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第3章 次の街へ編
第30話 変化
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「どこだ…ここは。」
ベットから起き上がる。それなりに広い小屋のようだ。周りを見回すと、馴染みの姿がたくさん見えてくる。
「キュ!キュー!」 「ピュー!」
アクアとリーン、そしてミニスラ達が一気に駆け寄ってくる。
「心配させてごめんな。ここの小屋はどうしたんだ?それにミニスラも増えてないか?」
しっかりとした小屋に4匹から20匹近くまで増えているミニスラ達に困惑してる。俺の問いにリーンが『シンジ様が草原に倒れたままでは危ないと判断し、即席で小屋のようなものを作って、そこを一時的な拠点としました。その作業のためにもミニスライムが元の4匹だけでは足りなかったので、私とアクアで新たに分裂体を増やして戦力を増強しました。』と腕を振って伝えてくれた。
「そうなのか。俺はどのくらい寝てた?一日中寝てた!?じゃあ今はもう昼なのか。」
リーンに色々聞いてると、いつのまにか離れていたアクアがぴょんぴょんと跳ねてくる。そして後ろにはアクア達と同じサイズのスライムがいる。そしてアクアが『この子は新しく分裂したのー!この小屋の建築のリーダーだったんだよー。私たちじゃあそんなに上手にできないから新しく分裂したのー。』と新しいスライムのことを紹介してくれた。
「そうか、新しい子か。建築作業が得意なのか。あ、名前もつけないといけないな。うーーーん。
そうだ!『テイロ』っていうのはどうかな?」
スライムは俺の名前に少し困惑するように震える。大工っていう意味の言葉から取ったのだと教えると喜ぶようにぴょんぴょん跳ねる。すると『まだ外の壁が少し作業が残っているんで、仕上げてくるっす!』と外に出て行った。
「すごいなー、でもいきなりこんなことになってるとは、何があったんだろう。リーン、教えてくれるかな、俺が倒れた後について。」
アクアが吸ったドラゴンの血は膨大な魔力だけでなく、特異的な成分も含まれていた。その結果アクアは急激に能力が高くなった。ドラゴンの解体も簡単にこなすことができた。シンジがアクアやリーンとの意思疎通がより流暢になったのも、ドラゴンの血によって知能が高まったからだ。だがそんなことを知るはずもないアクア達は、『なんか力が湧いてくるー!』『よくわからないですが、身体も動かしやすくなり、魔力も増えましたね。』というぐらいにしか感じなかった。
また、ドラゴンとの対戦によっておった怪我は、新たに発現したアクアやリーンの能力によって回復する触手を手にしており、患部を当てることで回復することができる。それに伴い、特異属性に加え、ほぼ全種類の魔法も使えるようになり、様々なこともできるようになった。
「一回ステータスを見てみようかな?」
名前:リーン
種族:スライム
年齢:27日
レベル:5
称号:シンジの従魔
「あれ、なんでこんだけしか見えないんだ?しかもレベルがなんか下がってるな。わかる?」
リーンに聞くが、わからないらしく申し訳なさそうに腕を揺らしている。心配して自分のステータスも確認してみる。
名前:シンジ=タダ
種族:人間
年齢:17
レベル:82
HP952/952
MP860/860
職業:テイマー
魔法:生活魔法、火魔法10、水魔法5、風魔法5、土魔法5、光魔法6、氷魔法2、闇魔法1
スキル:成長(神)、テイム(神)、剣術(大)、魔力上昇
プロレス(大)、魔力譲渡、敏捷強化、魔力隠蔽、自己治癒能力上昇、調合(中)
称号:異世界召喚者
従魔:アクア(スライム)、リーン(スライム)、テイロ(スライム)、ミニスライム20匹
「おーー、よかった、見れた……じゃなくて!!」
ステータスがものすごく上がってるよ!前に見た時から確かにそれなりに経っているけどそれでもこの上がりようはやばい。ドラゴン倒したし、スキルのおかげでもあるとは思うが。一応俺のステータスは見ることができたな。
「とりあえず今からどうしようか。あ、ドラゴン倒せたことだし、何かパーティーみたいなことをしようか!料理はもちろん俺が作るぞ!」
俺の意見に賛同するようにスライム達は跳ねる。それを聞いたリーンがミニスラ達に食材の用意や料理の支度、食器の配膳などを一気に指示していく。
「結構食材の種類が豊富だな。」
ミニスラ達によって運び出された食材は、オークの豚肉をはじめ、鳥のような肉に牛肉用のミノタウロスの肉、野菜にフルーツがたくさんあった。また、アクア達の解体技術の向上によって、動物性の油や植物性の油を手に入れることに成功したようで、多くの油がある。
「唐揚げから作っていこうかな。それにトンカツもできるな。牛肉はシチュー用に残しておくか。」
片栗粉のようなものを用意する。そしてなぜかあった卵を割って卵液を作って、リーン特製ソースを染み込ませた鶏肉にまぶしていく。それを今回は動物性の油を使って揚げていく。リーンは料理に興味津々なようで、ジーと見ている。揚げている間にトンカツやシチューも一気に仕上げていこうと思う。
-----------------------------------------------
アクア達のステータスが見えなくなったことについては後述ということでお願いします。また、スライムが人化するのか、という感想を一部の人からもらいましたが、今回はその予定は特にないので、スライムのままでやっていくつもりです。
