから。

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