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第4章 北の鉱山街バーム
第38話 隠れてたもの達
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「で、シャルケを蹴ったと。」
「はい、、」
俺は冒険者ギルドのギルドマスター室に来ている。そして経緯を説明した。
「はぁーー、まぁやってしまったのなら仕方ないな。」
「すいませんでした。」
「いや、あっちにも非があるからな、しかしどうするんだ。」
おそらくシャルケは父さんを連れて俺の元に戻ってくるだろう。
「確かにテイムモンスターの奪取はご法度だ。だが未遂だ。いくらミラノ達が証言したところで意味はほぼ無いだろう。」
「はい、そうです…ね。」
「なんか作戦はあるのか?」
「うーーん、まあなるようになると思います。」
俺は話し合いは別に得意ではない。その上向こうは権力的優位を確保している。証拠となるようなものがない限り倒せないだろう。
「そうか、シンジは一旦報酬を受け取ってこい。そしてまた戻って来い」
「わかりました。」
パタン!
~~~~~~~~
「ふぅー、それじゃあ出てきてくれ。」
俺は壁に向かってそんなことを言う。そして壁からは3人の冒険者、うち2人が男、もう1人は女が現れる。
「ジーさん今回の仕事はなかなか楽しかったぜ!!」
「本当か!?いつも隠れたりするのは嫌いなシャープが?」
「なんせ、あんな動きは見たことなかった、いきなりクマを掴んで頭を地面に当てたりよー。」
「あと、スライムがすごかった。」
「ソフィからそんな言葉が出るなんてな。相当なことだったんだろう。」
「はい、レジェンダリースライム、伝承通りの強さでした。あの中の誰よりも警戒しており、また鉱石の仕分けをしていた時は目を疑いました。あの魔金鉱石が秒速で進められてた時は思わず隠ぺい魔法を解きそうになりました。」
「お、おう。シンジの言っていたことは本当だったのか。」
「そうですね。なによりも彼のあのスライムに対する愛着、あれは仲間を通り越して家族とさえ思えるほどでしたね。」
「ほお、テイマー最強格のマークに言わせるってことはすごかったんだろうな。」
「ええ、スライム達も彼に付き従っており、この上ない忠誠心を払っていたようにも見えました。そして彼もまた同じくらい愛情を注いでいましたね。撫でてる時にとても愛らしく触手を伸ばしていましたね。あの時は少し笑ってしまった。」
この3人、[栄光の者]、若手筆頭と言われるパーティーで全員がAランク上位ととんでもない強さを誇る。
格闘家シャープは、武闘家ランキング一桁代と格闘に関してかれが褒める人というのは手の指だけで足りるほどしかいない。
魔法使いソフィは[銀氷の賢者]と言われる水、氷魔法は極限まで極めた冒険者だ。またさまざまな知識に精通しており、彼女もまた最強格の賢者と言われている。
そして、このパーティーのリーダーであるマーク。彼は齢26という若さにしてテイマーランキング1位を誇る、この世界のテイマーを牽引するような存在。マークも伝説級のモンスターを従えている。
「ありがとうな、こんな仕事を頼んじまってな。」
「いえ、ここの街の皇子達はいい噂を聞きませんでしたからね。冒険者の威厳を見せるいい機会かもしれませんからね。」
「うむ、それじゃあ奴らが来るまでは待機しててくれ。」
すると、3人は壁に同化し完全に姿をくらました。
俺が彼らに頼んだ理由、それはこうなることを危惧していたからだ。いずれはシャルケが何かしらでシンジに突っかかることは目に見えてた。
だから先に頼んでおいて、何かあった時の証言者、もしくは殺すのを未然に防ぐために呼んだ。今回はシンジの方が抑えてくれたから、シャルケにバレることはなかったが。
パタン!
「ギルドマスター、報酬受け取りました。」
「うむ、それじゃあ奴らはきっとすぐ来る。それまでここで待ってろ。」
~~~~~~~~
「おい!俺の息子、次期この街王になるシャルケにこんな傷を負わせたガキを出せ!」
シャルケの父と思われる人物がギルドに来た。そして傷を負ったシャルケと従者を連れて。
「ジャルファ、ここだ。」
「ん、おー、ジーか。全くどうしてシャルケに手を出すやつがいるんだ。」
「まぁ、その話はこっちでな。」
ギルドマスター室にジーさんとシャルケ達が入る。席に座るやいなや俺とシャルケはにらみ合った。
「それで、用件はなんだ。」
ジーさんがジャルファに問いかけた。
「ふん!決まっておるだろう。そこのスライムテイマーが俺の息子にけがを負わせたことだ。」
「お前はなんて聞いてるんだ?」
「ああ!?いきなり殴り始めたんだろ?シャルケは何もしてないって言ってるしな。それにそいつは傷を負ってない。つまりシャルケは何もしてないってことだ。」
なるほど、そうきたか。というか何もしなかったんじゃなくて何もできなかったじゃねえか。
「シンジ、今のについて何か異論あるか?」
「はい!まず傷を負わせた理由、それはそちらのシャルケが俺のテイムモンスターのミニスライムを奪おうとしたからだ。」
「な、嘘をつけ!お前が俺をいきなりなぐりかかっただけだろう!」
こうして俺のとシャルケの論争は始まった。
-----------------------------------------------
説明不足でありました、国王やバームの街人達について説明したいと思います。
センドリア王国→シンジが飛ばされた国。
国王→これはバームの街の王よりさらに上の存在である。センドリアの中にバームがあるイメージですね。
ジャルファ→バームを統治している領主。だがセンドリア国王よりも地位は低い。
シャルケ→バームの次期領主。勝手に自分を皇子と呼んでいる。センドリア国王とは無縁。
「はい、、」
俺は冒険者ギルドのギルドマスター室に来ている。そして経緯を説明した。
「はぁーー、まぁやってしまったのなら仕方ないな。」
「すいませんでした。」
「いや、あっちにも非があるからな、しかしどうするんだ。」
おそらくシャルケは父さんを連れて俺の元に戻ってくるだろう。
「確かにテイムモンスターの奪取はご法度だ。だが未遂だ。いくらミラノ達が証言したところで意味はほぼ無いだろう。」
「はい、そうです…ね。」
「なんか作戦はあるのか?」
「うーーん、まあなるようになると思います。」
俺は話し合いは別に得意ではない。その上向こうは権力的優位を確保している。証拠となるようなものがない限り倒せないだろう。
「そうか、シンジは一旦報酬を受け取ってこい。そしてまた戻って来い」
「わかりました。」
パタン!
