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第6章 キエハナ編
第56話 キエハナ着
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「さて、ようやく着いたな。」
目の前には広い街が見える。ここは門が無い自由都市らしい。海が近いからか厳格な雰囲気はなくだいぶ開放的に見える。
「ここから入ればいいかな?」
門はないが道が舗装されているので多分ここが街の敷地内だろう。とりあえず冒険者ギルドのほうに向かおうかな。いちおうジーさんが前もって俺のことを伝えてくれてたようだし。
歩いてみるとバームと違って活気にあふれているなー。東京の某市場みたいな感じだな。そういえば移転問題どうなったんだろ。ここも俺がスライムを連れていても特に変な目で見たりはしないな。まあもしそんな目で見てたら返り討ちにあうがな。
「へいへい兄ちゃん、こっちの店にみにこないか?」
うおっと!!さっそく声をかけられた。これもこの街ならではだな。
「これから冒険者ギルドに行くので、」
「おおそうか、そんななりで冒険者やってるのか。ここらはちょい強いから気をつけろよ。」
そういえば今は成長して強くなったから気づかなかったけど、最初に比べて強くなってたな。後身なりもそろそろ変えないといけないかな。普段着は一度変えてからずっとこれだしな。そろそろ欲しいな。
~~~~~~~~~~~
さてと、着いたな。でもなんか雰囲気が静かだな。バームとかは外からでも賑やかさは出てたし、時には声も聞こえる。とりあえず扉を開けるか。
キーーーー
「え!?」
扉を開けると、中にいた人たちは全員警戒していた。
「お前たち、もう警戒する必要は無いぞ。」
カウンターにいた一人の女性がそう声をかけると、他の人たちは剣や槍など武器をしまい始める。
「一体何があったんですか?」
「とりあえず君には部屋に来てもらおうか、後ゼラも来てくれ。」
「わかりました。」
よくわからないまま別の部屋に連れられる。そういえば俺必ず別の部屋に行くよな。なんでだろう。
~~~~~~~~~~~
「とりあえず自己紹介からだな、私はここのギルドマスターのリリアだ。そしてこっちは副ギルドマスターのゼラだ。」
「俺はシンジ、一応テイマーしています。」
「ああ、君の事はジーからよく聞いている。君の事でいくつか話したいことがあるんだがとりあえず、そこの白いスライムの魔力を抑えてくれないか。」
「え!?今マロって魔力漏れてるの?」
「きゅ?」
本人はわかってないようだ。だがここでリーンが『まだ魔力量に比べて扱い方がまだ下手ですね。子スライムなのでこれから習得すると思います。』と腕を揺らして伝えてくれた。
「うーーん、どうすればいいかなー。本人は気づいてないしまだ子スライムだから制御方法伝えてもまだできないだろうし。」
悩んでいると、リーンが『これをつければ多少は抑えられるのではないでしょうか』と黄色のよく小学生がつけている帽子を渡してきた。触ってみると非常にいい肌触りだった。例の糸玉を使ってるのかな。そしてまろにかぶってもらう。なんか可愛いな。本人も新しいもの渡されたようで嬉しそうに腕を伸ばしている。
「ちょちょちょ待ってくれ!!なんだその帽子は!?どこから出したんだ!?しかも本当に魔力が抑えられてるじゃないか。」
~~~~~~~~~~~~
「はあ、はあ、ジーから聞いてはいたが想像の遥か上だな。ぶっとんでいるな。」
「そういえば、ジーさんとは関係が深いんですか?」
「ああ、あいつとは若い頃冒険者としても世話になったし、ギルド関係に就職したときの初めの頃は同じ場所だったんだ。」
「ギルドマスター、早く次に進めましょう。」
「ああ、そうだったな。君にはランク上げの試験に挑んでもらう。次はCランクだったな。」
確かCランク昇格から専用の試験があったな。でも
「俺ってもうC受けれるだけの実績があったんですか?」
「うん?知らなかったのか?ジーから聞いた話だとドラゴンを倒したんだろ?ドラゴンを倒すなんてBランクのパーティーですら厳しい、ソロなんてAランクだぞ。だから君にはその資格があるんだ。ただ冒険者としての日数が短すぎるから上げられないだけなんだ。本当ならAまでは上げたいんだけど冒険者としては若いからな。」
ここには飛び級制みたいなのはないそうだ。俺としてもこれでまた目をつけられるのは嫌だからな。
「なるほど、わかりました。」
「試験内容は直前で言うから、これで試験の話は終わりだ。それと一つ頼みがあるんだ。」
「なんですか?」
「そこのスライムを抱きしめたいんだ!!」
「.....え!?」
「頼む!!ジーからの話だとあんまり姿については聞いてなかったんだ。スライムは抱いたことが無いんだ。もう抑えきれない!!!」
「私からもお願いします。これ以上待たせるとまた仕事をボイコットしかねないので。」
そんなに楽しみにしていたのか!?というかボイコットするまでか。ここは先ほど活躍を見せたリーンに頼むと問題ないと返事が来たので早速触らせてあげる。」
「ふおーーーーー!!なんという柔らかさだ。それに奥はプニプニだから顔を当てると気持ちいい!!」
ちなみにこの様子を見たゼラさんも「なんという気持ちよさですかこれは!!」と顔を沈めていた。
『いいなーリーン抱きしめてもらえて』
『まあまあ、アクアさんも前に抱いてもらったじゃないすか。』
『うーーん。そうだけどやっぱいいじゃん!!』
