スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった

Miiya

文字の大きさ
上 下
67 / 196
第6章 キエハナ編

第66話 激闘!!モンスターハウス

しおりを挟む
ダンジョン探索2日目。いつもだったらフライパンや鍋を使って料理をするが、ここはダンジョン。匂いが出てしまうと遠くのモンスターがその匂いにつられるため、干し肉と水、あとパンになった。アクア達やミニスライム達は了承してくれたが、マロはあんまり機嫌が良くない。まだまだ子供だなと思いながら仕方なくアクアに水を出してもらいそれを飲んでもらった。

 「それじゃあ今日も進めていこうか。」

みんなやる気に満ち溢れており、俺の言葉に合わせて腕を伸ばして応えた。

~~~~~~~~

しばらく歩くと、広いスペースに入った。

 「やけに広いな。何かあるのか?」

そう考えながら歩くと、周りから一気にモンスターの群れが現れてきた。

 「ってことはここモンスターハウスかよ!!」

モンスターハウス、ダンジョン内で現れる現象の1つで魔力がより高まり、またある程度のスペースが確保されてる場合に起こる。そのスペースに踏み込めば瞬く間に無数のモンスターが出現し、探索者の行方を阻む。

流石にここまでの大群とは思ってなかった。100はゆうに超えている。

 「ミニスライム達にも手伝ってもらいたいから、装備から戻ってくれ。」

多数相手にプロレス技、特に投げ技は隙が大きいから使えない。なので投げ技のために装備になってもらってるミニスライム達にいつもの姿で戦ってもらう。戦闘能力は申し分ない。

 「よし!それじゃあ行くぞ!マロはしっかりつかまっててくれよ。」

魔剣を抜き、頭のマロに離れないように言う。マロも見た目は子スライムだが能力は高い。多分戦えるかもしれないけど、まだこれだけ多い数と戦わせるのは心配だ。

 「ギギーーー!」

早速ゴブリンが現れる。このエリアのモンスターは数だけでなく種類も多い。それ以外にもコボルトにサーペント3種、オークなどが待ち構えてる。とりあえず飛び出してきたゴブリンを一閃する。

走り込み、オークの首を素早く落とす。そして着地したところでゴブリンの顎をトラースキックで捉え、一気に囲んできたモンスター達を回転斬りで一掃する。魔剣の切れ味がものすごくいいからか、まったく淀みなく斬れる。

周りの様子を見てみる。アクアは溶解液をモンスターの顔面に当てて一撃必殺で倒していってる。リーンも風魔法と溶解液を使い分けながら倒している。テイロは土魔法で飛ばした岩を主体にして倒している。ミニスライム達は火、水、土、風など個人の得意の魔法で倒している。

 「『フェニックスフレイム』!」

数が多くキリがないため、大型魔法で一気に倒す。この魔法1つでおそらく50~60は倒せた。その後も打撃と剣、ときおり魔法を使ってこのモンスターの大群を倒していった。

~~~~~~~~

 「ハアハア、あとはこいつだけだな。」

最後に残ったのは、このモンスターハウスのボス。[ギガントデーモン]だ。悪魔系の上位種族で魔法に長けている。特に水魔法と氷魔法を得意にしており、非常に厄介な存在だ。

 「うお!」

相手が挨拶代わりに『アイシクルニードル』を飛ばして来た。従来の『アイシクルニードル』よりも速かったあたり、魔法の能力はだいぶ高い。

 「!?」

 「遅えよ!」

またしても放ってきた『アイシクルニードル』を今度は前に避けながら進み、瞬時に懐に入った。そして顎下に膝蹴りを食らわす。

 「グギギ、」

 「うーん、やっぱりまだ耐えるか。」

流石にBランク推奨のダンジョンの中ボスだ、そう簡単には倒れないか。

 「ギギ!」

一旦距離を取るために下がると、今度は『ウォータースプラッシュ』を放ってきた。やばい流される!!

 「キュー♪」

 「お、おい、、アクア?」

水が出た瞬間、後ろで待機していたアクアがぴょんと飛び出して魔法で出てきた水を全て吸い取ってる。おそらく風呂が5つはできそうな水の量なんだが、アクアは全て吸い取ってしまった。

 「キュー♪」

しかも本人は全く苦労してない様子。こんなにも飲むなんて、今度からもう少し増やしたほうがいいかな?とかなんとか考えていると、呆気にとられていたギガントデーモンがまたも魔法を唱え始めめるがそれを止めるために魔剣を投げつけ、腕に刺す。

 「ギギャ!」

魔剣が腕を貫通したからか、ギガントデーモンは魔剣の切れ味に驚いているが、そんな隙を見逃すほど俺もお人好しではない。すぐさまスピアタックルで吹っ飛ばし、仰向けになったギガントデーモンの腹部を大きくジャンプして思いっきり踏んづける。

 「グガーークギャーー!」

 「ふぅーこれで終わりかな?」

ギガントデーモンも素材だけが残り消えてしまった。周りを見回すとすでに回収を始めているミニスライム達の姿が見えた。俺も急いで手伝い、魔石やいろんな素材を回収する。

 「魔石の合計が890個って、、、」

つまり俺らは約900体を相手にしたのか。スライム達は溶解液も使っていたからかあんまり魔力切れがなさそうで特に疲れている様子を見せない。それにミニスライムでさえ大抵1発で倒してたし、ここのダンジョンのモンスターでもあまり相手にならないのか?

まあそんな疑問も持ちながら下のフロアに進んでいった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

スキル盗んで何が悪い!

大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物 "スキル"それは人が持つには限られた能力 "スキル"それは一人の青年の運命を変えた力  いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。  本人はこれからも続く生活だと思っていた。  そう、あのゲームを起動させるまでは……  大人気商品ワールドランド、略してWL。  ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。  しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……  女の子の正体は!? このゲームの目的は!?  これからどうするの主人公!  【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界巻き込まれ転移譚~無能の烙印押されましたが、勇者の力持ってます~

影茸
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれ異世界に転移することになった僕、羽島翔。 けれども相手の不手際で異世界に転移することになったにも関わらず、僕は巻き込まれた無能と罵られ勇者に嘲笑され、城から追い出されることになる。 けれども僕の人生は、巻き込まれたはずなのに勇者の力を使えることに気づいたその瞬間大きく変わり始める。

努力しても平均的だった俺が異世界召喚された結果

ひむよ
ファンタジー
全てが平均的な少年、山田 涼太。 その少年は努力してもしなくても、何をしても平均的だった。そして少年は中学2年生の時に努力することをやめた。 そのまま成長していき、高校2年生になったとき、あることが起こり少年は全てが異常へと変わった。 それは───異世界召喚だ。 異世界に召喚されたことによって少年は、自分のステータスを確認できるようになった。すぐに確認してみるとその他の欄に平均的1と平均的2というものがあり、それは0歳の時に入手していた! 少年は名前からして自分が平均的なのはこれのせいだと確信した。 だが全てが平均的と言うのは、異世界ではチートだったのだ。 これは平均的で異常な少年が自由に異世界を楽しみ、無双する話である。 hotランキング1位にのりました! ファンタジーランキングの24hポイントで1位にのりました! 人気ランキングの24hポイントで 3位にのりました!

処理中です...