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「ふぅー、それじゃあ出てきてくれ。」
俺は壁に向かってそんなことを言う。そして壁からは3人の冒険者、うち2人が男、もう1人は女が現れる。
「ジーさん今回の仕事はなかなか楽しかったぜ!!」
「本当か!?いつも隠れたりするのは嫌いなシャープが?」
「なんせ、あんな動きは見たことなかった、いきなりクマを掴んで頭を地面に当てたりよー。」
「あと、スライムがすごかった。」
「ソフィからそんな言葉が出るなんてな。相当なことだったんだろう。」
「はい、レジェンダリースライム、伝承通りの強さでした。あの中の誰よりも警戒しており、また鉱石の仕分けをしていた時は目を疑いました。あの魔金鉱石が秒速で進められてた時は思わず隠ぺい魔法を解きそうになりました。」
「お、おう。シンジの言っていたことは本当だったのか。」
「そうですね。なによりも彼のあのスライムに対する愛着、あれは仲間を通り越して家族とさえ思えるほどでしたね。」
「ほお、テイマー最強格のマークに言わせるってことはすごかったんだろうな。」
「ええ、スライム達も彼に付き従っており、この上ない忠誠心を払っていたようにも見えました。そして彼もまた同じくらい愛情を注いでいましたね。撫でてる時にとても愛らしく触手を伸ばしていましたね。あの時は少し笑ってしまった。」
この3人、[栄光の者]、若手筆頭と言われるパーティーで全員がAランク上位ととんでもない強さを誇る。
格闘家シャープは、武闘家ランキング一桁代と格闘に関してかれが褒める人というのは手の指だけで足りるほどしかいない。
魔法使いソフィは[銀氷の賢者]と言われる水、氷魔法は極限まで極めた冒険者だ。またさまざまな知識に精通しており、彼女もまた最強格の賢者と言われている。
そして、このパーティーのリーダーであるマーク。彼は齢26という若さにしてテイマーランキング1位を誇る、この世界のテイマーを牽引するような存在。マークも伝説級のモンスターを従えている。
「ありがとうな、こんな仕事を頼んじまってな。」
「いえ、ここの街の皇子達はいい噂を聞きませんでしたからね。冒険者の威厳を見せるいい機会かもしれませんからね。」
「うむ、それじゃあ奴らが来るまでは待機しててくれ。」
すると、3人は壁に同化し完全に姿をくらました。
俺が彼らに頼んだ理由、それはこうなることを危惧していたからだ。いずれはシャルケが何かしらでシンジに突っかかることは目に見えてた。
だから先に頼んでおいて、何かあった時の証言者、もしくは殺すのを未然に防ぐために呼んだ。今回はシンジの方が抑えてくれたから、シャルケにバレることはなかったが。
パタン!
「ギルドマスター、報酬受け取りました。」
「うむ、それじゃあ奴らはきっとすぐ来る。それまでここで待ってろ。」
~~~~~~~~
「おい!俺の息子、次期この街王になるシャルケにこんな傷を負わせたガキを出せ!」
シャルケの父と思われる人物がギルドに来た。そして傷を負ったシャルケと従者を連れて。
「ジャルファ、ここだ。」
「ん、おー、ジーか。全くどうしてシャルケに手を出すやつがいるんだ。」
「まぁ、その話はこっちでな。」
ギルドマスター室にジーさんとシャルケ達が入る。席に座るやいなや俺とシャルケはにらみ合った。
「それで、用件はなんだ。」
ジーさんがジャルファに問いかけた。
「ふん!決まっておるだろう。そこのスライムテイマーが俺の息子にけがを負わせたことだ。」
「お前はなんて聞いてるんだ?」
「ああ!?いきなり殴り始めたんだろ?シャルケは何もしてないって言ってるしな。それにそいつは傷を負ってない。つまりシャルケは何もしてないってことだ。」
なるほど、そうきたか。というか何もしなかったんじゃなくて何もできなかったじゃねえか。
「シンジ、今のについて何か異論あるか?」
「はい!まず傷を負わせた理由、それはそちらのシャルケが俺のテイムモンスターのミニスライムを奪おうとしたからだ。」
「な、嘘をつけ!お前が俺をいきなりなぐりかかっただけだろう!」
こうして俺のとシャルケの論争は始まった。
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説明不足でありました、国王やバームの街人達について説明したいと思います。
センドリア王国→シンジが飛ばされた国。
国王→これはバームの街の王よりさらに上の存在である。センドリアの中にバームがあるイメージですね。
ジャルファ→バームを統治している領主。だがセンドリア国王よりも地位は低い。
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