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第3章 次の街へ編
第26話 うちのスライム
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「お風呂の解体とかはどうするの?」
風呂から上がって、リーンに用意された新しい着替え、パジャマを着て思った。これだけ大きいと掃除も大変だしまず排水からしないといけない。下は芝生のような草原だから問題ないかもしれないけど。
リーンはしばらく考え込むと、ツヤツヤな他のみんなを呼んで相談し始める。すると、リーンからスポンジのようなものが何個も出てくる。それを持って掃除をし始める。
『排水に関しては私たちが吸収しますのでご安心ください。』というわけで排水の心配はなくなった。俺的には吸収してほしくないとも思ったが、状況が状況なので仕方ない。
スライム達の掃除は素晴らしかった。力があるのでしっかりゴシゴシ洗っている。洗剤はなかったがなんでも吸収するから、自身の溶解液を使って洗剤がわりにしていた。石を傷つけないように薄めの濃度のものを使っているそうだ。ピカピカで作った時と全く変わらないぐらいの仕上がりだった。
「片付けをどうしようか。」
こんな大きいものをどうしようか。解体するのか?リーンに聞いてみると『壁は関節ごとに外して、扉も外します。中の浴槽はちょうどつなぎ目の部分を切って解体します。』と腕を揺らして伝えてくれた。言葉通り、ミニスライム達も働いた。俺ももちろん手伝った。とは言っても切ってもらったものをカバンに入れるだけだったけど。
「このカバン本当にすごいな。あんなに大きかったものが全部入っちまった。」
改めてこのカバンに感謝する。絹糸の糸玉もかなりの数があるし本当にすごい。そして目の前にはただの草原しか見えない。完全に解体終了だ。
「それじゃあテントを張って寝ようか。」
テントを張って、いつものように電気をつける。最初こそビクついていたミニスライム達だったが、自分たちの空間と知ってから、すごいぴょんぴょん遊ぶようになった。広いからそんなに迷惑かからないので好きにしている。
「アクアはもう寝てるのか。リーンは何をしてるんだ。」
リーンを見てるとカバンから糸玉を取り出して、何かを作っているようだ。『シンジ様の明日の服を作っています。動きやすい服にする予定ですのでお楽しみにしててください。』と元気よく伝えてくれた。
「それにしても、うちのスライム達は本当に賢くなったなー。」
最初の頃からステータスや知能は高かったが、会話のようなものはできなかった。俺からの一方通行の会話だったのが少し懐かしいな。今ではかなり流暢に話せるもんだよな。
「まあ、念話とかじゃなくて、俺のニュアンスだから会話ではないかもしれないけど。」
異世界モノの小説とかでは念話とかで話したりしてたけど、ここの世界のスライムはそういうわけではないようだな。一応意思疎通できるからいいか。
うちのスライム達は賢い上にいい子達だからな本当に。頼めば嫌な顔せずちゃんとやってくれるし、なんなら指示せずとも勝手にいろいろしてくれるレベルだからな。
最近はリーンに結構頼ったり、いろいろとしてくれるけど、アクアも凄いんだよな。あんまり会話はしないけど、何かしらの場面ですごい賢さを発揮するところがまたすごいよな。マイペースなところは個性という感じかな?
リーンは言わずもがな。なんかメイドとか執事みたいなことまで最近はしてるからな。これもまた個性というものかな。ミニスライム達の先生的存在になって来てるよな。あ、ファイそんな暴れたら、あーやっぱ注意された。
ミニスライム達は特別強い能力がない分万能にこなせる、アクアとリーンにないものを持ってるからな。鉱石を仕分けする作業は凄かったな。時々落ちてるものを食べてリーンに怒られるけど。まあいいや寝よう。今日もスライム布団だ。(アクアは俺が寝るぐらいになぜか起きる)
★♪○☆★♪○☆★♪○☆
「うーーーん、あ、おはよう。」
起き上がると、それに反応してアクアとリーンが布団からいつものボールの形態に戻ってぴょんぴょんと跳ねる。こういう時は本当に微笑ましいな。
「あれ、カバンのポケットにミニスライム達がいないけどどうしたの!?」
俺は慌ててリーンに聞くが、リーンは俺の興奮を抑えるように腕を伸ばして『実は夜の間に魔物に襲われるのを警戒して、ミニスライム達には3時間交代で2匹ずつテントの外に常駐させました。もう2匹は探索に行ってます』と伝えた。
「ああ、そういうことか。びっくりした逃げ出したかと思った。それじゃあ見に行こうか。」
テントを片付けると、ファイとルビが周りを警戒してぴょんぴょんと周りながら跳ねていたが、俺に気がつくと、俺の方に飛びついてくる。
「おー、お疲れ様!あ、パーズとラルも呼んでほしいな。」
そう伝えるとアクアが腕を伸ばして揺らして踊ると、3分後にパーズとラルが戻ってきた。リーンの話どうりで果物や草などを採ってきたようだ。