ベットから起き上がる。それなりに広い小屋のようだ。周りを見回すと、馴染みの姿がたくさん見えてくる。
「キュ!キュー!」 「ピュー!」
アクアとリーン、そしてミニスラ達が一気に駆け寄ってくる。
「心配させてごめんな。ここの小屋はどうしたんだ?それにミニスラも増えてないか?」
しっかりとした小屋に4匹から20匹近くまで増えているミニスラ達に困惑してる。俺の問いにリーンが『シンジ様が草原に倒れたままでは危ないと判断し、即席で小屋のようなものを作って、そこを一時的な拠点としました。その作業のためにもミニスライムが元の4匹だけでは足りなかったので、私とアクアで新たに分裂体を増やして戦力を増強しました。』と腕を振って伝えてくれた。
「そうなのか。俺はどのくらい寝てた?一日中寝てた!?じゃあ今はもう昼なのか。」
リーンに色々聞いてると、いつのまにか離れていたアクアがぴょんぴょんと跳ねてくる。そして後ろにはアクア達と同じサイズのスライムがいる。そしてアクアが『この子は新しく分裂したのー!この小屋の建築のリーダーだったんだよー。私たちじゃあそんなに上手にできないから新しく分裂したのー。』と新しいスライムのことを紹介してくれた。
「そうか、新しい子か。建築作業が得意なのか。あ、名前もつけないといけないな。うーーーん。
そうだ!『テイロ』っていうのはどうかな?」
スライムは俺の名前に少し困惑するように震える。大工っていう意味の言葉から取ったのだと教えると喜ぶようにぴょんぴょん跳ねる。すると『まだ外の壁が少し作業が残っているんで、仕上げてくるっす!』と外に出て行った。
「すごいなー、でもいきなりこんなことになってるとは、何があったんだろう。リーン、教えてくれるかな、俺が倒れた後について。」
アクアが吸ったドラゴンの血は膨大な魔力だけでなく、特異的な成分も含まれていた。その結果アクアは急激に能力が高くなった。ドラゴンの解体も簡単にこなすことができた。シンジがアクアやリーンとの意思疎通がより流暢になったのも、ドラゴンの血によって知能が高まったからだ。だがそんなことを知るはずもないアクア達は、『なんか力が湧いてくるー!』『よくわからないですが、身体も動かしやすくなり、魔力も増えましたね。』というぐらいにしか感じなかった。
また、ドラゴンとの対戦によっておった怪我は、新たに発現したアクアやリーンの能力によって回復する触手を手にしており、患部を当てることで回復することができる。それに伴い、特異属性に加え、ほぼ全種類の魔法も使えるようになり、様々なこともできるようになった。
「一回ステータスを見てみようかな?」
名前:リーン
種族:スライム
年齢:27日
レベル:5
称号:シンジの従魔
「あれ、なんでこんだけしか見えないんだ?しかもレベルがなんか下がってるな。わかる?」
リーンに聞くが、わからないらしく申し訳なさそうに腕を揺らしている。心配して自分のステータスも確認してみる。
名前:シンジ=タダ
種族:人間
年齢:17
レベル:82
HP952/952
MP860/860
職業:テイマー
魔法:生活魔法、火魔法10、水魔法5、風魔法5、土魔法5、光魔法6、氷魔法2、闇魔法1
スキル:成長(神)、テイム(神)、剣術(大)、魔力上昇
プロレス(大)、魔力譲渡、敏捷強化、魔力隠蔽、自己治癒能力上昇、調合(中)
称号:異世界召喚者
従魔:アクア(スライム)、リーン(スライム)、テイロ(スライム)、ミニスライム20匹
「おーー、よかった、見れた……じゃなくて!!」
ステータスがものすごく上がってるよ!前に見た時から確かにそれなりに経っているけどそれでもこの上がりようはやばい。ドラゴン倒したし、スキルのおかげでもあるとは思うが。一応俺のステータスは見ることができたな。
「とりあえず今からどうしようか。あ、ドラゴン倒せたことだし、何かパーティーみたいなことをしようか!料理はもちろん俺が作るぞ!」
俺の意見に賛同するようにスライム達は跳ねる。それを聞いたリーンがミニスラ達に食材の用意や料理の支度、食器の配膳などを一気に指示していく。
「結構食材の種類が豊富だな。」
ミニスラ達によって運び出された食材は、オークの豚肉をはじめ、鳥のような肉に牛肉用のミノタウロスの肉、野菜にフルーツがたくさんあった。また、アクア達の解体技術の向上によって、動物性の油や植物性の油を手に入れることに成功したようで、多くの油がある。
「唐揚げから作っていこうかな。それにトンカツもできるな。牛肉はシチュー用に残しておくか。」
片栗粉のようなものを用意する。そしてなぜかあった卵を割って卵液を作って、リーン特製ソースを染み込ませた鶏肉にまぶしていく。それを今回は動物性の油を使って揚げていく。リーンは料理に興味津々なようで、ジーと見ている。揚げている間にトンカツやシチューも一気に仕上げていこうと思う。
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アクア達のステータスが見えなくなったことについては後述ということでお願いします。また、スライムが人化するのか、という感想を一部の人からもらいましたが、今回はその予定は特にないので、スライムのままでやっていくつもりです。
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