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第11話 お掃除屋さん
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「ピー♪」
「服がもらえてうれしそうだね」
ルルはアリーからもらった服を着て満足そうにしていた。多少着るのが大変と思われたがレイちゃんが触手で簡単にチャックを閉めてくれたため簡単に服が着れた。
「プニー...」
「レイちゃんは体の構造上着れるか微妙だもんね」
レイちゃんはおそらくどんな形にもできるだろうが普段は丸いため着れそうなものはなかった。少ししょんぼりと横に広がった。
「そういえばなんかこの部屋きれいになってない?」
朝には何枚かルルのものだと思われる羽が落ちていたり角っちょに埃があったのだが着替えるために一度部屋に戻ると綺麗になっておりピカピカと太陽の光が反射しているほどだった。
「なにがあったんだろう、アリーさんが入ったのかな?いやでもそんな時間あったかな...レイちゃん?」
いろいろと考えるトーマの目につくようにレイちゃんがぴょんぴょん近づいた。なにがあったのかとトーマはレイちゃんをみる。しばらくするとレイちゃんは急に大きくなり始めた。
「どうしたの?別にクッションはいらないよ」
てっきりクッションが必要に思ったのかと勘違いするトーマだが次に起こる光景に驚愕する。
「レイちゃん急に震え始めてどうしたの!?」
レイちゃんが震えるのは別に不思議なことではない。むしろ気持ちを伝える行為の一つになってるぐらいだが今までトーマに見せてきたのは嬉しい震えと感謝する震えで今の震えは全く知らない。レイちゃんの震えはどんどん加速していく。
ぽんぽんぽん!!
「ちっちゃいレイちゃんが出てきた!?」
レイちゃんの震えが止まると同時に体から分裂するように手の平サイズのレイちゃんが生み出されていく。そしてそのちっちゃいレイちゃんは新たに出たルルの羽の上に乗っかるとプルプル震え、しばらくたってぴょんと離れるとそこには何もなくキラキラと床が光ってた。
「もしかしてこのちっちゃなレイちゃんが掃除したの?」
その言葉にちっちゃいレイちゃんがトーマに近づき一斉に触手をあげる。その通りだと言わんばかりに。
「でもそれだったら前に分裂したちっちゃいレイちゃんはどこに行ったの?逃げ出したの?」
その言葉に本体のレイちゃんが触手を動かしちっちゃいレイちゃんを呼び寄せるとちっちゃいレイちゃんが本体のレイちゃんにとびつきずぶずぶと吸収された。
「こんなことができたんだ!!」
トーマは体の大きさが元に戻ったレイちゃんを抱き上げるとわしわしとなで始めた。ルルもありがとうと羽でなでる。なでられたレイちゃんは嬉しそうに触手を動かした。
「それじゃあ今後の掃除はレイちゃんに頼んでもいいかな?」
レイちゃんは任せろ!と触手を一本挙げた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「着心地はどうだい?って聞かなくても大丈夫そうだね」
アリーはトーマやルルに渡した服を聞こうとしたがルルの満面の笑みの笑みを見ると聞く必要はないと判断した。トーマも動きやすそうにしている。
「こんないにいい服ありがとうございます。ルルも嬉しそうです」
「ピー♪」
「見てればわかるよ。服屋冥利につくってもんだね」
アリー自身かなり良かったと感じてる。べラスの病気により一時的に服屋を休業していた。休業だけで済むならまだしもべラスの病気を考えると手につかない状態だったため昨夜のように人のためだけを考えて作ったため達成感に満ちていたのだ。
「この後はどうするの?」
「そうですね、まずはギルドに行ってクエストを受けてあと本屋に行くつもりです」
「本屋?」
「ちょっとあんまり冒険者としての知識が薄いので。戦闘に関してはこの子達がいますので」
トーマは完全にレイちゃん、ルルの従魔コンビに任せているため自分は従魔が知らない情報を蓄えていこうと考えた。レイちゃんの収納袋は重さを受け付けないため図書館で読むよりも買ったほうが何かといいのである。
「なるほどね。しばらくはこの街にいるんだろ?」
「そうですね、この街の近くの森はそんなに強いモンスターが出ないのでまだいる予定です」
「だったら今日もここに戻ってきなよ。お金は気にしなくていいからね」
アリーは笑顔で家を出るトーマたちを見送る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ルルあんまり激しく動かないでね」
「ピッ!」
トーマたちは先に本屋に向かった。本屋はかなり静かな場所で大声一つ上げようもんなら周りの人たちは一斉にその方向を向くことになる。
トーマは本屋でテイマーの本とモンスターの本、さらには教育の本を探した。テイマーの本は半年前にもある程度読んだがさすがにすべてを覚えてるわけでもないため必要とした。モンスターの本は本格的に冒険者を始めるためとレイちゃんやルルのためでもある。
本来のスライム、ハーピーはどのような行動するのかを知って隠すべき情報を考えておくためだ。教育の本はルルの教育、これは言わずもがなといったところだろう。
「えっとテイマーの中級本とモンスターの生態録に幼児を持つ親におすすめ教育本。これで今はいいかな」
