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第6章 キエハナ編
第63話 家で色々作ります
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海で楽しいひと時を過ごした俺たちは家に戻った。途中スライム達の可愛らしい移動に魅了された子供が「わー、スライムちゃんだー。」と近づいて来た時もあったが、その時はアクアがガラスコップを出し自身の水を入れて提供していたな。それを飲む子供達はやけに元気になって帰ったな。
「さてと、帰宅したはいいがまだ5時ごろ。夕ご飯作るにしてもまだ早いかなー。みんなは何かやりたいことがある?」
まだ夕ご飯前で手持ち無沙汰であったので他のみんなに何かしたいか聞いたところ『それでは地下室を作らせて欲しいっす。動物の毛皮の管理やリーン姐さんの薬草の実験室として使いたい』とテイロが腕を揺らす。毛皮は何に使うかがわからないな。一応カバンの中にあるから腐ってることはないんだけどな。まあリーンの実験ってのはよくわかった。
「そうか、それじゃあテイロ頑張ってね!!俺も影ながら応援するよ。」
テイロはテンションが上がり早速床の一部を削り作業を始めた。そして先ほどテイロと一緒に城を築いていたミニスライム数匹も補佐する形で参加していた。主にテイロが掘り進めた後にならして道を綺麗に形作り階段を作っていた。
ちょっと暗くなって来たので前みたいに光魔法を使って明るくしたら突然ミニスライムの一匹がその光を取り込んでしまった。
「え!?何やって……え!?光ってる?」
取り込んだ1匹のミニスライムはなんと体内が光っていた。どうやら俺の光魔法を取り込んだようだ。周囲はその光で照らされ明るくなった。そんな様子を見た他のミニスライム達も『俺にもください!』と足元にすり寄って来たので、ひとまず5個ほど作った。多すぎると今度は眩しすぎるからな。
20分が過ぎた頃、テイロが広さを確保し終えたのか壁などを補修し始めている。見た目はただ腕を伸ばして壁を触ってるだけだが、触った後壁が綺麗な平らになっておりヤスリ顔負けのすごさを誇っていた。
広くなったのを見たリーンが以前手に入れていた木を使って棚を作り始める。その様子を見たミニスライム達がカバンから保管したいものを取り出していきどんどん運んでいく。でも一体保管はどうするのかと思ったが、スライム達は溶解液があるからそれでカビやら埃を取ることができるそうだ。沢山の毛皮や肉、薬草などが置かれるとリーンが指示を出して各場所にミニスライム達を配置させる。そしてリーンは別にちゃぶ台を作りそこにはフラスコやビーカー、すり鉢のようなものが置いてある。これがリーンの実験室的な感じだな。
俺は今アクアに頼んで前にテイロが掘った鉱石の中にあった光の鉱石を使ってライトを作っている。ライトとは言っても溶解液を四角形に固めてその中に魔力を通した光の魔石を入れ込むだけだが。これを部屋の隅に置いて明るくしておく。
アクアはこの中で最も能力が高いため、俺の要求に満点回答に近い答えを出してくれた。細かい作業になるとミニスライム達は若干遅れを取るため悔しそうな目で見ていた。そんな視線を受けたアクアは『ふふん!これが最初に出会った私の実力よ。』と自信満々に跳ねる。
「はいはい、アクアはすごいなー。でももちろんミニスライム達もすごいからな。ちゃんと信頼しているからな。」
とりあえず悔しそうにしているミニスライム達を撫でて落ち着かせる。
ライトづくりが完了すると、周りは綺麗な地下室になっていた。テイロ達が最後の仕上げだとタオルをリーンに作ってもらい砂を取っていた。結果35分ほどで地下室づくりが完成してしまった。なんかそろそろ感覚が狂いそうだな。普通家を建築するにしても1ヶ月かかってもおかしくはないのに。
リーンが早速実験をしているので見てみることにした。
「リーンは何を作ってるんだ?」
聞いてみると『サイリ草と霊薬草を使って新たなポーションを作っています。体力回復と魔力回復が同時にできるか試してみようかなと思いました。』と意図を伝えてくれた。それがあったら売れるのかな?まああまりが出たらだけど。あくまでも作ってくれるのはリーンだからな。
リーンは薬草をガラス棒ですりつぶしていくと、粉状になった薬草をフラスコに入れて自身の溶解液を入れて振る。すると綺麗なポーションが出来上がった。いやこんな簡単にできるもんか?不思議に思ってるとリーンは頭の上にいるマロを呼ぶ。マロは呼ばれたので頭の上からぴょんと飛び降りてリーンの元に行く。リーンはマロに腕を揺らして何かを説明するとマロが理解したのか腕をビシッとあげると別のフラスコに自身の溶解液を流し込んだ。この溶解液はリーンと違い少し白と黄色に輝いてるように見える。それを先ほどすりつぶしたものにかけて振る。するとさっきは緑色だったのが、今度のポーションは黄金色に輝いてる。
「これどうやったの?マロの溶解液は付与魔法が付いてるの!?」
マロには特殊溶解液があったな。あれは付与魔法を含んでいたからなのか。効能を聞いてみると、力、魔力アップの効果があるらしい。これは流石に売れないな。するとマロが足元にすり寄って『お腹空いたよー』と可愛らしく腕を揺らす。
