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第6章 キエハナ編
第69話 引き付けますよー
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「きゅ?」
そうだ、俺達にはマロがいた。エンジェルスライム、いやエクスシアスライムのマロだ。結界魔法と付与魔法が得意なスライムが。だけど今はあんまり説明している時間が無い。
「リーン!俺とアクアとテイロでリヴァイアサンをひきつけるから、その間にマロに付与魔法を説明してくれ。」
「ピュー!!」
リーンは気合を入れるように腕を上げてマロに体を動かしたり、スライムボディを震わせたりしてマロに俺の考えていることを説明し始めた。しばらくするとマロとリーンの間に結界魔法が張られた。
「よし、俺達はあいつをひきつけるぞ!!」
「キュー!」
アクアとテイロはシュバッと腕をあげて気合をいれ、それぞれ持ち場のほうに移動し始めた。ただその前に、
「ミニスライム達はまだいけるか?『治癒の風』」
さっきの壁への激突でおそらくミニスライム達にもダメージが少なからず入ってるはずだ。だけどみんなは腕を伸ばして『大丈夫だよ。まだいける。』と伝えてくれた。心配なので回復魔法をかけるとよりいっそう装備の震えが増した。
準備が出来たところで早速リヴァイアサンのほうに突っ込む。さっきは真正面だったから相殺されたけど、ひきつけてから不意をついて撃てば入るだろう。それを察知したのか、テイロは『アースニードル』で数十本の岩を固めた棘がリヴァイアサンの顔面に向かって飛んでいく。しかしリヴァイアサンは容易く尻尾でそれらを一斉に壊す。
が、その間にアクアは溶解液をより濃度を高めた状態でリヴァイアサンの元に突っ込む。アースニードルを止めた尻尾が大きいためアクアが隠れることが出来た。そしてアクアはリヴァイアサンの顔に向かって溶解液を打ち込んだ。表皮は強化されて溶解液は効かなかったが、さすがに体内に入れば効くと思ったんだろう。
「ガアーーーーーーー」
しかし入る直前に水ブレスをギリギリで打ち出し、溶解液を流しだした。アクアの方面に飛ばされたが、あまりにとっさの出来事だったためあんまり良いブレスではなかったようでアクアはそのすべてを吸収しきった。これも受けきったのかリヴァイアサンは少しばかり余裕の表情だ
「これで終わりと思うなよ!!『レーザーフレイム』」
俺はスライム二匹にリヴァイアサンがひきつけられてた間に密かに魔法を唱えていた。綺麗にひっかかってくれたくれたおかげで後ろから撃てる。
「食らえ!」
「グアーーーー!!」
さっきよりかは抑えられているが、それでもリヴァイアサンの背中がだいぶ焼かれた。すぐに魔法をかけて鎮火させる。
「ガアーーーーー」
さっきまで余裕だったのにいきなり背中から撃ち込まれて思いっきり怒り始めた。まあ、これも想定内。
「よし!!アクアとテイロは今すぐリーンとマロのほうに戻ってくれ。俺がこいつをひきつける。」
「キュー!」
アクアとテイロが元気よく腕を上げてマロたちの元に戻って、囲うように配置について守っている。俺は今からこいつをひきつけるわけだが、そこまできついとは思ってない。
「ほれほれ、こっちまで来てみな!!」
「ギャアーーー!」
怒ったやつほどひきつけるのは簡単だ。冷静さを失い、本来とるべきでない行動をとってしまい思わぬ事態にも発展してしまうことだってある。問題なのはそれでも攻撃を当てられたり、まったくダメージが通らないことだが、こいつのスピードは俺が本気逃げれば追いつけないだろうし、ダメージが通らないのもそもそも攻撃する気がないから問題ない。
「よいしょっと!」
うん問題ないな。怒って全体的にステータスがあがっているが、まだスピードは俺のほうが十分高い。腕がくれば上に飛び、水ブレスが来たら『アースウォール』で時間稼ぎをしてかわす。ただ一方的に避けているといずれ俺を狙わなくなるからところどころで火魔法や打撃を加えて引き寄せ続ける。
~~~~~~~~~
「ピュー!!」
おお!!終わった!リーンの鳴き声を聞いて急いでマロのほうに戻る。アクアとテイロにその間にリヴァイアサンのことを引き寄せてもらう。
「マロ!!いけるか?」
「きゅー!!」
早速戻り、マロに付与魔法を頼む。リーンががんばって説明してくれたようで、すぐにマロは魔法を唱え始めた。どんどん力がわいてくる。
ステータスアップ:攻撃力上昇、素早さ上昇、魔力上昇
「よし、これだけあれば十分だ。それじゃリーンは引き続きマロのそばにいてくれ。」
「きゅー♪」
「ピュー!!」
俺がその場を離れると、マロの周りにまた結界が張られる。俺は早速リヴァイアサンの元に走りこむが、
「なんかすごいはやくなってないか?」
すごいからだが軽い。だけど弱くなった感じはしない。到着すると、アクアたちががんばってリヴァイアサンを引き寄せていた。
「お待たせ!!後は俺に任せろ!!」
リヴァイアサンは俺に気づき、標的をアクア、テイロから俺にかわった。まあ、スピードが上がったおかげで、問題無くリヴァイアサンの元に走りこんで、顔面のほうに寄る。
「よいしょ!!」
ボギャ!!