まだ冒険者を初めて日も浅いトーマはなるべく出費を抑えるために3冊のみにしてレイちゃんの体に入れてもらった。
「服がもらえてうれしそうだね」
ルルはアリーからもらった服を着て満足そうにしていた。多少着るのが大変と思われたがレイちゃんが触手で簡単にチャックを閉めてくれたため簡単に服が着れた。
「プニー...」
「レイちゃんは体の構造上着れるか微妙だもんね」
レイちゃんはおそらくどんな形にもできるだろうが普段は丸いため着れそうなものはなかった。少ししょんぼりと横に広がった。
「そういえばなんかこの部屋きれいになってない?」
朝には何枚かルルのものだと思われる羽が落ちていたり角っちょに埃があったのだが着替えるために一度部屋に戻ると綺麗になっておりピカピカと太陽の光が反射しているほどだった。
「なにがあったんだろう、アリーさんが入ったのかな?いやでもそんな時間あったかな...レイちゃん?」
いろいろと考えるトーマの目につくようにレイちゃんがぴょんぴょん近づいた。なにがあったのかとトーマはレイちゃんをみる。しばらくするとレイちゃんは急に大きくなり始めた。
「どうしたの?別にクッションはいらないよ」
てっきりクッションが必要に思ったのかと勘違いするトーマだが次に起こる光景に驚愕する。
「レイちゃん急に震え始めてどうしたの!?」
レイちゃんが震えるのは別に不思議なことではない。むしろ気持ちを伝える行為の一つになってるぐらいだが今までトーマに見せてきたのは嬉しい震えと感謝する震えで今の震えは全く知らない。レイちゃんの震えはどんどん加速していく。
ぽんぽんぽん!!
「ちっちゃいレイちゃんが出てきた!?」
レイちゃんの震えが止まると同時に体から分裂するように手の平サイズのレイちゃんが生み出されていく。そしてそのちっちゃいレイちゃんは新たに出たルルの羽の上に乗っかるとプルプル震え、しばらくたってぴょんと離れるとそこには何もなくキラキラと床が光ってた。
「もしかしてこのちっちゃなレイちゃんが掃除したの?」
その言葉にちっちゃいレイちゃんがトーマに近づき一斉に触手をあげる。その通りだと言わんばかりに。
「でもそれだったら前に分裂したちっちゃいレイちゃんはどこに行ったの?逃げ出したの?」
その言葉に本体のレイちゃんが触手を動かしちっちゃいレイちゃんを呼び寄せるとちっちゃいレイちゃんが本体のレイちゃんにとびつきずぶずぶと吸収された。
「こんなことができたんだ!!」
トーマは体の大きさが元に戻ったレイちゃんを抱き上げるとわしわしとなで始めた。ルルもありがとうと羽でなでる。なでられたレイちゃんは嬉しそうに触手を動かした。
「それじゃあ今後の掃除はレイちゃんに頼んでもいいかな?」
レイちゃんは任せろ!と触手を一本挙げた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「着心地はどうだい?って聞かなくても大丈夫そうだね」
アリーはトーマやルルに渡した服を聞こうとしたがルルの満面の笑みの笑みを見ると聞く必要はないと判断した。トーマも動きやすそうにしている。
「こんないにいい服ありがとうございます。ルルも嬉しそうです」
「ピー♪」
「見てればわかるよ。服屋冥利につくってもんだね」
アリー自身かなり良かったと感じてる。べラスの病気により一時的に服屋を休業していた。休業だけで済むならまだしもべラスの病気を考えると手につかない状態だったため昨夜のように人のためだけを考えて作ったため達成感に満ちていたのだ。
「この後はどうするの?」
「そうですね、まずはギルドに行ってクエストを受けてあと本屋に行くつもりです」
「本屋?」
「ちょっとあんまり冒険者としての知識が薄いので。戦闘に関してはこの子達がいますので」
トーマは完全にレイちゃん、ルルの従魔コンビに任せているため自分は従魔が知らない情報を蓄えていこうと考えた。レイちゃんの収納袋は重さを受け付けないため図書館で読むよりも買ったほうが何かといいのである。
「なるほどね。しばらくはこの街にいるんだろ?」
「そうですね、この街の近くの森はそんなに強いモンスターが出ないのでまだいる予定です」
「だったら今日もここに戻ってきなよ。お金は気にしなくていいからね」
アリーは笑顔で家を出るトーマたちを見送る。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ルルあんまり激しく動かないでね」
「ピッ!」
トーマたちは先に本屋に向かった。本屋はかなり静かな場所で大声一つ上げようもんなら周りの人たちは一斉にその方向を向くことになる。
トーマは本屋でテイマーの本とモンスターの本、さらには教育の本を探した。テイマーの本は半年前にもある程度読んだがさすがにすべてを覚えてるわけでもないため必要とした。モンスターの本は本格的に冒険者を始めるためとレイちゃんやルルのためでもある。
本来のスライム、ハーピーはどのような行動するのかを知って隠すべき情報を考えておくためだ。教育の本はルルの教育、これは言わずもがなといったところだろう。
「えっとテイマーの中級本とモンスターの生態録に幼児を持つ親におすすめ教育本。これで今はいいかな」
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