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第6章 キエハナ編
第72話 そして試合当日
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「さてと、」
俺はギルドを出て家に戻った。今から作戦を考えるかなーと思ってる。向こうは見た感じ剣士と武闘家の近接2、弓を持っている人とリーダーと後衛が2のパーティーだったな。
「まあ、なんとかなるだろうな。」
そのあとは一応剣の手入れをして、装備も洗い、念のためのストレッチをして寝た。
~~~~~~~~
朝、心地よい目覚めではなかった。今から戦うとなると少し肩が重い。自分から提案したわけではない対決をやるのは意外と重く感じるな。しかもモンスターじゃなくて人相手だし。
「きゅー、」
考えてるといつものように頭の上にマロがぴょんと乗ってきた。マロは最近不安定な状態でも乗ることができるようになった。
「ん?どうした?ああ、結界魔法と付与魔法は別にいらないぞ。」
「きゅー?」
マロはイマイチ俺の言ってることが理解できないようだ。やっぱりまだ子スライムだな。能力は化け物じみていたが。
「ここでマロの力を借りたらそれで[従魔を禁止]という名目を破ることになるからな。」
なるべくこういうのは言い訳ができないようにした方がいい。だが、マロは未だにピンときてないようで疑問の震えをしている。
「ピュー、」
するとうちのご意見番スライムのリーンがやってきた。そしてマロに何か合図をするとマロは何か納得したのかぴょんと俺の頭の上から降りて2匹で腕を動かして会話をし始めた。多分俺の言いたいことを説明してくれてるんだろう。なぜかマロはリーンやほかのスライムに教えてもらうとそれなりに理解ができるんだよな。
そんなやりとりをしつつギルドの方に向かった。
~~~~~~~~
ギルドに入るとやけにざわついてた。しばらく見回していると、前方からリリアさんが走ってきた。
「あ、リリアさん!なんですかこれ?」
「『あ、リリアさん!』じゃないよ!!君も関わってるんだよ。」
「え!?」
話を聞くと、俺と相手のパーティーの対決がどうやら公開試合だからこれだけ騒ぎが発展したそうだ。パーティー勧誘の対決は、なるべくたくさんの人に知ってもらうために公開にすることがほとんどらしい。特に俺の場合はドラゴン討伐で騒ぎになったルーキーでまだ狙っている人がその後対戦を挑むか挑まないか、また能力を判断する意味もあるらしい。
「はあー、そのおかげで朝から大変だよ。中には賭博もしようと言う輩もいるから管理しないといけないし。」
「ここには賭けをしてもいいんですね。」
「まあ、賭けしたところで結局は小遣い稼ぎ。冒険者として根本の実力の向上には繋がらないから私たちも禁止はしてない。というかそんなゆるい感じで大丈夫なのか?」
「どういうことですか?」
「一応申請用紙を見たら君にとって不利な内容ばかりじゃないか。レジェンダリースライムを使わせないだけでもかなりの制限なのに、しかも向こうは多数だぞ。」
「まぁ、その時はその時で。」
「はぁー、まあいいや。何か申請することとかあるか?」
「うーん、あ!そうだ。この子達をたのみます。観客席の一番前の列に座らせてもいいですか?」
「ん?ああ、構わない。それなら私が面倒を見よう。今回はゼラに仕事を進行してもらうからな。」
「わかりました。それじゃあ、リーンがしっかりまとめてくれよ。」
リーンに指示をすると腕を上げて了承の意を示す。ほかのみんなも特に不満を持ってない。この中で最も社交的な存在だとみんながわかっているからだ。能力だけで言えばアクアに少し軍配が上がるが、マイペースなため今回は頼まなかった。
「それじゃ、リーンはみんなを、特にマロを頼むよ。」
一応釘を刺しとく。万が一にもぴょんと跳ねて試合会場に入られても困るからな。
「それじゃあ私が責任持って面倒見るから、シンジはとにかく自分のことに集中な。」
そう言ってリリアさんはスライム達を引き連れて別の場所に戻っていった。「うへへー、」と厳格あるギルドマスターとは思えない、かわいいものに抱きしめるような女の子の行動(スライムに頬ずり)をしながらだが。
~~~~~~~~
「ふーー、」
今俺は一人で控え室で静かに深呼吸をしている。この感覚懐かしい。日本にいた頃の入試とかの感覚、部活のスポーツの大会の感覚だ。
「Ladies and gentlemen!!It’s time to start the match!!」(ようこそみなさま!これより試合を開始します!)
観客席側からアナウンスが聞こえてくる。もういよいよか。
「South corner.Party “Elii Nedetoro”enters this field!!」(南口、パーティー[エリーネデトロ]の入場です!)
どうやら向こうのパーティーが入ったようだな。次は俺の出番か。
「North corner!!!Sinzi Tada enters this field!!」
(北口、シンジ=タダの入場です!!)
階段を登り、試合フィールドの地面に足を入れる。
『フレアエクスプロージョン』『ウインドテイル』『フリーズデストロイ』
!?
ドガン!パガン!
