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第2章 成長と訓練編
第12話 ダンジョン攻略します。
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「キュー、キュー?」
「ん、どうした?ってええ!」
アクアがモグラ型のモンスターを吸収しに行ったら、なんと居なくなっていた。そして、部位やら魔石だけが残っている。
どうやらダンジョンは平原や森とは違い、ここで生まれたモンスターはここで死ぬとダンジョンに吸収されるようだ。
「キュー……、」
「アクア、そんなしょげるなって、俺が美味しいもの作るから。」
「キュ!キュー♪」
どうやら吸収したかったようで、ダンジョンでは吸収できないことを知り、しょんぼりした。俺が美味しいものを作るというと、いつものように戻って元気にぴょんぴょん跳ねる。
ダンジョン内は、モンスターが多いからアクアは肩に乗せず、つねに地面で跳ねている。それが可愛くて癒されるんだよなー。
平原で見るようなゴブリンやスライム、先ほどモグラ型のモンスターを倒しまくってった。アクアもしっかりと楽しそうに倒している。
「ん、なんだこの扉は。」
「キュー?」
歩いていくと途中で、ある扉のようなものを見つけた。そういえばダンジョン内には通常の扉や隠し扉があり、そこには宝物だったり、装備品もあるそうだ。
「んー、でも、全然開かないな。」
力一杯押すが、ビクともしない。押して無理なら引いてみよー、と引いてみるが、それでも開かない。
「はー、なんで開かないんだ。」
「キュー♪」
「アクア、どうした。」
扉が開かなくてがっかりしてると、アクアがぴょんぴょん扉の方に跳ねていく。そして扉に体当たりする。当然開くわけがない。
「ん!?」
そのあと、アクアが扉に自身の体を押し込む。すると、ビクともしなかった扉がいとも簡単に開いた。
「なんでだ。」
よく見てみると、扉の一部が光って見える。まさか!?
「魔力を流して開くのか。」
確かスライムは常に体に魔力が纏っていたな。俺が開けようとした時、魔力を意識してなかったし、そういうことなのだろう。次に見つけた時に試すか。
中に入ると短い一本道で、奥に宝箱があること以外特に何もない。そういえば罠とかあるかもしれない。でも、どうしようかな。
「キュ♪」
「おいアクア!罠かもしれ……何もない?」
アクアが元気よく跳ねて行って、宝箱を開ける。特に何も無かった。
「アクアはこれが罠じゃないってわかったのか?」
「キュ!」
「えっへん!」と言いたげに俺に向かって跳ねる。とりあえず中身を見てみるか。
「うーーーん、ごまダレーー。てやつだな。」
中にはHPポーションと薬草みたいなのが入ってた。でも、俺光魔法で回復もできるからなー。中身を見て悩んでいると、アクアが宝箱の中に突っ込む。
「アクアーー。」
急いで抱き上げると、中は空っぽだった。アクアをよくみると、消化してた。相変わらずだなと思ってたら、瓶だけ渡してくる。これはポーションのやつか。何かに使えるかもしれない。これはありがたい。
扉を出て、またフロアを進んでいく。すると、分かれ道が出てきた。
「ウーーン。これはどっちなんだ。」
探知系の魔法が無いから、どっちが正解かわからないな。
「キュー!」
アクアが右側の方に跳ねて行く。
「アクア、そっちが正解なのか?」
「キュー♪」
驚いた。こんなにいい子だとは思わなかった。あ、さっき宝箱を判断できたのに共通してるのかな?
多分アクアには探知できるのかもしれない。ステータスにはスキルとしてないから感覚なのかもしれないが。
右側から進むと、3分で階段を見つけた。おーやっぱアクアはわかるようだ。これからはアクアに先導してもらおう。
次のフロアは、コボルトという二足歩行の狼のようなモンスターが出てきた。片手には剣を持っている。
「アクア、ここは俺に任せろ。」
剣の柄を握って、構える。コボルトが1匹こちらに突撃してくる。
「はぁ!」
俺が狙ったのは居合斬りだ。俺の剣技の一つだ。今まで丸腰のやつしか戦ったことないから、剣を持っているコボルトにどの程度通じるのかはかるのも込みで放ったら。
パキン!
