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第6章 キエハナ編
第60話 露店巡り
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「とりあえずどこから行こうかな。」
ギルドを出た俺は露店を巡ろうと思ったが、何せ広い。名古屋の某通りのような広さの道が2つある。『海の道シーサイド通り』と『特産の道セールシーストリート』の2つだ。とりあえず近いセールシーストリートの方に行くか。
「こっちの方かな。」
ギルドを出てとりあえず向かう。
~~~~~~~~
「やっぱり活気があるなー。」
セールシーストリートの入り口に行くと、そこから雰囲気が一気に変わって自由気ままな印象だ。そこらの露店で売買が盛んに行われている。中には値切りをしているように見える。でも荒っぽく見えないのはこの街が良い街ということを示してるな。
「ここの店に入ろうか。」
「いらっしゃい!お前冒険者か。ここはあんまりオススメできないぜ。」
「冒険者ですけど、何があるんですか?」
「ここは料理の食材メインの店だからな。」
「ああ、俺料理するので大丈夫ですよ。」
「まじか!?珍しいな。冒険者で料理ができるなんてな。前は料理人だったんか?」
そういえば、バームの宿屋でも驚かれたな。やっぱり冒険者が料理をするのは珍しいのか。料理人いるなら今度ここの世界の料理について色々聞いてみたいな。あんまり食べたことないし。
「ここの名物的なのはなんですか?」
「んー、この街自体は魚が名物だがこの店でいうとこれだな。」
するとオレンジ色の小さな果物のようなものを出した。
「これは、みかんですか?」
「みかん?なんだそりゃ?これはカナンの実って言う果物だぞ。特長はなこれを剥いて食うとな、甘いのと酸っぱいのが混じり合っている味だな。」
いや、それ完全にみかんじゃないか。一つもらおう。
「ん!?うまい!!」
「そうだろう、そうだろう。」
普通に美味しい。しかもかなり甘い。缶詰みかんの汁を個体にしたような味だ。こんな甘いみかんが食べれるなんて。
「それじゃあこれを5つほどください。」
「あいよ。」
店の人にみかんを詰めてもらってる間に色々見て回る。すると一つ目に飛びついたものがあった。
「これは、、、米?か。」
一つのどでかい袋にパンパンに米粒が入っていた。
「おお、これか。これは『リーディア』っていうよくわからない作物だな。一応ここではよく採れるんだが調理方法がわからないんだ。馬とかが食べるぐらいだな。」
なるほど、ここには炊くという調理方法がないのか。日本では古来から伝わっている調理方法なんだけどな。まあ、仮に米を抜いてもパンがあるし他にも良い食材があるからこれを必死こいて考えなくてもいいのか。
「これっていくらぐらいしますか?」
「おお!?買ってくれるのか。それじゃあこの袋1つで1000ダリルでいいや。」
「え、そんな安くていいんですか?」
みたところ30キロぐらいありそうだが。
「これを買うやつはほとんどいないからな。処理に困ってたぐらいだ。」
「なるほど。それじゃあもらいますね。」
「あいよ!!ありがとなー!」
よしよし、これでたくさん米料理を作るぞー!とりあえずチャーハンとか天津飯あたりを作ってみたいな。他の食材はあるから大丈夫だな。
「さてと他には何があるかな。あそこは布地屋かな。」
外から見ると様々な衣装や色とりどりの布だったりが置いてあった。
「いらっしゃいませ。おや男の子が来るなんて珍しいね。」
俺店来るたびに本当に驚かれるな。まあここに来た理由は俺ではなく、
「ピューー!!ピューー♪♪♪」
そうリーンだ。この子はうちの衣装系の担当スライムでもあるからな。衣装担当のスライムってなんだよ。まぁいいや。
「おや、スライムが布に興味を持つなんて珍しいこともあるんだね。これとかどうだい?」
「ピューー!!」
リーンのテンションが上がりまくりだな。今まであの一族からもらったガの糸玉しかもらったことないからよりテンションが上がるんだろうな。
~~~~~~~~
「ピュー♪」
「おお、色々作ったんだな。すいませんね、色々と相手させてしまって。」
「とんでもない!!私もなかなか新鮮で楽しかったよ。しかも作るのも速いし一級品の質だから私がむしろ相手してもらったぐらいだよ。」
「そう言ってもらえると俺としても嬉しいです。」
リーンから出されたのは色とりどりのハンカチやタオル、パジャマ、そして一番驚いたのはハチマキだった。どうやらテイロに渡す用らしい。たしかにテイロは大工としても板ついてきてるし、なんか似合いそうだな。
『ぬおーーー、ありがとうございます、リーン姐さん。』
『それをつけてより一層良い家が作れるように、シンジ様が快適に過ごせるように頑張りなさいよ。』
何やらテイロとリーンが腕をニョロニョロと動かして話し合いをしているようだ。アクアはあんまりそういうのに興味はないようだ。
「ピュー!」
「ん?どうした?ああ、布が欲しいのか。それじゃあいくつか買っていこうか。」
様々な布や糸を買って店を出た。
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今日は早く出せた。
