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第6章 キエハナ編
第61話 魚市場へ
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「それじゃあ他の店も行ってみようか。」
布のお店を後にしセールシーストリートを再び歩くことにした。今はミニスライム達も元の姿に戻っておりぴょこぴょこと跳ねながら移動している。時折肩に数匹乗ったりする。(ミニスライム達は朝起きた時の体に光が当たった時の輝き具合でシンジの肩の占有権を得ることができる。)一応撫でてみると歓喜の腕の揺れが起こる。すごい可愛い。
~~~~~~~~
「うーーん、ここはもう無いかな。」
生肉店に関してはミニスライム達が狩ってくるし、それをアクアたちも解体するから困ってないんだよな。服に関してもさっき十分買い込んだし、リーンは『私の溶解液があればもともと服は作れますし、ちゃんとした服を作るとしてもおそらく1/8ほどあれば作れますね。』と自慢げに腕を揺らして伝えてくれたので布もあんまり買う必要は無かった。後は特産品の野菜や果物を買うぐらいで普通の野菜はすでにたくさんあるため本当に買うものが少なかった。
「仕方ない、シーサイド通り行くけどいいかな?」
みんなに聞くが特に問題ないようで了解の意を示すように腕を上げた。たくさん服を作れて満足しているリーンを抱き上げてプニプニを堪能しながらシーサイド通りへ向かった。
~~~~~~~~~
「ここもすごい賑やかだな。それに沢山の魚があるな。」
この世界に来て初めて魚をお目にかかれて嬉しい。が一方のアクアたちスライムはきょとんとした感じだ。そういえばスライム達って知能はすごい高いけど知識が少なかったな。いつもとんでもない知能で知識を凌駕しているせいでこういうのはなんか新鮮に感じるな。いままで川魚を見かけなかったな。ミニスライム達の探索にも無かったのかな?
「みんな興味津々なようだね。おーいあんまり勝手に動いちゃダメだぞ。」
マロは頭の上にいるから逃げ出したりはしないが、ミニスライム達だな。みんないい子で賢く能力も高いが、性格はやはり子供感がある。気がつくと何匹ものミニスライム達が色んなところに行ってしまった。
ピシン!!!
リーンが突然腕を地面に叩きつけた。すると勝手に行ってしまったミニスライム達が戻ってきた。戻ってきたが何やら怖がりながら戻ってきてて、リーンの様子を見るや否や俺の後ろに隠れてしまった。
「ああ、怒られて怖いのか。でも今のはお前達が悪いからちゃんとリーンに反省していると謝らないといけないぞ。」
そう言って安心させようとしたけど後ろにいるミニスライム達は依然として怖がったままである。
「俺も一緒に行くから、な?」
そう問いかけると、怖がりながらも恐る恐るリーンのもとに近づき、反省していると腕を動かしてリーンに謝罪する。そしてリーンは一切怒らず腕を伸ばしてそれぞれ1匹ずつ頭をなでて『次からはちゃんと気をつけるのよ。シンジ様にも迷惑がかかるからね。』とミニスライム達を諭すように腕を動かした。撫でられたミニスライム達は表情が変わってリラックスした感じになって嬉しそうにプルプルと震えている。そんな可愛らしい光景を見ながら1つの店に入る。
「うっ、生臭!?」
入った途端に魚特有の生臭さがが漂ってきた。日本にいた頃は魚市場に行ったことがないから初めての体験だが結構キツイ。ただスライム達は特に驚いてない様子だ。アクアにどうなのか聞いたところ『一応臭いはくるけどあんまり気にしない程度かな。言っちゃえばもっとキツイの解体してる時に嗅ぐことにもなるしー』と腕を動かした。たしかにみんな解体する時血抜きはほとんど外に出さずすぐに吸い取るから臭いはこなかったな。なんか申し訳ない気持ちになったな。
「お、にいちゃんちょいと見てみてくれや。」
「ここには何があるんすか?」
「そうだな……例えばこいつとかだな。」
俺を呼びかけたおっちゃんが持ち出してきたのはおそらく1メートルは下らない大きい魚だった。
「こいつは『メンバ』っていう魚でな、赤身が特徴だ。そしてこいつは焼いてもうまいんだが、一番はそのままで食うのだな。」
「へぇー、おいくらですか?」
「こいつは今日の中でも3番目ぐらいだから……よし!30000ダリルだな。」
「はいどうぞ、」
「あいよ、それじゃあ解体してくるからちょっと待ってろ。」
解体するだって!?それなら
「待ってください!!解体するならうちの方でできるので大丈夫です。」
「お前魚捌けるのか?」
「俺はあんまりですけど、こちらのスライム達が解体に関してはプロなんで。」
「おいおい、笑わせてくれるじゃねえか。金はもらってるし、まあいいだろう。どうせ全部食っちまうだけだと思うがな。」
おっちゃんが差し出してきたので受け取ろうとしたら、テイロがニューーンと腕を伸ばして受け取る。珍しくテイロがやる気になってるな。いつも解体はアクアの方が積極的なのにな。
「テイロもしかして衝動に駆られたか?」
テイロは建築する時に職人感があるから、この雰囲気がきっと好きなんだろうな。逆に自由気ままなアクアはあんまりテンション高く無い気がする。
そんなことを考えてるとテイロが解体を始める。まずは頭を切ってすぐに血抜きを始める。血抜きをするってことはあんまりいらないのかな?生臭くなるし俺も無い方がありがたいか。そして尾の部分も切って、体を伸ばして身の部分を一気に覆いかぶさった。そのあとしばらく震えると体から切り身が次々と出てくる。
「な、なんだこりゃーーー!?」
あ、おっちゃん忘れてた。