「グアー!」
何とコボルトの剣ごとコボルト本体を斬った。剣をうまく払えればいい程度に思ってたが、これは中々使えるな。残りも一度鞘に戻して、居合斬りで倒した。少し集中力が必要だが、1発で倒せるからだいぶ楽だ。
素材を拾って、また進んで行こうとしたら、アクアが何かを訴えかける。
「キュー!キュー!」
小刻みに跳ねて、必死そうにも見える。うーん、
あ!
「アクア、お腹すいたか?」
「キュー♪」
どうやらお腹が空いてたようだ。いつもは、俺が倒したらすぐに「キュー♪」て駆け寄ってすぐ吸収だったからな。ここに入ってからはさっきのポーションしか食べてないのか。
「それじゃあ今から作るぞー。」
カバンから鍋とコンロを出し、水を入れ、オークの骨、香草、肉、野菜を切って煮込む。煮込んでる間はアクアと遊んでいた。高い高いが大変喜ばれた。
そして、オーク肉のスープが完成し、ほかにロールパンと、俺は牛乳、アクアには水を用意する。飲み物だけは中々好みが揺るがないんだよな。
「いただきまーす。」
「キューー♪」
食べるとは言っても、パンをちぎって渡したり、スープを掬ってアクアに食べさせたりした。水は前作ってもらったガラスのようなコップで飲んでもらってる。オークの骨、豚骨っぽいけどそれ以上に旨味が強い。これは他にも応用できそうだな。
「ごちそうさまでした。」
「キュ、キュー♪」
仲良く片付け(アクアは残りを一気に吸収し、俺は水洗いをしてカバンに入れるだけ。)して、また攻略を続ける。
「ん、どうした?ってええ!」
アクアがモグラ型のモンスターを吸収しに行ったら、なんと居なくなっていた。そして、部位やら魔石だけが残っている。
どうやらダンジョンは平原や森とは違い、ここで生まれたモンスターはここで死ぬとダンジョンに吸収されるようだ。
「キュー……、」
「アクア、そんなしょげるなって、俺が美味しいもの作るから。」
「キュ!キュー♪」
どうやら吸収したかったようで、ダンジョンでは吸収できないことを知り、しょんぼりした。俺が美味しいものを作るというと、いつものように戻って元気にぴょんぴょん跳ねる。
ダンジョン内は、モンスターが多いからアクアは肩に乗せず、つねに地面で跳ねている。それが可愛くて癒されるんだよなー。
平原で見るようなゴブリンやスライム、先ほどモグラ型のモンスターを倒しまくってった。アクアもしっかりと楽しそうに倒している。
「ん、なんだこの扉は。」
「キュー?」
歩いていくと途中で、ある扉のようなものを見つけた。そういえばダンジョン内には通常の扉や隠し扉があり、そこには宝物だったり、装備品もあるそうだ。
「んー、でも、全然開かないな。」
力一杯押すが、ビクともしない。押して無理なら引いてみよー、と引いてみるが、それでも開かない。
「はー、なんで開かないんだ。」
「キュー♪」
「アクア、どうした。」
扉が開かなくてがっかりしてると、アクアがぴょんぴょん扉の方に跳ねていく。そして扉に体当たりする。当然開くわけがない。
「ん!?」
そのあと、アクアが扉に自身の体を押し込む。すると、ビクともしなかった扉がいとも簡単に開いた。
「なんでだ。」
よく見てみると、扉の一部が光って見える。まさか!?
