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第5章 キエハナへ編
第48話 遭遇
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「よし!この辺りも全然余裕だな。」
「そうね、レベルも25まで上がって確実に強くなってきているはずよ。」
「そうだね、リク、カレン。僕たちは選ばれた勇者だからね。どんどん強くなっていくしかない。」
強化遠征で王都の東側に来ていた勇者一行。この3人はリドが追放された理由を知らず、またシンジが本当の勇者だということも知らないため、未だ勇者として頑張っていた。
「リドさんいなくなったけど、俺たちは選ばれた勇者だからな。このまま行こうぜ!」
「あ、リク!…全く。本当に落ち着きがないわね。そう思わないユウト。」
「ああ、でもそれがあいつのいいとこでもあると僕は思うよ。ああやっていつも賑やかにしてくれる。うるさすぎるのがたまに傷だけど。」
「本当にそうね。」
「おーい、カレン、ユウト!早く進もうぜ。」
槍使いのリクは体があまり大きくないため、槍によってリーチを稼いでいた。槍さばきはとてもうまい。カレンは魔法使いで、雷の魔法を得意としている。ユウトは剣使いで、その太刀さばきは常人を超えるものがある。この3人は選ばれた勇者ではなかったが、頑張ってきた。彼らは日本では決して味わうことのない使命感を受け、この世界を救うつもりで頑張ってきた。
「リク、モンスター見つけてもすぐには手を出さないでね。それが凶悪かそうじゃないか見極めないとね。」
「ああ、もちろんだぜ!倒しすぎたらここの住民が食糧難になっちまうからな。」
「みんな5メートル先に私の探知スキルがかかった。たぶんグリズリー系統のモンスターだと思う。」
「そうか。リクは牽制してくれ。カレンは魔法の準備を。僕はリクの後に飛び出す。」
「「了解!!」」
この三人はこの世界に飛ばされて約2ヶ月の間常に行動を共にしていた。訓練も今は追放されたリドは個人練習よりも3人一緒に訓練することに重視していた。そのため、チームワークだけならかなり強い。
~~~~~~~~~~~
「ふー、こいつもそんなに強くなかったな。」
「そうね。私たちは選ばれた勇者だからね。」
「ああ、僕たちのこのチームワークがあればいずれ魔王も倒せるよ。そのためにも今はとにかく強くなるしかないね。」
「そういえばあの人どうしたんだろ?」
「あの人?」
「私たちと一緒に召喚されたひと。」
「ああ、追い出された人ね。彼はいいスキルが無かったから追い出されたんだよな。」
「確かそうだったね。今どうなのか少し気になるね。もしかしたら意外と近くにいるかもしれないね。」
「ええ~。俺はもう食われたと思うな~。」
「リク!!でも追い出されるぐらいだからあんまりいい暮らしはできてないんじゃないかな。」
「まあ、彼のことは置いといてもう少し先に進もうよ。」
ユウトの言葉でリクもカレンもその後シンジの話をしなくなった。彼のことは国王が知らせないように全兵士に緘口令をしいていたため、この3人はシンジのことをまったく知らなかった。彼のドラゴン討伐は瞬時に国内に広がった。写真の伝播技術はまだあまり発展してなかったが、彼の名前はもう国内中に知れ渡った。
~~~~~~~~~~~
「あれ?ここら辺あんまりモンスターでないな。」
「そうね。私の探知も全然かからない。」
「何か怪しいね。」
最後のモンスターが現れてから約1時間一体も出なくなった。それまでは、一番長くても10分程度だった。彼らはこの森の変化に少し怪しんでいた。
「!?」
「どうした?かれん?」
「今探知スキルにワイバーンがひっかかった。」
「な、なんだって!?ワイバーン!?ワイバーンが出てきたからこの森の弱いモンスターがいなくなったのか。」
