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第9章 温泉街リリーシア
第106話 さらに進む
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「これで終わりかな。」
「ブート、お前こんなに罠設置できたか?少なくともこんな器用なことできなかっただろ。」
「たしかにいつもの俺じゃあできなかったな。だがなこれを見ろ。」
ブートは1つの黒い石を取り、リョーキに見せつける。
「……なるほどな、これだったらできるわけだ。」
リョーキはその石を見て不敵に笑い、ブートの言うことに納得するように頷く。
「まあ、俺はお前が何をやろうとも文句は言わねえ。ただヘマはするなよ。」
「もちろんだ。あいつらがここに来た時のことを考えるとハハハハハ!!!!」
森にそんな奇妙で下品な笑い声が響きわたった。
~~~~~~~~
「ふぅー、満足です。」
「すまないな、こんなにご馳走になって。」
「大丈夫ですよ。というかうちの場合ある1つの存在が……」
「ああ、そういうことか。」
みんな十分に食べれたと満足する一方ルーはまだ物足りないらしい。魔力を常に必要とするから仕方ないかもしれないけどそれでも量は半端じゃない。
今も結局5人分のステーキやサラダをぺろりと平らげてしまった。
「でもお腹は全然痩せてますよね。」
「そうだよな。シルにもわからないのか。」
毎度のこと不思議に思う。正直体の中に入るわけないだろ!!って言うぐらいの量を食べてるにもかかわらず太ってない。それどころかスリムだ。代謝がいいのか?(神鳥種は魔力を常時吸収して生活するため、体内になるべく魔力を取り込むために魔力含有量が高いものを食べたがり量も多い。しかし、摂取した魔力は即使われるため残ることがない。)
「シンジ、もう再開して大丈夫か?」
「はい、ルーも動けますし周りにもまだモンスターはいないようです。」
周りの警戒は主に探査スキルの使えるミニスライム達がやってくれてる。アクアはこの間は休憩している。魔力量の問題はないが緊張しっぱなしだから休みたいそうだ。
「キュー!」
「うん、ヨーグさん。前方にガジスゴブリンが30はいるそうです。」
「そうか、朝話した陣形で倒しに行くぞ。」
ヨーグさんのパーティーは平均ランクはD。しかし、ヨーグ自身はCで他の人たちがDやEである。対してガジスゴブリンはゴブリン族の中でもかなり卓越した力を持っており驚異のCランク対象である。
そのため俺とヨーグさんは個人、ヨーグさんのパーティーメンバー全員、シルとルー、スライムはそれぞれ陣形を組んで戦うことにした。
「それじゃあ挨拶代わりに、ほいっと、」
久々の人型モンスターとの戦闘にプロレスの技を使いたいすぎる。とりあえず前方の1匹にフランケンシュタイナー。この技は背中で受け身を取らないと頭から突き刺さるきつい技だ。
「ギ、、シュ、」
当然受け身を知らないゴブリンは頭から刺さりいともたやすく倒れた。
「ギャアー!」
「よっ、は!」
後ろからくるゴブリンの攻撃を避け、そのままドロップキック。頭に入れたためその場で一回転しながら吹き飛ぶ。ミニスライム装備のおかげで着地が痛くない。
「しかし、1発で倒せるのか?」
これも成長スキルによるレベルアップの成果か?実感が湧きづらいんだよな。投げ技は地面が柔らかいとあんまり意味ないとかで。
「ぎゃあ!!」
「考えている時間は無いようだな。」
かなりの数が来ている。ひとまずは全滅まで相手にしないといけない。その後も時折魔法攻撃を混ぜながら倒していった。
「みんな怪我はないか。」
「大丈夫っすよ、リーダー。」
「ええ、もし怪我してもリーンちゃんのポーションで1発回復できますよ。」
笑い合いながら戦闘が終了した。技術はさすがといったところ。俺みたいな3ヶ月のやつとは違い計算された攻撃を繰り広げてた。連携も素晴らしくアイコンタクト1つで全て解決していた。
「ピイー、」
「また食べたいの?はい、」
こちらにも信頼が厚いタッグがいたな。それでもまだシルは弓が無い。早めに作ってもらったほうがいいなこれは。
「シンジ、あのファイトスタイルはなんだ?みたことなかったけど。」
!?ヨーグさんからそんな質問が飛んできた。えーーと、
「あー、、俺の故郷に代々伝わる格闘技で多分本とかにも載ってないかと、、」
「そうか。故郷の技なら見たことなくてもおかしくないな。」
ふー、あぶねー。というか普通に考えてなかったな。前にも栄光の者の武闘家に聞かれたな。次からはあらかじめ考えたのを話すか。
「リーダー、回収が終わりました!」
「おお、だいぶ早かったな。」
「アクアちゃんとテイロちゃんがすごい張り切って解体してくれたおかげでスムーズに終わったんですよ。」
「そうなんですよ!うちにもスライム飼ってみませんか?」
「たしかにシンジのところのスライムを見ていると意外と悪くないのかもな。」
おっとー、これはなかなかいいことを聞けた気がするなーー。
一方天界では。
「おおーー、そうそう。早くスライムを従魔にしたほうがいいわよーー!」
エレノアがこの様子をみて歓喜の声を上げながら期待を寄せていた。
~~~~~~~~
「うわーー、なんだこれ。俺が呼び出したやつじゃないぞ。」
「な、何が起きてるんだ、ブートあれはなんだよ。」
「なんだこいつらは。」
森ではある異変が起きようとしていた。
