62 / 196
第6章 キエハナ編
第61話 魚市場へ
しおりを挟む
「それじゃあ他の店も行ってみようか。」
布のお店を後にしセールシーストリートを再び歩くことにした。今はミニスライム達も元の姿に戻っておりぴょこぴょこと跳ねながら移動している。時折肩に数匹乗ったりする。(ミニスライム達は朝起きた時の体に光が当たった時の輝き具合でシンジの肩の占有権を得ることができる。)一応撫でてみると歓喜の腕の揺れが起こる。すごい可愛い。
~~~~~~~~
「うーーん、ここはもう無いかな。」
生肉店に関してはミニスライム達が狩ってくるし、それをアクアたちも解体するから困ってないんだよな。服に関してもさっき十分買い込んだし、リーンは『私の溶解液があればもともと服は作れますし、ちゃんとした服を作るとしてもおそらく1/8ほどあれば作れますね。』と自慢げに腕を揺らして伝えてくれたので布もあんまり買う必要は無かった。後は特産品の野菜や果物を買うぐらいで普通の野菜はすでにたくさんあるため本当に買うものが少なかった。
「仕方ない、シーサイド通り行くけどいいかな?」
みんなに聞くが特に問題ないようで了解の意を示すように腕を上げた。たくさん服を作れて満足しているリーンを抱き上げてプニプニを堪能しながらシーサイド通りへ向かった。
~~~~~~~~~
「ここもすごい賑やかだな。それに沢山の魚があるな。」
この世界に来て初めて魚をお目にかかれて嬉しい。が一方のアクアたちスライムはきょとんとした感じだ。そういえばスライム達って知能はすごい高いけど知識が少なかったな。いつもとんでもない知能で知識を凌駕しているせいでこういうのはなんか新鮮に感じるな。いままで川魚を見かけなかったな。ミニスライム達の探索にも無かったのかな?
「みんな興味津々なようだね。おーいあんまり勝手に動いちゃダメだぞ。」
マロは頭の上にいるから逃げ出したりはしないが、ミニスライム達だな。みんないい子で賢く能力も高いが、性格はやはり子供感がある。気がつくと何匹ものミニスライム達が色んなところに行ってしまった。
ピシン!!!
リーンが突然腕を地面に叩きつけた。すると勝手に行ってしまったミニスライム達が戻ってきた。戻ってきたが何やら怖がりながら戻ってきてて、リーンの様子を見るや否や俺の後ろに隠れてしまった。
「ああ、怒られて怖いのか。でも今のはお前達が悪いからちゃんとリーンに反省していると謝らないといけないぞ。」
そう言って安心させようとしたけど後ろにいるミニスライム達は依然として怖がったままである。
「俺も一緒に行くから、な?」
そう問いかけると、怖がりながらも恐る恐るリーンのもとに近づき、反省していると腕を動かしてリーンに謝罪する。そしてリーンは一切怒らず腕を伸ばしてそれぞれ1匹ずつ頭をなでて『次からはちゃんと気をつけるのよ。シンジ様にも迷惑がかかるからね。』とミニスライム達を諭すように腕を動かした。撫でられたミニスライム達は表情が変わってリラックスした感じになって嬉しそうにプルプルと震えている。そんな可愛らしい光景を見ながら1つの店に入る。
「うっ、生臭!?」
入った途端に魚特有の生臭さがが漂ってきた。日本にいた頃は魚市場に行ったことがないから初めての体験だが結構キツイ。ただスライム達は特に驚いてない様子だ。アクアにどうなのか聞いたところ『一応臭いはくるけどあんまり気にしない程度かな。言っちゃえばもっとキツイの解体してる時に嗅ぐことにもなるしー』と腕を動かした。たしかにみんな解体する時血抜きはほとんど外に出さずすぐに吸い取るから臭いはこなかったな。なんか申し訳ない気持ちになったな。
「お、にいちゃんちょいと見てみてくれや。」
