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9.5章 緑のスライム編
第122話 宴会と夢の世界再び
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「まあ一杯ほらほら。」
ヨーグさんがお酒を頼んでグラスにビールのような飲料が注がれる。ほかのメンバーはすでに出来上がってるようでb、
「うーーん、ルーちゃんの羽ふわっふわ~~」
酔っぱらってる人に触られルーは嫌な顔をしている。いつもだったら喜ぶルーだが嗅覚も人より強いようでかなり酒臭さに苦しんでいるようだ。
「ピュー」
「ん?このポーションを飲めって?」
後ろからちょんちょんと触れるとリーンがある一つの液体を持っていた。少なくとも毒ではないから半信半疑ながらも飲む。
「うえ、まず!いったい何だろう。」
リーンが行うことに間違いや悪意はないがまずさに吐き出しそうになる。しかしすかさずジュースを持ってきてくれるのでそれを飲んでお口直しをする。
「ほれほれ、さあ飲め飲め。」
ひたすら来るヨーグさんのお酒を飲むことにした。ごめんなさい母さん、父さん。
「...ん?あれ意外とおいしい。」
「だろだろ、もっと飲めよ。」
意外にも味は悪くなかった。これならごくごくと飲めるかもしれない。ジュースのような味がする。
~~~~~~~~~~~
「みんなつぶれちゃってるよ。」
あれから30分、俺以外のメンバーは全員酔っぱらってしまった。ヨーグさんはあいかわらず酒を勧めてくるし、なによりも
「シンジしゃま、もっと飲みましょうよ。ヒック」
シルが予想以上に変わってしまった。いつもの冷静できりっとしている立ち振る舞いとは遠くかけ離れてしまってる。
「ルーはもっとがまんしないとだめれすよ。」
「ピー...」
ルーもここまで変わってしまったご主人にはなんとも言えない顔をしていた。いつもなえら純情なルーがここまで微妙な反応をするとは。
「お先失礼します。」
「ん?おお、お疲れ。」
俺はシルをしょって帰ることにした。そういえば俺全く酔うことなかったな。もしかして、
「リーンがさっき渡してくれた飲み物って酔うのを抑えるものだったのか?」
『はい、おそらく酔ってしまうことを危惧されてたのでそれ用の薬のようなものをお渡ししました。』と腕を動かして伝える。かなりありがたいけど
「どうせだったらシルの分も用意したほうがよかったな。」
「ピュー..」
リーンは少しだけしょんぼりとしてひらぺったくなる。ちなみにスライムたちにはアルコール成分が効かなかったようだ。全員いつも通りの動きをしている。ルーは召喚主が酔いつぶれたため消えてしまった。
『アクアはこの飲み物作れると思いますか?』
『多分材料さえあれば作れると思うよ~』
『マジっすか!?あの飲み物かなりおいしかったんでまた飲みたいです。ぜひ作ってださい。』
『任せといて!!』
そんなやり取りがレジェンダリースライム間で行われていた。
~~~~~~~~~~~~~
「お久しぶりですね。」
「あ、エレノアさん。ってことはここは夢か。」
「はい、今回呼んだ理由の一つはこの子です。」
エレノアさんの腕には今回新たに仲間になったユールがいた。前にマロがいたように。
「この子は新たな戦力としてあなたに授けました。魔王幹部との闘いでは天使の魔力をもつマロには大分相手が悪いと痛感しましたので精霊のスライムにしました。」
「なるほど、ところでユグドラシルの恩恵を受けているのですか?」
「ええ、私のほうから頼んでおきました。」
「なんでもありですね。」
「今のユグドラシルは性格いいし、面白いことを常に求めているから簡単に承諾したわ。」
「今の?」
「ええ、ユグドラシルは代々受け継がれるの。」
どうやら精霊の中でもトップに位置する種族というのは代わっていくものだそうだ。先代のユグドラシルはかなり冷酷だったようで変わってなかったらおそらく今のようなことはなかったかもしれない。
「わかりました。ほかには何がありますか?」
「ええ、というよりもむしろこっちが本命かもね。魔王幹部の時になにか変化が起きたと思わなかったかしら?」
変化、というと
「ええと、いきなり強くなったりシルやマロみたいな天使の魔力をもつ存在がなぜか楽になったりとかがありました。」
「ちゃんと実感しているようね。あれは私が直接力を分け与えたの。」
「ええ!?」
あの時の記憶をなんとなく思いだしてみる。確か防ぎきれなかったフリースの攻撃を簡単にはじくことができたな。
「そのあと反動で動けなかったと思うわ。」
!?あの日の筋肉痛か。どうりでリーンのポーションでも全然効果がなかったわけだ。
「あなたがまだ私の加護を受け入れるための準備、つまりまだレベルに到達してなかったの。」
「くっ...」
「でもまだ焦ることはない。むしろ十分に強くなっている。たださらにあなたには強くなってほしい。おそらくこれからも魔王軍の襲撃はある程度は食らう。でもその時のためにどんどん強くなっていかないといけない。」
「そのためのユールですか?」
「もちろんこの子もその一つ。でもやっぱりあなたが強くならないといけない。これは避けては通れない。」
「でも具体的にどうすればいいんですか?」
「まずはレベルアップすることが大事になる。でもそれだけでは足りない。そこで、」
エレノアさんがその場から離れると後ろには紫色の大きなスライムがいた。
「この子は全魔法をほぼマックスのレベルで使える数少ないスライムよ。」
「なんでまた紫色なんですか?」
「え?魔法使いって紫色のイメージが強くない?」
う、本当にそう思ってるのだろうか。確かに紫のイメージはあるけどこのスライムは魔法使いより明らかに毒のスライムにしか見えない。