「それじゃあ、朝ごはんにしようか!」
今日も優雅にバームへの旅が始まる。
風呂から上がって、リーンに用意された新しい着替え、パジャマを着て思った。これだけ大きいと掃除も大変だしまず排水からしないといけない。下は芝生のような草原だから問題ないかもしれないけど。
リーンはしばらく考え込むと、ツヤツヤな他のみんなを呼んで相談し始める。すると、リーンからスポンジのようなものが何個も出てくる。それを持って掃除をし始める。
『排水に関しては私たちが吸収しますのでご安心ください。』というわけで排水の心配はなくなった。俺的には吸収してほしくないとも思ったが、状況が状況なので仕方ない。
スライム達の掃除は素晴らしかった。力があるのでしっかりゴシゴシ洗っている。洗剤はなかったがなんでも吸収するから、自身の溶解液を使って洗剤がわりにしていた。石を傷つけないように薄めの濃度のものを使っているそうだ。ピカピカで作った時と全く変わらないぐらいの仕上がりだった。
「片付けをどうしようか。」
こんな大きいものをどうしようか。解体するのか?リーンに聞いてみると『壁は関節ごとに外して、扉も外します。中の浴槽はちょうどつなぎ目の部分を切って解体します。』と腕を揺らして伝えてくれた。言葉通り、ミニスライム達も働いた。俺ももちろん手伝った。とは言っても切ってもらったものをカバンに入れるだけだったけど。
「このカバン本当にすごいな。あんなに大きかったものが全部入っちまった。」
改めてこのカバンに感謝する。絹糸の糸玉もかなりの数があるし本当にすごい。そして目の前にはただの草原しか見えない。完全に解体終了だ。
「それじゃあテントを張って寝ようか。」
テントを張って、いつものように電気をつける。最初こそビクついていたミニスライム達だったが、自分たちの空間と知ってから、すごいぴょんぴょん遊ぶようになった。広いからそんなに迷惑かからないので好きにしている。
「アクアはもう寝てるのか。リーンは何をしてるんだ。」
リーンを見てるとカバンから糸玉を取り出して、何かを作っているようだ。『シンジ様の明日の服を作っています。動きやすい服にする予定ですのでお楽しみにしててください。』と元気よく伝えてくれた。
「それにしても、うちのスライム達は本当に賢くなったなー。」
最初の頃からステータスや知能は高かったが、会話のようなものはできなかった。俺からの一方通行の会話だったのが少し懐かしいな。今ではかなり流暢に話せるもんだよな。
「まあ、念話とかじゃなくて、俺のニュアンスだから会話ではないかもしれないけど。」
異世界モノの小説とかでは念話とかで話したりしてたけど、ここの世界のスライムはそういうわけではないようだな。一応意思疎通できるからいいか。
うちのスライム達は賢い上にいい子達だからな本当に。頼めば嫌な顔せずちゃんとやってくれるし、なんなら指示せずとも勝手にいろいろしてくれるレベルだからな。
最近はリーンに結構頼ったり、いろいろとしてくれるけど、アクアも凄いんだよな。あんまり会話はしないけど、何かしらの場面ですごい賢さを発揮するところがまたすごいよな。マイペースなところは個性という感じかな?
リーンは言わずもがな。なんかメイドとか執事みたいなことまで最近はしてるからな。これもまた個性というものかな。ミニスライム達の先生的存在になって来てるよな。あ、ファイそんな暴れたら、あーやっぱ注意された。
ミニスライム達は特別強い能力がない分万能にこなせる、アクアとリーンにないものを持ってるからな。鉱石を仕分けする作業は凄かったな。時々落ちてるものを食べてリーンに怒られるけど。まあいいや寝よう。今日もスライム布団だ。(アクアは俺が寝るぐらいになぜか起きる)
★♪○☆★♪○☆★♪○☆
「うーーーん、あ、おはよう。」
起き上がると、それに反応してアクアとリーンが布団からいつものボールの形態に戻ってぴょんぴょんと跳ねる。こういう時は本当に微笑ましいな。
「あれ、カバンのポケットにミニスライム達がいないけどどうしたの!?」
俺は慌ててリーンに聞くが、リーンは俺の興奮を抑えるように腕を伸ばして『実は夜の間に魔物に襲われるのを警戒して、ミニスライム達には3時間交代で2匹ずつテントの外に常駐させました。もう2匹は探索に行ってます』と伝えた。
「ああ、そういうことか。びっくりした逃げ出したかと思った。それじゃあ見に行こうか。」
テントを片付けると、ファイとルビが周りを警戒してぴょんぴょんと周りながら跳ねていたが、俺に気がつくと、俺の方に飛びついてくる。
「おー、お疲れ様!あ、パーズとラルも呼んでほしいな。」
そう伝えるとアクアが腕を伸ばして揺らして踊ると、3分後にパーズとラルが戻ってきた。リーンの話どうりで果物や草などを採ってきたようだ。
「それじゃあ、朝ごはんにしようか!」
今日も優雅にバームへの旅が始まる。
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