「いや、やばくないか。俺たちじゃあまだワイバーンなんか倒せないぞ。」
「急いで戻ろう!!」
3人は急ぎ帰還の準備をして逃げるが後ろには大きな影が出てきた。
「な、追いつかれた。」
「ここでこのまま倒されるぐらいなら、せめて戦ってから倒されるだけだ!!」
「おいリク!!危ない!」
ワイバーンは飛び出してきたリクの槍を腕をふって壊す。
「な、俺の槍が!?グ!!」
「リク!!」
槍が折られうろたえてたリクをワイバーンはもう一度腕を振って吹っ飛ばす。
「ひっ!!」
「もう、ここまでなのか、、」
ジュワ~~~~~~
「え?なんで?」
ワイバーンの顔が突然どろどろに溶け始めた。そして叫び声をあげながらワイバーンは完全に死んだ」
「きゅー♪」
「え?白いスライム?」
~~~~~~~~~~~
キエハナへ向かう途中、森に入った。頭の上では初めての森にいつも寝ているマロがプルプルと震えている。
「マロも嬉しそうだな。でも森に入ってからあんまりモンスターに出くわさなくなったな。」
この現象は以前のドラゴンの時に似ている。あの時は平原だったからモンスターが逃げ出してるのがすぐにわかったが、森の中だからかモンスターの動向はよくわからない。あれだけ大きいドラゴンがこんな木々の中で動けるとはあんまり思えないけど。
「きゅ!?きゅー!!」
「おい!!マロ!!いきなり飛び出すなよ。仕方ない。ミニスライム達も果物の採集を一旦中止して!!マロの後を追いかけるぞ。」
なぜいきなり飛び出したのだろうか。森に興奮したからか?というかかなり速いな。ぴょんぴょん跳ねているのにとんでもない速さだ。
「はあはあ、やっとついた。マロ!いきなりどうしたんだ。」
「きゅー!」
マロは小さな腕を伸ばして、すでに倒されているモンスターを指す。モンスターを見つけたから倒しに飛び出したのか?見回すと、、
「お前たちは、、」
俺と一緒に召喚された勇者がいた。
「そうね、レベルも25まで上がって確実に強くなってきているはずよ。」
「そうだね、リク、カレン。僕たちは選ばれた勇者だからね。どんどん強くなっていくしかない。」
強化遠征で王都の東側に来ていた勇者一行。この3人はリドが追放された理由を知らず、またシンジが本当の勇者だということも知らないため、未だ勇者として頑張っていた。
「リドさんいなくなったけど、俺たちは選ばれた勇者だからな。このまま行こうぜ!」
「あ、リク!…全く。本当に落ち着きがないわね。そう思わないユウト。」
「ああ、でもそれがあいつのいいとこでもあると僕は思うよ。ああやっていつも賑やかにしてくれる。うるさすぎるのがたまに傷だけど。」
「本当にそうね。」
「おーい、カレン、ユウト!早く進もうぜ。」
槍使いのリクは体があまり大きくないため、槍によってリーチを稼いでいた。槍さばきはとてもうまい。カレンは魔法使いで、雷の魔法を得意としている。ユウトは剣使いで、その太刀さばきは常人を超えるものがある。この3人は選ばれた勇者ではなかったが、頑張ってきた。彼らは日本では決して味わうことのない使命感を受け、この世界を救うつもりで頑張ってきた。
「リク、モンスター見つけてもすぐには手を出さないでね。それが凶悪かそうじゃないか見極めないとね。」
「ああ、もちろんだぜ!倒しすぎたらここの住民が食糧難になっちまうからな。」
「みんな5メートル先に私の探知スキルがかかった。たぶんグリズリー系統のモンスターだと思う。」
「そうか。リクは牽制してくれ。カレンは魔法の準備を。僕はリクの後に飛び出す。」
「「了解!!」」
この三人はこの世界に飛ばされて約2ヶ月の間常に行動を共にしていた。訓練も今は追放されたリドは個人練習よりも3人一緒に訓練することに重視していた。そのため、チームワークだけならかなり強い。
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「ふー、こいつもそんなに強くなかったな。」
