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第11章 テイマーの街
第157話 テイマーはテイマーを侮る
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「ここがミラーゼルのギルドか」
俺たちは店を出てシルたちと合流してギルドへと向かった。ちなみに店の薬草を勝手に食べた悪いスライムマロはリーンにこってり絞られており、いつもは真ん丸なのだが某国民的ゲームに出てくる崩れているスライムの状態だ。悪いことをしたからには反省はしてもらうよ。
「しかし広いですね。やはり街自体が大きいからですかね?」
「キュー!」
アクアがぴょんぴょんと興奮して俺の足元でくるくると回る。そんなに広いだけで興奮するかと思うがまあアクアらしいっちゃアクアらしい。
だがこのギルドの広さには素直に驚くばかりだ。通常受付は2つほどだがここは4つほどあり食事スペースも大変大きい。
「とりあえずテイマーギルドの場所でも聞く...」
「おいおい!このミラーゼルにスライムテイマーがいやがるぜ!!」
シルに質問するや否や近くで酒を飲んでいたおやじそんなことを言ってきた。しかし罵倒ってなんか懐かしい気分だ、最初のころはしょっちゅう言われてたっけ。
「なんです、あなたは。シンジ様に失礼ではないですか?」
「おいおい、俺が失礼ってそいつはこのミラーゼルのテイマーに失礼なんだぜ」
「く、貴様。いい加減に」
「落ち着け、シル」
少しシルが興奮気味になっている。俺はシルの肩を持って一度冷静にさせる。俺のために怒ってくれるのはありがたいが口調まで変わっているのはさすがにそのままにはしておけない。
「キュー!!!」
しかしシルを制止させたと思ったら今度はアクアのほうが怒ってしまった。「むー!!」と体が少し楕円形になっている。リーンもテイロも後ろで魔法を今にも唱えようとしている。
「はっはっは!!雑魚なスライムがそんな怒ったってなんも怖くはねえな」
「だが、俺もスライムを馬鹿にするのは許せないな」
こういう決めつけだけで馬鹿にするやつは許せない。スライムのすべてを知っているはずがないのに。
「ほう、そこまで言うなら俺のマーダードラゴンと戦うか?」
そう言っておやじはちょいとちょいと表に出させる。もちろん俺はついていく。このギルドには従魔を補完できるスペースが別にあるらしい。おやじが連れてきたドラゴンは体長約3メートルぐらいの大きさだった。
「お、おう」
「ふふ、さすがにドラゴンが出ちまったら驚くわな」
「ああ、(まさかこんなちゃっちいのが出てくるなんて)」
俺が今まで見てきたドラゴンはどれも怪物並みで10メートルとか全然ある奴らばかりだったから拍子抜けにもほどがある。
「マロ、あいつ倒したらリーンの薬草モリモリ食べていいぞ」
「きゅ!?きゅー♪」
さっきまで死にかけの状態だったマロにそんな提案を出すと一気に調子がよくなり始めた。マロはぴょんと地面に降りて触手をぶんぶん振り回してやる気を見せる。
「そんなちっこいのが相手か。おい、手加減は忘れるなよ」
「グルル」
向こうのドラゴンもマロのことを馬鹿にしているようだ。まあ地獄を見るのは果たしてどっちかってところだな。
俺たちは店を出てシルたちと合流してギルドへと向かった。ちなみに店の薬草を勝手に食べた悪いスライムマロはリーンにこってり絞られており、いつもは真ん丸なのだが某国民的ゲームに出てくる崩れているスライムの状態だ。悪いことをしたからには反省はしてもらうよ。
「しかし広いですね。やはり街自体が大きいからですかね?」
「キュー!」
アクアがぴょんぴょんと興奮して俺の足元でくるくると回る。そんなに広いだけで興奮するかと思うがまあアクアらしいっちゃアクアらしい。
だがこのギルドの広さには素直に驚くばかりだ。通常受付は2つほどだがここは4つほどあり食事スペースも大変大きい。
「とりあえずテイマーギルドの場所でも聞く...」
「おいおい!このミラーゼルにスライムテイマーがいやがるぜ!!」
シルに質問するや否や近くで酒を飲んでいたおやじそんなことを言ってきた。しかし罵倒ってなんか懐かしい気分だ、最初のころはしょっちゅう言われてたっけ。
「なんです、あなたは。シンジ様に失礼ではないですか?」
「おいおい、俺が失礼ってそいつはこのミラーゼルのテイマーに失礼なんだぜ」
「く、貴様。いい加減に」
「落ち着け、シル」
少しシルが興奮気味になっている。俺はシルの肩を持って一度冷静にさせる。俺のために怒ってくれるのはありがたいが口調まで変わっているのはさすがにそのままにはしておけない。
「キュー!!!」
しかしシルを制止させたと思ったら今度はアクアのほうが怒ってしまった。「むー!!」と体が少し楕円形になっている。リーンもテイロも後ろで魔法を今にも唱えようとしている。
「はっはっは!!雑魚なスライムがそんな怒ったってなんも怖くはねえな」
「だが、俺もスライムを馬鹿にするのは許せないな」
こういう決めつけだけで馬鹿にするやつは許せない。スライムのすべてを知っているはずがないのに。
「ほう、そこまで言うなら俺のマーダードラゴンと戦うか?」
そう言っておやじはちょいとちょいと表に出させる。もちろん俺はついていく。このギルドには従魔を補完できるスペースが別にあるらしい。おやじが連れてきたドラゴンは体長約3メートルぐらいの大きさだった。
「お、おう」
「ふふ、さすがにドラゴンが出ちまったら驚くわな」
「ああ、(まさかこんなちゃっちいのが出てくるなんて)」
俺が今まで見てきたドラゴンはどれも怪物並みで10メートルとか全然ある奴らばかりだったから拍子抜けにもほどがある。
「マロ、あいつ倒したらリーンの薬草モリモリ食べていいぞ」
「きゅ!?きゅー♪」
さっきまで死にかけの状態だったマロにそんな提案を出すと一気に調子がよくなり始めた。マロはぴょんと地面に降りて触手をぶんぶん振り回してやる気を見せる。
「そんなちっこいのが相手か。おい、手加減は忘れるなよ」
「グルル」
向こうのドラゴンもマロのことを馬鹿にしているようだ。まあ地獄を見るのは果たしてどっちかってところだな。
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