星空に導かれて~仲間を連れてほのぼの暮らします

Miiya

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アステリア編

第14話 初クエストの行方は

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二匹の鑑定が終わった後、森へ入ろうとするが、受付さんから、「今からですと夕方までかかるかもしれないので、食事の用意をした方がいいですよ。」と言われた。
というわけで俺らは食品専門店へ入ってった。俺はここの食材をあまり見てなかったが、大抵は日本のものに似ており、多分いけると思う。
 「フミヤさん、このサンドイッチとか美味しそうですね。」とルナが提案してきた。俺も別に構わないのでいくつか買ってく。俺にはインベントリがあり、日持ちとか量を気にする必要がないので、カバンに入れるふりをして、インベントリに入れる。
 
それと、せっかくだしと野菜と肉と調味料を買ってく。

そして俺たちは門を出る。俺たちはまだ成人前の年なので(俺はここでは15らしい)門兵に冒険者のカードを見せ、早速探しに出てく。

リリー草はそこら辺に生えている草とは違い、薬草や香草として使われるらしい。依頼書ではこれを渡された籠二個分入れてくるらしい。

 「これがリリー草だね。」

俺は鑑定スキル持ちで、どれがどれか迷わず取れるためかなりハイペースで採れた。
 
ルナの方はプルムと一緒に採っている。プルムに一度リリー草を見せると、一度も間違えず探していたので、そちらもスムーズに進んでいった。

正午になったあたりで籠のだいたい2/3は集まったので、ここで一度昼ごはんする。

俺はインベントリからサンドイッチを出してルナとプルムに渡す。「んー美味しい!」、「美味しいです~!」と2人とも喜んでいた。

俺はというと先程買った野菜たちとリリー草を少し取り出して、その時買っていた鍋に入れ込み、水魔法で、水をいれ、火魔法を使って沸騰させる。俺は日本では結構自炊をしてて、だいたいの料理なら普通に作れる。

リリー草をいれてみる。

うーんいい匂いだ。少しスパイシーな感じでいい具合に出来上がってくる。少し味を整えていると、後ろから二つの視線が背中をチクチクする。

 「「ジーーーーーー」」

ルナがよだれを垂らし、プルムがすでに震えている。

 「よし、こんな感じかな。」

特性野菜スープを作って、それを皿に入れる。プルムにはコップに注いで飲んでもらう。

 「うーん野菜がとっても美味しいですね。」
 「うん、結構いい出来だったかな。」
「ブルプルプルプルプル………」

あとルナの召喚獣にも出したところ大変喜ばれ、なぜか俺にも懐かれた。やっぱ召喚できないのが悔やまれる。

のんびりと食べていると後ろから二つの影がきて、俺の背中にぶつかる。ルナとプルムは2人で魔物狩りに行ってるし。

 「ん?」

振り返ると、

 「キュ」、「ピィ」

二匹のスライムが俺の背中にくっついてきた。

 「なんだ?」
俺が不思議に二匹を見てると、俺の皿の方に向かって跳ねてく。敵意はない。普通にお腹が空いているのか。

 「欲しいのか?」

俺が聞くと二匹とも飛び跳ねる。どうやら欲しいらしい。
俺はインベントリから余分に二皿出してそこにスープを入れる。

 「キューキュー」、「ピィ!」

二匹とも皿に体の一部を入れて食べている。とても可愛らしい。
俺がそのあと片付けをしようと皿を取ると、
「あれ、なんで綺麗になってるんだ。」

周りを見てると、二匹のスライムが皿の汚れを取っているのだ。正確には消化しているのか?まあ、俺に取っては好都合だ。
そして全てインベントリの中に入れると、二匹は俺の足元に寄り添っている。

 「俺についくるのか?」

「キューー!」 「ピィピィ!」

二匹とももちろんと言わんばかりに跳ねている。


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