「....え?」
リヴァイアサンの横っ面を蹴ると、普通にリヴァイアサンが吹っ飛んで壁に激突した。
そうだ、俺達にはマロがいた。エンジェルスライム、いやエクスシアスライムのマロだ。結界魔法と付与魔法が得意なスライムが。だけど今はあんまり説明している時間が無い。
「リーン!俺とアクアとテイロでリヴァイアサンをひきつけるから、その間にマロに付与魔法を説明してくれ。」
「ピュー!!」
リーンは気合を入れるように腕を上げてマロに体を動かしたり、スライムボディを震わせたりしてマロに俺の考えていることを説明し始めた。しばらくするとマロとリーンの間に結界魔法が張られた。
「よし、俺達はあいつをひきつけるぞ!!」
「キュー!」
アクアとテイロはシュバッと腕をあげて気合をいれ、それぞれ持ち場のほうに移動し始めた。ただその前に、
「ミニスライム達はまだいけるか?『治癒の風』」
さっきの壁への激突でおそらくミニスライム達にもダメージが少なからず入ってるはずだ。だけどみんなは腕を伸ばして『大丈夫だよ。まだいける。』と伝えてくれた。心配なので回復魔法をかけるとよりいっそう装備の震えが増した。
準備が出来たところで早速リヴァイアサンのほうに突っ込む。さっきは真正面だったから相殺されたけど、ひきつけてから不意をついて撃てば入るだろう。それを察知したのか、テイロは『アースニードル』で数十本の岩を固めた棘がリヴァイアサンの顔面に向かって飛んでいく。しかしリヴァイアサンは容易く尻尾でそれらを一斉に壊す。
が、その間にアクアは溶解液をより濃度を高めた状態でリヴァイアサンの元に突っ込む。アースニードルを止めた尻尾が大きいためアクアが隠れることが出来た。そしてアクアはリヴァイアサンの顔に向かって溶解液を打ち込んだ。表皮は強化されて溶解液は効かなかったが、さすがに体内に入れば効くと思ったんだろう。
「ガアーーーーーーー」
しかし入る直前に水ブレスをギリギリで打ち出し、溶解液を流しだした。アクアの方面に飛ばされたが、あまりにとっさの出来事だったためあんまり良いブレスではなかったようでアクアはそのすべてを吸収しきった。これも受けきったのかリヴァイアサンは少しばかり余裕の表情だ
「これで終わりと思うなよ!!『レーザーフレイム』」
俺はスライム二匹にリヴァイアサンがひきつけられてた間に密かに魔法を唱えていた。綺麗にひっかかってくれたくれたおかげで後ろから撃てる。
「食らえ!」
「グアーーーー!!」
さっきよりかは抑えられているが、それでもリヴァイアサンの背中がだいぶ焼かれた。すぐに魔法をかけて鎮火させる。
「ガアーーーーー」
さっきまで余裕だったのにいきなり背中から撃ち込まれて思いっきり怒り始めた。まあ、これも想定内。
「よし!!アクアとテイロは今すぐリーンとマロのほうに戻ってくれ。俺がこいつをひきつける。」
「キュー!」
アクアとテイロが元気よく腕を上げてマロたちの元に戻って、囲うように配置について守っている。俺は今からこいつをひきつけるわけだが、そこまできついとは思ってない。
「ほれほれ、こっちまで来てみな!!」
「ギャアーーー!」
怒ったやつほどひきつけるのは簡単だ。冷静さを失い、本来とるべきでない行動をとってしまい思わぬ事態にも発展してしまうことだってある。問題なのはそれでも攻撃を当てられたり、まったくダメージが通らないことだが、こいつのスピードは俺が本気逃げれば追いつけないだろうし、ダメージが通らないのもそもそも攻撃する気がないから問題ない。
「よいしょっと!」
うん問題ないな。怒って全体的にステータスがあがっているが、まだスピードは俺のほうが十分高い。腕がくれば上に飛び、水ブレスが来たら『アースウォール』で時間稼ぎをしてかわす。ただ一方的に避けているといずれ俺を狙わなくなるからところどころで火魔法や打撃を加えて引き寄せ続ける。
~~~~~~~~~
「ピュー!!」
おお!!終わった!リーンの鳴き声を聞いて急いでマロのほうに戻る。アクアとテイロにその間にリヴァイアサンのことを引き寄せてもらう。
「マロ!!いけるか?」
「きゅー!!」
早速戻り、マロに付与魔法を頼む。リーンががんばって説明してくれたようで、すぐにマロは魔法を唱え始めた。どんどん力がわいてくる。
ステータスアップ:攻撃力上昇、素早さ上昇、魔力上昇
「よし、これだけあれば十分だ。それじゃリーンは引き続きマロのそばにいてくれ。」
「きゅー♪」
「ピュー!!」
俺がその場を離れると、マロの周りにまた結界が張られる。俺は早速リヴァイアサンの元に走りこむが、
「なんかすごいはやくなってないか?」
すごいからだが軽い。だけど弱くなった感じはしない。到着すると、アクアたちががんばってリヴァイアサンを引き寄せていた。
「お待たせ!!後は俺に任せろ!!」
リヴァイアサンは俺に気づき、標的をアクア、テイロから俺にかわった。まあ、スピードが上がったおかげで、問題無くリヴァイアサンの元に走りこんで、顔面のほうに寄る。
「よいしょ!!」
ボギャ!!
「....え?」
リヴァイアサンの横っ面を蹴ると、普通にリヴァイアサンが吹っ飛んで壁に激突した。
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