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第11章 テイマーの街
第156話 リーンが密かに...
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チリンチリン
「いらっしゃい。おや、若者とは珍しいね」
店に入ると多種多様な薬草にいろんな色のポーションが置いてあった。けど店の雰囲気がなんか怪しい魔女の家みたいだ。
「ちょっと薬草を見て行ってもいいですか?」
「ああ、かまわないよ。気に入るものがあればいいけどね」
ヒッヒッヒと少し不敵な笑みを浮かべながら店主のおばちゃんは話してくれる。
「マロ、なんか面白そうなのあるか?」
「きゅー」
今この店には俺たちしかいないためある程度勝手をしても問題はないかな。かなりの種類があるため俺にはどれがいいのかはいまいち判断がつかない。
「こういうのはリーンの得意分野だったよな?」
リーンになんとなくで話しかけるものの「店主の方には申し訳ないですが、この並んでいる薬草で私が気になるのは特にありませんね。大体のものは一度作りましたし」と興味なさそうだった」
「そうか、じゃああんまり面白そうなものはないのかな?」
「ヒッヒ、そう言うならこいつはどうかね?」
いつの間にか近くにいた店主が袋から一本の薬草を取り出した。
「こいつさ。名前は...」
「ああ、霊薬草か」
「おぬし知っていたのか」
「まあそっすね。うちでもよく栽培してたんで」
「なんと、こいつの栽培方法を知っているのか?」
「知っているっていうか、ちょっと特殊な方法なんで何とも言えないっすけど」
これは以前に霊薬草を集めるという依頼の時にアクアとリーンが怪しげな踊りでむちゃくちゃ栽培してたからな。今では踊らなくなったけどリーンはだいぶ増産している。
「よかったら見せてはくれんか?」
まあいいかと思い霊薬草をカバンから取り出す。しかし俺の出した霊薬草と店主の持つ霊薬草は少し見た目が違う。
「おぬし!!これほどまでの質の高い霊薬草をいったいどうやって!?」
「これを作ったのはうちのスライムのリーンでして」
リーンが後ろからぴょんぴょんと跳ねて「これぐらい造作もありませんよ」とアピールする。なぜか隣でふんぞり返って「ふふん、すごいでしょうちのリーンは」とアクアがいるのだが。そのあと一本の新たな薬草をリーンが渡してくれる。
「これは?なんか見たことないけ...」
「お、お、お、おおおおおぬし!!!そ、それ、そそれは!!精霊草ではないか!?
「精霊草?リーンそんなの栽培していたのか?」
聞いてみると「その薬草の名前は知りませんでしたが、霊薬草の改良版を研究していた内に栽培できたものです。これはマロが最近お気に入りの物ですね」と答える。
「もも、も、もしよければそれを1つ譲ってくれないか?もちろん代金は支払う」
「えー、相場がわからないからなー。リーンこれってマロのお気に入りって言ってたけどどれぐらいの数栽培できているんだ?」
「そうですね、手持ちとしては特に困ってはいませんね。1つぐらいなら全然かまいませんよ」と答える。
「それじゃあ1つぐらいならいいらしいんでどうぞ。お金に関してはちょっと俺ではわからないっすね」
「むむ、ただでもらうわけにはいかない」
どうしたもんかと困っていて、ひとまず野放しにしていたマロを回収に行った。
「きゅー♪」
マロを見つけるとモシャモシャと薬草を食べていた。周りを見てみると、明らかに薬草の数が減っている。しかも数本単位で何種類もなくなってるから、
「マーーーローーーー!!」
「きゅ?」
俺はすぐにマロを捕まえる。しかしマロは全く悪気ない感じだ。なんなら薬草をモリモリと食べて満足したのか眠ろうとしてやがる。
「はーー、リーン後は頼む」
マロへの説教はリーンに任せて、
「すいません、うちのスライムが店の売り物を勝手に食べてしまい」
「あ、ああ。いいさ、スライムが食べるから少し驚いたが。それじゃあ精霊草との交換でいいかね?もちろんほかにほしいものがあれば聞くよ」
「いや、もう大丈夫っす。すいませんでした」
俺たちは急いで店から出ていった。