「百聞一見にしかず、まずは見てからじゃないとね。」
その諺こっちの世界にもあったんだ。
ヨーグさんがお酒を頼んでグラスにビールのような飲料が注がれる。ほかのメンバーはすでに出来上がってるようでb、
「うーーん、ルーちゃんの羽ふわっふわ~~」
酔っぱらってる人に触られルーは嫌な顔をしている。いつもだったら喜ぶルーだが嗅覚も人より強いようでかなり酒臭さに苦しんでいるようだ。
「ピュー」
「ん?このポーションを飲めって?」
後ろからちょんちょんと触れるとリーンがある一つの液体を持っていた。少なくとも毒ではないから半信半疑ながらも飲む。
「うえ、まず!いったい何だろう。」
リーンが行うことに間違いや悪意はないがまずさに吐き出しそうになる。しかしすかさずジュースを持ってきてくれるのでそれを飲んでお口直しをする。
「ほれほれ、さあ飲め飲め。」
ひたすら来るヨーグさんのお酒を飲むことにした。ごめんなさい母さん、父さん。
「...ん?あれ意外とおいしい。」
「だろだろ、もっと飲めよ。」
意外にも味は悪くなかった。これならごくごくと飲めるかもしれない。ジュースのような味がする。
~~~~~~~~~~~
「みんなつぶれちゃってるよ。」
あれから30分、俺以外のメンバーは全員酔っぱらってしまった。ヨーグさんはあいかわらず酒を勧めてくるし、なによりも
「シンジしゃま、もっと飲みましょうよ。ヒック」
シルが予想以上に変わってしまった。いつもの冷静できりっとしている立ち振る舞いとは遠くかけ離れてしまってる。
「ルーはもっとがまんしないとだめれすよ。」
「ピー...」
ルーもここまで変わってしまったご主人にはなんとも言えない顔をしていた。いつもなえら純情なルーがここまで微妙な反応をするとは。
「お先失礼します。」
「ん?おお、お疲れ。」
俺はシルをしょって帰ることにした。そういえば俺全く酔うことなかったな。もしかして、
「リーンがさっき渡してくれた飲み物って酔うのを抑えるものだったのか?」
『はい、おそらく酔ってしまうことを危惧されてたのでそれ用の薬のようなものをお渡ししました。』と腕を動かして伝える。かなりありがたいけど
「どうせだったらシルの分も用意したほうがよかったな。」
「ピュー..」
リーンは少しだけしょんぼりとしてひらぺったくなる。ちなみにスライムたちにはアルコール成分が効かなかったようだ。全員いつも通りの動きをしている。ルーは召喚主が酔いつぶれたため消えてしまった。
『アクアはこの飲み物作れると思いますか?』
『多分材料さえあれば作れると思うよ~』
『マジっすか!?あの飲み物かなりおいしかったんでまた飲みたいです。ぜひ作ってださい。』
『任せといて!!』
そんなやり取りがレジェンダリースライム間で行われていた。
~~~~~~~~~~~~~
「お久しぶりですね。」
「あ、エレノアさん。ってことはここは夢か。」
「はい、今回呼んだ理由の一つはこの子です。」
エレノアさんの腕には今回新たに仲間になったユールがいた。前にマロがいたように。
「この子は新たな戦力としてあなたに授けました。魔王幹部との闘いでは天使の魔力をもつマロには大分相手が悪いと痛感しましたので精霊のスライムにしました。」
「なるほど、ところでユグドラシルの恩恵を受けているのですか?」
「ええ、私のほうから頼んでおきました。」
「なんでもありですね。」
「今のユグドラシルは性格いいし、面白いことを常に求めているから簡単に承諾したわ。」
「今の?」
「ええ、ユグドラシルは代々受け継がれるの。」
どうやら精霊の中でもトップに位置する種族というのは代わっていくものだそうだ。先代のユグドラシルはかなり冷酷だったようで変わってなかったらおそらく今のようなことはなかったかもしれない。
「わかりました。ほかには何がありますか?」
「ええ、というよりもむしろこっちが本命かもね。魔王幹部の時になにか変化が起きたと思わなかったかしら?」
変化、というと
「ええと、いきなり強くなったりシルやマロみたいな天使の魔力をもつ存在がなぜか楽になったりとかがありました。」
「ちゃんと実感しているようね。あれは私が直接力を分け与えたの。」
「ええ!?」
あの時の記憶をなんとなく思いだしてみる。確か防ぎきれなかったフリースの攻撃を簡単にはじくことができたな。
「そのあと反動で動けなかったと思うわ。」
!?あの日の筋肉痛か。どうりでリーンのポーションでも全然効果がなかったわけだ。
「あなたがまだ私の加護を受け入れるための準備、つまりまだレベルに到達してなかったの。」
「くっ...」
「でもまだ焦ることはない。むしろ十分に強くなっている。たださらにあなたには強くなってほしい。おそらくこれからも魔王軍の襲撃はある程度は食らう。でもその時のためにどんどん強くなっていかないといけない。」
「そのためのユールですか?」
「もちろんこの子もその一つ。でもやっぱりあなたが強くならないといけない。これは避けては通れない。」
「でも具体的にどうすればいいんですか?」
「まずはレベルアップすることが大事になる。でもそれだけでは足りない。そこで、」
エレノアさんがその場から離れると後ろには紫色の大きなスライムがいた。
「この子は全魔法をほぼマックスのレベルで使える数少ないスライムよ。」
「なんでまた紫色なんですか?」
「え?魔法使いって紫色のイメージが強くない?」
う、本当にそう思ってるのだろうか。確かに紫のイメージはあるけどこのスライムは魔法使いより明らかに毒のスライムにしか見えない。
「百聞一見にしかず、まずは見てからじゃないとね。」
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