「魔力を流して開くのか。」
確かスライムは常に体に魔力が纏っていたな。俺が開けようとした時、魔力を意識してなかったし、そういうことなのだろう。次に見つけた時に試すか。
中に入ると短い一本道で、奥に宝箱があること以外特に何もない。そういえば罠とかあるかもしれない。でも、どうしようかな。
「キュ♪」
「おいアクア!罠かもしれ……何もない?」
アクアが元気よく跳ねて行って、宝箱を開ける。特に何も無かった。
「アクアはこれが罠じゃないってわかったのか?」
「キュ!」
「えっへん!」と言いたげに俺に向かって跳ねる。とりあえず中身を見てみるか。
「うーーーん、ごまダレーー。てやつだな。」
中にはHPポーションと薬草みたいなのが入ってた。でも、俺光魔法で回復もできるからなー。中身を見て悩んでいると、アクアが宝箱の中に突っ込む。
「アクアーー。」
急いで抱き上げると、中は空っぽだった。アクアをよくみると、消化してた。相変わらずだなと思ってたら、瓶だけ渡してくる。これはポーションのやつか。何かに使えるかもしれない。これはありがたい。
扉を出て、またフロアを進んでいく。すると、分かれ道が出てきた。
「ウーーン。これはどっちなんだ。」
探知系の魔法が無いから、どっちが正解かわからないな。
「キュー!」
アクアが右側の方に跳ねて行く。
「アクア、そっちが正解なのか?」
「キュー♪」
驚いた。こんなにいい子だとは思わなかった。あ、さっき宝箱を判断できたのに共通してるのかな?
多分アクアには探知できるのかもしれない。ステータスにはスキルとしてないから感覚なのかもしれないが。
右側から進むと、3分で階段を見つけた。おーやっぱアクアはわかるようだ。これからはアクアに先導してもらおう。
次のフロアは、コボルトという二足歩行の狼のようなモンスターが出てきた。片手には剣を持っている。
「アクア、ここは俺に任せろ。」
剣の柄を握って、構える。コボルトが1匹こちらに突撃してくる。
「はぁ!」
俺が狙ったのは居合斬りだ。俺の剣技の一つだ。今まで丸腰のやつしか戦ったことないから、剣を持っているコボルトにどの程度通じるのかはかるのも込みで放ったら。
パキン!
「グアー!」
何とコボルトの剣ごとコボルト本体を斬った。剣をうまく払えればいい程度に思ってたが、これは中々使えるな。残りも一度鞘に戻して、居合斬りで倒した。少し集中力が必要だが、1発で倒せるからだいぶ楽だ。
素材を拾って、また進んで行こうとしたら、アクアが何かを訴えかける。
「キュー!キュー!」
小刻みに跳ねて、必死そうにも見える。うーん、
あ!
「アクア、お腹すいたか?」
「キュー♪」
どうやらお腹が空いてたようだ。いつもは、俺が倒したらすぐに「キュー♪」て駆け寄ってすぐ吸収だったからな。ここに入ってからはさっきのポーションしか食べてないのか。
「それじゃあ今から作るぞー。」
カバンから鍋とコンロを出し、水を入れ、オークの骨、香草、肉、野菜を切って煮込む。煮込んでる間はアクアと遊んでいた。高い高いが大変喜ばれた。
そして、オーク肉のスープが完成し、ほかにロールパンと、俺は牛乳、アクアには水を用意する。飲み物だけは中々好みが揺るがないんだよな。
「いただきまーす。」
「キューー♪」
食べるとは言っても、パンをちぎって渡したり、スープを掬ってアクアに食べさせたりした。水は前作ってもらったガラスのようなコップで飲んでもらってる。オークの骨、豚骨っぽいけどそれ以上に旨味が強い。これは他にも応用できそうだな。
「ごちそうさまでした。」
「キュ、キュー♪」
仲良く片付け(アクアは残りを一気に吸収し、俺は水洗いをしてカバンに入れるだけ。)して、また攻略を続ける。
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