「ああ、もうそんな時間か。んじゃあー作るか。」
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新しく「スライムテイマーとして生きていく」を書き始めました。もしよろしければそちらもご覧ください。
「さてと、帰宅したはいいがまだ5時ごろ。夕ご飯作るにしてもまだ早いかなー。みんなは何かやりたいことがある?」
まだ夕ご飯前で手持ち無沙汰であったので他のみんなに何かしたいか聞いたところ『それでは地下室を作らせて欲しいっす。動物の毛皮の管理やリーン姐さんの薬草の実験室として使いたい』とテイロが腕を揺らす。毛皮は何に使うかがわからないな。一応カバンの中にあるから腐ってることはないんだけどな。まあリーンの実験ってのはよくわかった。
「そうか、それじゃあテイロ頑張ってね!!俺も影ながら応援するよ。」
テイロはテンションが上がり早速床の一部を削り作業を始めた。そして先ほどテイロと一緒に城を築いていたミニスライム数匹も補佐する形で参加していた。主にテイロが掘り進めた後にならして道を綺麗に形作り階段を作っていた。
ちょっと暗くなって来たので前みたいに光魔法を使って明るくしたら突然ミニスライムの一匹がその光を取り込んでしまった。
「え!?何やって……え!?光ってる?」
取り込んだ1匹のミニスライムはなんと体内が光っていた。どうやら俺の光魔法を取り込んだようだ。周囲はその光で照らされ明るくなった。そんな様子を見た他のミニスライム達も『俺にもください!』と足元にすり寄って来たので、ひとまず5個ほど作った。多すぎると今度は眩しすぎるからな。
20分が過ぎた頃、テイロが広さを確保し終えたのか壁などを補修し始めている。見た目はただ腕を伸ばして壁を触ってるだけだが、触った後壁が綺麗な平らになっておりヤスリ顔負けのすごさを誇っていた。
広くなったのを見たリーンが以前手に入れていた木を使って棚を作り始める。その様子を見たミニスライム達がカバンから保管したいものを取り出していきどんどん運んでいく。でも一体保管はどうするのかと思ったが、スライム達は溶解液があるからそれでカビやら埃を取ることができるそうだ。沢山の毛皮や肉、薬草などが置かれるとリーンが指示を出して各場所にミニスライム達を配置させる。そしてリーンは別にちゃぶ台を作りそこにはフラスコやビーカー、すり鉢のようなものが置いてある。これがリーンの実験室的な感じだな。
俺は今アクアに頼んで前にテイロが掘った鉱石の中にあった光の鉱石を使ってライトを作っている。ライトとは言っても溶解液を四角形に固めてその中に魔力を通した光の魔石を入れ込むだけだが。これを部屋の隅に置いて明るくしておく。
アクアはこの中で最も能力が高いため、俺の要求に満点回答に近い答えを出してくれた。細かい作業になるとミニスライム達は若干遅れを取るため悔しそうな目で見ていた。そんな視線を受けたアクアは『ふふん!これが最初に出会った私の実力よ。』と自信満々に跳ねる。
「はいはい、アクアはすごいなー。でももちろんミニスライム達もすごいからな。ちゃんと信頼しているからな。」
とりあえず悔しそうにしているミニスライム達を撫でて落ち着かせる。
ライトづくりが完了すると、周りは綺麗な地下室になっていた。テイロ達が最後の仕上げだとタオルをリーンに作ってもらい砂を取っていた。結果35分ほどで地下室づくりが完成してしまった。なんかそろそろ感覚が狂いそうだな。普通家を建築するにしても1ヶ月かかってもおかしくはないのに。
リーンが早速実験をしているので見てみることにした。
「リーンは何を作ってるんだ?」
聞いてみると『サイリ草と霊薬草を使って新たなポーションを作っています。体力回復と魔力回復が同時にできるか試してみようかなと思いました。』と意図を伝えてくれた。それがあったら売れるのかな?まああまりが出たらだけど。あくまでも作ってくれるのはリーンだからな。
リーンは薬草をガラス棒ですりつぶしていくと、粉状になった薬草をフラスコに入れて自身の溶解液を入れて振る。すると綺麗なポーションが出来上がった。いやこんな簡単にできるもんか?不思議に思ってるとリーンは頭の上にいるマロを呼ぶ。マロは呼ばれたので頭の上からぴょんと飛び降りてリーンの元に行く。リーンはマロに腕を揺らして何かを説明するとマロが理解したのか腕をビシッとあげると別のフラスコに自身の溶解液を流し込んだ。この溶解液はリーンと違い少し白と黄色に輝いてるように見える。それを先ほどすりつぶしたものにかけて振る。するとさっきは緑色だったのが、今度のポーションは黄金色に輝いてる。
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マロには特殊溶解液があったな。あれは付与魔法を含んでいたからなのか。効能を聞いてみると、力、魔力アップの効果があるらしい。これは流石に売れないな。するとマロが足元にすり寄って『お腹空いたよー』と可愛らしく腕を揺らす。
「ああ、もうそんな時間か。んじゃあー作るか。」
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