布のお店を後にしセールシーストリートを再び歩くことにした。今はミニスライム達も元の姿に戻っておりぴょこぴょこと跳ねながら移動している。時折肩に数匹乗ったりする。(ミニスライム達は朝起きた時の体に光が当たった時の輝き具合でシンジの肩の占有権を得ることができる。)一応撫でてみると歓喜の腕の揺れが起こる。すごい可愛い。
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「うーーん、ここはもう無いかな。」
生肉店に関してはミニスライム達が狩ってくるし、それをアクアたちも解体するから困ってないんだよな。服に関してもさっき十分買い込んだし、リーンは『私の溶解液があればもともと服は作れますし、ちゃんとした服を作るとしてもおそらく1/8ほどあれば作れますね。』と自慢げに腕を揺らして伝えてくれたので布もあんまり買う必要は無かった。後は特産品の野菜や果物を買うぐらいで普通の野菜はすでにたくさんあるため本当に買うものが少なかった。
「仕方ない、シーサイド通り行くけどいいかな?」
みんなに聞くが特に問題ないようで了解の意を示すように腕を上げた。たくさん服を作れて満足しているリーンを抱き上げてプニプニを堪能しながらシーサイド通りへ向かった。
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「ここもすごい賑やかだな。それに沢山の魚があるな。」
この世界に来て初めて魚をお目にかかれて嬉しい。が一方のアクアたちスライムはきょとんとした感じだ。そういえばスライム達って知能はすごい高いけど知識が少なかったな。いつもとんでもない知能で知識を凌駕しているせいでこういうのはなんか新鮮に感じるな。いままで川魚を見かけなかったな。ミニスライム達の探索にも無かったのかな?
「みんな興味津々なようだね。おーいあんまり勝手に動いちゃダメだぞ。」
マロは頭の上にいるから逃げ出したりはしないが、ミニスライム達だな。みんないい子で賢く能力も高いが、性格はやはり子供感がある。気がつくと何匹ものミニスライム達が色んなところに行ってしまった。
ピシン!!!
リーンが突然腕を地面に叩きつけた。すると勝手に行ってしまったミニスライム達が戻ってきた。戻ってきたが何やら怖がりながら戻ってきてて、リーンの様子を見るや否や俺の後ろに隠れてしまった。
「ああ、怒られて怖いのか。でも今のはお前達が悪いからちゃんとリーンに反省していると謝らないといけないぞ。」
そう言って安心させようとしたけど後ろにいるミニスライム達は依然として怖がったままである。
「俺も一緒に行くから、な?」
そう問いかけると、怖がりながらも恐る恐るリーンのもとに近づき、反省していると腕を動かしてリーンに謝罪する。そしてリーンは一切怒らず腕を伸ばしてそれぞれ1匹ずつ頭をなでて『次からはちゃんと気をつけるのよ。シンジ様にも迷惑がかかるからね。』とミニスライム達を諭すように腕を動かした。撫でられたミニスライム達は表情が変わってリラックスした感じになって嬉しそうにプルプルと震えている。そんな可愛らしい光景を見ながら1つの店に入る。
「うっ、生臭!?」
入った途端に魚特有の生臭さがが漂ってきた。日本にいた頃は魚市場に行ったことがないから初めての体験だが結構キツイ。ただスライム達は特に驚いてない様子だ。アクアにどうなのか聞いたところ『一応臭いはくるけどあんまり気にしない程度かな。言っちゃえばもっとキツイの解体してる時に嗅ぐことにもなるしー』と腕を動かした。たしかにみんな解体する時血抜きはほとんど外に出さずすぐに吸い取るから臭いはこなかったな。なんか申し訳ない気持ちになったな。
「お、にいちゃんちょいと見てみてくれや。」
「ここには何があるんすか?」
「そうだな……例えばこいつとかだな。」
俺を呼びかけたおっちゃんが持ち出してきたのはおそらく1メートルは下らない大きい魚だった。
「こいつは『メンバ』っていう魚でな、赤身が特徴だ。そしてこいつは焼いてもうまいんだが、一番はそのままで食うのだな。」
「へぇー、おいくらですか?」
「こいつは今日の中でも3番目ぐらいだから……よし!30000ダリルだな。」
「はいどうぞ、」
「あいよ、それじゃあ解体してくるからちょっと待ってろ。」
解体するだって!?それなら
「待ってください!!解体するならうちの方でできるので大丈夫です。」
「お前魚捌けるのか?」
「俺はあんまりですけど、こちらのスライム達が解体に関してはプロなんで。」
「おいおい、笑わせてくれるじゃねえか。金はもらってるし、まあいいだろう。どうせ全部食っちまうだけだと思うがな。」
おっちゃんが差し出してきたので受け取ろうとしたら、テイロがニューーンと腕を伸ばして受け取る。珍しくテイロがやる気になってるな。いつも解体はアクアの方が積極的なのにな。
「テイロもしかして衝動に駆られたか?」
テイロは建築する時に職人感があるから、この雰囲気がきっと好きなんだろうな。逆に自由気ままなアクアはあんまりテンション高く無い気がする。
そんなことを考えてるとテイロが解体を始める。まずは頭を切ってすぐに血抜きを始める。血抜きをするってことはあんまりいらないのかな?生臭くなるし俺も無い方がありがたいか。そして尾の部分も切って、体を伸ばして身の部分を一気に覆いかぶさった。そのあとしばらく震えると体から切り身が次々と出てくる。
「な、なんだこりゃーーー!?」
あ、おっちゃん忘れてた。
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