「ここには何があるんすか?」
「そうだな……例えばこいつとかだな。」
俺を呼びかけたおっちゃんが持ち出してきたのはおそらく1メートルは下らない大きい魚だった。
「こいつは『メンバ』っていう魚でな、赤身が特徴だ。そしてこいつは焼いてもうまいんだが、一番はそのままで食うのだな。」
「へぇー、おいくらですか?」
「こいつは今日の中でも3番目ぐらいだから……よし!30000ダリルだな。」
「はいどうぞ、」
「あいよ、それじゃあ解体してくるからちょっと待ってろ。」
解体するだって!?それなら
「待ってください!!解体するならうちの方でできるので大丈夫です。」
「お前魚捌けるのか?」
「俺はあんまりですけど、こちらのスライム達が解体に関してはプロなんで。」
「おいおい、笑わせてくれるじゃねえか。金はもらってるし、まあいいだろう。どうせ全部食っちまうだけだと思うがな。」
おっちゃんが差し出してきたので受け取ろうとしたら、テイロがニューーンと腕を伸ばして受け取る。珍しくテイロがやる気になってるな。いつも解体はアクアの方が積極的なのにな。
「テイロもしかして衝動に駆られたか?」
テイロは建築する時に職人感があるから、この雰囲気がきっと好きなんだろうな。逆に自由気ままなアクアはあんまりテンション高く無い気がする。
そんなことを考えてるとテイロが解体を始める。まずは頭を切ってすぐに血抜きを始める。血抜きをするってことはあんまりいらないのかな?生臭くなるし俺も無い方がありがたいか。そして尾の部分も切って、体を伸ばして身の部分を一気に覆いかぶさった。そのあとしばらく震えると体から切り身が次々と出てくる。
「な、なんだこりゃーーー!?」
あ、おっちゃん忘れてた。
布のお店を後にしセールシーストリートを再び歩くことにした。今はミニスライム達も元の姿に戻っておりぴょこぴょこと跳ねながら移動している。時折肩に数匹乗ったりする。(ミニスライム達は朝起きた時の体に光が当たった時の輝き具合でシンジの肩の占有権を得ることができる。)一応撫でてみると歓喜の腕の揺れが起こる。すごい可愛い。
~~~~~~~~
「うーーん、ここはもう無いかな。」
生肉店に関してはミニスライム達が狩ってくるし、それをアクアたちも解体するから困ってないんだよな。服に関してもさっき十分買い込んだし、リーンは『私の溶解液があればもともと服は作れますし、ちゃんとした服を作るとしてもおそらく1/8ほどあれば作れますね。』と自慢げに腕を揺らして伝えてくれたので布もあんまり買う必要は無かった。後は特産品の野菜や果物を買うぐらいで普通の野菜はすでにたくさんあるため本当に買うものが少なかった。
「仕方ない、シーサイド通り行くけどいいかな?」
みんなに聞くが特に問題ないようで了解の意を示すように腕を上げた。たくさん服を作れて満足しているリーンを抱き上げてプニプニを堪能しながらシーサイド通りへ向かった。
~~~~~~~~~
「ここもすごい賑やかだな。それに沢山の魚があるな。」
この世界に来て初めて魚をお目にかかれて嬉しい。が一方のアクアたちスライムはきょとんとした感じだ。そういえばスライム達って知能はすごい高いけど知識が少なかったな。いつもとんでもない知能で知識を凌駕しているせいでこういうのはなんか新鮮に感じるな。いままで川魚を見かけなかったな。ミニスライム達の探索にも無かったのかな?
「みんな興味津々なようだね。おーいあんまり勝手に動いちゃダメだぞ。」
マロは頭の上にいるから逃げ出したりはしないが、ミニスライム達だな。みんないい子で賢く能力も高いが、性格はやはり子供感がある。気がつくと何匹ものミニスライム達が色んなところに行ってしまった。
ピシン!!!