いつもお気に入り登録やご感想ありがとうございます。
ギルドを出た俺は露店を巡ろうと思ったが、何せ広い。名古屋の某通りのような広さの道が2つある。『海の道シーサイド通り』と『特産の道セールシーストリート』の2つだ。とりあえず近いセールシーストリートの方に行くか。
「こっちの方かな。」
ギルドを出てとりあえず向かう。
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「やっぱり活気があるなー。」
セールシーストリートの入り口に行くと、そこから雰囲気が一気に変わって自由気ままな印象だ。そこらの露店で売買が盛んに行われている。中には値切りをしているように見える。でも荒っぽく見えないのはこの街が良い街ということを示してるな。
「ここの店に入ろうか。」
「いらっしゃい!お前冒険者か。ここはあんまりオススメできないぜ。」
「冒険者ですけど、何があるんですか?」
「ここは料理の食材メインの店だからな。」
「ああ、俺料理するので大丈夫ですよ。」
「まじか!?珍しいな。冒険者で料理ができるなんてな。前は料理人だったんか?」
そういえば、バームの宿屋でも驚かれたな。やっぱり冒険者が料理をするのは珍しいのか。料理人いるなら今度ここの世界の料理について色々聞いてみたいな。あんまり食べたことないし。
「ここの名物的なのはなんですか?」
「んー、この街自体は魚が名物だがこの店でいうとこれだな。」
するとオレンジ色の小さな果物のようなものを出した。
「これは、みかんですか?」
「みかん?なんだそりゃ?これはカナンの実って言う果物だぞ。特長はなこれを剥いて食うとな、甘いのと酸っぱいのが混じり合っている味だな。」
いや、それ完全にみかんじゃないか。一つもらおう。
「ん!?うまい!!」
「そうだろう、そうだろう。」
普通に美味しい。しかもかなり甘い。缶詰みかんの汁を個体にしたような味だ。こんな甘いみかんが食べれるなんて。
「それじゃあこれを5つほどください。」
「あいよ。」
店の人にみかんを詰めてもらってる間に色々見て回る。すると一つ目に飛びついたものがあった。
「これは、、、米?か。」
一つのどでかい袋にパンパンに米粒が入っていた。
「おお、これか。これは『リーディア』っていうよくわからない作物だな。一応ここではよく採れるんだが調理方法がわからないんだ。馬とかが食べるぐらいだな。」
なるほど、ここには炊くという調理方法がないのか。日本では古来から伝わっている調理方法なんだけどな。まあ、仮に米を抜いてもパンがあるし他にも良い食材があるからこれを必死こいて考えなくてもいいのか。
「これっていくらぐらいしますか?」
「おお!?買ってくれるのか。それじゃあこの袋1つで1000ダリルでいいや。」
「え、そんな安くていいんですか?」
みたところ30キロぐらいありそうだが。
「これを買うやつはほとんどいないからな。処理に困ってたぐらいだ。」
「なるほど。それじゃあもらいますね。」
「あいよ!!ありがとなー!」
よしよし、これでたくさん米料理を作るぞー!とりあえずチャーハンとか天津飯あたりを作ってみたいな。他の食材はあるから大丈夫だな。
「さてと他には何があるかな。あそこは布地屋かな。」
外から見ると様々な衣装や色とりどりの布だったりが置いてあった。
「いらっしゃいませ。おや男の子が来るなんて珍しいね。」
俺店来るたびに本当に驚かれるな。まあここに来た理由は俺ではなく、
「ピューー!!ピューー♪♪♪」
そうリーンだ。この子はうちの衣装系の担当スライムでもあるからな。衣装担当のスライムってなんだよ。まぁいいや。
「おや、スライムが布に興味を持つなんて珍しいこともあるんだね。これとかどうだい?」
「ピューー!!」
リーンのテンションが上がりまくりだな。今まであの一族からもらったガの糸玉しかもらったことないからよりテンションが上がるんだろうな。
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「ピュー♪」
「おお、色々作ったんだな。すいませんね、色々と相手させてしまって。」
「とんでもない!!私もなかなか新鮮で楽しかったよ。しかも作るのも速いし一級品の質だから私がむしろ相手してもらったぐらいだよ。」
「そう言ってもらえると俺としても嬉しいです。」
リーンから出されたのは色とりどりのハンカチやタオル、パジャマ、そして一番驚いたのはハチマキだった。どうやらテイロに渡す用らしい。たしかにテイロは大工としても板ついてきてるし、なんか似合いそうだな。
『ぬおーーー、ありがとうございます、リーン姐さん。』
『それをつけてより一層良い家が作れるように、シンジ様が快適に過ごせるように頑張りなさいよ。』
何やらテイロとリーンが腕をニョロニョロと動かして話し合いをしているようだ。アクアはあんまりそういうのに興味はないようだ。
「ピュー!」
「ん?どうした?ああ、布が欲しいのか。それじゃあいくつか買っていこうか。」
様々な布や糸を買って店を出た。
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