星空に導かれて~仲間を連れてほのぼの暮らします

Miiya

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新たな旅立ち編

第6話アステリア

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俺、ルナ、シルヴィアさん、プルム一行はこの森「エルダーフォレスト」からアステリア王国まで約4時間歩いてついた。

途中でバイトウルフ(E)に出くわすも、さらっと倒していった。

 「ここがアステリア。」

一言で言えば大きい。本当に大きいのだ。もし前世の記憶がある人がいたら「東京ドーム○個分」とかいってみたいぐらいだ。

 「すごい大きいですね。ご主人様」

プルムもどうやら大きいと思ったらしい。体が小さい分余計に大きく見えてそうだ。

 「ここが通称『沈まぬ国」アステリアですわ!」

 「この名前の由来は現当主、ルナリス様の父上、ヴィットリー=シャーディス様が二度にわたってドラゴンから凌いだことからつけられたのです。」

いや、ルナの父さんやばくないか?この世界のドラゴンがどうなのかわからんけど、この国の大きさからして相当強そうだ。

ん、どうやら門についたようだ。すると二人の兵士が、

 「身分証のご提示をお願い……え!ルナリス様!?それにシルヴィア隊長まで!?」

 「例の件の帰りに盗賊に襲われて馬車をなくした。」

 「なるほど、あちらの男性は?」

 「ああ、盗賊に襲われてた所を助けてくれた恩人だ。田舎から来たらしいから身分証を持ってないらしい。」

そう。歩いてる途中で聞かれたので、俺は田舎から来た設定にした。異世界とかいうとめんどくさそうだだったからな。

その時に気づいたんだが、俺16歳になってた。そのあと水面を見たら別人になってた。日本人特有の黒髪がなんか全体に水色で一部金色になっていた。

 「身分証が無いなら、この魔法陣に手をかざしてください。」

そう言われて俺は手をかざす。すると青い光が出てきた。
 
 「よし、問題ありません。そちらのスライムは従魔ですね?」

俺とプルムは頷く。

 「では、お通り下さい。」

中へ入ると、とても活気溢れるいい街だった。見た所スラムのような所もないし、奴隷もなさそうだ。

 「ここはこの東の大陸で一番の国と言われております。」

 「もしよろしければ王宮まで来てください!助けてくれたお礼もしたいですし。」

え、なんか怖いんだけど。

 「わ、わかりました。お願いします。」

そして王宮へ着いたのだが、これまたでかい。でも装飾はあまりこだわってなさそう。まぁ軍人上がりみたいだし。

 「おーールナ!あまりにも遅いから心配したぞ。」

おお、これがルナの父さんか。なんか風格は感じるがそれ以上に魔力がすごい。恐ろしいわけではないが、凄みを感じる。

 「あ、お父様。こちらが盗賊に襲われたところを助けてくれたフミヤさんです。」

 「娘とシルヴィアを助けてくれてありがとう。アステリア現当主のヴィットリー=シャーディスだ。」

 「私は妻のリスリー=シャーディスです。」

 「フミヤ=ヤガミです。」

 「レディアントスライムのプルムです。」

 「なんと!レディアントスライムなのか!?」

あー。シルヴィアさんパターンだな。さっきのようなやりとりをして、

 「フミヤくんはどのような要件で我が国へ?」

 「田舎から出てきたものです。それで街へ行きたくて歩いてたところを二人に出会ったのです。」

 「そうか。あ、身分証がないって言ってたな。それならば冒険者ギルドで発行してもらえるぞ。」

 「それじゃあ今から取りに行ってきます。」

 「いや、もう日も暮れておるし、明日ではどうか?ここに泊まってけ。」

 「いえいえ、そんな。申し訳ないですよ。」

 「遠慮するな。君は私たちの恩人。お礼がしたいのだ。」

んーー、

 「プルムはどう?ここでも大丈夫?」

 「ご主人様と一緒なら大丈夫です!」

まあそれなら仕方ない。

 「それじゃあお言葉に甘えて、泊まらせていただきます。」

 「よし、色々あるかも知れんが、まずは飯だな」

そう言って、俺たちは会食でもするような場所で夕食をとった。

食べて思ったのだか、やはり肉がうまい。なんでも魔力が多いほど旨味が増すらしい。
ただ調理が単純で、サラダも生のままだった。まぁ素材がうまいから仕方ないのかもしれない。

机の上にはプルムも震えながら食べている。かつては草しか食べてなかったから王宮レベルの料理は美味しんだろう。

食べ終わると後ろから声をかけられる。

 「フミヤ様。お部屋へご案内します。」

 「あ、ありがとうございます。」

そんなこんなで、部屋まで来て、俺はベットへ寝転がる。

 「料理美味しかったね。」

 「はい!あんなにも美味しいものを食べれるなんて幸せです!」

よかった。もう疲れたし寝るか。


————————————————
In 第二会議室(ヴィットリーside)

 「シルヴィア。あの子をどう思う。」

 「はい。恐らく実力はわたしと互角以上にあるでしょう。」

 「お前がそんなことを言うのわ珍しいな。」

 「しかも実力はまだ隠しているもようです。あと助けてくれた時に、盗賊が解毒薬を持っているのに気づき、その上レディアントスライムにそれを入れて、永続的に使えるようしたあたり、相当頭もキレます。」

 「ふむ。しかしある意味これはいい機会かもしれないな。例の計画も視野に入れて関わっていくか。」

後に盗賊を調べたら、B級指名手配グループ、しかも頭はかつてA級冒険者まで上り詰めた男だ。若い力は時に悪い方向にも流れる。なるべくこちらがしっかりしないとな。
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