スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった

Miiya

文字の大きさ
上 下
61 / 196
第6章 キエハナ編

第60話 露店巡り

しおりを挟む
 「とりあえずどこから行こうかな。」

ギルドを出た俺は露店を巡ろうと思ったが、何せ広い。名古屋の某通りのような広さの道が2つある。『海の道シーサイド通り』と『特産の道セールシーストリート』の2つだ。とりあえず近いセールシーストリートの方に行くか。

 「こっちの方かな。」

ギルドを出てとりあえず向かう。

~~~~~~~~

 「やっぱり活気があるなー。」

セールシーストリートの入り口に行くと、そこから雰囲気が一気に変わって自由気ままな印象だ。そこらの露店で売買が盛んに行われている。中には値切りをしているように見える。でも荒っぽく見えないのはこの街が良い街ということを示してるな。

 「ここの店に入ろうか。」

 「いらっしゃい!お前冒険者か。ここはあんまりオススメできないぜ。」

 「冒険者ですけど、何があるんですか?」

 「ここは料理の食材メインの店だからな。」

 「ああ、俺料理するので大丈夫ですよ。」

 「まじか!?珍しいな。冒険者で料理ができるなんてな。前は料理人だったんか?」

そういえば、バームの宿屋でも驚かれたな。やっぱり冒険者が料理をするのは珍しいのか。料理人いるなら今度ここの世界の料理について色々聞いてみたいな。あんまり食べたことないし。

 「ここの名物的なのはなんですか?」

 「んー、この街自体は魚が名物だがこの店でいうとこれだな。」

するとオレンジ色の小さな果物のようなものを出した。

 「これは、みかんですか?」

 「みかん?なんだそりゃ?これはカナンの実って言う果物だぞ。特長はなこれを剥いて食うとな、甘いのと酸っぱいのが混じり合っている味だな。」

いや、それ完全にみかんじゃないか。一つもらおう。

 「ん!?うまい!!」

 「そうだろう、そうだろう。」

普通に美味しい。しかもかなり甘い。缶詰みかんの汁を個体にしたような味だ。こんな甘いみかんが食べれるなんて。

 「それじゃあこれを5つほどください。」

 「あいよ。」

店の人にみかんを詰めてもらってる間に色々見て回る。すると一つ目に飛びついたものがあった。

 「これは、、、米?か。」

一つのどでかい袋にパンパンに米粒が入っていた。

 「おお、これか。これは『リーディア』っていうよくわからない作物だな。一応ここではよく採れるんだが調理方法がわからないんだ。馬とかが食べるぐらいだな。」

なるほど、ここにはという調理方法がないのか。日本では古来から伝わっている調理方法なんだけどな。まあ、仮に米を抜いてもパンがあるし他にも良い食材があるからこれを必死こいて考えなくてもいいのか。

 「これっていくらぐらいしますか?」

 「おお!?買ってくれるのか。それじゃあこの袋1つで1000ダリルでいいや。」

 「え、そんな安くていいんですか?」

みたところ30キロぐらいありそうだが。

 「これを買うやつはほとんどいないからな。処理に困ってたぐらいだ。」

 「なるほど。それじゃあもらいますね。」

 「あいよ!!ありがとなー!」

よしよし、これでたくさん米料理を作るぞー!とりあえずチャーハンとか天津飯あたりを作ってみたいな。他の食材はあるから大丈夫だな。

 「さてと他には何があるかな。あそこは布地屋かな。」

外から見ると様々な衣装や色とりどりの布だったりが置いてあった。

 「いらっしゃいませ。おや男の子が来るなんて珍しいね。」

俺店来るたびに本当に驚かれるな。まあここに来た理由は俺ではなく、

 「ピューー!!ピューー♪♪♪」

そうリーンだ。この子はうちの衣装系の担当スライムでもあるからな。衣装担当のスライムってなんだよ。まぁいいや。

 「おや、スライムが布に興味を持つなんて珍しいこともあるんだね。これとかどうだい?」

 「ピューー!!」

リーンのテンションが上がりまくりだな。今まであの一族からもらったガの糸玉しかもらったことないからよりテンションが上がるんだろうな。

~~~~~~~~

 「ピュー♪」

 「おお、色々作ったんだな。すいませんね、色々と相手させてしまって。」

 「とんでもない!!私もなかなか新鮮で楽しかったよ。しかも作るのも速いし一級品の質だから私がむしろ相手してもらったぐらいだよ。」

 「そう言ってもらえると俺としても嬉しいです。」

リーンから出されたのは色とりどりのハンカチやタオル、パジャマ、そして一番驚いたのはハチマキだった。どうやらテイロに渡す用らしい。たしかにテイロは大工としても板ついてきてるし、なんか似合いそうだな。

 『ぬおーーー、ありがとうございます、リーン姐さん。』

 『それをつけてより一層良い家が作れるように、シンジ様が快適に過ごせるように頑張りなさいよ。』

何やらテイロとリーンが腕をニョロニョロと動かして話し合いをしているようだ。アクアはあんまりそういうのに興味はないようだ。

 「ピュー!」

 「ん?どうした?ああ、布が欲しいのか。それじゃあいくつか買っていこうか。」

様々な布や糸を買って店を出た。

-----------------------------------------------
今日は早く出せた。

いつもお気に入り登録やご感想ありがとうございます。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜

ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった! 謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。 教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。 勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。 元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。 力を持っていても順応できるかは話が別だった。 クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。 ※ご注意※ 初投稿、試作、マイペース進行となります。 作品名は今後改題する可能性があります。 世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。 旅に出るまで(序章)がすごく長いです。 他サイトでも同作を投稿しています。 更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

称号は神を土下座させた男。

春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」 「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」 「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」 これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。 主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。 ※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。 ※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。 ※無断転載は厳に禁じます

異世界に転生したら、いきなり面倒ごとに巻き込まれた! 〜仲間と一緒に難題を解決します!〜

藤なごみ
ファンタジー
簡易説明 異世界転生した主人公が、仲間と共に難題に巻き込まれていき、頑張って解決していきます 詳細説明 ブラック企業に勤めているサトーは、仕事帰りにお酒を飲んで帰宅中に道端の段ボールに入っていた白い子犬と三毛の子猫を撫でていたところ、近くで事故を起こした車に突っ込まれてしまった 白い子犬と三毛の子猫は神の使いで、サトーは天界に行きそこから異世界に転生する事になった。 魂の輪廻転生から外れてしまった為の措置となる。 そして異世界に転生したその日の内に、サトーは悪徳貴族と闇組織の争いに巻き込まれる事に 果たしてサトーは、のんびりとした異世界ライフをする事が出来るのか 王道ファンタジーを目指して書いていきます 本作品は、作者が以前に投稿しました「【完結済】異世界転生したので、のんびり冒険したい!」のリメイク作品となります 登場人物やストーリーに変更が発生しております 20230205、「異世界に転生したので、ゆっくりのんびりしたい」から「異世界に転生したら、いきなり面倒ごとに巻き込まれた!」に題名を変更しました 小説家になろう様にも投稿しています

処理中です...