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家にいる時間が多くなったので少し更新ペースを上げています。ただここしばらく書いてなかったため質が落ちたり、よくわからない内容になっていたりするかもしれませんがどうかご了承お願い致します。
「いらっしゃい。おや、若者とは珍しいね」
店に入ると多種多様な薬草にいろんな色のポーションが置いてあった。けど店の雰囲気がなんか怪しい魔女の家みたいだ。
「ちょっと薬草を見て行ってもいいですか?」
「ああ、かまわないよ。気に入るものがあればいいけどね」
ヒッヒッヒと少し不敵な笑みを浮かべながら店主のおばちゃんは話してくれる。
「マロ、なんか面白そうなのあるか?」
「きゅー」
今この店には俺たちしかいないためある程度勝手をしても問題はないかな。かなりの種類があるため俺にはどれがいいのかはいまいち判断がつかない。
「こういうのはリーンの得意分野だったよな?」
リーンになんとなくで話しかけるものの「店主の方には申し訳ないですが、この並んでいる薬草で私が気になるのは特にありませんね。大体のものは一度作りましたし」と興味なさそうだった」
「そうか、じゃああんまり面白そうなものはないのかな?」
「ヒッヒ、そう言うならこいつはどうかね?」
いつの間にか近くにいた店主が袋から一本の薬草を取り出した。
「こいつさ。名前は...」
「ああ、霊薬草か」
「おぬし知っていたのか」
「まあそっすね。うちでもよく栽培してたんで」
「なんと、こいつの栽培方法を知っているのか?」
「知っているっていうか、ちょっと特殊な方法なんで何とも言えないっすけど」
これは以前に霊薬草を集めるという依頼の時にアクアとリーンが怪しげな踊りでむちゃくちゃ栽培してたからな。今では踊らなくなったけどリーンはだいぶ増産している。
「よかったら見せてはくれんか?」
まあいいかと思い霊薬草をカバンから取り出す。しかし俺の出した霊薬草と店主の持つ霊薬草は少し見た目が違う。
「おぬし!!これほどまでの質の高い霊薬草をいったいどうやって!?」
「これを作ったのはうちのスライムのリーンでして」
リーンが後ろからぴょんぴょんと跳ねて「これぐらい造作もありませんよ」とアピールする。なぜか隣でふんぞり返って「ふふん、すごいでしょうちのリーンは」とアクアがいるのだが。そのあと一本の新たな薬草をリーンが渡してくれる。
「これは?なんか見たことないけ...」
「お、お、お、おおおおおぬし!!!そ、それ、そそれは!!精霊草ではないか!?
「精霊草?リーンそんなの栽培していたのか?」
聞いてみると「その薬草の名前は知りませんでしたが、霊薬草の改良版を研究していた内に栽培できたものです。これはマロが最近お気に入りの物ですね」と答える。
「もも、も、もしよければそれを1つ譲ってくれないか?もちろん代金は支払う」
「えー、相場がわからないからなー。リーンこれってマロのお気に入りって言ってたけどどれぐらいの数栽培できているんだ?」
「そうですね、手持ちとしては特に困ってはいませんね。1つぐらいなら全然かまいませんよ」と答える。
「それじゃあ1つぐらいならいいらしいんでどうぞ。お金に関してはちょっと俺ではわからないっすね」
「むむ、ただでもらうわけにはいかない」
どうしたもんかと困っていて、ひとまず野放しにしていたマロを回収に行った。
「きゅー♪」
マロを見つけるとモシャモシャと薬草を食べていた。周りを見てみると、明らかに薬草の数が減っている。しかも数本単位で何種類もなくなってるから、
「マーーーローーーー!!」
「きゅ?」
俺はすぐにマロを捕まえる。しかしマロは全く悪気ない感じだ。なんなら薬草をモリモリと食べて満足したのか眠ろうとしてやがる。
「はーー、リーン後は頼む」
マロへの説教はリーンに任せて、
「すいません、うちのスライムが店の売り物を勝手に食べてしまい」
「あ、ああ。いいさ、スライムが食べるから少し驚いたが。それじゃあ精霊草との交換でいいかね?もちろんほかにほしいものがあれば聞くよ」
「いや、もう大丈夫っす。すいませんでした」
俺たちは急いで店から出ていった。
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