「ブート、お前こんなに罠設置できたか?少なくともこんな器用なことできなかっただろ。」
「たしかにいつもの俺じゃあできなかったな。だがなこれを見ろ。」
ブートは1つの黒い石を取り、リョーキに見せつける。
「……なるほどな、これだったらできるわけだ。」
リョーキはその石を見て不敵に笑い、ブートの言うことに納得するように頷く。
「まあ、俺はお前が何をやろうとも文句は言わねえ。ただヘマはするなよ。」
「もちろんだ。あいつらがここに来た時のことを考えるとハハハハハ!!!!」
森にそんな奇妙で下品な笑い声が響きわたった。
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「ふぅー、満足です。」
「すまないな、こんなにご馳走になって。」
「大丈夫ですよ。というかうちの場合ある1つの存在が……」
「ああ、そういうことか。」
みんな十分に食べれたと満足する一方ルーはまだ物足りないらしい。魔力を常に必要とするから仕方ないかもしれないけどそれでも量は半端じゃない。
今も結局5人分のステーキやサラダをぺろりと平らげてしまった。
「でもお腹は全然痩せてますよね。」
「そうだよな。シルにもわからないのか。」
毎度のこと不思議に思う。正直体の中に入るわけないだろ!!って言うぐらいの量を食べてるにもかかわらず太ってない。それどころかスリムだ。代謝がいいのか?(神鳥種は魔力を常時吸収して生活するため、体内になるべく魔力を取り込むために魔力含有量が高いものを食べたがり量も多い。しかし、摂取した魔力は即使われるため残ることがない。)
「シンジ、もう再開して大丈夫か?」
「はい、ルーも動けますし周りにもまだモンスターはいないようです。」
周りの警戒は主に探査スキルの使えるミニスライム達がやってくれてる。アクアはこの間は休憩している。魔力量の問題はないが緊張しっぱなしだから休みたいそうだ。
「キュー!」
「うん、ヨーグさん。前方にガジスゴブリンが30はいるそうです。」
「そうか、朝話した陣形で倒しに行くぞ。」
ヨーグさんのパーティーは平均ランクはD。しかし、ヨーグ自身はCで他の人たちがDやEである。対してガジスゴブリンはゴブリン族の中でもかなり卓越した力を持っており驚異のCランク対象である。
そのため俺とヨーグさんは個人、ヨーグさんのパーティーメンバー全員、シルとルー、スライムはそれぞれ陣形を組んで戦うことにした。
「それじゃあ挨拶代わりに、ほいっと、」
久々の人型モンスターとの戦闘にプロレスの技を使いたいすぎる。とりあえず前方の1匹にフランケンシュタイナー。この技は背中で受け身を取らないと頭から突き刺さるきつい技だ。
「ギ、、シュ、」
当然受け身を知らないゴブリンは頭から刺さりいともたやすく倒れた。
「ギャアー!」
「よっ、は!」
後ろからくるゴブリンの攻撃を避け、そのままドロップキック。頭に入れたためその場で一回転しながら吹き飛ぶ。ミニスライム装備のおかげで着地が痛くない。
「しかし、1発で倒せるのか?」
これも成長スキルによるレベルアップの成果か?実感が湧きづらいんだよな。投げ技は地面が柔らかいとあんまり意味ないとかで。
「ぎゃあ!!」
「考えている時間は無いようだな。」
かなりの数が来ている。ひとまずは全滅まで相手にしないといけない。その後も時折魔法攻撃を混ぜながら倒していった。
「みんな怪我はないか。」
「大丈夫っすよ、リーダー。」
「ええ、もし怪我してもリーンちゃんのポーションで1発回復できますよ。」
笑い合いながら戦闘が終了した。技術はさすがといったところ。俺みたいな3ヶ月のやつとは違い計算された攻撃を繰り広げてた。連携も素晴らしくアイコンタクト1つで全て解決していた。
「ピイー、」
「また食べたいの?はい、」
こちらにも信頼が厚いタッグがいたな。それでもまだシルは弓が無い。早めに作ってもらったほうがいいなこれは。
「シンジ、あのファイトスタイルはなんだ?みたことなかったけど。」
!?ヨーグさんからそんな質問が飛んできた。えーーと、
「あー、、俺の故郷に代々伝わる格闘技で多分本とかにも載ってないかと、、」
「そうか。故郷の技なら見たことなくてもおかしくないな。」
ふー、あぶねー。というか普通に考えてなかったな。前にも栄光の者の武闘家に聞かれたな。次からはあらかじめ考えたのを話すか。
「リーダー、回収が終わりました!」
「おお、だいぶ早かったな。」
「アクアちゃんとテイロちゃんがすごい張り切って解体してくれたおかげでスムーズに終わったんですよ。」
「そうなんですよ!うちにもスライム飼ってみませんか?」
「たしかにシンジのところのスライムを見ていると意外と悪くないのかもな。」
おっとー、これはなかなかいいことを聞けた気がするなーー。
一方天界では。
「おおーー、そうそう。早くスライムを従魔にしたほうがいいわよーー!」
エレノアがこの様子をみて歓喜の声を上げながら期待を寄せていた。
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「うわーー、なんだこれ。俺が呼び出したやつじゃないぞ。」
「な、何が起きてるんだ、ブートあれはなんだよ。」
「なんだこいつらは。」
森ではある異変が起きようとしていた。
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