目の前には広い街が見える。ここは門が無い自由都市らしい。海が近いからか厳格な雰囲気はなくだいぶ開放的に見える。
「ここから入ればいいかな?」
門はないが道が舗装されているので多分ここが街の敷地内だろう。とりあえず冒険者ギルドのほうに向かおうかな。いちおうジーさんが前もって俺のことを伝えてくれてたようだし。
歩いてみるとバームと違って活気にあふれているなー。東京の某市場みたいな感じだな。そういえば移転問題どうなったんだろ。ここも俺がスライムを連れていても特に変な目で見たりはしないな。まあもしそんな目で見てたら返り討ちにあうがな。
「へいへい兄ちゃん、こっちの店にみにこないか?」
うおっと!!さっそく声をかけられた。これもこの街ならではだな。
「これから冒険者ギルドに行くので、」
「おおそうか、そんななりで冒険者やってるのか。ここらはちょい強いから気をつけろよ。」
そういえば今は成長して強くなったから気づかなかったけど、最初に比べて強くなってたな。後身なりもそろそろ変えないといけないかな。普段着は一度変えてからずっとこれだしな。そろそろ欲しいな。
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さてと、着いたな。でもなんか雰囲気が静かだな。バームとかは外からでも賑やかさは出てたし、時には声も聞こえる。とりあえず扉を開けるか。
キーーーー
「え!?」
扉を開けると、中にいた人たちは全員警戒していた。
「お前たち、もう警戒する必要は無いぞ。」
カウンターにいた一人の女性がそう声をかけると、他の人たちは剣や槍など武器をしまい始める。
「一体何があったんですか?」
「とりあえず君には部屋に来てもらおうか、後ゼラも来てくれ。」
「わかりました。」
よくわからないまま別の部屋に連れられる。そういえば俺必ず別の部屋に行くよな。なんでだろう。
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「とりあえず自己紹介からだな、私はここのギルドマスターのリリアだ。そしてこっちは副ギルドマスターのゼラだ。」
「俺はシンジ、一応テイマーしています。」
「ああ、君の事はジーからよく聞いている。君の事でいくつか話したいことがあるんだがとりあえず、そこの白いスライムの魔力を抑えてくれないか。」
「え!?今マロって魔力漏れてるの?」
「きゅ?」
本人はわかってないようだ。だがここでリーンが『まだ魔力量に比べて扱い方がまだ下手ですね。子スライムなのでこれから習得すると思います。』と腕を揺らして伝えてくれた。
「うーーん、どうすればいいかなー。本人は気づいてないしまだ子スライムだから制御方法伝えてもまだできないだろうし。」
悩んでいると、リーンが『これをつければ多少は抑えられるのではないでしょうか』と黄色のよく小学生がつけている帽子を渡してきた。触ってみると非常にいい肌触りだった。例の糸玉を使ってるのかな。そしてまろにかぶってもらう。なんか可愛いな。本人も新しいもの渡されたようで嬉しそうに腕を伸ばしている。
「ちょちょちょ待ってくれ!!なんだその帽子は!?どこから出したんだ!?しかも本当に魔力が抑えられてるじゃないか。」
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「はあ、はあ、ジーから聞いてはいたが想像の遥か上だな。ぶっとんでいるな。」
「そういえば、ジーさんとは関係が深いんですか?」
「ああ、あいつとは若い頃冒険者としても世話になったし、ギルド関係に就職したときの初めの頃は同じ場所だったんだ。」
「ギルドマスター、早く次に進めましょう。」
「ああ、そうだったな。君にはランク上げの試験に挑んでもらう。次はCランクだったな。」
確かCランク昇格から専用の試験があったな。でも
「俺ってもうC受けれるだけの実績があったんですか?」
「うん?知らなかったのか?ジーから聞いた話だとドラゴンを倒したんだろ?ドラゴンを倒すなんてBランクのパーティーですら厳しい、ソロなんてAランクだぞ。だから君にはその資格があるんだ。ただ冒険者としての日数が短すぎるから上げられないだけなんだ。本当ならAまでは上げたいんだけど冒険者としては若いからな。」
ここには飛び級制みたいなのはないそうだ。俺としてもこれでまた目をつけられるのは嫌だからな。
「なるほど、わかりました。」
「試験内容は直前で言うから、これで試験の話は終わりだ。それと一つ頼みがあるんだ。」
「なんですか?」
「そこのスライムを抱きしめたいんだ!!」
「.....え!?」
「頼む!!ジーからの話だとあんまり姿については聞いてなかったんだ。スライムは抱いたことが無いんだ。もう抑えきれない!!!」
「私からもお願いします。これ以上待たせるとまた仕事をボイコットしかねないので。」
そんなに楽しみにしていたのか!?というかボイコットするまでか。ここは先ほど活躍を見せたリーンに頼むと問題ないと返事が来たので早速触らせてあげる。」
「ふおーーーーー!!なんという柔らかさだ。それに奥はプニプニだから顔を当てると気持ちいい!!」
ちなみにこの様子を見たゼラさんも「なんという気持ちよさですかこれは!!」と顔を沈めていた。
『いいなーリーン抱きしめてもらえて』
『まあまあ、アクアさんも前に抱いてもらったじゃないすか。』
『うーーん。そうだけどやっぱいいじゃん!!』
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