「そうね。私たちは選ばれた勇者だからね。」
「ああ、僕たちのこのチームワークがあればいずれ魔王も倒せるよ。そのためにも今はとにかく強くなるしかないね。」
「そういえばあの人どうしたんだろ?」
「あの人?」
「私たちと一緒に召喚されたひと。」
「ああ、追い出された人ね。彼はいいスキルが無かったから追い出されたんだよな。」
「確かそうだったね。今どうなのか少し気になるね。もしかしたら意外と近くにいるかもしれないね。」
「ええ~。俺はもう食われたと思うな~。」
「リク!!でも追い出されるぐらいだからあんまりいい暮らしはできてないんじゃないかな。」
「まあ、彼のことは置いといてもう少し先に進もうよ。」
ユウトの言葉でリクもカレンもその後シンジの話をしなくなった。彼のことは国王が知らせないように全兵士に緘口令をしいていたため、この3人はシンジのことをまったく知らなかった。彼のドラゴン討伐は瞬時に国内に広がった。写真の伝播技術はまだあまり発展してなかったが、彼の名前はもう国内中に知れ渡った。
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「あれ?ここら辺あんまりモンスターでないな。」
「そうね。私の探知も全然かからない。」
「何か怪しいね。」
最後のモンスターが現れてから約1時間一体も出なくなった。それまでは、一番長くても10分程度だった。彼らはこの森の変化に少し怪しんでいた。
「!?」
「どうした?かれん?」
「今探知スキルにワイバーンがひっかかった。」
「な、なんだって!?ワイバーン!?ワイバーンが出てきたからこの森の弱いモンスターがいなくなったのか。」
「いや、やばくないか。俺たちじゃあまだワイバーンなんか倒せないぞ。」
「急いで戻ろう!!」
3人は急ぎ帰還の準備をして逃げるが後ろには大きな影が出てきた。
「な、追いつかれた。」
「ここでこのまま倒されるぐらいなら、せめて戦ってから倒されるだけだ!!」
「おいリク!!危ない!」
ワイバーンは飛び出してきたリクの槍を腕をふって壊す。
「な、俺の槍が!?グ!!」
「リク!!」
槍が折られうろたえてたリクをワイバーンはもう一度腕を振って吹っ飛ばす。
「ひっ!!」
「もう、ここまでなのか、、」
ジュワ~~~~~~
「え?なんで?」
ワイバーンの顔が突然どろどろに溶け始めた。そして叫び声をあげながらワイバーンは完全に死んだ」
「きゅー♪」
「え?白いスライム?」
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キエハナへ向かう途中、森に入った。頭の上では初めての森にいつも寝ているマロがプルプルと震えている。
「マロも嬉しそうだな。でも森に入ってからあんまりモンスターに出くわさなくなったな。」
この現象は以前のドラゴンの時に似ている。あの時は平原だったからモンスターが逃げ出してるのがすぐにわかったが、森の中だからかモンスターの動向はよくわからない。あれだけ大きいドラゴンがこんな木々の中で動けるとはあんまり思えないけど。
「きゅ!?きゅー!!」
「おい!!マロ!!いきなり飛び出すなよ。仕方ない。ミニスライム達も果物の採集を一旦中止して!!マロの後を追いかけるぞ。」
なぜいきなり飛び出したのだろうか。森に興奮したからか?というかかなり速いな。ぴょんぴょん跳ねているのにとんでもない速さだ。
「はあはあ、やっとついた。マロ!いきなりどうしたんだ。」
「きゅー!」
マロは小さな腕を伸ばして、すでに倒されているモンスターを指す。モンスターを見つけたから倒しに飛び出したのか?見回すと、、
「お前たちは、、」
俺と一緒に召喚された勇者がいた。
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