-----------------------------------------------
アナウンサーが英語を話せるのは突っ込まないでください。入れてみたかったんです。日本語訳は意訳を入れてます。もし英語が違うとかあれば感想で教えてください。
俺はギルドを出て家に戻った。今から作戦を考えるかなーと思ってる。向こうは見た感じ剣士と武闘家の近接2、弓を持っている人とリーダーと後衛が2のパーティーだったな。
「まあ、なんとかなるだろうな。」
そのあとは一応剣の手入れをして、装備も洗い、念のためのストレッチをして寝た。
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朝、心地よい目覚めではなかった。今から戦うとなると少し肩が重い。自分から提案したわけではない対決をやるのは意外と重く感じるな。しかもモンスターじゃなくて人相手だし。
「きゅー、」
考えてるといつものように頭の上にマロがぴょんと乗ってきた。マロは最近不安定な状態でも乗ることができるようになった。
「ん?どうした?ああ、結界魔法と付与魔法は別にいらないぞ。」
「きゅー?」
マロはイマイチ俺の言ってることが理解できないようだ。やっぱりまだ子スライムだな。能力は化け物じみていたが。
「ここでマロの力を借りたらそれで[従魔を禁止]という名目を破ることになるからな。」
なるべくこういうのは言い訳ができないようにした方がいい。だが、マロは未だにピンときてないようで疑問の震えをしている。
「ピュー、」
するとうちのご意見番スライムのリーンがやってきた。そしてマロに何か合図をするとマロは何か納得したのかぴょんと俺の頭の上から降りて2匹で腕を動かして会話をし始めた。多分俺の言いたいことを説明してくれてるんだろう。なぜかマロはリーンやほかのスライムに教えてもらうとそれなりに理解ができるんだよな。
そんなやりとりをしつつギルドの方に向かった。
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ギルドに入るとやけにざわついてた。しばらく見回していると、前方からリリアさんが走ってきた。
「あ、リリアさん!なんですかこれ?」
「『あ、リリアさん!』じゃないよ!!君も関わってるんだよ。」
「え!?」
話を聞くと、俺と相手のパーティーの対決がどうやら公開試合だからこれだけ騒ぎが発展したそうだ。パーティー勧誘の対決は、なるべくたくさんの人に知ってもらうために公開にすることがほとんどらしい。特に俺の場合はドラゴン討伐で騒ぎになったルーキーでまだ狙っている人がその後対戦を挑むか挑まないか、また能力を判断する意味もあるらしい。
「はあー、そのおかげで朝から大変だよ。中には賭博もしようと言う輩もいるから管理しないといけないし。」
「ここには賭けをしてもいいんですね。」
「まあ、賭けしたところで結局は小遣い稼ぎ。冒険者として根本の実力の向上には繋がらないから私たちも禁止はしてない。というかそんなゆるい感じで大丈夫なのか?」
「どういうことですか?」
「一応申請用紙を見たら君にとって不利な内容ばかりじゃないか。レジェンダリースライムを使わせないだけでもかなりの制限なのに、しかも向こうは多数だぞ。」
「まぁ、その時はその時で。」
「はぁー、まあいいや。何か申請することとかあるか?」
「うーん、あ!そうだ。この子達をたのみます。観客席の一番前の列に座らせてもいいですか?」
「ん?ああ、構わない。それなら私が面倒を見よう。今回はゼラに仕事を進行してもらうからな。」
「わかりました。それじゃあ、リーンがしっかりまとめてくれよ。」
リーンに指示をすると腕を上げて了承の意を示す。ほかのみんなも特に不満を持ってない。この中で最も社交的な存在だとみんながわかっているからだ。能力だけで言えばアクアに少し軍配が上がるが、マイペースなため今回は頼まなかった。
「それじゃ、リーンはみんなを、特にマロを頼むよ。」
一応釘を刺しとく。万が一にもぴょんと跳ねて試合会場に入られても困るからな。
「それじゃあ私が責任持って面倒見るから、シンジはとにかく自分のことに集中な。」
そう言ってリリアさんはスライム達を引き連れて別の場所に戻っていった。「うへへー、」と厳格あるギルドマスターとは思えない、かわいいものに抱きしめるような女の子の行動(スライムに頬ずり)をしながらだが。
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「ふーー、」
今俺は一人で控え室で静かに深呼吸をしている。この感覚懐かしい。日本にいた頃の入試とかの感覚、部活のスポーツの大会の感覚だ。
「Ladies and gentlemen!!It’s time to start the match!!」(ようこそみなさま!これより試合を開始します!)
観客席側からアナウンスが聞こえてくる。もういよいよか。
「South corner.Party “Elii Nedetoro”enters this field!!」(南口、パーティー[エリーネデトロ]の入場です!)
どうやら向こうのパーティーが入ったようだな。次は俺の出番か。
「North corner!!!Sinzi Tada enters this field!!」
(北口、シンジ=タダの入場です!!)
階段を登り、試合フィールドの地面に足を入れる。
『フレアエクスプロージョン』『ウインドテイル』『フリーズデストロイ』
!?
ドガン!パガン!
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アナウンサーが英語を話せるのは突っ込まないでください。入れてみたかったんです。日本語訳は意訳を入れてます。もし英語が違うとかあれば感想で教えてください。
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