リーンが突然腕を地面に叩きつけた。すると勝手に行ってしまったミニスライム達が戻ってきた。戻ってきたが何やら怖がりながら戻ってきてて、リーンの様子を見るや否や俺の後ろに隠れてしまった。
「ああ、怒られて怖いのか。でも今のはお前達が悪いからちゃんとリーンに反省していると謝らないといけないぞ。」
そう言って安心させようとしたけど後ろにいるミニスライム達は依然として怖がったままである。
「俺も一緒に行くから、な?」
そう問いかけると、怖がりながらも恐る恐るリーンのもとに近づき、反省していると腕を動かしてリーンに謝罪する。そしてリーンは一切怒らず腕を伸ばしてそれぞれ1匹ずつ頭をなでて『次からはちゃんと気をつけるのよ。シンジ様にも迷惑がかかるからね。』とミニスライム達を諭すように腕を動かした。撫でられたミニスライム達は表情が変わってリラックスした感じになって嬉しそうにプルプルと震えている。そんな可愛らしい光景を見ながら1つの店に入る。
「うっ、生臭!?」
入った途端に魚特有の生臭さがが漂ってきた。日本にいた頃は魚市場に行ったことがないから初めての体験だが結構キツイ。ただスライム達は特に驚いてない様子だ。アクアにどうなのか聞いたところ『一応臭いはくるけどあんまり気にしない程度かな。言っちゃえばもっとキツイの解体してる時に嗅ぐことにもなるしー』と腕を動かした。たしかにみんな解体する時血抜きはほとんど外に出さずすぐに吸い取るから臭いはこなかったな。なんか申し訳ない気持ちになったな。
「お、にいちゃんちょいと見てみてくれや。」
「ここには何があるんすか?」
「そうだな……例えばこいつとかだな。」
俺を呼びかけたおっちゃんが持ち出してきたのはおそらく1メートルは下らない大きい魚だった。
「こいつは『メンバ』っていう魚でな、赤身が特徴だ。そしてこいつは焼いてもうまいんだが、一番はそのままで食うのだな。」
「へぇー、おいくらですか?」
「こいつは今日の中でも3番目ぐらいだから……よし!30000ダリルだな。」
「はいどうぞ、」
「あいよ、それじゃあ解体してくるからちょっと待ってろ。」
解体するだって!?それなら
「待ってください!!解体するならうちの方でできるので大丈夫です。」
「お前魚捌けるのか?」
「俺はあんまりですけど、こちらのスライム達が解体に関してはプロなんで。」
「おいおい、笑わせてくれるじゃねえか。金はもらってるし、まあいいだろう。どうせ全部食っちまうだけだと思うがな。」
おっちゃんが差し出してきたので受け取ろうとしたら、テイロがニューーンと腕を伸ばして受け取る。珍しくテイロがやる気になってるな。いつも解体はアクアの方が積極的なのにな。
「テイロもしかして衝動に駆られたか?」
テイロは建築する時に職人感があるから、この雰囲気がきっと好きなんだろうな。逆に自由気ままなアクアはあんまりテンション高く無い気がする。
そんなことを考えてるとテイロが解体を始める。まずは頭を切ってすぐに血抜きを始める。血抜きをするってことはあんまりいらないのかな?生臭くなるし俺も無い方がありがたいか。そして尾の部分も切って、体を伸ばして身の部分を一気に覆いかぶさった。そのあとしばらく震えると体から切り身が次々と出てくる。
「な、なんだこりゃーーー!?」
あ、おっちゃん忘れてた。
111
お気に入りに追加
11,485
あなたにおすすめの小説

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

スキルを極めろ!
アルテミス
ファンタジー
第12回ファンタジー大賞 奨励賞受賞作
何処にでもいる大学生が異世界に召喚されて、スキルを極める!
神様からはスキルレベルの限界を調査して欲しいと言われ、思わず乗ってしまった。
不老で時間制限のないlv上げ。果たしてどこまでやれるのか。
異世界でジンとして生きていく。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる